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    米「セカンド・チャンス」月間に寄せて、 Indeedがより公平な採用機会を提供するための 取り組みを共有

    2023年04月11日 | Indeed

    この資料は、Indeed​が2023年4月11日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳し、皆さまのご参考に供するものです。正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先されます。

    Indeedは、DEIB+ (Diversity: 多様性、Equity: 公平性、Inclusion: 包括性、Belonging: 帰属性) へのコミットメントの達成及び効果的で効率的な採用の実現に不可欠な「Fair Chance採用(注1)」を推進しています。

    (注1) Fair Chance採用: 犯罪歴のある求職者に対する偏見や差別による雇用への障壁を低減し、より公平な採用機会 (Fair Chance) を促進する取組みの総称

    Indeedが創業時に初めて採用したソフトウエアエンジニアは、収監経験のある求職者でした。IndeedがもしFair Chance採用外部サイトへにコミットせず、公平な採用プロセスを推進している企業でなかったとしたら、今日のIndeedはなかったことでしょう。私たちは、この課題に特化した団体と協力しながら公平な採用プロセスの構築に取り組んできましたが、取組みを進めていく中で、公平性を推進するには採用プロセス全体におけるポリシーの変更を行う必要があることに改めて気付かされました。私たち自身もまだまだ改善が必要ですが、私たちが歩んできた道のり、特に採用候補者のバックグラウンド調査ポリシー見直しの取り組みについて広く社会と共有することで、自社の採用の透明性を高めるとともに、他社の方々がFair Chance採用の推進に向けた歩みを踏み出していただくきっかけとなることを願っています。

    「Indeedは、『We help people get jobs』というミッションを掲げています。その一環として、『2030年までに障壁に直面する3,000万人の求職者の就業を支援する』という目標を掲げ、この対象に犯罪歴のある求職者を含んでいますが、Indeed自身も一企業としてFair Chance採用にコミットし続けなければなりません。DEIB+の推進に向けた取組みは、Indeedの成功に不可欠です。公平な採用プロセスを構築し、犯罪歴のある求職者に就業の機会を提供することで、Indeedはより強くなることができると信じています」(SVP of ESG, LaFawn Davis)

    ステップ1:専門家との連携

    Fair Chance採用を専門分野とするパートナーと連携し、自社の採用ポリシーとプロセスを充実させることは非常に重要です。私たちのパートナーには、逮捕歴・犯罪歴を削除もしくは非開示にする法的手続きサービスの提供団体や、公平な採用プロセスの構築に向けたアドバイスを雇用主に提供する団体などがあります。Indeedでは、こうした専門家とのパートナーシップを通じて、Fair Chance採用のプロセス、バックグラウンド調査の実態、そして犯罪歴のある求職者の方々についての理解を深めるよう努めています。

    「多くの素晴らしいパートナーとの協力関係を通してたくさんの学びの機会をいただいているIndeedは幸運です。これらの取り組みには、謙虚さと、現場の専門家や実体験を持つ人々への敬意が欠かせません。私たちは、Center for Employment Opportunities、Checkr、Defyといった団体をはじめ、全米各地の法務サービス機関や再就職支援団体等と協力しています。これらのサービスに長期にわたり従事されている方々の中には、ご自身が収監経験者である方もおられ、当事者の声に触れることでも、多くの学びをいただいています。Indeedが社内外においてFair Chance採用のプログラムを実施することができるようになったのは、こうした現場に根ざした専門知識のおかげです」(ESG Programs and Partnerships, Senior Director, Parisa Fatehi-Weeks)

    ステップ2:現行ポリシーの見直し

    私たちは2020年、Fair Chance採用推進へのコミットメント及び支援コミュニティとのパートナーシップを深める中で、採用候補者のバックグラウンド調査の実施やその結果に基づく判断の一連のプロセスを見直しました。バックグラウンド調査や公平かつインクルーシブな判断の下し方のベストプラクティス、人材業界におけるこのプロセスの意義、そしてどうすれば最もIndeedの価値観に沿ったプロセスにできるかということも含め、包括的なリサーチを実施しました。

    「まず、バックグラウンド調査の一連のプロセスを見直してみました。判断を下すプロセスにおいて世の中のベストプラクティスを研究したことで、改善すべき点とその方法が見えてきました。これは非常に重要なプロセスで、潜在的なバイアス (偏見) がどこにあるのか、それらがどのように社内の仕組みに根付いているのか、そしてそれをどう修正すべきかを十分に理解した上でなければ、先に進むことはできません」(ESG Operations, Senior Manager, Andrea Jensen)

    ステップ3:プロセスの改善とポリシーの改定

    採用候補者のバックグラウンド調査とその結果に基づく判断プロセスの精査にあたっては、いくつかの重要な意思決定に関する社内の目線合わせも必要でしたが、この時の社内での議論が、現行のプロセスのベースになっています。現在Indeedでは、採用候補者に条件付きの内定を提示した後にバックグラウンド調査を実施しています。また、調査の実施まで進んだ候補者がその結果により自動的にふるい落とされるようなシステムにはなっておらず、有罪にならなかった判決やIndeedが設定した基準の範囲外の有罪判決歴については、通知されないようにする方針をとっています。

    更にIndeedでは、対象者の勤務地、役職及び居住地に合わせたバックグラウンド調査を行うようにしています。犯罪歴のチェックは、米国、カナダ、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、インドで実施する場合がありますが、日本、シンガポール、ヨーロッパ、中東及びアフリカでは実施していません。

    バックグラウンド調査プロセスの見直し以外にも、Fair Chance採用の促進に向けた取組みがいくつかあります。まず、自社の米国の求人情報に「収監経験者を含む犯罪歴のある方にも公平な雇用機会を提供します」と方針を明記したことです。また、社内の採用担当マネージャー向けにFair Chance採用に関するトレーニングを設けたり、収監経験のある方に積極的に就労機会を提供するための人材紹介プログラムとのパートナーシップを検討したりということも進めています。

    「既存の採用に関する企業のポリシー及び実践されている採用慣行には、構造的なバイアスが根強く残っており、Indeed自身もこのバイアスが生み出す障壁を取り除く取り組みを進めている最中です。公平でインクルーシブな職場づくりには、明確な目的に基づいた施策が必要です。Fair Chance採用は、Indeedのより公平性の高い採用実績へのコミットメントを体現する施策の一つです」(VP and Global Head of Diversity, Equity, Inclusion, and Belonging, Misty Gaither)

    ステップ4:バックグラウンド調査で「要精査」とされた場合のレビュープロセスの構築

    Indeedでは、バックグラウンド調査において精査を要することが示された採用候補者に対して公平な評価を行うため、社内に専門委員会を設置しました。例えば米国では、同委員会が(1)犯罪の性質と重大性、(2)有罪判決又は刑期満了からの経過期間、(3)候補者が応募している仕事の内容、の3つの項目について検討します。

    またIndeedでは、この判断プロセスにおける潜在的なバイアスの影響を低減するため、審査時は、採用候補者の氏名や、性別等の情報にひもづく代名詞、その他の個人の識別を可能にするような情報をすべて削除しています。

    「どのようなケースにおいても、考慮されるべき個別の事情があります。この判断のプロセスにチーム体制で取り組むことで視野が広がり、多面的に精査することができるようになっています。Indeedでは、判断を下す担当者がそれぞれに抱えるバイアスが入り込む余地をつくらないよう、常に配慮することに努めています」(ESG Operations, Senior Manager, Andrea Jensen)

    ステップ5:学習、評価、改善のサイクル

    Indeedが取り組んだ次のステップは、進捗を評価し学びを実践に反映していくプロセスの確立です。Indeedでは今年、自社の従業員をどれだけよく理解できているか、また、いち雇用主としてどれだけ公平な採用を実践できているかを評価するための基準値 (ベースライン) を設定しました。入手可能なデータからは、Indeedが内定を出した候補者の1.3%は、第三者機関によるバックグラウンド調査レポートに有罪判決歴が記載されていたことが分かっています。Indeedは収集するデータに意図的に制限を設けているため、この結果が刑事司法制度の適用を受けた全ての従業員を網羅していない可能性は大いにあるものの、私たちの取り組みが一定の進捗を見せており、才能とスキルを備えながらも見過ごされがちな犯罪歴のある求職者の方々により公平な就業機会を提供できるようになってきたことが分かります。

    私たちは、自社のこのような取り組みが、Fair Chance採用に取り組む企業の参考になればと願っています。

    「私たちは常に進化を続け、自社の採用に関するプロセスと考え方をよりよくしていきます。IndeedのFair Chance採用の目標は、DEIB+における目標とも連動しています。今はまだ道半ばですが、採用候補者のバックグラウンド調査とそれに基づく判断のプロセスに焦点を当てて改善していくことは、重要な一歩になると考えています」(VP of Social Impact, Abbey Carlton)

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