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Glassdoor、性別や人種による賃金格差に関する米国議会公聴会で証言
2021年04月29日 | Glassdoor
Glassdoor Economic Researchによると、女性の賃金は男性の賃金1.00ドルに対して0.79ドル
女性の賃金は、白人男性の賃金1.00ドルに対して、ネイティブアメリカン女性
またはアラスカ先住民女性0.69ドル、黒人またはアフリカ系米国人女性0.71ドル、ヒスパニック系、ラテン系女性0.76ドル。一方、アジア系女性の賃金は白人男性より高く1.06ドル
男性の場合、白人男性の賃金1.00ドルに対して、ネイティブアメリカン男性またはアラスカ先住民男性0.84ドル、黒人またはアフリカ系米国人男性0.85ドル、ヒスパニック系、ラテン系男性0.86ドル。一方、アジア系男性の賃金は白人男性より高く1.27ドル
最新の調査報告によると、職場のD&I満足度は、労働者全体が3.73であるのに対し、黒人またはアフリカ系米国人労働者は3.49と最も低いことが判明
カリフォルニア州ミルバレー(2021年4月29日)―企業の口コミ情報を掲載する世界最大級の求人情報検索サイト『Glassdoor(グラスドア)』を運営するGlassdoorは本日、重要な調査結果を公表するとともに、賃金の透明性向上がいかに性別や人種の違いによる賃金格差是正や職場のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の改善につながるかについて米国議会で証言をする予定です。「賃金平等を通して性別や人種間の貧富の格差を是正する」と題した公聴会において、Glassdoorのチーフエコノミストであるアンドリュー・チェンバレンが米下院金融サービス委員会のダイバーシティ&インクルージョン小委員会において証言します。公聴会は東部時間の正午に開始されます。チェンバレンは、性別や人種の違いによる賃金不平等の現状や、職場における人種・民族間の賃金不平等の本質と根本原因について説明し、透明性の向上が、いかにこれらの問題への対処と解決に寄与できるかについて証言する予定です。
性別や人種・民族間に賃金の不平等は存在する
従業員10人のうち約9人が、同等の職務経験を持つ人が同じ仕事をする場合、男女の賃金は同じでなければならないと考えているにもかかわらず、Glassdoor Economic Researchの調査によると、実際には職場において男女間の賃金格差が存在することがわかりました。2019年の多国間調査「性別による賃金格差問題の進展」では、米国における調整前賃金の男女格差は21.4%で、男性の賃金1.00ドルに対して女性は平均0.79ドルであることが、Glassdoorに匿名で寄せられた数百万件の給与情報から明らかになりました。2016年との比較では2.7ポイントの減少となります。見えない障壁による影響を明らかにするため、教育水準、職務経験、居住地、業界、職位、企業の違いを考慮した場合でも、調整後の賃金には依然として4.9%の格差が存在することがわかりました。2019年の調査では、性別による賃金格差の解消に一定の進展が見られたものの、格差解消にはまだ50年はかかるだろうという結論にいたりました。
米国の労働市場においては、性別と同様、人種・民族間にも大きな賃金格差があること、さらに人種・民族によってはより大きな男女間の賃金格差が存在することは、よく知られています。チェンバレンが公表する調査では、いずれの人種にも男女間の賃金格差が存在することが明らかにされています。調査では、ネイティブアメリカンやアラスカ先住民の女性は最も賃金が低く、その額は白人男性の賃金1.00ドルに対して0.69ドルであることがわかりました。黒人女性の場合は0.71ドル、ヒスパニック系女性は0.76ドルです。一方、アジア系女性は1.06ドルと、白人男性より平均的に高い結果となっています。同様に、ネイティブアメリカンやアラスカ先住民の男性(0.84ドル)、黒人男性(0.85ドル)、ヒスパニック系男性(0.86ドル)の賃金は、白人男性より平均的に低いのに対し、アジア系男性は1.27ドルと、すべての人種で最も高いことがわかりました。

「今日の急速に変化する経済環境において、米国はこれ以上、何百万もの女性や弱い立場に置かれやすい少数グループに属する人々を、賃金が不平等な仕事に追いやり、経済的可能性が充分に発揮されることなく、個人の成長や職業上の成長を妨げてはなりません。未来に向けて活力のある豊かな米国経済を築き、維持するために大事なことは、すべての米国国民がそれぞれ最大限の貢献ができるような道を開くこと、そして公平な賃金を得られるようにすることです」と、チェンバレンは事前のコメントで述べています。
最新調査報告:黒人またはアフリカ系米国人従業員は職場のD&I満足度が最も低い
現在、職場で不平等が見られるのは賃金だけではありません。本日公表されたGlassdoor Economic Researchの調査報告「米国の職場における多様性の危機:D&I満足度の人種・民族間格差の測定」では、D&Iに対して従業員が持つ感情は、人種・民族によって大きく異なることが示されています。調査によると、黒人またはアフリカ系米国人従業員のD&I評価は1から5点までの評価で平均3.49と、全従業員の平均3.73よりはるかに低いことがわかりました。職業、業界、企業規模、性別、勤務時間などの違いを考慮しても、D&I満足度は白人よりも約8%低くなっています。さらに、黒人またはアフリカ系米国人従業員のD&I満足度は相対的に低い傾向にありますが、この傾向は2019年以降悪化の一途をたどっていることもわかりました。賃金と職場環境の満足度は緊密につながっていることが調査で明らかになっており、職場環境の満足度向上に取り組むことが賃金格差の是正にもつながると、チェンバレンは言います。
証言の全文と公聴会の動画は、こちらからご覧いただけます。
https://financialservices.house.gov(英語)
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*1 2019年の調査は、Glassdoorに代わってThe Harris Pollにより行われ、米国においてフルタイムまたはパートタイムで雇用されている成人1,025名を対象に2019年3月12~14日の期間中オンラインで実施されました。
*2 Glassdoorの全ての調査における、性別や人種・民族は、Glassdoorユーザー自身の認識による情報にもとづきます。
*3 Mario Nuñez, “Does Money Buy Happiness? The Link Between Salary and Employee Satisfaction”(マリオ・ヌニェス『お金で幸福は買えるか?給料と従業員満足度の関係』)、Glassdoor Economic Research レポート、2015年6月以下のウェブサイトからご覧いただけます。
www.glassdoor.com/research/does-money-buy-happiness-the-link-between-salary-and-employee-satisfaction/
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