株式会社リクルートホールディングス  
20253月期 通期決算説明会  
202559日  
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: それではお時間になりましたので、株式会社リクルートホールディングス20253月期通期決算説明会を始めます。  
本日の司会を務めます、IRPRの沈です。よろしくお願いいたします。本日の登壇者は、代表取締役社長兼CEO出木場  
久征、常務執行役員兼CFO荒井淳一です。  
本日はまず出木場と荒井から25分程度お話させていただき、その後に皆様からのご質問にお答えします。なお、質疑応  
答を含む本説明会の動画および書き起こしは終了後速やかに弊社IRサイトにて掲載いたします。  
それでは始めてまいりましょう。出木場さん、お願いします。  
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出木場: リクルートホールディングスの出木場でございます。こんなに多くの方々に集まっていただきましてとても嬉しい  
なという風に思っております。ありがとうございます。決算発表をさせていただければなと思っております。  
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まずですね、昨年のこの場におきましてこの先アメリカのですね、求人需要がどうなっていくのかということで、去年のこ  
5月にですね、18ヶ月から24ヶ月ぐらいはこの先求人需要っていうのは下がり続けるだろう、というようなお話をさせて  
いただいて、ちょうどこのグラフを出させていただきました。なので今年の下半期ぐらい、考え方としては今も変わってなく  
てですね、おそらく今年の下半期ぐらいが求人需要が底を打つんじゃないかなという想定のことは変わっておりません。  
なのでこういう厳しい状況を想定して経営を行いますよ、というお話を昨年させていただきましたが、実際こうなりました。  
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アメリカの求人数のデータとして10月、12月ぐらいにはですね、少し戻るんじゃないかなみたいな兆しを見せたんですけ  
れども、実際ご存知の通り23月とかなり厳しい数字になっておりまして、なかなかまだまだ底を打ったという風には言え  
ない状況かなという風に思っております。  
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こういった状況でしたけれども、我々がある程度想定したものに近いような状況で推移を致しましたので、事業の生産性  
改善ということと、あとは主にアメリカにおきますですね、プロダクトのマネタイゼーション戦略というもの、この2つがです  
ね、一定の成果を出したことによりまして売上収益、調整後のEBITDAどちらもですね、過去最高ということになりました。  
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ではこの4月以降、この5月以降でですね、どのような見立てをしているかというところですけれども、アメリカの求人需要  
は引き続き下落が続くという風に考えております。ですのでこの3月、4月のですね、HRテクノロジー事業のアメリカの売  
上実績を見ましても、特に中小企業の求人意欲というものの減退は確認ができておりまして、アメリカにおいてはやはり  
この先ですね、さらに10%ぐらいは求人需要が下がってくるんじゃないかなという想定で経営をしたいなという風に思って  
おります。  
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このような見立てに基づきまして、今年度の売上収益は若干の減少ぐらいで行くことができないかなと。またですね、調  
整後EBITDAは引き続き生産性の改善ということをやっておくことで、若干の増加を達成したいなという風に思っておりま  
す。  
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リクルートグループ全体としてはですね、生産性の改善、特にもうAIの活用を進めていくということでして、例えばなんで  
すけれども、HRテクノロジー事業の新しいプログラムコード、これも約3分の1ぐらいはAIを利用して書かれているという  
状況になってきております。  
とはいえですね、アメリカの求人需要も先ほどマイナス10%ぐらいの想定という話をしましたが、想定以上にですね、さら  
に大きく下がる可能性というのも十分にあるなという風に思っておりますので、そういった最悪の状況も引き続き備えて経  
営をしていく1年になるという風に考えております。  
このように厳しい状況が続いておりますが、来期なのか再来期なのか。必ずですね、また求人需要というのはサイクルが  
高まると。求人が高まるサイクルが来るということが起こりますので、過去何十年もやってきたように、何度もやってきたよ  
うにですね、こういった厳しいタイミングで良くなるタイミングでですね、体制の進化、それからプロダクトの進化と、こう  
いったものを完了させていくという経営のタイミングなのかなという風に思っております。  
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今日はですね、CFOの荒井もおりますので私からの細かい数字の話はこれぐらいにさせていただきまして、ちょっと先ほ  
どもお話させていただきました。AIの活用という意味でプロダクトとしてもかなりAI活用が進んでまいりましたので、いくつ  
かの取組みをやっておるところをビデオでちょっとお見せさせていただければなという風に思っております。  
ご覧いただければと思います。  
動画①: 今から20年前に、Indeedはオンライン上のすべての求人を一か所に集め、求人市場に変革をもたらしました。  
今では3秒に1人以上が、Indeedで仕事を得ています(1)。  
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い。  
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ます(2)。  
数百件の応募書類に目を通す必要がなくなった世界をイメージしてみてください。Talent Scoutは資格や適性を的確に  
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これまでの20年間、Indeedは皆さんの仕事探しに革命を起こしてきました。そして今、再び革命を起こしています。  
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出木場: こちらはですね、現在実際にアメリカでテストを行っているもの、また実際に今作ってるものもありますけれども、  
本当に2025年はですね、AIで皆さんの生活が実際に変わるということを体験していく年になるんだろうなという風に信じ  
ております。  
我々もですね、世界中の数億人のユーザーの方々に本当に便利になったなという風に言っていただけるようにどんどん  
新しいプロダクトというものを提供していく予定になっております。  
日本でですね、実際に作っているものもございまして。これもですね、今日ちょっとビデオを見ていただいてこんな感じな  
んだというのを感じていただければという風に思っております。  
動画②: HRテクノロジー事業では、Indeedのテクノロジーと日本の人材マッチングビジネスのデータの連携が進み、さま  
ざまなユーザーに向けて、仕事探しやキャリア支援を行うAIが生まれています。  
その1つが、ガクチカAIアシスタント。このAIは、 「自分は学生時代に何を頑張ってきたのか」、「社会でどんな経験や学び  
を活かせるのか」など、 就職活動を初めて行う学生たちが初めての応募書類を作る際にぶつかる壁を乗り越えられるよ  
う学生をサポートします。  
大学生: 機構伝送ソフトウェアを含めた総合的なロボット開発と、チームマネジメントを担当しました。チーム全体で目標  
に取り組むことができて、最終的に日本大会の決勝リーグまで残ることができました。  
AIからの質問に答えていくだけで、自分の経験が言語化されていきます。学生がどんなことに取り組んだのか、 どんな  
学びがあったのかを整理し、応募書類用の文案を作成してくれます。  
大学生: ああ、こういうことを書けばいいのか。なるほどね。  
これまで作成に2時間かかっていた(3)応募書類が、たった6(4)で完成。すでに45千人以上の学生さんに利用  
していただいています(5)。  
また、このほかにも、さらに多くの人に手厚いサポートを届けるべく、AIを使ったキャリアアシスタントの試験提供をはじめ  
ています。  
キャリアアシスタントは、仕事探しに関するユーザーの悩みや希望を深く理解し、適切なサポートをしてくれます。  
小学校で働く教員の方の一例をご紹介します。  
教員: 今の教える仕事はすごく好きで、教え子の成長を見守ることにやりがいを感じるのですが、お休みや給料を考える  
と、他の業界も見てみたいなって思ったりします。教材コンテンツを作る会社に興味があります。実際どんな会社がある  
のですか。-こんなキャリアパスがあるなんて知らなかった。  
このように、 キャリアアシスタントは自分でも気づかなかった新しいキャリアの選択肢を見せてくれます。現在、キャリアア  
シスタントは一部の既存会員の方に試験的にご利用いただいています。2025年夏以降、より多くの皆さまにお届けでき  
るよう準備を進めています。  
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出木場: いいでしょう。もう本当にですね、ついにっていうか、AICo-pilotと言われていた時代から、いわゆるAIエージェ  
ントと呼ばれるようにですね、やっといい感じに進化をしてきまして。実際にですね、人間がAIにタスクをやってもらう、  
recommendationもらうだけじゃなくてタスクをやってもらうと、こういう時代にやっとなってきたなという風に感じておりま  
す。  
Large Language Modelのですね、ビッグプレーヤーの何社かはですね、もう既にオンライン上のデータはもう全て活用  
してんじゃないかと、ほぼ全て活用してんじゃないかなんて言われることもあるみたいですけれども。  
我々リクルートグループですね、我々しか持ってないようなマッチングのデータであったりとか、オフラインのデータという  
ものもまだまだありますので、こういったデータをですね、Large Language ModelAIと組み合わせることで世界中の皆  
さんに、皆さんの生活を少しでも便利にするということができるのではないかなという風に思っております。  
それではですね、ここからは連結及び各事業の実績や見通しの詳細につきまして荒井の方からお話させていただければ  
と思います。ありがとうございました。  
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荒井: 荒井です。よろしくお願いします。  
以前は他の場所でしたけれども、コロナの前までは生で毎quarterやってたんですがコロナになりまして、ビデオというか  
オンラインに逃げておったんですが、そうも言っておられないということで今回は生配信という形にさせていただいており  
ます。  
さっきのビデオ見てみますと、僕のときにガクチカがあったり、就職して34年目ぐらいの迷えるときにキャリアアシスタン  
トがあったら、今どうしてるのかなっていう気もして、いろんなものが進んでるなとは思いますが、私はさっき出木場が紹  
介したような楽しいビデオはありません、数字なので。皆様は飽きるかもしれませんが、内容的には飽きない内容なん  
じゃないかなと思っておりますので、しばしお付き合いいただければと思います。  
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私からは2024年度の実績ですね、通期の連結実績、そして2025年度の通期になりますが、何人かのアナリストさんは  
またquarterで出すんじゃないかというような予想をされておりましたが、通期で出します。  
通期の連結の業績予想、そしてセグメント別、当社3つセグメントございますので、セグメント別の実績通期の実績と、そし  
2025年度の通期の業績見通しについてそれぞれお話したいと思います。そして最後にキャピタルアロケーション方針  
に基づいた施策のアップデートをお伝えしたいと思っております。  
この時間限られておりますので、皆様からのご質問もいただきたいので、私ここでは内容を凝縮してExecutive  
Summaryの部分だけをお話をしますが、後ほど証券会社のリサーチアナリストの皆様とはフォローアップのミーティング  
を別室で予定しておりますので、そこで詳細をお話したいという風に思ってございます。  
それぞれのコールでの内容につきましては後ほど決算説明会スクリプトといたしまして当社のIRサイトにて全て開示いた  
しますので、後ほどご覧いただければと思います。  
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既にご紹介をしております通り、本年度よりHRテクノロジー事業は、マッチング&ソリューション事業の中の採用広告およ  
び人材紹介からなる人材領域を統合しております。マッチング&ソリューション事業は、その結果、本年度よりSaaSを含  
む販促領域のみから構成される事業になりまして、その形態、内容に合わせてセグメントの名称をマーケティング・マッチ  
ング・テクノロジー事業、略称MMT事業という風に変更いたします。  
このセグメント間の事業統合がですね、あたかも1年前、202441日に実行されていたという風に仮定した場合のセ  
グメント財務データを、2024年度プロフォーマとして作成をしておりまして、今回この2025年度の業績予想との比較のた  
めに合わせてお示ししたいという風に思ってございます。  
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まず、2024年度連結の通期の実績をご紹介しますが  
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売上収益はプラス4.1%35,574億円。調整後EBITDAは通年で効率性の改善、事業のオペレーションの改善という  
ことに注力しました結果2月にお出しをした修正の見通しを上回る過去最高益の6,788億円で、昨年度からプラス13.5%  
となっておりまして、調整後EBITDAマージンにつきましては、覚えておいていただいてるかなと思いますけれども、HRテ  
クノロジー事業の業績が飛躍的に増大をした2021年度の水準を上回る19.1%となってございます。  
基本的EPSは自己株式取得も効果がございまして、プラス20.1%271.44円となってございます。  
本日開示いたしました2025年度の通期連結業績予想につきましては、通期での予想の為替レートは1ドル145円、1ユー  
158円、1豪ドルは92円というものに基づきまして、先ほど出木場がお話をさせていただいた通り米国の求人需要は  
2025年度も減少が続きまして、現時点からさらに10%前後減少するという想定と、日本におきましては、現在の事業環  
境が継続をし、急激な環境の変化、景気後退が起こらないということを前提といたしまして、各事業セグメントの更なる生  
産性の改善とオペレーションの効率化を推進する計画にのっとって、それぞれの業績予想を連結し算定をしております。  
昨年度までは当社の業績予想はレンジ幅でお出しをしていましたけれども、本年度はよりわかりやすくということを念頭  
に置きまして事業ごとにはそれぞれ仮定を置いたり前提を置いたりをしてレンジで数字を作っているのですが、今回皆様  
にお出しをするものとしてはそのレンジの中間値をもって開示業績予想とさせていただきたいと思ってございます。  
その連結の売上収益は2024年度実績からほぼ横ばい、若干1.1%マイナスの35,200億円を想定をしておりますが、  
調整後EBITDAは出木場が申し上げたような、更なる生産性の改善効果を背景に今年度も最高益を更新する、プラス  
2.7%6,970億円を考えております。  
調整後EBITDAマージンはその場合、昨年度を上回る19.8%、基本的EPSはプラス8.7%295.00円を見込んでおりま  
す。  
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ここからそれぞれのセグメント別に実績と見通しをお話をいたします。  
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まずHRテクノロジー事業です。先ほど出木場がお話させていただいた通り、事業環境が好転しないときにはまさに今み  
たいなときなんですが、次の求人広告増大の最盛期に向けた準備、そしてオペレーションの効率化を推し進めながら、逆  
風にもめげず、利益増大を実現していきたいと思ってございます。  
機関投資家の皆様、またアナリストの皆様からはよくですね、HRテクノロジー事業の利益率に関して中期的な見通しと  
か何か目安ってないんですかというようなご質問をいただくんですけれども、事業環境が好転する局面、今ではないです  
けれども、におきましては、ご案内の通り有料求人広告数がボリュームが上がります。そして単価が上昇します、というこ  
とが起こりますので、売上収益の大幅な増大が見込めます。  
現在のコストの構造を維持する、あるいはさらにオペレーションの効率化を推進しておくことでそのときの増収の幅とか、  
そのときに必要と判断をする広告宣伝費の投入の量、額にもよるんですけれども、これまでのHRテクノロジー事業の最  
高のマージンであったコロナ明けのタイミングですが、2021年度のQ243.1%という1番高いマージンを計上してますけ  
れども、これを超える利益率を実現する可能性はその早期の場合には高いのではないかという風に思ってございます。  
まさにそれを実現するためにその準備を今進めているというところだとお考えいただきたいと思っております。  
さて、元に戻りまして、2024年度の実績ですけれども、セグメント売上収益は73.8億米ドルで昨年度、一昨年度から比較  
して5.4%の増収、調整後EBITDAマージンは35.9%となりました。  
ご紹介したプロフォーマベースでありますが、マッチング&ソリューション事業の人材領域を統合をいたします。そしてそれ  
1年前からという風に仮定しておりますけどもその場合には、セグメント売上収益は日本の事業取り込みますので89.9  
億米ドル、調整後EBITDAマージンは33.0%となります。  
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2025年度の見通しにつきまして、まず売上収益を地域別にお話をしますが、米国は直近月である4月が昨年の4月比及  
び本年の3月比でほぼフラットとなっておりまして、1年を通じて求人広告数の更なる減少を見立てておりますが、マネタイ  
ゼーションの進化を継続することによってそれをオフセットし、米ドルベースでフラットを見込んでいます。  
欧州及びその他に呼称を変更しました、その他の地域におきましては、継続的なマネタイゼーションの進化を想定してお  
りまして、米ドルベースで8.1%の増収を見込んでございます。  
そして日本ですけれどもPPC課金のIndeed PLUSへの移行に伴いまして、採用広告の売上認識がそれまで代理店へ  
の販売委託手数料を含むグロスで日本の場合計上していたのですが、それをあらかじめ引き下げるネットの計上に変わ  
ることになります。それによるマイナス影響があるということ。  
そして来年度以降の進化を目指して、まず今年は再編後の1年目でありますので新しい組織をいかに安定的に運営する  
かということを最優先するという風に経営として決めたということでございますので、このプロフォーマ比較でいきますと日  
本円ベースでは2.7%の減収、米ドルベースですと2.4%の増収を見込んでいます。  
これら全ての地域を統合しまして、セグメントの売上収益は米ドルベースで2.4%の増収。日本円ベースに直しますと  
2.8%の減収となることを見込んでおります。  
調整後EBITDAにつきましては一層のコストコントロールを実行することで、米ドルベースで7.1%の増益、円ベースでも  
1.6%の増益を達成したいという風に考えてございまして、その場合の調整後EBITDAマージンは34.5%になることを見  
込んでおります。  
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人材派遣事業に移ります。  
2024年度のセグメント売上収益は増収、セグメント調整後EBITDAマージンは5.8%となってございまして本年度2025年  
度は欧州、米国及び豪州が6.8%の減収を予想しておりますものですから、日本の増収で埋めきれないという部分、  
1.6%のセグメント売上収益の減収を考えてございます。  
一方で引き続き効率的な経営を継続しますので、調整後EBITDAマージンにつきましては5.6%を確保できるかなという  
風に考えてございます。  
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そして最後にSaaSを含む販促領域のみで構成しますMMT事業についてですけれども、引き続き長期経営戦略Help  
Businesses Work Smarterを推進してまいります。日本の企業クライアント、特に中小規模の大企業クライアント様の売  
上収益の拡大と、そして営業費用の削減というものに貢献すると同時に、個人ユーザーの皆様の生活環境をより豊かに  
して、日本市場におけるエコシステムの構築を着々と進めてまいります。  
マッチングテクノロジーの進化による企業クライアントの皆様への増収貢献を通じた更なる我々の事業成長を実現するた  
めに、成長分野への経営資源の注力を通じた増収と、効率的な事業運営体制の整備による利益率の向上を図ってまい  
りたいと思っております。  
これにより、セグメント調整後EBITDAマージンは中期的に10ポイント程度改善し、35.5%までは引き上げられるという風  
に考えています。  
この出発点となる2024年度のプロフォーマベースの売上収益は5,395億円、本社費配賦後の調整後EBITDAマージン  
25.4%となりました。これはマッチング&ソリューション事業の販促領域としては、当初の昨年度の予想、本社費配賦前  
の調整後EBITDAマージンという風に予想を出させていただいておりますけれども、このマージンは30.2%と予想通り達  
成をしたのですが、今回の分離に伴いまして人材領域がHRテクノロジー事業の方に分離されるということになりましたの  
で、本社費用の配賦を行っております。その結果その部分のコストが乗ってくるということで調整後EBITDAマージンが  
25.4%だったということでございます。  
2025年度につきましては、美容、旅行、飲食そしてSaaS事業で構成をするライフスタイル領域が増収を牽引する、そし  
てセグメント全体で生産性の改善に努めるということによりまして、売上収益はセグメントで5.1%の増収、調整後  
EBITDAマージンは約2ポイント改善されまして27.5%になることを見込んでございます。  
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キャピタルアロケーションにつきまして、最後にお話をします。  
2024年度は総額で8,591億円、これは株式配当と自己株式取得の合計でありますけれども、実施をしております。その  
結果総還元性向は210.3%となっています。  
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期末のネットキャッシュは約3,100億円ぐらい下がりまして8,227億円と大きく減少しております。  
2025年度につきましては取得上限価格4,500億円を設定しました自己株式取得は現在進行しておりますけれども、4月  
30日時点で既に上限価格の76%に相当する3,400億円程度を費消しております。  
当初の想定よりもかなり早期に本プログラムは終了することになると思います。  
なお昨年5月にお伝えをした、20263月末までの2年間に、ここ1年に、ネットキャッシュを6,000億円程度の水準に調整  
をすると申し上げた考えは現在変更してございません。  
今後は戦略的M&Aを検討しながら、経済環境、それからそして資本市場環境の変化を丁寧にモニターをしながら、当社  
の財務状況の見通し等々を勘案して次の自己株式取得の実施の是非、是という場合にはその規模、タイミングについて  
検討してまいりたいと考えてございます。  
配当につきましては2025年度は上半期では1株あたり12.5円、下半期12.5円、通期で25.0円を見込んでおります。  
引き続きグローバルテクノロジー企業として、事業環境の変化の荒波の中でも一貫して成長戦略に邁進をし、オペレー  
ションの効率化に精進して参りますので、株主、そして資本市場参加者をはじめとする全てのステークホルダーの皆様に  
おかれましては、ご理解とご支援を賜りたく、何卒お願いを申し上げます。  
私からは以上です。  
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Q&A Session  
: はい、ありがとうございました。それではただいまより質疑応答に移りたいと思います。ご質問は1回につき1問、その  
回答に対するフォローアップ質問を1問までとさせていただきます。オンラインでご参加されている方はZoomからチャット  
でご質問をお送りください。  
まず会場の皆様からのご質問をお受けしたいと思います。それではご質問のある方は挙手をお願いいたします。マイクを  
お持ちしますので、会社名とお名前をお伝えいただいた後にご質問をお願いいたします。  
山村: ありがとうございます。J.P.モルガン証券の山村です。では、1問お願いいたします。  
2024年に景気サイクルの0年目ということで、効率化とそれからHRテクノロジー事業のマネタイズ、加速されてですね、  
実際しっかり増収増益を達成されたという理解なんですけども、お示しいただいた北米のHRテクノロジー事業のご計画  
を拝見しますと、現地通貨ベースでほぼ横ばいで、件数は減少を見込んでいるということですので、単価で引き続きカ  
バーできるという風に理解したんですけれども、このマネタイズの持続性といいますか、どこまでいけるのだろうかという  
部分をですね、可能な限り教えていただければと思うんですけども。  
有料広告比率の引き上げですとか、プレミアサービスの拡大ですとか、ミニマムバジェットの導入ですとか、さまざまなこ  
とをされて今ここまできていると思うんですが、今、一体何合目で、そしてこの1年、もしくは中長期的にどの部分にまだま  
だ最もアップサイドがあって、我々はそのある程度のマクロに対する耐性の力を信じていていいのか、持続性についてコ  
メントいただければと思います。  
出木場: ありがとうございます。すばらしいご質問で、まず大前提として考えていますのはですね、やはり、  
これまではどうしてもその応募の数を得るみたいな形でやってきていたわけなんですけれども、特に景気が悪くなって来  
ますと、応募者は自然に増えるという方向になりますので、特にAIみたいなものを使ってくるとですね、よりクオリティの高  
いというか、その仕事に合った、その企業が採用したい人に合ったということを言う応募者をセレクティブに送るということ  
をしていくことで、企業様の手間を減らすと。  
こういったことが、これはもう、例えばですね、大手のお客様でいいますと、1年間でもう本当に300万件とか400万件の応  
募を送っているお客様というのが多くいらっしゃいまして、もう本当に切実な思いとして、お客様の方からも、これをできれ  
10分の1のいい人たちだけにしてくれないかというような話がたくさんあるわけなんですね。  
なので、今、プレミアムっていうお話をいただきましたけれども、プレミアムというのはどちらかというと今のところは中小企  
業をメインで、特にこういう資格とかああいう資格を持っている人だけ取りたいとか、こういったものに対して我々の方でい  
くつかのマッチングの基準をかけて、お客様に、より多く課金をさせていただくというところをやってきております。  
ですので、この先で言いますとですね、さらにこのAIでさまざま、ちょっと先ほども出させていただきましたけども、AIでの  
スクリーニングだったりとか、AIでの実際のインタビュー、面接ですね、面接でしたりとか、AIを使ってというのはまだまだ  
たくさんできるというか、テストしてきておりますので、こういったものをどのように課金をしていくのかというところ、それか  
らですね、我々、いわゆるdemand side auctionと言われる、いわゆるこういう仕事の人を採用したいなという企業様が、  
まあオークション形式で価格を競っていただくという形でやってきたんですけれども。  
これは中長期的に言うとですね、よくこれは我々だけではなくて、OCPCと言われるoptimized CPCとかですね、アウトカ  
ムベースみたいなことを言われるものとかあるんですけれども、何言ってるかというと、例えば我々だけじゃないですが、  
この広告をクリックした人が10人いた時に、この人はとっても買いそうだっていう人と、この人はそんなに買いそうでもな  
いなという人たちに対して、どういう風な予算の課金付けをしていくのかみたいな、少しそういったところもですね、広告テ  
クノロジーとしても進化してきている部分もありまして。  
つまりこの人は本当にこの企業さんにとってとってもいい応募者なんじゃないかというところを、どのようにアロケーション  
して、どのように課金していくのかっていうのは、需要と供給がですね、きっちり科学的に分かってきますと、少しもうちょっ  
と科学的に値付けができていく。  
つまり、どれぐらい多くの人が採用したいんだっけだけじゃなくて、実際このエリアでこの仕事に対してどれぐらいの応募  
者がqualifyされそうなんだっけ?っていうところが分かってきますと、例えばなんですけども、分かりやすいもので言うと、  
そういう形でですね、こういった進化っていうのはどんどんどんどん続いていくという風に思いますので。  
とにかく大事なことは、企業側様、ユーザー様にとってちゃんとバリューが上がったと。これはAIのテクノロジー進化によっ  
てできるという風に思っています。それを課金するという形においては焦りすぎないということがとても大事だと思ってまし  
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て、これはいいねということを確認しながらやっていけばですね、プレミアムというやり方以外にもたくさんのやり方でご納  
得いただきながらお金をいただけるんじゃないかなと、こんなことを考えているということですが、ちょっとすみません、回  
答が長くなりまして、始まったばかりだと思っております。  
: ありがとうございます。それでは次の方いかがでしょうか。  
北川: ありがとうございます。NewsPicksの北川と申します。よろしくお願いいたします。  
HRテクノロジー事業、ものすごく好調だったので、逆に他のところの事業のことの話をお聞きしたいなと思いまして。  
マーケティング・マッチング・テクノロジー、組織も大きく変わられて、牛田さんが新しくトップにも就任されたので、改めてこ  
の体制になって、この体制にした狙いと期待みたいなところを教えていただけたらと思います。  
出木場: ありがとうございます。どうしてもですね、これまでどちらかというと日本事業とその他HR事業っていうか、まあそ  
んな感じで分かれていたんですけれども、皆さんもご存知の通り、日本は大きく分けると半分半分ぐらいで、人材系と人  
材以外のところというのがあったわけでして、今回そのメインとしては、もちろんテクノロジーにバラバラ分散の投資をしな  
いと、特にAI投資になってくるとかなりその投資も重くなってきますので、ということで、HRone teamとしてやっていこう  
ということをやると。  
これ同時にですね、やはりこう販促の方にはもうそれだけこうちょっと露出も上がりますし、皆さんにも見ていただけるとい  
う風になってきますので、そこはしっかりとしたプレッシャーとして、販促事業として本当に多くのユーザーに使っていただ  
いている、また、企業様に使っていただいているというところの期待にちゃんと応えていただくということと、それをできるだ  
IRとしてもですね、皆様にもお伝えをしていって、価値を見ていただけるということで、本当にその公開企業として意味  
のある形にいいプレッシャーになって進化していくのではないかなという風に思っております。  
北川: 全体で見ると、中小企業を含めた企業の生産性を上げるっていうところにはマッチしてるんですけど、HRにどんど  
ん振っていくと、何か異質な事業のいう風にも見えてしまうところがあるんですけれども。  
出木場: 異質な事業、そんなにはあまり思ってないんですけれども、我々としてはやっぱりきっちりとですね、イノベーショ  
ンを社会に届けるということで、これまでも事業もやってきておりますし。  
ただちょっと考え方というか、ビジョンが違うと。Help Businesses Work Smarterっていうのは、HR以外もきっちりやる  
と。  
勿論これHRも一緒にシナジーがあってやってる部分もあるんですけれども、たとえばフィンテックなんかを考えてみても、  
我々のフィンテックに対する考え方って、例えば飲食店だったり美容室だったり、ホテルさんだったり、もしくは不動産の企  
業であったりとか、このお客様にとってどんなサービスを提供すれば、このお客様の、特になかなか人材が採用できない  
というところで困ってるお客様も多いので、生産性が上がるようなサービスをどうやって提供すればいいのか。  
そうするともちろんフィンテックっていうものも、もちろんお客様がお金を扱っていただいているので、サービスとして欲しい  
よねと。こういう考え方でビジネスをデザインしてきているので、なんかどちらかというとフィンテック事業でフィンテックでど  
うするんだっけ、とかいう考え方じゃないわけなんですよね。  
なのでどちらかというと、我々としては自然にビジョンベースで、やはりこう採用をSimplifyするんだというゴール、それか  
らこの向き合っているお客様に対してどんなことを我々がサービスが提供できるんだっけという、そういったビジョンの違  
いで見ると、むしろすごく自然になってきたんじゃないかなという風に考えて、そんなお答えでよろしいでしょうか。  
: ありがとうございました。他の方、いかがでしょうか。  
宗像: ゴールドマンサックス証券の宗像と申します。  
先ほど質問の中で、企業側のマネタイズのお話をいただいたと思うんですけれども、私は求職者側の立場から質問させ  
ていただきたいなと思ってまして、先ほどのビデオの中のキャリアスカウトですとか、キャリアアシスタント、こういったサー  
ビスって自分の中に潜在的に眠っていた、本当はこういう仕事をしたいんじゃないかっていうニーズを掘り起こす、1段進  
んだ踏み込んだサービスなのかなという風に感じておりまして、今そういったところから考えると、どんな期待感を持って  
いるか。  
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ものすごく先の世界で言うと、極端なことを言えば、今すぐ転職したいわけではないとか、転職意向がない人でも使うサー  
ビスになっていく可能性もあるんじゃないかなと個人的には感じまして、このあたりの掘り起こしのポテンシャルをぜひ教  
えてください。お願いいたします。  
出木場: ありがとうございます。夢はどんどん広がってですね、そういった話も我々の会議の中でもよく出るんですけれど  
も、とは言えですね、我々優先順位としてはきっちりこの採用のところをやりたいなという風に思っております。  
実際に、じゃあ、例えばなんですけれども、我々のキャリアアドバイザーとかですね、そういったオフラインでやっているビ  
ジネスもたくさんあるわけなんですが、こういった人たちがどういうアドバイスをしているのかなんていうところを見ると、  
おっしゃるとおり、例えば今こういう状況なんですよとか、私の家族の状況がこうで、こういう風に変わっててとか、今後に  
関してはこう考えているんですよとか、こういった部分は十分入ってきているわけなんですが。  
難しいのはですね、そのちょっと外側でというか、例えば一旦じゃあこういう学校にいってこういう資格を獲得してとか、こ  
ういったことも過去リクルートで言うと何10年もやってきてはいるわけなんですけれども、とはいえですね、このマッチング  
の中の仕事に関連する一番近いところからきっちり質問していただいたことにお答えをすると。  
これだけでもですね、意外といろいろプロセスはあるなという風に思ってますし、テストで言うとですね、そういう答えじゃな  
いんだよなみたいなテストも何回か見てまして、もうちょっと精度を上げられるはずだなとかということも思いますし、また  
難しいのはですね、本当に仕事というのはいろんな違った仕事がありまして、もちろん多分ご質問いただいたところは、少  
しこうホワイトカラー寄りのというか、こういう大学を出て、こういう仕事をしてというステップの方々もいらっしゃれば、どう  
しても今週仕事をしてお金がほしいっていう方々も世の中には本当にたくさんいらっしゃって。どうしてもその世界のマジョ  
リティという意味では、これは日本もそうですし、アメリカもそうですけれども、いわゆるブルーカラーと言われる仕事の  
ユーザーの方々もたくさんいらっしゃるということですので、まずはこのマッチングのところをきっちりやると。  
そうしていくと、たぶんそうやってスコープが広がっていって、ユーザーの方にたぶん新たな質問をしていただけるんじゃ  
ないかなと思っています。  
じゃあ、今Indeedに来て、ボックスが2つあってですね、なんかタイトルとエリアを入れろっていう風になってたらそれしか  
聞かないんですけれども、やっぱりこの会話型のものになってくると、もしくは少し相談も受けるような形になってくると、少  
し広がった質問もいただいていると。  
ちょっと難しいのは、あくまで我々の考え方としては、バーティカルのAIを作りたいわけなんですね。なので、よくたまにす  
ごい投資額が高くなるんですか、とか言われると、明日の天気は何ですかって聞かれたら、それはOpenAIGoogleの  
AIに聞いてくださいと言いたいわけです。  
おっしゃる通り、じゃあ仕事に関することっていうのは、我々が誰よりもうまく答えると。じゃあそれってどこまでなんだって  
いうのは、やる中で徐々に広がっていくんだろうなという風に思いますが、今のところはまず優先順位としてまだまだやる  
べきことがあるんじゃないかなと、そんな風に考えています。  
宗像: ありがとうございます。マッチング精度のところは、すでにかなり向上が見られているようにこちら側からは見えてた  
んですけれども、それでもまだやることがいっぱいおありだということで楽しみにしております。  
出木場: そうですね。例えば、ちょっとさっきもあったかもしれませんけども、例えば面接の練習をしてみましょうとかです  
ね、そんなこともあるかもしれませんし、どんどんできることっていうのは、実はこの採用に関することだけでもいろいろま  
だあるなという風に思ってますので、そういったことが広がってくるんじゃないかなという風に思ってますけどね。  
: ありがとうございます。次、いかがでしょうか。  
鈴木: 日経新聞の鈴木です。よろしくお願いいたします。  
一つ伺いたいんですけれども、御社はずっと多様性の尊重ということを掲げてらっしゃると思うんですけれども、トランプさ  
ん、反DEIみたいなところで政策を進めていると思うんですけれども、御社の事業ですとか業績に影響があるのか、もしく  
は御社の方針転換みたいなところがあるのか、お聞かせいただければ。  
出木場: ご質問ありがとうございます。  
当社はですね、2030年度末までにサステナビリティ目標を達成するということは引き続き注力をしております。  
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本当に今、確かに国、エリアによっては難しい状況というのは出てきているとは認識しておりますが、これまでのところで  
言うとですね、我々の業績に影響が出るというようなことはでてきておりませんので、そういう意味では、まだまだ我々の  
サステナビリティ目標を達成ということを引き続き頑張っていきたいなという風に思っております。  
鈴木: ということは、その方針としては変わらないということでいい。目標として、別にその大きな方針として目標を修正す  
るとかっていうことにはならないだろうというところでいいのかというところと、あと1層進めるためにというところで、もし何  
か社内で取組んでいらっしゃることがあれば教えてください。  
出木場: 申し上げましたとおりですね、例えばいくつかアメリカの変更というのは、むしろ法律的な決定もいくつか出ており  
ますので、この辺をそのままやるとかっていうのに当たってしまうようなことっていうのは、変更が必要なものもあるという  
風に認識しておりますし、幾つか変更しているものもございます。  
ただ、リクルートホールディングス全体としては、我々のサステナビリティの目標というのは、どちらかというとですね、事  
業の強みを生かす、仕事を探すことにおいて、障害がある方々っていうのを3,000万人助けたいとかっていうところがメイ  
ンで考えておりますので、これに関してはきっちり今後もですね、達成に向けて頑張りたいなという風に思っていると、そう  
いうことなんですけれども。  
: ありがとうございます。次、いかがでしょうか。  
長尾: BofA証券の長尾でございます。よろしくお願いいたします。  
少し前にIndeed PLUSが発足されて、まずその成果、手応えがあるのかどうかということも併せて、41日から、いわゆ  
るミドルクラス転職のリクルートエージェントと、更にハイクラスなRecruit Executive AgentHRテクノロジー事業のセグ  
メントに集約されるわけですけれども、その労働集約的な、そうしたビジネスとHRテクノロジー事業の掛け算で何が新し  
いものが生まれようとしているのか、どうそのバリューを、単純なガッチャンコではなくて、何を今されようとされているの  
かっていうところについて、今の出木場社長のお考えを教えていただきたいというのが質問でございます。よろしくお願い  
します。  
出木場: ありがとうございます。  
これは23年前ぐらいにですね、実は私の娘に教えられて、そうだなと思ったことからお話ししたいんですけども。  
娘が大学どこ行きたいかなみたいなことを考えていてですね、理系をやっていたんで、だったらコンピュータサイエンス  
じゃないのかと。それはお金もらえるんじゃない、いっぱい、みたいなことを言ったらですね、パパ古いねと。もう今、何で  
AIでできるんだから。私今からプログラミングやる気ないわみたいなことを話していて。  
何やるの、って言ったら、どちらかというとAGIとかASIができたら、そことオフラインをつないでAGIに考えさせて、素材  
だったりとかたんぱく質だったりとか、薬だったりとか、こういうオフラインの進化がより進む世の中になるんだよって言わ  
れて、あ、そうなんだって言ってですね。  
3年ぐらい前に話して、彼女はケミカルエンジニアリングに行ったんですけれども。私が実際に今AIのテストをいろいろ  
やっててもですね、もちろんオンラインのシグナルベースでマシーンラーニングの延長としてAIを利かすっていうのはたく  
さんありますけれども、あわせてですね、やっぱりこう、次の進化っていうのは、実際にオフラインとオンラインが関わって  
くる部分というのが一番AIの進化にベネフィットがあるというか、リターンが大きいんじゃないかなという風に思っていまし  
て。  
よく考えるのはですね、例えばWindowsが最初にはじまった時、Windowsの前ってコードを書いて立ち上げないといけ  
なかったわけなんですが、カチカチっとしたらアプリケーションが立ち上がるっていうのが当時はすごいなということだった  
わけですよね。  
Large Language Modelって本質的にUser Experienceとして何の進化なのかって言ったら、例えばなんですけど、どこ  
かのコールセンターに電話して残高を知りたい方は1を、カードが見当たらない方は2をみたいなことを今はまだやってる  
わけなんですが。  
本質的にはカードをなくしたんですよねって言ってもカードが見当たらないんですよねって言ってもわかればそれは次の  
オーダーっていうか、機械に対しての指示になるわけなんですが。  
これまではプログラム言語を書くか、もしくはそこで1とか2とかっていう数字の変換が必要だったわけですよね。  
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それでいうとやっぱりLarge Language Modelで人間が話している言葉が指示になるっていうことって、本当は一番の進  
化なんじゃないかなという風に思っていまして。なので、我々の派遣事業もそうですけれども、斡旋事業だったりとかって  
いうところも含めて、オンラインとオフラインでどういう風にAIの進化を実際の皆さんの生活にお届けするのかと、ここがで  
すね、実は一番の進化がこの先23年で起こるところなんじゃないかなという風に思っていて、よりここの協働というのを  
進めたいなという風に思ってやってきたところなんですけれども、お答えになってますかね。  
長尾: 事業としてイメージを持ちたいんですけれども。  
平たく言うと、例えば以前のどこかのプレゼンの御社のですね、ありましたように、例えばアドモデルからマーケットプレイ  
スへという流れがあったかと思うんですけれども、Indeedがさらに紹介業をですね、ネット上で完結できるようになると  
か、さらにその先のスピードを上げるべくのアセットとして今回HRテクノロジー事業にぶち込んだみたいなですね、何かそ  
ういう事業上の変化みたいなのがあるといいなと思ったんですけど、いかがでしょうか。  
出木場: よく私が考えるのは、実際に何の価値が上がるのかということと、それをどうマネタイズするのかっていうのは、  
もうできるだけ分けて考えたいんですよね。  
なので今仰ったところでいうと、斡旋事業っていうのはCost Per Hireと、今エージェントの方、オフラインの人間たちが  
いっぱいいるみたいな、こういう構造でなってますけれども、少し価値を分解してプロセスを分解してオンラインに何を置  
き換えたらユーザーとか企業様の価値が増えるのかということをまずしっかりやると。  
そうやって考えたらですね、マネタイゼーションってもともとこうやってたから、このモデルでこう持っていくっていうよりは、  
少し別で考えた方がいいタイミングって良くあるなっていう風に思ってまして。  
なんかちょっと、これをこうしたから、そのままそれを海外にとかっていうよりは、別の形でまず価値を上げてお客さんに喜  
んでもらうというところからやって、さっきの話じゃないですけど、やっぱりお客さんが喜んでたらマネタイゼーションって何  
かしらできると思ってまして。まずお客さんに喜んでもらうことの方が大事なんじゃないかなっていう風に思ってるんですよ  
ね。  
まあ、儲かるのはいいことなんですけれども。  
: お時間が迫ってきておりまして、オンラインの方からもたくさん質問いただいてますので、最後オンラインの質問を私  
から1問読み上げさせていただきたいと思います。  
朝日新聞の山口様からご質問いただいておりまして、出木場社長のプレゼンテーションで冒頭の10分がアメリカの話  
だったことが印象的でした。少子化に進む日本に対応していくため、国際的な買収戦略を構想してきた結果と存じます  
が、10数年ぶりにリクルートの決算と向き合った記者からすると、まるで別の企業の話を聞いているようです。  
既に売上高3兆円を超え、収益の過半を海外事業で上げているとは思うのですが、リクルートが成長し続けるためには、  
やはり成長の柱を海外に求める必要があるのでしょうか。アジアへの展開を含め、リクルートの成長の近未来像、例えば  
海外比率はどれくらいになるかどうかをどうお考えでしょうか。  
その際、AI投資との連携はどう進めていかれるでしょうか。  
出木場: はい。もともと私がIndeedの買収のプレゼンテーションをしたときから、実はその当時、私はアジアジョブボード  
担当という役員になってたんですけれども。私が議論したかったのは、やはりテクノロジーの進化が起こる瞬間って、この  
エリアとかあのエリアとかっていう、展開の仕方じゃないことが多いんだろうなという風に思うことが多くてですね。  
特に今回、AIの進化ですから、AIにとってはですね、タンパク質の並び順と言語の並び順だと全く同じですので、日本語  
だからとか英語だからっていうのはもう限りなく0になってくると思うんですね。  
そういう意味では、我々の多分考えなきゃいけないことっていうのは、ちゃんとテクノロジーでイノベーションを起こす。そ  
れで皆さんの生活が便利になるようにすると。  
その結果として、我々まだ35,000万人ぐらいしか毎月ユーザーがおりませんけれども、10億人、20億人に使っていた  
だけるように進化したいという風に思いますと、もちろんインドだったりとかアフリカだったりとか、東南アジアの国々もそう  
ですけれども、結果としてそういうところに広がっていくというものなんじゃないかなという風に思ってまして。  
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ちょっとその逆には考えてないというか、ここを行ったら売上が上がりそうだから、ここを攻めたいなとかっていう風には、  
ちょっとあんまり僕は考えてなくて。そういう風にはあまり考えてないところです。  
: ありがとうございます。それではお時間になりましたので、これにて質疑応答を終了いたします。  
最後に出木場さんにずっとお話しいただいてますが、クロージングリマークとして一言いただけますでしょうか。  
出木場: 先ほどもですね、最初にちょっとお話をさせていただいた通り、世界の経済状況ってのは本当に不透明で、アメ  
リカも本当になかなか読みづらい状況ではあるわけなのですが、それよりも何よりも、やはりこの今のAIの進化っていう  
のは、どう考えてもですね、230年に一回の機会だなっていう風に思ってます。  
経済状況、良い悪いってのはあるんですけれども、そんなことより、この1年間でどこまで皆さんの実際の生活は便利に  
なったなと思っていただけるようなものを、一つでも多く出せるかということに本当に集中をして、来年の今頃にですね、こ  
ういう風に皆さんの前でお話をさせていただけるときに、ちょっと良くなったでしょ、というような話をさせていただければな  
という風には思っております。  
今日は長い時間ありがとうございました。  
: はい、ありがとうございました。これにて決算説明会を終了させていただきます。ご参加いただきありがとうございまし  
た。  
(1) Indeedのデータに基づく2024年の平均値  
(2) 社内データに基づくIndeed上で2025331日までに登録された、メールアドレス認証済みの求職者のグローバ  
ルでの累計アカウント数  
(3) 2024年卒業の学生に対する当社アンケートへの回答結果の平均値である115.55分(質問項目:「エントリーシート  
などの書類を作成する上で1社あたりにかかる時間」、回答数:1,090)  
(4) 2024925日から2025412日の間に、ユーザーが『ガクチカAIアシスタント』を利用してガクチカ素案の完  
成までにかかった時間の中央値である67秒  
(5) 2024925日から2025428日の間に、『ガクチカAIアシスタント』の開始画面において「使ってみる」ボタン  
を押下したユーザー数  
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将来見通しに関する注意事項  
本資料には、将来の見通しに関する記述が含まれています。将来の見通しに関する記述には、別段の記載がない限り  
本資料の発表日現在における当社が入手可能な情報並びに当社の計画及び見込みに基づいた当社の想定、将来の見  
通し及び推測が含まれますが、これらが達成される保証はありません。  
経済状況の変化、個人ユーザーの嗜好及び企業クライアントのニーズの変化、他社との競合、法規制の環境変化、為替  
レートの変動、気候変動を含む地球環境の変化、大規模自然災害の発生、その他の様々な要因により、将来の予測・見  
通しに関する記述は実際の業績と大幅に異なる場合があります。  
従って、将来見通しに関する記述に過度に依拠することのないようお願いします。当社は、適用ある法令又は証券取引  
所の規則により要求される場合を除き、本資料に含まれるいかなる情報についても、今後生じる事象に基づき更新又は  
改訂する義務を負うものではありません。  
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