株式会社
E07801
有価証券報告書
(金融商品取引法第24条第1報告書)
20244月1日
20253月31
事業年度
(第65期)
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株式会社
1
2 4 第1項
報告書を同法第2730のに規定す示用電子
報処理組織(EDINET)を使用し提ータ目次
及び頁を付しトを更し力したもの
2
にはの方により提出した有価
添付さた監査報告書上記の証券報告書と
併せて提出た内部統報告書認書を尾に綴
す。
005_9065810502506.indd 2005_9065810502506.indd 2 2025/05/17 14:43:042025/05/17 14:43:04
   
65 有価証券報告書 目次
第一部 企業情報 3
1 企業の概況 3
1 主要な経営指標等の推移 3
2 沿革 5
3 事業の内容 11
4 関係会社の状況 17
5 従業員の状況 19
2 事業の状況 23
1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 23
2 サステナビリティに関する考え方及び取組 35
3 事業等のリスク 48
4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 65
5 重要な契約等 72
6 研究開発活動 72
3 設備の状況 73
1 設備投資等の概要 73
2 主要な設備の状況 73
3 設備の新設、除却等の計画 74
4 提出会社の状況 75
1 株式等の状況 75
2 自己株式の取得等の状況 93
3 配当政策 95
4 コーポレート・ガバナンスの状況等 96
5 経理の状況 157
1 連結財務諸表等 158
2 財務諸表等 209
6 提出会社の株式事務の概要 222
7 提出会社の参考情報 223
1 提出会社の親会社等の情報 223
2 その他の参考情報 223
第二部 提出会社の保証会社等の情報 226
監査報告書 227
内部統制報告書
確認書
1
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条⽂】 ⾦融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局⻑
【提出⽇】 2025年6⽉23⽇
【事業年度】 第65期 (⾃ 2024年4⽉1⽇⾄ 2025年3⽉31⽇)
【会社名】 株式会社リクルートホールディングス
【英訳名】 Recruit Holdings Co., Ltd.
【代表者の役職⽒名】 代表取締役社⻑ Chief Executive Officer 出⽊場 久征
【本店の所在の場所】 東京都千代⽥区丸の内⼀丁⽬9番2号
【電話番号】 03(3511)6383
【事務連絡者⽒名】 常務執⾏役員 Chief Financial Officer
【最寄りの連絡場所】 東京都千代⽥区丸の内⼀丁⽬9番2号
【電話番号】 03(3511)6383
【事務連絡者⽒名】 常務執⾏役員 Chief Financial Officer
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区⽇本橋兜町2番1号)
2
注記事項
本報告書の省略表記
省略表記 意味
当社 ㈱リクルートホールディングス
当社グループ ㈱リクルートホールディングス及び連結⼦会社
SBU 戦略ビジネスユニット(Strategic Business Unit)
BIP信託 役員報酬 Board Incentive Plan 信託
第1四半期 毎年6⽉30⽇に終了する3ヶ⽉
第2四半期 毎年9⽉30⽇に終了する3ヶ⽉
第3四半期 毎年12⽉31⽇に終了する3ヶ⽉
第4四半期 毎年3⽉31⽇に終了する3ヶ⽉
連結会計年度 毎年3⽉31⽇に終了する1年
20XX年3⽉期 前年の4⽉1⽇に開始し、その年の3⽉31⽇に終了する会計年度
来期 2026年3⽉31⽇に終了する1年
調整後EBITDAの算式
営業利益+減価償却費及び償却費(使⽤権資産の減価償却費を除く)+株式報酬費⽤±その他の営業収益・費⽤
期中平均為替レート
(単位:円)
前連結会計年度 当連結会計年度
⽶ドル 144.59 152.62
ユーロ 156.75 163.88
豪ドル 95.06 99.60
将来⾒通しに関する注意事項
本報告書には、将来の⾒通しに関する記述が含まれています。将来の⾒通しに関する記述には、別段の記載がない限り当連結会計年度
末現在における当社が⼊⼿可能な情報並びに当社の計画及び⾒込みに基づいた当社の想定、将来の⾒通し及び推測が含まれますが、
これらが達成される保証はありません。経済状況の変化、個⼈ユーザーの嗜好及び企業クライアントのニーズの変化、他社との競合、法令、
ソフトロー⼜は実務慣⾏の変化を含む法規制の変化、為替レートの変動、気候変動を含む地球環境の変化、⼤規模⾃然災害の発⽣
その他の様々な要因により、将来の予測・⾒通しに関する記述は実際の業績と⼤幅に異なる場合があります。したがって、将来⾒通しに関
する記述に過度に依拠することのないようお願いします。当社は、適⽤される法令⼜は証券取引所の規則により要求される場合を除き、
本報告書に含まれるいかなる情報についても、今後⽣じる事象に基づき更新⼜は改訂する義務を負うものではありません。
外部資料に関する注意事項
本報告書には、当社が事業を⾏っている市場に関する情報を含む、外部の情報源に由来し⼜はそれに基づく情報が記述されています。こ
れらの記述は、本報告書に引⽤されている外部の情報源から得られた統計その他の情報に基づいており、それらの情報については当社は
独⾃に検証を⾏っておらず、その正確性⼜は完全性を保証することはできません。
補⾜情報
・本報告書における表の単位は、別途記載がない限り10億円です。
・本報告書における数値の⽐較は、別途記載がない限り前年同期との⽐較です。
・本報告書における会社名は、特段の記載がない限りは2025年3⽉31⽇現在で記載しています。
・2025年4⽉1⽇付で、マッチング&ソリューション事業のうち⼈材領域をHRテクノロジー事業に移管し、2026年3⽉期からマッチング&ソリ
ューション事業の名称をマーケティング・マッチング・テクノロジーに変更しています。
3
第⼀部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
回次 国際会計基準
第61期 第62期 第63期 第64期 第65期
決算年⽉ 2021年3⽉ 2022年3⽉ 2023年3⽉ 2024年3⽉ 2025年3⽉
(
単位: 百万円
)
売上収益 2,269,346 2,871,705 3,429,519 3,416,492 3,557,478
税引前利益 168,502 382,749 367,767 426,241 527,143
当期利益 131,690 297,722 271,671 354,596 408,159
親会社の所有者に
帰属する当期利益 131,393 296,833 269,799 353,654 408,504
親会社の所有者に
帰属する包括利益 208,633 395,869 377,977 553,909 383,161
親会社の所有者に
帰属する持分 1,091,571 1,363,776 1,627,010 2,000,922 1,617,582
資産合計 2,196,613 2,423,542 2,793,281 3,144,646 2,772,252
(単位: 円)
1株当たり親会社
所有者帰属持分 667.96 847.45 1,030.33 1,295.40 1,102.86
基本的1株当たり
当期利益 79.83 181.68 168.59 225.99 271.44
希薄化後1株当たり
当期利益 79.70 180.83 167.44 222.90 268.32
親会社所有者帰属
持分⽐率(%) 49.7 56.3 58.2 63.6 58.3
親会社所有者帰属
持分当期利益率(%) 12.6 24.2 18.0 19.5 22.6
株価収益率(倍) 67.7 29.8 21.6 29.7 28.2
(
単位: 百万円
)
営業活動による
キャッシュ・フロー 286,597 439,610 438,193 535,362 610,363
投資活動による
キャッシュ・フロー △40,373 △70,738 △32,676 △68,789 △61,054
財務活動による
キャッシュ・フロー △172,713 △254,371 △252,060 △334,648 △880,480
現⾦及び現⾦同等物
の期末残⾼ 501,043 669,551 877,370 1,136,858 808,625
(
単位:
)
従業員数(注2) 46,800 51,757 58,493 51,373 49,480
平均臨時雇⽤者数 1,720 1,896 1,915 1,952 1,591
(注1) 当社は、IFRSに基づいて連結財務諸表を作成しています。
(注2) 従業員数には臨時従業員は含みません。
4
(2) 提出会社の経営指標等
回次
⽇本基準
第61期 第62期 第63期 第64期 第65期
決算年⽉ 2021年3⽉ 2022年3⽉ 2023年3⽉ 2024年3⽉ 2025年3⽉
(
単位: 百万円
)
営業収益 27,324 42,029 417,404 153,932 615,773
経常利益 19,574 33,978 406,315 139,488 603,655
当期純利益 14,063 23,996 410,423 126,116 604,616
資本⾦ 40,000 40,000 40,000 40,000 40,000
発⾏済株式総数 (株) 1,695,960,030 1,695,960,030 1,695,960,030 1,649,841,949 1,563,912,149
純資産額 805,322 672,979 926,772 879,782 693,373
総資産額 1,372,520 1,423,107 1,666,307 1,768,645 1,654,348
(
単位:
)
1株当たり純資産額 491.99 417.09 585.40 567.58 470.02
1株当たり配当額 20 21 22 23 24
(うち1株当たり
中間配当額) (9.5) (10.5) (11.0) (11.5) (12.0)
1株当たり
当期純利益 8.54 14.69 256.47 80.59 401.76
潜在株式調整後
1株当たり
当期純利益
8.53 14.62 254.72 79.49 397.13
⾃⼰資本⽐率 (%) 58.6 47.2 55.5 49.6 41.7
⾃⼰資本利益率 (%) 1.7 3.3 51.4 14.0 77.2
株価収益率 (倍) 632.1 368.6 14.2 83.2 19.1
配当性向 (%) 234.1 143.0 8.6 28.5 6.0
(単位:名)
従業員数
(
注1
)
138 136 128 119 116
平均臨時雇⽤者数 4 5 5 5 5
株主総利回り (%) 193.9 195.1 132.8 243.0 277.8
⽐較指標︓
配当込みTOPIX (%) 142.1 145.0 153.4 216.8 213.4
最⾼株価 (円)
(注2) 5,568 8,180 5,676 6,767 11,895
最低株価 (円)
(注2) 2,240.5 4,435 3,284 3,583 6,011
(注1) 従業員数には臨時従業員は含みません。
(注2) 最⾼・最低株価は、2022年4⽉3⽇以前は東京証券取引所市場第⼀部における株価を、2022年4⽉4⽇以降は東京証券
取引所プライム市場における株価を記載しています。
5
2 【沿⾰】
組織の沿⾰
当社は1960年3⽉、東京都港区において⼤学新聞に各企業の求⼈広告を掲載することを⽬的とし
て、現在の㈱リクルートホールディングスの前⾝である「⼤学新聞広告社」を創業しました。その後、⼤
学新聞複数紙の広告を⼀⼿に取り扱う契約を締結し、1960年10⽉に法⼈組織、㈱⼤学広告を設
⽴しました。1962年、「企業への招待」を創刊しました。1963年4⽉、㈱⽇本リクルートメントセンター
に社名を変更しました。同年8⽉、㈱⽇本リクルートセンターとして当社を設⽴しました。(以降の組織
の沿⾰については、年表をご参照ください)
事業領域の拡⼤
1960年に⼤学新聞専⾨の広告代理店として創業。その2年後、⼤学⽣への求⼈情報だけを集めた
「企業への招待」を発⾏し、個⼈ユーザーと企業クライアントをつなぐビジネスモデル「リボンモデル」を確
⽴しました。中途採⽤、⼈材紹介、⼈材派遣等⼈材関連事業を拡げるほか、進学、住宅、中古⾞、
結婚等のライフイベント領域へ、そして旅⾏、飲⾷、美容等の⽇常消費領域へと事業を拡⼤し、近年
では、SaaS(Software as a Service)を活⽤し、⼩売店や飲⾷店を含む中⼩企業クライアントに対
する業務・経営⽀援サービスに事業領域を拡⼤しています。
情報のデジタル化
当社は、⼀般的にはまだ導⼊が珍しかった時代からコンピュータを導⼊し、情報のデジタル化を通じた業
迅速と効を実続けまし1980年スーコンータ究等て、
1990年代には紙メディア(情報誌)をインターネットへ、そしてモバイルへと転換しました。情報をより⼿
軽且つスピーディに届けられるようにしただけでなく、⾰新的なオンライン予約管理システムを開発する
等、個⼈ユーザーと企業クライアントに情報のデジタル化を通じた圧倒的な利便性を提供することを⽬
指し、クラウドを活⽤したSaaSソリューションの拡⼤を加速しています。
グローバリゼーション
2000年代からグローバル市場への事業展開を推進し始め、当初は結婚関連の事業を中国で展開し
たものの、数年で撤退。しかしこの経験が、以降のM&Aを通じた海外事業戦略に活かされ、⽶国The
CSI Companies, Inc.*の買収以降、⼈材派遣事業における買収を加速しました。買収した組織
の⽣産性向上に取組みながら、欧州・豪州を含む世界各国に事業を拡⼤するとともに、2012年
Indeed, Inc.*、2018年のGlassdoor LLC*の買収により、HRテクノロジー事業が新たに加わり、
グループ全体の成⻑を牽引しています。また、サービス展開が60以上の国と地域に拡⼤しました。
マッチングプラット
フォームとしての進化
当社は、広告掲載型のメディア事業を、テクノロジーを活⽤した個⼈ユーザーと企業クライアントの双⽅
に対してより多くの最適なマッチングソリューションを提供する、マーケットプレイスビジネスモデルへと進化さ
せてきました。HRテクノロジー事業及び⼈材派遣事業では、Simplify Hiring戦略のもと採⽤プロセス
を簡素化し、求職者と採⽤企業に対するさらなる価値を提供することを⽬指しています。マーケティン
グ・マッチング・テクノロジー事業では、Help Businesses Work Smarter戦略のもと、マッチングプラッ
トフォームとSaaSで企業クライアントの事業運営を⽀えるエコシステムを構築し、企業クライアントの⽣
産性と収益性の向上の実現に取り組んでいます。また、当社グループが培ってきた経験を活かして開発
したAIを活⽤することで、マッチングの更なる効率性向上と⾼速化に注⼒しています。
6
1960年3⽉
⼤学新聞広告社として創業
1962年
「企業への招待」を創刊
⼤学⽣への求⼈情報だけを集めた就職情報誌を創刊。個⼈ユーザーと企業クライアントを結ぶマッチン
グプラットフォームを提供するビジネスモデルを確⽴
1963年8⽉
㈱⽇本リクルートセンターとして当社を設⽴
1968年
IBM 1130を導⼊
コンピュータ「IBM 1130」を⽇本企業として初めて導⼊し、テスト事業等で活⽤。情報を取り扱う企業
として、最新のIT環境を追求・整備
1971年
㈱リクルートコンピュータプリントを設⽴
情報誌等の印刷前⼯程のデジタル化にいち早く取組むための⼦会社を設⽴
1976年
住宅情報事業を開始
オイルショック時の不況対応として開始した住宅情報の事業で急成⻑
1980年
とらばーゆを創刊
⽇本で初めての、⼥性のための転職情報誌を創刊。⽇本で男⼥雇⽤機会均等法が施⾏されたのは5
年後の1985年。⼥性の社会進出を後押し。後に「とらばーゆする」が流⾏語に
1984年4⽉
社名を ㈱リクルートに変更
1984年
カーセンサーを創刊
中古⾞売買の専⾨情報誌を創刊。当時の新⼊社員研修プログラムで提案されたアイデアから⽣まれた
事業
1985年
インフォメーションネットワークサービスを開始
リモートコンピューティングサービスを開始し、同年の⽇本における通信事業の⺠営化を背景とした情報
サービス関連事業に取組むための基盤を強化。多くのエンジニアの採⽤を開始
1985年
Recruit U.S.A Inc.を設⽴
⽶国に事業展開する⽇本企業の採⽤⽀援等の事業を開始
1987年
スーパーコンピュータ研究所を設⽴
スーパーコンピュータの研究と利⽤促進を⽬的とした研究所を設⽴。情報サービス事業のあり⽅を模索
しながら、来るべき情報化社会に向けた知⾒を深化
1990年
じゃらんを創刊
旅⾏や遊びに関する多彩な情報を集約し、予約できる情報誌を創刊
1993年
ゼクシィを創刊
新規事業提案制度「Ring」から⽣まれた結婚関連情報誌を創刊
1995年
Mix Juice(現 ISIZE)をリリース
インターネットの実証実験として、インターネットメディアを発⾏
1996年
就職情報をオンラインで提供開始
RB on the NET(現 リクナビ)、Digital B-ing(現 リクナビNEXT)等のオンライン就職情報サイトを
開始
7
2000年
ホットペッパー(現 HotPepperグルメ)を創刊
グルメ等⽇常⽣活に密着した⽣活情報誌を創刊。結婚・住宅・中古⾞等ライフイベントからライフスタイ
ル(⽇常消費)関連情報を取り扱うメディアへと事業展開を拡⼤
2000年
ISIZEトラベル(現 じゃらんnet)をリリース
宿泊施設のオンライン予約サービスを開始
2004年
中国での事業展開と撤退
結婚関連情報誌ゼクシィ等を中国で展開。数年で撤退を余儀なくされるが、この経験を踏まえ、以降
のM&Aを通じた海外事業戦略を進化させる
2007年
HotPepper Beautyをリリース
オンライン予約サービスを開発。サロン予約の常識を変えた⾰新的サービスとして成⻑
2008年1⽉
グラントウキョウサウスタワー(東京都千代⽥区丸の内1丁⽬9番2号)へ本社機能を移転
2010年7⽉
The CSI Companies, Inc.*買収
⽶国の⼈材派遣会社を買収。ユニット経営を導⼊・実践。M&Aによる⼈材派遣事業のグローバル展
開を開始
2011年
受験サプリ(現 スタディサプリ)をリリース
⼤学受験勉強を⽀援するオンライン学習サービスを開始。良質な学習コンテンツをウェブベース且つ低
価格で提供するモデルを展開。後に語学・資格取得等多様な学びの機会創出へと拡⼤
2011年
Staffmark Group, LLC*買収(10⽉) 、Advantage Resourcing Europe B.V.(
RGF Staffing UK Limited)*買収(12⽉)
海外派遣会社の買収を通じて⽶国・欧州に多数の事業拠点を獲得
2012年
SALON BOARDをリリース
ビューティーサロン向けのクラウド型オンライン予約管理システムを開発。店舗での紙ベースだった予約台
帳をデジタル化し、サロン業界のさらなる⽣産性とサービスの向上に寄与することを⽬指して展開
2012年10⽉
当社を持株会社として以下のとおり会社分割を実施
これに伴い、当社の社名を㈱リクルートホールディングスに変更
新設分割により以下の会社を設⽴
㈱リクルート住まいカンパニー
㈱リクルートマーケティングパートナーズ
㈱リクルートライフスタイル
㈱リクルートテクノロジーズ
㈱リクルートオフィスサポート*と共同新設分割により以下の会社を設⽴
㈱リクルートアドミニストレーション(現 ㈱リクルート*)
吸収分割により、当社の100%⼦会社である以下の会社に⼀部事業等を承継
㈱リクルートキャリア(旧 ㈱リクルートエージェント)
㈱リクルートジョブズ(旧 ㈱リクルートHRマーケティング)
㈱リクルートコミュニケーションズ(旧 ㈱リクルートメディアコミュニケーションズ)
8
2012年10⽉
Indeed, Inc.*買収
オンライン求⼈情報専⾨検索サイトを運営するIndeedは2004年⽶国で創業。この買収を通じて⼈
材関連事業をデジタル技術で変⾰するHRテクノロジー事業に本格参⼊
2013年
Airレジをリリース
飲⾷・⼩売・サービス等の幅広い業種で必須のレジ業務がスマートフォンやタブレットで⾏えるSaaSソリュ
ーションのPOSレジアプリをリリース。中⼩企業を取り巻く業務負荷を軽減し、クライアントが思い描く理想
の店舗づくりを⽀援
2014年10⽉
東京証券取引所市場第⼀部に株式を上場
2015年
Airペイをリリース
中・⼩規模クライアント向けの決済サービスを開始し、業務⽀援サービスを拡張。現在、クレジットカー
ド・電⼦マネー・QRコード(注3)・ポイント等多様化する決済⼿段に対応するお店の決済サービスとして
進化
2015年
Recruit Institute of Technology(現 Megagon Labs)を設⽴
社外の研究機関とともに、AI(⼈⼯知能)や機械学習等の⾰新的な技術の研究開発に取組む研究
所を設⽴
2015年
Peoplebank Australia Ltd*(1⽉)、Chandler Macleod Group Limited*(4⽉)買収
豪州の⼈材派遣会社2社を買収。豪州において、トップクラスの市場シェアと強固な事業基盤を獲得
2016年
Indeed Hireをリリース
既存のオンライン広告ビジネスを超えた新規事業を開始
2016年6⽉
USG People Holdings B.V.(現 RGF Staffing B.V.)*買収
欧州の⼤⼿⼈材派遣会社USG Peopleを買収。⼈材派遣事業の市場浸透率が⾼いオランダ、フラン
ス、ドイツ、ベルギー等欧州諸国の市場において事業基盤を強化
2018年4⽉
会社分割及び組織再編を実施。SBU配下の⼦会社及び事業を統括する会社として、SBU統括会
社を設置
SBU統括会社として以下の会社を設置
HRテクノロジーSBU : RGF OHR USA, Inc. *
マッチング&ソリューションSBU : ㈱リクルート
(旧 ㈱リクルートアドミニストレーション)*
⼈材派遣SBU :Recruit Global Staffing B.V.(現 RGF Staffing B.V.)*
2018年
Airシフトをリリース
シフトの作成・管理等ができるサービスをリリース。飲⾷・⼩売・サービス等深刻な⼈⼿不⾜を抱える幅
広い業種での活⽤が拡⼤
2018年6⽉
Glassdoor, Inc.(現 Glassdoor LLC)*買収
オンライン求⼈広告及び企業情報サイトを運営するGlassdoorは、2007年に⽶国で創業。求⼈情報
とユーザー投稿による企業レビュー等独⾃のデータベースを展開し、求職活動における情報の透明性を
⾼めた。この買収を通じてHRテクノロジー事業の展開を強化
2018年
Indeed Assessmentsをリリース
採⽤プロセスのさらなる効率化に資する新規事業展開を加速
9
2020年
Indeed Interviewをリリース
⾯接と採⽤に特化したオンライン⾯接プラットフォーム。コロナ禍でも安全に求職・採⽤活動を進めたい
個⼈ユーザーと企業クライアントのニーズに迅速に対応
2021年
Indeed Hiring Platformをリリース
Indeed上で採⽤プロセスを完結できる新たなソリューション。客観的な条件に合致した求職者が⾃動
的に⾯接に進む等さらなる効率化を実現
2021年4⽉
マッチング&ソリューション事業において以下のとおり吸収合併を実施
SBU統括会社である㈱リクルートに中核事業会社・機能会社7社を統合
㈱リクルート住まいカンパニー
㈱リクルートライフスタイル
㈱リクルートマーケティングパートナーズ
㈱リクルートキャリア
㈱リクルートジョブズ
㈱リクルートコミュニケーションズ
㈱リクルートテクノロジーズ
2021年
COIN+搭載のエアウォレットをリリース
決済ブランド「COIN+」を搭載して、⽇常⽣活で使⽤するお⾦をシームレスに管理・送⾦できるデジタル
⼝座管理・決済アプリ。チャージ・⽀払い・送⾦・出⾦を無料で、簡単に利⽤できるサービスを提供
2021年
Airワーク 採⽤管理(ATS)をリリース
全機能無料、採⽤HPの無料作成、Indeedへの転載、応募者管理ができる採⽤管理システムを提
2021年
2031年3⽉期に向けたサステナビリティ⽬標を発表
企業活動全体を通じて社会や地球環境にポジティブなインパクトを与え、すべてのステークホルダーと共
存共栄することを⽬指し、環境・社会・ガバナンスの⽬標を設定
2022年
Airキャッシュをリリース
企業クライアント向けの売上収益早期現⾦化サービスの提供
2022年
Airインボイスをリリース
スマホひとつで⽀払いもできる請求書管理サービスの提供
2022年4⽉
東京証券取引所の市場区分の⾒直しにより東京証券取引所市場第⼀部からプライム市場へ移⾏
2022年7⽉
グラントウキョウサウスタワー(東京都千代⽥区丸の内1丁⽬9番2号)へ本店所在地を変更
2023年
Airワーク 給与⽀払をリリース
毎⽉の給与振り込みを代⾏するサービスの提供
2023年
Indeed Skill Connectをリリース
求職者が⾃⾝のスキルや修了した職業訓練を採⽤企業にアピールできるようにし、スキルに基づく採⽤
を推進するサービスの提供
2023年
RGF Connectを開始
教育や職業訓練、雇⽤機会の提供によって、これまで公平な機会を得られなかった⼈々を⽀援する
RGF Staffingの世界的なプログラム
10
2023年
Glassdoor Communityをリリース
仕事や職場などに関するリアルタイムな情報交換の場を提供
2024年
Indeed PLUSを⽇本市場でリリース
企業クライアントの求⼈を、その内容に基づいて、連携ジョブボードの中から最も相応しいと判断されたも
のに⾃動で配信する求⼈配信プラットフォームを提供
2024年
Indeed Smart Sourcingをリリース
AIによる候補者提案、履歴書検索、候補者へのメッセージドラフトなどの機能を備えた、雇⽤主向けの
サービス
2025年
賃⾦のデジタル払いサービス提供開始
『Airワーク 給与⽀払』導⼊企業対象のサービスで、従業員はCoin+搭載のエアウォレットで給与の即
払いを受けることが可能に
(注1) *は連結⼦会社(2025年3⽉31⽇現在)です。
(注2) 表内の「現」は、2025年3⽉31⽇現在の名称です。
(注3) QRコードは㈱デンソーウェーブの登録商標です。
(注4) 2025年4⽉1⽇よりマッチング&ソリューションSBUの⼈材領域をHRテクノロジーSBUに移管し、2026年3⽉期よりマッチング&ソリ
ューション事業の名称をマーケティング・マッチング・テクノロジー事業に変更しています。
11
3 【事業の内容】
当社グループは、1960年に⽇本において⼤学新聞に企業の求⼈広告を掲載し、学⽣に求⼈情報を提供することから始まりました。設⽴
以来、主に個⼈ユーザーと企業クライアントを結びつけるプラットフォームを創造し運営しています。
現在は、テクノロジーとデータを活⽤し、マッチングの更なる効率性向上と⾼速化に注⼒し、グローバル市場における個⼈ユーザーに最適な
選択肢を提供し、企業クライアントの更なる業務効率化を⽀援しています。
また当社グループは、個⼈ユーザーのプライバシー保護を含めたデータセキュリティ・プライバシー対応の強化を企業活動の重要な基盤とし
位置づけ、体制や施策を整備しています。
当社グループは、HRテクノロジー、マッチング&ソリューション及び⼈材派遣の3つの戦略ビジネスユニット(Strategic Business Unit、以下
「SBU」)ごとに統括会社を設置した経営体制により、各SBUが迅速に事業戦略を遂⾏すると同時に、当社グループ経営戦略である
Simplify Hiring、Help Businesses Work Smarter、そしてProsper TogetherをSBU間で連携しながら遂⾏しています。当社が
持株会社としての機能の集中と強化を図り、戦略の策定と推進、適切なグループガバナンスやモニタリングの実⾏により、更なる企業価値
の向上を実現することを⽬指しています。当連結会計年度末において、当社の連結⼦会社は223社、関連会社は8社です。
なお、当社グループは2025年4⽉1⽇付で、マッチング&ソリューション事業(2026年3⽉期からマーケティング・マッチング・テクノロジー事業
に名称を変更)のうち⼈材領域をHRテクノロジー事業に移管していますが、別段記載がない限り、以下は2025年3⽉31⽇時点の情報
記載しています。各事業の主なブランド及びサービスについては、2025年4⽉1⽇以降の状況を追記しています。
(1) セグメント別事業内容
HRテクノロジー事業
HRテクノロジー事業は、Indeed、Glassdoor及びその他の関連する事業で構成されています。
Indeed及びGlassdoorは求職者が求⼈情報を検索したり、企業に関する情報を収集したりすることができるオンライン求⼈マッチン
グ・採⽤プラットフォームです。Indeedは「We help people get jobs」を、Glassdoorは「We make worklife better,
together」をミッションとして掲げ、求職者が理想の仕事を⾒つけ、求職活動に成功することがIndeed及びGlassdoorのミッション
の実現に繋がっています。
Indeedは、アグリゲート技術を活⽤した求⼈検索モデルから求職者と企業クライアントを繋ぐ⼈材マーケットプレイスへの進化に向け
た取組みを通じて、6億1千万件を超える求職者のプロフィール(注1)を有し、年間330万社(注2)の企業クライアントが利⽤する世
界最⼤の求⼈情報サイト(注3)になっています。
Glassdoorは職場環境について会話をするコミュニティとして、求⼈情報に、ユーザー同⼠の情報交換が可能なコミュニティや、ユーザ
ー投稿による企業や雇⽤条件等のレビューを組み合わせることによって、求職者に対して職場の透明性を⾼め、仕事や企業の検索
や評価⽅法に変⾰をもたらしています。この結果、Glassdoorのユーザープロフィール数は2億1千万件を超え(注4)、個⼈ユーザー
の投稿による仕事や企業に関する知⾒を提供するオンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォームのリーダーとして認識されるようになっ
ています。
Indeed及びGlassdoorでは、求職者が求⼈情報を⾒つけ、応募したり、経歴書及びプロフィールを開⽰し、企業情報やそのレビュ
ーを調べ、スケジュールを設定し、ビデオ⾯接や電話⾯接を受けることができるようにする等、求職活動を⽀援する⼀連の機能を提供
しています。企業クライアントは、求⼈広告の掲載や、候補者のプロフィールの閲覧、採⽤のための企業ブランディング等を双⽅のプラ
ットフォームを通して⾏うことで、より効率的に多様な求職者へのアプローチが可能になります。
IndeedとGlassdoorは、AIを利⽤したマッチングや、ペイフォーパフォーマンスモデル⼜はサブスクリプションモデルを採⽤するサービス、
また、ソーシング、スクリーニング、採⽤候補者とのやり取りや⾯接といった採⽤プロセスに係るサービスを提供することによって、企業ク
イアントが効率的に採⽤候補者を⾒つけることを⽀援しています。その結果、求職者が仕事を⾒つけ、企業クライアントが優秀な⼈
材を⾒つけることができる、グローバル⼈材マーケットプレイスを構築しています。
12
⽇本では、採⽤管理システム(以下、ATS)と、リクナビNEXTやタウンワーク等の当社グループ内ジョブボード並びに当社グループ以
のジョブボードとをつなぐ求⼈配信プラットフォームであるIndeed PLUSを通じて、求職者へのリーチを拡⼤しています。
(注1) 内データに基づくIndeed上で2025年3⽉31⽇までに登録された、メールアドレス認証済みの求職者のグローバル累計ア
カウント数
(注2) 2025年3⽉時点における直近12ヶ⽉のグローバルでのアクション数に基づく社内データ
(注3) comScoreに基づく2025年3⽉の訪問数
(注4) 2025年3⽉時点における社内データに基づくGlassdoor上でプロフィールまたは経歴書を登録しているグローバルユーザー数
主なブランド サービス内容
Indeed オンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォーム
Indeed PLUS 求⼈配信プラットフォーム
Glassdoor オンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォーム
2025年4⽉1⽇以降
主なブランド サービス内容
Indeed オンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォーム
Indeed PLUS 求⼈配信プラットフォーム
Glassdoor オンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォーム
リクナビ 就職活動を⾏う学⽣向けオンライン求⼈マッチングプラットフォーム
リクルートエージェント 転職活動をサポートする⼈材紹介サービス
リクルートダイレクトスカウト 転職活動をサポートするスカウト型転職サービス
マッチング&ソリューション事業
マッチング&ソリューション事業は、主に⽇本国内で事業を展開する、⼈材領域と販促領域で構成されています。⼈材領域は、個⼈
ユーザーの求職活動及び企業クライアントの採⽤活動⽀援サービスを提供しています。販促領域は、個⼈ユーザーと企業クライアン
トを繋げる事業分野別のバーティカルに特化したマッチングプラットフォームと、企業クライアントに向けた業務⽀援SaaSを運営してい
ます。
これらによって⽇本国内の、企業クライアントの事業運営を⽀える「エコシステム」を構築し、企業クライアントの⽣産性と収益性の向
上を同時に実現することを⽬指しています。
⼈材領域では、オンライン求⼈マッチングプラットフォームとして、就職活動を⾏う学⽣向けのリクナビ、転職活動を⾏う社会⼈向けのリ
クナビNEXT、アルバイトやパート等の求職者向けのタウンワーク等のジョブボードを運営しています。現在、リクナビNEXTやタウンワー
ク等、リクナビを除くすべてのジョブボードがHRテクノロジー事業のIndeed PLUS利⽤ジョブボードとなっており、これにより、最⼤で国
内主要求⼈サイト利⽤者の約7割(注)にリーチすることが可能になりました。また、リクルートエージェントやリクルートダイレクトスカウト
等を通じて⼈材紹介サービスも提供しています。
販促領域は、美容、旅⾏、飲⾷分野とAir ビジネスツールズを含む業務⽀援SaaSを合計した分野、住宅分野、その他のサービス
を合計した分野で構成されています。
代表的なマッチングプラットフォームとして、ライフスタイル分野は美容のHotPepper Beauty、飲⾷のHotPepperグルメ、旅⾏のじゃ
らん、住宅分野はSUUMOがあります。課⾦体系は、主にマッチングプラットフォームへの広告掲載課⾦を採⽤していますが、旅⾏等
⼀部の分野ではトランザクション課⾦を採⽤しています。企業クライアントとの取引を⻑期間維持し、1社当たりのライフタイムバリュー
を最⼤化するために、課⾦体系はそれぞれの分野の商習慣や特性等に合わせて設定し、また企業クライアントの事業運営にとって最
適な形になるよう随時アップデートしています。
13
また、販促領域では、決済アプリであるAirペイ、POSレジアプリであるAirレジ、クラウドベースの応募情報⼀元管理システムであるAir
ワーク 採⽤管理等、16のAir ビジネスツールズに加えて、各事業分野のマッチングプラットフォームに付随したSaaSを提供し、アカウ
ント数の拡⼤にも注⼒しています。
() 調 20246(12
Indeed・タウンワーク・とらばーゆ・はたらいく・フロム・エーナビ・リクナビNEXT・リクナビ派遣を利⽤しているユーザーの割合。⼈
材紹介等を除いた約60サイトを競合求⼈サイトとし、PC・スマートフォン間の重複は加味せず集計)
主なブランド サービス内容
⼈材
領域
リクナビ 就職活動を⾏う学⽣向けオンライン求⼈マッチングプラットフォーム
リクナビNEXT 転職活動を⾏う社会⼈向けオンライン求⼈マッチングプラットフォーム
リクルートエージェント 転職活動をサポートする⼈材紹介サービス
リクルートダイレクトスカウト 転職活動をサポートするスカウト型転職サービス
タウンワーク アルバイトやパート等の求職者向けオンライン求⼈マッチングプラットフォーム
販促
領域
SUUMO 住宅の売買/賃貸/リフォームに関するオンラインプラットフォーム及び新築マンショ
ン/注⽂住宅購⼊に関する相談カウンター
HotPepper Beauty ヘアサロン/リラクゼーション&ビューティーサロンのオンラインプラットフォーム
じゃらん 主に国内旅⾏の宿/ツアー/周辺観光に関するオンラインプラットフォーム
HotPepperグルメ 飲⾷店の情報と割引クーポンを掲載したオンラインプラットフォーム
Air ビジネスツールズ 事業分野を問わず幅広い企業クライアントに提供するクラウドベースの業務・経
営⽀援ソリューション
2025年4⽉1⽇以降
主なブランド サービス内容
SUUMO 住宅の売買/賃貸/リフォームに関するオンラインプラットフォーム及び新築マンショ
ン/注⽂住宅購⼊に関する相談カウンター
HotPepper Beauty ヘアサロン/リラクゼーション&ビューティーサロンのオンラインプラットフォーム
じゃらん 主に国内旅⾏の宿/ツアー/周辺観光に関するオンラインプラットフォーム
HotPepperグルメ 飲⾷店の情報と割引クーポンを掲載したオンラインプラットフォーム
Air ビジネスツールズ 事業分野を問わず幅広い企業クライアントに提供するクラウドベースの業務・経
営⽀援ソリューション
⼈材派遣事業
⼈材派遣事業は、⽇本並びに欧州、⽶国及び豪州で構成され、事務職派遣、製造業務・軽作業派遣及び各種専⾨職派遣等
の⼈材派遣サービスを提供しています。労働者の派遣に際しては、予め派遣スタッフを募集・登録し、当該登録者の中から派遣先
企業の希望する条件に合致する派遣スタッフを⼈選し、当社グループとの間で雇⽤契約を締結した上で、派遣先企業へ派遣してい
ます。
国内、海外共にマーケット特性に応じて組織をユニット単位に区分し、権限移譲により、各ユニットがマーケットに最適な戦略を実⾏
することによって、利益の最⼤化を⽬指すユニット経営を推進しています。
14
主なブランド サービス内容
⽇本 リクルートスタッフィング
スタッフサービスグループ ⽇本における⼈材派遣サービス
欧州、⽶国
及び豪州
欧州: Start People, Unique,
USG Professionals, Secretary Plus,
Bright Plus, Solvus, Certain Advantage
⽶国: Staffmark, CSI Companies
豪州: Chandler Macleod, Peoplebank
欧州、⽶国及び豪州等における⼈材派遣サービス
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対⽐で定めら
れる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断しています。
15
(2) 事業系統図
2025年3⽉期
16
2026年3⽉期
17
4 【関係会社の状況】
(1) 連結⼦会社
名称 住所 資本⾦⼜は
出資⾦
主要な事業
の内容
(注1)
議決権の
所有割合
(%)
関係内容
RGF OHR USA, INC.(注3) ⽶国
デラウェア州
10⽶ドル HRテクノロジー 100.0 役員の兼任
配当⾦の受取
Indeed, Inc.(注5) ⽶国
デラウェア州
10⽶ドル HRテクノロジー 100.0
(100.0)
役員の兼任
債務保証
Glassdoor LLC ⽶国
デラウェア州
1,292,440
千⽶ドル
HRテクノロジー 100.0
(100.0)
役員の兼任
㈱リクルート(注3、5) 東京都千代⽥区 350百万円 マッチング&
ソリューション
100.0 役員の兼任
資⾦の貸付
資⾦の借⼊
ロイヤリティーの
受取
RGF Staffing B.V.(注3) オラン
フレヴォラント州
1.50ユーロ ⼈材派遣 100.0 役員の兼任
配当⾦の受取
㈱リクルートスタッフィング 東京都千代⽥区 300百万円 ⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
資⾦の借⼊
ロイヤリティーの
受取
㈱スタッフサービス・ホールディングス 東京都千代⽥区 500百万円 ⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
資⾦の借⼊
RGF Staffing France SAS(注3) フランス
モゼル県
26,395千
ユーロ
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
RGF Staffing Germany GmbH ドイツ
バイエルン州
500千
ユーロ
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
RGF Staffing the Netherlands
B.V.
オラン
フレヴォラント州
1千
ユーロ
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
RGF Staffing UK Limited 英国
ロンドン市
100英ポンド ⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
Unique NV(注3) ベルギー
アントワープ州
50,082千
ユーロ
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
Staffmark Group, LLC(注3) ⽶国
オハイオ州
117,514千
⽶ドル
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
The CSI Companies, Inc. ⽶国
フロリダ州
2.00⽶ドル ⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
Chandler Macleod
Group Limited(注3)
豪州
ニューサウスウェールズ
191,490千
豪ドル
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
Peoplebank Hong Kong Ltd ⾹港
上環
12千
⾹港ドル
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
RGF TREASURY SERVICES
LIMITED(注3)
アイルランド
ダブリン県
3.30⽶ドル 全社 100.0 役員の兼任
資⾦の借⼊
配当⾦の受取
RGF International Recruitment
Holdings Limited(注3)
中国
⾹港
836,224千
⾹港ドル
マッチング&
ソリューション
100.0
(100.0)
-
RYK Capital Partners
Limited(注3)
中国
⾹港 324,256千
⾹港ドル
マッチング&
ソリューション
90.0
(90.0)
-
㈱スタッフサービス(注5) 東京都千代⽥区 300百万円 ⼈材派遣 100.0
(100.0)
-
Staffmark Investment, LLC
(注3)
⽶国
オハイオ州
117,514千
⽶ドル
⼈材派遣 100.0
(100.0)
-
Peoplebank Australia Ltd
(注3)
豪州
ニューサウスウェールズ
68,160千
豪ドル
⼈材派遣 100.0
(100.0)
-
RGF STAFFING ANZ PTY LTD
(注3)
豪州
ニューサウスウェールズ
440,756千
豪ドル
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
RGF STAFFING MELBOURNE
TWO PTY LTD(注3)
豪州
ニューサウスウェールズ
294,892千
豪ドル
⼈材派遣 100.0
(100.0)
役員の兼任
その他199社
(
注4
)
18
(2) 持分法適⽤関連会社
名称 住所 資本⾦⼜は
出資⾦
主要な事業
の内容
(注1)
議決権の
所有割合
(%)
関係内容
51job, Inc.(注6) 英国領
ケイマン諸島
31千中国元 全社 25.1 役員の兼任
その他7社
(注1) 主要な事業の内容欄にはセグメントの名称を記載しています。
(注2) 議決権の所有割合欄の(内書)は間接所有です。
(注3) 特定⼦会社です。
(注4) 重要な債務超過の状況にある関係会社はありません。当社グループ内での借⼊⾦等がある関係会社は、当該借⼊⾦を控除した
負債から算定した純資産額を⽤いて、重要な影響を与える債務超過の有無を判定しています。
(注5) Indeed, Inc.、㈱リクルート及び㈱スタッフサービスについては、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上
収益に占める割合が10%を超えています。なお、下記はいずれも単体決算数値であるため、当社が各⼦会社を買収した際に⽣じ
たのれん、無形資産及び当該無形資産に係る償却費を含んでいません。
(注6) 当社の51job, Inc.の発⾏済株式総数に係る持分⽐率は39.9%です。
主要な損益情報等
Indeed, Inc. ㈱リクルート(⽇本基準) ㈱スタッフサービス(⽇本基準)
(単位 : 百万⽶ドル) (単位 : 百万円) (単位 : 百万円)
売上収益 5,416 759,266 378,156
経常利益 - 95,859 23,064
当期利益 1,096 57,191 16,944
資本合計 1,122 115,536 26,970
資産合計 2,413 597,085 74,247
Indeed, Inc.の数値は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に反映されているIFRSによるものであるため、経常利益は記載してい
ません。
19
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3⽉31⽇現在
セグメントの名称 従業員数(名) 臨時従業員数(名)
HRテクノロジー 11,860 42
マッチング&ソリューション 24,000 452
⼈材派遣 13,496 1,092
全社(共通) 124 5
合計 49,480 1,591
(注1) 従業員は当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業⼈員で
す。臨時従業員は含みません。
(注2) 臨時従業員は、当連結会計年度の臨時従業員の年間平均雇⽤⼈員です。
(注3) 臨時従業員はアルバイト等を含み、派遣社員を除いています。
(注4) 全社(共通)として記載されている従業員は、主に持株会社である当社のファイナンス及びリスクマネジメント等の管理部⾨の従業
員です。
(2) 提出会社の状況
2025年3⽉31⽇現在
従業員数(名) 臨時従業員数(名) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(円)
116 5 40.5 8.5 11,453,407
セグメントの名称 従業員数(名) 臨時従業員数(名)
HRテクノロジー - -
マッチング&ソリューション - -
⼈材派遣 1 -
全社(共通) 115 5
合計 116 5
(注1) 従業員は当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業⼈員です。臨時従業員は含みません。
(注2) 臨時従業員は、当事業年度の臨時従業員の年間平均雇⽤⼈員です。
(注3) 臨時従業員はアルバイト等を含み、派遣社員を除いています。
(注4) 全社(共通)として記載されている従業員は、主に持株会社である当社のファイナンス及びリスクマネジメント等の管理部⾨の従業
員です。
(3) 労働組合の状況
労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しています。
20
(4) 従業員構成に関する状況
当社グループでは、創業以来、従業員⼀⼈ひとりの違いを⼤切にし、その好奇⼼から⽣まれるアイデアや情熱に投資することで新たな事業
やサービスを⽣み出してきました。あわせて、当社グループでは⼈権⽅針を定め、企業活動において差別や⼈権侵害を⾏わないよう努めると
ともに、すべての⼈々に公平な機会を提供し、その⼈らしい⽣き⽅や働き⽅を尊重することを⽬指しています。当社グループの⼈的資本や
⼈権に対する考え⽅や取組みについては「第2 事業の状況」「2 サステナビリティに関する考え⽅及び取組」をご参照ください。
これらの⽅針のもとで、当社グループでは、属性や就労における制約等に関わらず、誰にとっても働きやすく働きがいのある職場の実現に向
けて取り組んでいます。そして、2021年5⽉にすべての従業員の価値創造への意欲を最⼤化することを改めて経営の重要テーマと位置付
け、ジェンダーパリティを⽬指す⽅針を定めて取組みを進めてきました。取組みの進捗については「第2 事業の状況」「1 経営⽅針、経
環境及び対処すべき課題等」「(3)経営戦略」「ProsperTogether - ステークホルダーとの共存共栄を通じた持続的な成⻑」をご参照く
ださい。
当社グループ各階層における⼥性⽐率の推移(各年度期初時点)
21
2025年4⽉1⽇時点の当社グループ(注1)の従業員、管理職、上級管理職に占める⼥性の割合は以下のとおりです。
名称 従業員に占める
⼥性の割合(注2) (%)
管理職に占める
⼥性の割合(注3) (%)
上級管理職に占める
⼥性の割合(注4) (%)
当社グループ(注1) 50.3 45.8 27.5
(注1) 当社グループとして提出会社、SBU統括会社及び各SBU配下国内外の主要な連結⼦会社を集計しており、2025年4⽉1⽇付
で主要な連結⼦会社である㈱リクルートの⼈員の⼀部を承継した新設2社を含みます。「管理職」及び「上級管理職」の定義は、
それぞれ注3、注4のとおりであり「⼥性の職業⽣活における活躍の推進に関する法律(以下「⼥性活躍推進法」)に基づく「⼀般事
業主⾏動計画等に関する省令」の「管理職」の定義(課⻑級及び課⻑級より上位の役職(役員を除く)にある労働者の合計)とは
異なります。
(注2) 当社グループから他社への出向者を除き、他社から当社グループへの出向者を含む就業⼈員です。なお、主として無期雇⽤従業
員として期間の定めのない従業員を集計していますが、雇⽤管理区分の違いにより⼀部の会社において有期雇⽤従業員等の無
期雇⽤従業員以外の従業員が含まれています。これによる⼥性の割合への影響は僅少です。
(注3) 管理職の定義は、各社の管理区分に基づいて、部下を持つすべての従業員を⽰し、委任契約役員を含みます。なお、HRテクノロ
ジー事業のうちIndeed, Inc.及び同社と共通の⼈事制度を適⽤する⼀部⼦会社では、2024年5⽉に意思決定の迅速化とシン
プル化を⽬指して管理範囲と階層構造を⾒直し、この過程で管理職の定義が役割に基づくものに変更され、主にR&D職の従業
員の⼀部が管理職から⼀般従業員に分類が変更されました。表中及びグラフ中の2024年4⽉1⽇時点以前の管理職に占める
⼥性の割合の数値は上記の変更前の定義に基づいて算定しています。また、2025年4⽉1⽇時点の数値は変更後の定義に基
づいて算定されており、変更前の定義に基づいて算定した数値(39.9%)から増加しています。
(注4) 上級管理職は、提出会社及びマーケティング・マッチング・テクノロジー事業においては執⾏役員及び専⾨役員、HRテクノロジー事
業と⼈材派遣事業においては主要⼦会社社⻑及び重要機能トップマネジメントを⽰しています。
当社の管理職に占める⼥性の割合、男性の育児休業等の取得率、男⼥間の賃⾦の差異は以下のとおりです(注1)。
名称
管理職に占める
⼥性の割合
(注2) (%)
男性の育児休業等
の取得率
(注3)(注4) (%)
男⼥間の賃⾦の差異(注3)(注5) (%)
全労働者
うち無期雇⽤
従業員
(注6)
うちパートタイム・有期
雇⽤従業員等(注7)
提出会社 47.6 100.0 82.0 82.8 161.7
(注1) 当社は⼥性活躍推進法及び「育児休業、介護休業等育児⼜は家族介護を⾏う労働者の福祉に関する法律(以下「育児・介
護休業法」)」に基づく公表義務はありませんが参考情報として任意開⽰しています。
(注2) 管理職とは部下を持つ従業員であり、委任契約役員を除きます。当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を
含む就業⼈員を対象に⼥性活躍推進法の規定に準じて算出しています。2025年4⽉1⽇時点。
(注3) 当社の労働者の⼤部分は㈱リクルートからの出向者で構成され、出向者の報酬は当社が定めるミッショングレードと基準に従って
定しています。このような就労と報酬決定の実情を踏まえ、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含めて集
計しています。従って、後述する㈱リクルートが算定対象としている当該会社の労働者名簿に記載されている従業員(以下「原籍
者」)のうち、当社に出向している従業員を含めて集計しており、当社の原籍者のみを対象に集計した場合は数値が異なります。
(注4) 育児・介護休業法に準じて「育児休業、介護休業等育児⼜は家族介護を⾏う労働者の福祉に関する法律施⾏規則(以下「育
児・介護休業法施⾏規則」)」第71条の6第2号の育児休業等の取得割合を、当連結会計年度を対象に算出しています。ま
た、育児休業等には法令で定められた育児休業及び出産育児を⽬的とした休暇制度等を含みます。
(注5) ⼥性活躍推進法の規定に準じて、当連結会計年度を対象に算出しています。
(注6) 無期雇⽤従業員とは期間の定めの無い従業員です。
(注7) パートタイム・有期雇⽤従業員等は、無期雇⽤従業員の所定労働時間(1⽇8時間)で換算した⼈員数を基に試算しています。
また、⼥性活躍推進法及び育児・介護休業法に基づいて開⽰する国内の主要な連結⼦会社における管理職に占める⼥性の割合、男
性の育児休業等の取得率、男⼥間の賃⾦の差異は以下のとおりです。
22
名称
主要な事業
の内容
(注1)
管理職に占める
⼥性の割合
(注2) (%)
男性の育児休業
等の取得率
(注3) (%)
男⼥間の賃⾦の差異(注4) (%)
全労働者
うち無期雇⽤
労働者
(注5)
うちパートタイム・有期
雇⽤労働者等(注6)
㈱インディードリクルート
パートナーズ HRテクノロジー 40.2 (注7) (注7) (注7) (注7)
㈱リクルートスタッフィング ⼈材派遣 39.7 54.2 74.5 61.7 79.4
㈱スタッフサービス・ホー
ルディングス ⼈材派遣 30.6 100.0 71.4 75.6 25.3
㈱リクルート(注7) マーケティング・マッチ
ング・テクノロジー 33.9 102.8 77.0 80.7 98.5
その他23社(注8)
(注1) 主要な事業の内容欄にはセグメントの名称を記載しています。
(注2) 管理職は部下を持つ従業員であり、委任契約役員を除きます。当該会社から他社への出向者を除き、他社から当該会社への出
向者を含む就業⼈員を対象に⼥性活躍推進法の規定に基づき算出しています。2025年4⽉1⽇時点。
(注3) 当該会社の原籍者を対象に集計しています。育児・介護休業法の規定に準じて、育児・介護休業法施⾏規則第71条の6第2
号における育児休業等の取得割合を、当連結会計年度を対象に算出しています。育児休業等には法令で定められた育児休業
及び、出産育児を⽬的とした休暇制度等を含んでいます。
(注4) 当該会社の原籍者と当該会社を通じて他社に派遣されている労働者を含み、当該会社に派遣されている労働者を含まずに、当
連結会計年度を対象に⼥性活躍推進法の規定に基づき算出しています。そのため、⼈材派遣セグメントの連結⼦会社は、当該
会社を通じて他社に派遣されている労働者を含んでいます。
(注5) 無期雇⽤労働者とは期間の定めの無い従業員です。
(注6) パートタイム・有期雇⽤労働者等は、無期雇⽤労働者の所定労働時間(1⽇8時間)で換算した⼈員数を基に試算しています。
(注7) 当社グループのガバナンス体制の変更に伴い、2025年4⽉1⽇付で、マッチング&ソリューションSBU(現 マーケティング・マッチング・
テクノロジーSBU)の⼈材領域を、㈱リクルートから㈱インディードリクルートパートナーズ及び㈱インディードリクルートテクノロジーズに
吸収分割によって移管し、⼈員の⼀部を承継しました。㈱インディードリクルートパートナーズについては、当連結会計年度において
原籍者が存在しないため、男性の育児休業等の取得率及び男⼥間の賃⾦の差異については記載を省略し、㈱リクルートについて
は、吸収分割前の当連結会計年度の原籍者を対象に算出しています。⼀⽅、管理職に占める⼥性の割合については、吸収分
割後の2025年4⽉1⽇時点における各社の状況に基づき算出しています。
(注8) 連結⼦会社のうち主要な連結⼦会社以外のものについては「第7 提出会社の参考情報」「2 その他の参考情報」に記載してい
ます。
今回⽰した男⼥間の賃⾦の差異について、当社及び主要な国内連結⼦会社では「Pay for Performance」を基本⽅針とし、無期雇
⽤労働者については、年齢や⼊社年次等に関わらず、期待される役割とそれに対する成果の⼤きさで従業員の報酬を決定する「ミッション
グレード制」を導⼊しているため、同⼀のミッショングレードや評価において男⼥間での賃⾦格差はありません。
そのため、男⼥間の賃⾦差異の主要な要因は、より⾼いミッショングレードや管理職の⼥性割合が低いことであると考えています。そこで、
社グループがジェンダーパリティの実現に向けた取組みを加速することで、⾼度プロフェッショナル⼈材を含めたより⾼いミッショングレードを担う
⽐率の向上を⽬指しています。
またこの取組みを通じて、働く場所や時間等をより柔軟に選択できる環境を整備し、すべての従業員にとって更に働きやすく働きがいのある
職場とするために創意⼯夫を凝らすことは、更に幅広い⼈材が活躍できる組織への進化に繋がると考えています。「仕事」に関わる事業を
展開する当社グループとして、誰もが⾃⾝の可能性を最⼤化できる社会の実現に向けて、事業やサービスを含めた企業活動全体を通じて
貢献していきます。
23
第2 【事業の状況】
1 【経営⽅針、経営環境及び対処すべき課題等】
⽂中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本⽅針
ビジョン・ミッション・バリューズ
当社グループの経営理念として、基本理念、ビジョン(⽬指す世界観)、ミッション(果たす役割)、バリューズ(⼤切にする価値観)を掲
げています。
基本理念
私たちは、新しい価値の創造を通じ、社会からの期待に応え、
⼀⼈ひとりが輝く豊かな世界の実現を⽬指す
ビジョン
(⽬指す世界観)
Follow Your Heart
⼀⼈ひとりが、⾃分に素直に、⾃分で決める、⾃分らしい⼈⽣。本当に⼤切なことに夢中
になれるとき、⼈や組織は、より良い未来を⽣み出せると信じています。
ミッション
(果たす役割)
まだ、ここにない、出会い。
より速く、シンプルに、もっと近くに。
私たちは、個⼈と企業をつなぎ、より多くの選択肢を提供することで、「まだ、ここにない、出
会い。」を実現してきました。
いつでもどこでも情報を得られるようになった今だからこそ、より最適な選択肢を提案するこ
とで、「まだ、ここにない、出会い。」を、桁違いに速く、驚くほどシンプルに、もっと⾝近にして
いきたいと考えています。
バリューズ
(⼤切にする価値観)
新しい価値の創造
世界中があっと驚く未来のあたりまえを創り
たい。遊び⼼を忘れずに、常識を疑うこと
から始めればいい。良質な失敗から学び、
徹底的にこだわり、変わり続けることを楽し
もう。
個の尊重
すべては好奇⼼から始まる。⼀⼈ひとりの
好奇⼼が、抑えられない情熱を⽣み、その
違いが価値を創る。すべての偉業は、個
⼈の突拍⼦もないアイデアと、データや事
実が結び付いたときに始まるのだ。私たち
は、情熱に投資する。
社会への貢献
私たちは、すべての企業活動を通じて、持
続可能で豊かな社会に貢献する。
⼀⼈ひとりが当事者として、社会の不に向
き合い、より良い未来に向けて⾏動しよ
う。
当社グループは、個⼈ユーザーと、企業クライアントの双⽅に対してより多くの最適なマッチングソリューションを提供する、マーケットプレイスビ
ジネスモデルを通してこれらの実現を⽬指してきました。
現在は、当社グループが培ってきた経験を活かして開発したAIを活⽤することで、マッチングの更なる効率性向上と⾼速化に注⼒し、個⼈
ユーザーに対して最適な選択肢を提供し、企業クライアントに対して更なる業務効率化を⽀援しています。
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(2) ⽬標とする経営指標
当社グループは、⻑期的な利益成⻑と企業価値及び株主価値の最⼤化に向け、新規事業投資や研究開発、M&A等の成⻑投資を機
動的且つ積極的に実⾏していきます。そのための主な経営指標を調整後EBITDAと設定し、調整後EBITDAの達成度を役員の報酬に
連動させることにより、株主の皆様との価値共有を促進しています。
(3) 経営戦略
2025年4⽉1⽇付で、マッチング&ソリューション事業における⼈材領域をHRテクノロジー事業に移管し、マッチング&ソリューション事業は
2026年3⽉期よりマーケティング・マッチング・テクノロジー事業に名称を変更しています。本項⽬では、当該変更後のセグメント体制に基づ
き記載しています。
当社グループは、テクノロジーの進化等により急速に変化する事業環境に対応し、グローバル市場におけるニーズやビジネス機会をいち早く
捉え、迅速な意思決定の下で、企業価値及び株主価値の最⼤化に取組んでいます。
HRテクノロジー事業及び⼈材派遣事業が、グローバル⼈材マッチング市場において、またマーケティング・マッチング・テクノロジー事業が⽇本
において、インターネット広告事業にとどまらず、テクノロジーを駆使して企業クライアントの業績向上及び⽣産性改善をサポートするソリュー
ションプロバイダーに進化することを⽬指しています。
加えて、不確実性が⾼まる中で持続的な企業価値向上を⽬指すためには、健全なガバナンスの基で、企業活動全体を通じて社会や地
球環境にポジティブなインパクトを与え、すべてのステークホルダーとの共存共栄を⽬指す必要があると考えています。そのため、環境・社会・
ガバナンスについて具体的な⽬標を掲げ、社内外ステークホルダーとの対話を重視しながら、その実現に向けて取組んでいます。
当社グループ全体の経営戦略と対処すべき課題は、以下のとおりです。
Simplify Hiring - ⼈材マッチング市場における採⽤プロセスの効率化
当社グループは、求⼈広告及び採⽤ツール市場、⼈材紹介市場、エグゼクティブサーチ市場、採⽤オートメーション市場及び⼈材派
遣市場の総称を⼈材マッチング市場と定義し、求職者がより速く容易に仕事を得られることや、企業クライアントの採⽤に係るコストと
時間を削減することを通じた⼈材マッチング市場における採⽤プロセスの効率化に取組んでいます。
当社は、Simplify Hiringの実現に向けて、⼈材マッチング市場全体をターゲットとして当社グループの⼈材関連事業全体で連携を
更に強化し、⼀体的に運営することが不可⽋であると考えています。2025年4⽉1⽇時点でマッチング&ソリューション事業の⼈材領
域をHRテクノロジー事業に移⾏し、Indeed PLUS、そして⼈材紹介事業を通じて、当社は、これらの事業を⼀体的に運営するこ
で、採⽤効率が向上し、グローバルなHRマッチング市場に効果的に対応する能⼒が加速されると考えています。
当社グループは、事業を展開しているすべての⼈材マッチング市場において、数多くある採⽤プロセスを⾃動化し、マッチングの質とスピ
ードの向上に取組んでいます。各サービスが持つ膨⼤なデータをAIや機械学習技術と組み合わせて活⽤することで、採⽤プロセスを
簡素化し、求職者と企業クライアントにさらなる価値を提供することを⽬指しています。⻑期的には、ボタンをクリックするだけで完了す
るような、より速く効率的で、公平な求職者と企業クライアントのマッチングを⽬指します(注1)。
HRテクノロジー事業は、グローバルで展開する世界有数のオンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォームであるIndeedと
Glassdoor(注2)や、⽇本で展開する求⼈配信プラットフォームであるIndeed PLUSを含む、求職者と採⽤企業からなるグローバ
ル⼈材マーケットプレイスを運営しています。Simplify Hiring戦略推進の中⼼的な役割を担っており、求職者と中⼩企業や⼤企
業、派遣会社といった事業規模を問わず数多くの企業クライアントのマッチングを可能にしています。
25
HRテクノロジー事業のオンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォームに掲載されている求⼈は、公開情報からアグリゲートされたもの
ATSを通じて投稿されたもの、企業クライアントにより直接プラットフォームに投稿されたものがあり、求⼈件数は2,400万件以上(
3)にのぼります。更に、求職者は数⼗億もの企業評価、企業レビュー、給与情報(注4)にアクセスできるため、それらの情報に基づい
た仕事やキャリアに関する意思決定をすることができます。より簡単で速く、また、⼀⼈ひとりに合った求職活動を⽀援するため、求⼈
情報の検索やレコメンデーション、プロフィールの作成や経歴書の掲載、キャリアアドバイス、動画や電話による⾯接の設定や実施、職
場環境について会話するコミュニティ等、求職活動に関わる⼀連のツールを提供しています。
企業クライアントに対しても同様に、AIを活⽤して、より簡単で速く、また、⼀社⼀社に合わせた採⽤活動を⽀援するソリューションを
提供しています。HRテクノロジー事業のオンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォームは、求⼈広告の掲載や採⽤のための企業ブラ
ンディング等を通して、多様な求職者へのアプローチを可能にしています。また、ペイフォーパフォーマンスモデルあるいはサブスクリプシ
ンモデルのソーシング、スクリーニング、採⽤候補者とのやり取りや⾯接といった採⽤プロセスに係るサービスを提供することで、効率的
な採⽤活動を⽀援しています。
Indeedを採⽤のために毎年利⽤する企業クライアントは330万社(注5)あり、Indeed上で作成された求職者のプロフィールは6億
1,000万件以上(注6)、Glassdoor上で作成された求職者のプロフィールは2億1,000万件以上(注7)にのぼります。
⼈材マーケットプレイスの効率性と有効性を⾼めるためには、求職者と企業クライアントをマッチングするプロセスの改善が不可⽋です。
そのためには、⽣成AIの活⽤により得られた情報を含め、当社サービスが使⽤する情報の正確性と適時性を改善し続けながら、予
測AIや機械学習技術を活⽤し、求職者には最適な求⼈のレコメンデーションを、⼜企業クライアントには最適な候補者リストを提供
することが必要です。加えて、この改善を可能にするためには、ひとりひとりに合わせた⽅法でのエージェンティックAIの活⽤等によって
当社サービスの⼈材マーケットプレイスにおける求職者とのエンゲージメントを⾼めることも不可⽋です。求職者がログインをしてプロフィ
ールを作成することで、当社サービスは求職者のスキルや好みをより深く理解することができ、よりパーソナライズされた求⼈情報を提
供することができるようになります。これにより、求職者はより良いユーザー体験を得られるだけでなく、より効率的に適切な就職の機会
を⾒つけることができるようになります。
更に、当社サービスがマッチング成⽴あるいは不成⽴の要因を理解することも、求職者と企業クライアントそれぞれにとって極めて重要
だと考えています。当社の⼈材マーケットプレイスでは、求職者と企業クライアントの間で、メッセージのやり取り、電話、応募書類の提
出、⾯接の申し込みや返信のリマインド、採⽤オファー等のやり取りが⾏われています。また、外部ATSとの連携を増やすことで、更に
多くのデータをIndeedプラットフォームに集約し、マッチング精度の向上に取組んでいます。マーケットプレイス上でのやり取りを、採⽤プ
ロセスにおけるそれぞれのステップごとに追跡することで、求職者と企業クライアント双⽅の視点から、何故次のステップに進むことができ
たのかという貴重な情報を得ることができます。
採⽤プロセスの効率化の進捗度合いを表す指標は、Indeed及びGlassdoor上における1分当たりの平均採⽤者数(注8)であると
考えています。この指標はマッチング精度の向上、採⽤プロセスの⾃動化、企業クライアントとの関係性の深化の進捗を計るものであ
り、これら要素の改善はさらなる採⽤者数の増加に繋がります。2024年の1分当たりの平均採⽤者数は、社内測定に基づくと27名
となりました。
また、Simplify Hiringを実現することを⽬指し、当社グループ全体が保有する企業クライアントとの関係性、オフライン、オンラインを
合わせたすべてのユニークなデータを活⽤した機械学習やその他のAIテクノロジーを活⽤し、グループの⼈材関連事業全体でマッチン
グエンジンの進化に取組んでいます。
この⼀例が、Indeed PLUSです。Indeed PLUSは、当社のオンライン求⼈マッチング・採⽤プラットフォームに関するテクノロジーの強
みと、タウンワークやリクナビNEXTをはじめとする、⽇本国内のジョブボードに蓄積されたデータや知⾒を組み合わせた求⼈配信プラッ
トフォームで、⽇本国内の求職者と企業クライアントのマッチングをより効率化するサービスです。⽇本国内のジョブボードのうち、リクナ
ビを除くすべてのジョブボードは既にIndeed PLUS利⽤ジョブボードとなっています。Indeed PLUSにより、求職者はより多くの求⼈
の中から仕事を選択することが可能になり、また、企業クライアントもより多くの候補者の中から求める⼈材を、より速く、効率的に採
⽤することが可能になります。
26
また、⼈材紹介サービスであるリクルートエージェントやリクルートダイレクトスカウトでは、当社グループのマッチングエンジンを活⽤し、経
歴書のスクリーニング等これまで⼈が⼿作業で⾏っていた⼯程の効率化を進めています。これらのサービスは2025年4⽉1⽇にHRテ
クノロジー事業に移⾏しており、⽇本市場で60年以上⼈材マッチングビジネスを運営してきた当社のノウハウと、Indeedのテクノロ
ーや膨⼤な量のデータを連携させ、⽇本国内でのSimplify Hiring戦略を積極的に進めていきます。
更に、⼈材派遣事業では、当社グループが持つ独⾃のマッチングエンジン等のテクノロジーを活⽤することに注⼒しています。従来の
⼈材派遣の事業プロセスにデータの活⽤や⾃動化を導⼊することで、企業クライアントにより良い採⽤体験を、派遣社員にはより良
い求職体験を提供していきます。マッチングの精度とスピードを改善し、派遣社員の定着率を向上させ、⼿作業のプロセスを⾃動化
することで、⼈材派遣市場をリードする最も⾰新的なプラットフォームとなることを最終⽬標としています。
当社は、2024年のグローバル⼈材マッチング市場の規模を、2023年の推測規模(注9)から横這いの3,100億⽶ドル程度(注10)
と⾒込んでいます。求⼈広告及び採⽤ツール市場、⼈材紹介市場、⼈材派遣市場は2023年から若⼲縮⼩したものの、社内の⼈
材獲得リソースのために⽀出してきた⾦額のうち、現在のテクノロジーで合理的に代替できる⽀出の想定割合が増加した採⽤オート
メーション市場が拡⼤したため、全体では横這いとなりました。なお、2025年5⽉9⽇時点で、2023年の⼈材マッチング市場の市場
規模を更新しています。詳細は注記をご覧ください。
⼈材紹介市場、エグゼクティブサーチ市場、また採⽤オートメーション市場に含まれる社内の採⽤プロセスは、候補者のソーシングやス
クリーニング、⾯接の設定、候補者の選定や配属といった、多くのサービスにおいて属⼈的な関係に基づく伝統的なビジネスモデルを
採⽤しているとされてきました。当社グループはデータや⾃動化を活⽤し、これらの作業を効率化するソリューションを、業界平均よりも
低価格で採⽤担当者や企業経営者に提供することを⽬指します。それによって、当社がサービスを提供する企業クライアント数を更
に増やし、採⽤予算のうち、より多くのシェアを獲得することを⽬指します。
⼈材マッチング市場規模 (推定)
2023年 2024年
単位:⼗億⽶ドル 2024年5⽉15⽇時点 2025年5⽉9⽇時点
求⼈広告及び採⽤ツール市場(注11,12,13) 31 34 33
⼈材紹介市場(注14,15,16) 58 74 72
エグゼクティブサーチ市場(注14,15,16) 37 24 24
⼈材派遣市場(注17,18,19) 116 118 111
採⽤オートメーション市場(注20,21) 60 60 70
合計(注22) 302 310 310
求⼈広告及び採⽤ツール市場
2024年における求⼈広告及び採⽤ツール市場の市場規模は、Staffing Industry Analysts(SIA)の推計に基づき、グローバ
ルでの年間売上⾦額ベースで330億⽶ドル程度(注13)と推定しています。
27
⼈材紹介市場
正社員を雇⽤者に紹介することで⼿数料が発⽣する⼈材紹介市場における多くのサービスは、属⼈的な関係に基づく伝統的なビジ
ネスモデルを採⽤しており、2024年におけるグローバルでの市場規模を、年間売上⾦額ベースで720億⽶ドル程度(注16)と推定し
ています。
エグゼクティブサーチ市場
管理職が対象となるような、特定の役割を担う従業員候補者のサーチに報酬が発⽣するエグゼクティブサーチ市場では、多くのサービ
スが⼈材紹介市場と同様に属⼈的な関係に基づく伝統的なビジネスモデルを採⽤しており、2024年におけるグローバルでの市場規
模を、年間売上⾦額ベースで240億⽶ドル程度(注16)と推定しています。
⼈材派遣市場
⼈材派遣市場は、グローバルでの年間売上⾦額ベースで5,360億⽶ドル程度(注19)の市場規模であると推定しており、売上⾦
額から派遣スタッフの給料や関連する費⽤を控除した売上総利益⾦額は1,000億⽶ドル程度(注19)と推定しています。
また、⼈材プラットフォーム(注23)、⼈材派遣プラットフォーム(注24)及びVMS/FMS(注25)における2024年のグローバルでの年間
推定売上、並びにMSP(注26)及びRPO(注27)により代替可能な企業クライアントのリソースの年間推定⾦額(⾃動化によって得
られる企業クライアントのコスト削減効果を考慮)もこの市場に含まれています。伝統的な⼈材派遣市場とこれらの市場の関連性及
び⼈材派遣のサービスプロバイダーがこれらの市場のサービスの⼀部⼜は全部を提供する頻度を考慮し、当社はこれらの市場を⼈材
派遣市場として統合することが適切であると考えています。
よって、2024年のこれらの市場規模の合計は約1,110億⽶ドル(注19)であると推定しています。
採⽤オートメーション市場
当社が既に⼀部で事業展開を⾏っている採⽤オートメーション市場は、2024年において、700億⽶ドル程度(注21)の市場規模で
あると推定しています。市場規模は、企業クライアントが⼈材採⽤のために社内リソースに費やしている⾦額を基に、その⾦額のうちど
の程度が第三者による採⽤オートメーションサービスによって代替可能であるかを推定することに加え、⾃動化によって得られる企業ク
ライアントのコスト削減効果を考慮した上で算出しています。更に、採⽤プロセスにおいて現在使⽤されている⾃動化ツールをより包
括的に含めるため、この市場には、ATS市場における2024年のグローバルでの年間推定売上(注28)と⾝辺調査のうち、第三者に
よるサービスによって代替可能な社内リソースの年間推定⾦額(注29)も含まれます。
(注1) 当社グループは当該領域において法的規制が存在する可能性を認識しており、それらの規制を遵守するよう努めています。
(注2) comScoreに基づく2025年3⽉の訪問数
(注3) 2024年1⽉から12⽉においてIndeedに掲載されていた求⼈数の1⽇当たり平均
(注4) 社内データに基づく2025年3⽉末時点のIndeed上のグローバルでの企業評価、企業クチコミ、給与情報の累計数(約45
億件)
(注5) 社内データに基づく2025年3⽉時点における直近12ヶ⽉のグローバルでのアクション数
(注6) 社内データに基づくIndeed上で2025年3⽉31⽇までに登録された、メールアドレス認証済みの求職者のグローバルでの累
計アカウント数
(注7) 社内データに基づくGlassdoor上で2025年3⽉31⽇までにプロフィール⼜は経歴書を登録したグローバルでの累計登録ユ
ーザー数
(注8) 1分当たりの採⽤者数は、年間採⽤者数を⼀年当たりの分数で割ることで算出される社内データに基づく数値です。特定
の求職者が特定の⽇付に特定の仕事に採⽤された場合に採⽤者数としてカウントしています。企業クライアント⼜は求職者
がアンケートを通じて採⽤の意思表⽰をした場合や、Indeedのレジュメやメッセージ機能において、採⽤が⾏われたという明
確な証拠が確認された場合に採⽤者数としてカウントされます。
28
(注9) 求⼈広告及び採⽤ツール市場、⼈材紹介市場、及びエグゼクティブサーチ市場における売上⾦額ベースのそれぞれの市場
規模、採⽤オートメーション市場において企業クライアントが⼈材採⽤のために社内リソースに費やしている⾦額のうち、第三
者による採⽤オートメーションサービスへ代替可能な⾦額の推定値及びATSと⾝辺調査の市場規模、並びに⼈材派遣市
場における売上総利益ベースの市場規模及び⼈材プラットフォーム、⼈材派遣プラットフォーム、VMS/FMS、MSP、RPOの
市場規模に関する当社グループ及び第三者機関の市場データによる推計値の単純合計額。推計値の算出⽅法は以下の
注記をご参照ください。
(注10) 2023年の⼈材マッチング市場の市場規模の値は、求⼈広告及び採⽤ツール市場の推定⽅法の修正、及び2024年5⽉
15⽇に開した2024年3⽉期通期決算発表時の各市場に関する当初の推定値の公表後に得られた情報に基づき、
2025年5⽉9⽇付けで、2024年5⽉15⽇に開⽰した推定値から修正されています。
2024年5⽉15⽇付けの2024年3⽉期通期決算短信における求⼈広告及び採⽤ツール市場に関する当社の当初の
測は、第三者レポート、社内調査、その他の情報源を使⽤した当社の予測に基づいています。詳細は以下の注記に記載し
いま。他で、2025年59⽇けで正された定値、SIA report Online Job Advertising Market:
2024 Updateのみに基づいています。また、グローバル⼈材市場及び⼈材派遣市場の算出⼿法が、2024年5⽉15⽇時
点から2025年5⽉9⽇時点にかけて変更になり、グローバルで単⼀のシェア率を適⽤するのではなく、アメリカ⼤陸、EMEA、
APACに分けて地域ベースで算出しています。そして、SIAは、2023年の⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場におけるそ
れぞれの構成⽐が、Global Staffing Market Estimates and Forecast: November 2023 Updateの発⾏時点
から最新のGlobal Staffing Market Estimates & Forecasts November 2024の発⾏までの期間において⼤きく変
化したと推定しています。詳細は以下の注記をご確認ください。
(注11) 2024年5⽉15⽇時点の2023年の市場規模は、各年におけるHRテクノロジー事業の売上に、当社グループがHRテクノロ
ジー事業のサービスを提供している国のオンライン求⼈広告における主要な競合他社の売上総額についての第三者機関の
レポートの数値を当社グループの推計に基づき修正した⾦額及びLinkedInのタレントソリューション事業の年間売上⾦額に
ついて同社の公表資料からセルサイドアナリストのモデル及び当社グループの推計に基づき修正した⾦額を合算した、オンラ
イン求⼈広告及び採⽤ツール市場の規模、並びに各年のオンライン求⼈広告及び採⽤ツール市場の市場規模に、各年に
おける広告市場全体におけるオンライン広告及びオフライン広告(但し、テレビ、映画及びラジオ広告等を除く。)の⽐率(第
三者機関のレポートに基づく。)を乗じて算出した、オフライン求⼈広告市場の規模。なお、表中の数値は、オンライン求⼈
広告及び採⽤ツール市場規模の数値と、オフライン求⼈広告市場規模の数値を合計したもの
(注12) 2025年5⽉9⽇時点の2023年の市場規模はSIA, Online Job Advertising Market: 2024 Updateに基づいてい
ます。当社は、グローバルオフライン求⼈広告市場の規模が縮⼩傾向にあることを踏まえ、市場規模の開⽰が現時点で有
益ではないと判断しました。
(注13) 2024年の市場規模はSIA, The Evolution of Recruiting: 2025 Update to Estimating the Addressable
Market for Recruitment Automation: January 2025 Update(Indeedは当該レポートの作成に関し、作成者に
報酬を⽀払っています。)に基づいています。当社は、グローバルオフライン求⼈広告市場の規模が縮⼩傾向にあることを踏
まえ、市場規模の開⽰が現時点で有益ではないと判断しました。
(14) 2024年5⽉15⽇時点の⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場における2023年の数値は、SIA, Global Staffing
Market Estimates and Forecast: November 2023 Updateに基づく2023年に推定されるグローバル⼈材市場の
成⻑率△2%を2022年のグローバル⼈材市場の売上⾦額と推定される6,540億⽶ドル(2023年5⽉15⽇の開⽰後に
値が修正されています。)に適⽤して得られた2023年の売上推定⾦額とされる6,400億円に、そのうち「⼈材紹介及びエグ
ゼクティブサーチ市場」が占める割合である15%を適⽤して市場規模を算定。同資料においては、⼈材紹介市場を「⼈材
紹介及びエグゼクティブサーチ市場」の⼀部と分類し、 「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場」をグローバル⼈材市場の
⼀部と分類しています。⼈材紹介市場の市場規模は、上記SIAの資料におけるグローバル⼈材市場規模の数値に対し、
当社が第三者機関から⼊⼿した⾮公開の市場データである当該セグメントのグローバル⼈材市場に対する国別の⼈材紹
介市場⽐率を適⽤して算定。エグゼクティブサーチ市場は、⼈材紹介市場を除いた「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市
場」の⼀部として定義され、これら2つのセグメント間の差分として算定
(注15) 2025年5⽉9⽇時点の⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場における2023年の市場規模を、SIA, Global Staffing
Market Estimates & Forecasts November 2024に基づき、980億⽶ドルと推定しています。同資料においては、⼈
材紹介市場を「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場」の⼀部と分類し、「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場」をグロ
ーバル⼈材市場の⼀部と分類しています。⼈材紹介市場の市場規模は、上記SIAの資料におけるグローバル⼈材市場規
模の数値に対し、当社が第三者機関から⼊⼿した⾮公開の市場データである当該セグメントのグローバル⼈材市場に対す
る国別の⼈材紹介市場⽐率を適⽤して算定。エグゼクティブサーチ市場は、⼈材紹介市場を除いた「⼈材紹介及びエグゼ
クティブサーチ市場」の⼀部として定義され、これら2つのセグメント間の差分として算定。なお、「⼈材紹介及びエグゼクティ
サーチ市場」における⼈材紹介市場とエグゼクティブサーチ市場の⽐率が更新されたことにより、⼈材紹介市場とエグゼクティ
ブサーチ市場の2023年の推計値が2024年5⽉15⽇時点の2023年の推計値から修正されました。
29
(注16) ⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場における2024年の数値は、(a)SIA, Americas Staffing Market Forecast
November 2024に基づくアメリカ⼤陸における2023年の市場規模2,290億⽶ドルに成⻑率△9%を適⽤して算出した
⼈材市場規模、(b)EMEAにおける2023年の市場規模2,630億⽶ドルに成⻑率△2%を適⽤して算出した⼈材市場
模、(c)APACにおける2023年の市場規模1,590億⽶ドルに成⻑率7%を適⽤して算出した⼈材市場規模の合計
に、そのうち「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場」が占める割合として、SIA, Global Staffing Market Estimates
& Forecasts November 2024に基づく15.2%を適⽤して市場規模を算定。同資料においては、 ⼈材紹介市場
「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場」の⼀部と分類し、 「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ市場」をグローバル⼈材市
場の⼀部と分類しています。⼈材紹介市場の市場規模は、上記SIAの資料におけるグローバル⼈材市場規模の数値に対
し、当社が第三者機関から⼊⼿した⾮公開の市場データである当該セグメントのグローバル⼈材市場に対する国別の⼈材
紹介市場⽐率を適⽤して算定。エグゼクティブサーチ市場は、⼈材紹介市場を除いた「⼈材紹介及びエグゼクティブサーチ
市場」の⼀部として定義され、これら2つのセグメント間の差分として算定
(注17) ⼈材派遣市場における2024年5⽉15⽇時点の2023年の数値は、SIA, Global Staffing Market Estimates and
Forecast: November 2023 Updateに基づく、推定される⼈材派遣市場の成⻑率△2%を2022年の⼈材派遣市
場の売上⾦額5,550億⽶ドルに適⽤して算出した2023年の売上⾦額5,440億⽶ドルに、2023年におけるグローバル⼈
材派遣上場企業の売上⾦額上位3社の売上総利益率の加重平均19.30%を適⽤して算出した額
(18) ⼈材派遣市場における20255⽉9⽇時点の2023年のは、SIA, Global Staffing Market Estimates
Forecasts November 2024に基づく、2023年の売上⾦額5,510億⽶ドルに、2023年におけるグローバル⼈材派遣
上場企業の売上⾦額上位3社の売上総利益率の加重平均19.30%を適⽤して算出した額
(注19) 材派遣市場における2024年の数値は、2024年に推定される売上⾦額5,360億⽶ドルに、2024年におけるグローバ
ル⼈材派遣上場企業の売上⾦額上位3社の売上総利益率の加重平均18.72%を適⽤して算出した額。2024年に推
定される売上⾦額5,360億⽶ドルは、SIA, Global Staffing Market Estimates & Forecasts November 2024
に基づく、(a)アメリカ⼤陸における2023年の⼈材派遣市場規模2,060億⽶ドルに、⼈材市場の成⻑率△9%を適⽤し
て算出した市場規模、(b)EMEAにおける2023年の⼈材派遣市場規模2,250億⽶ドルに、⼈材市場の成⻑率△2%を
適⽤して算出した市場規模、(c)APACにおける2023年⼈材派遣市場規模1,200億⽶ドルに、⼈材市場の成⻑率
7%を適⽤して算出した市場規模の合計
(注20) 採⽤オートメーション市場における2024年5⽉15⽇時点及び2025年5⽉9⽇時点の2023年の数値は、SIA, The
Evolution of Recruiting: 2024 Update to Estimating the Addressable Market for Recruitment
Automation: January 2024 Update(Indeedは当該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)の、
企業クライアントが⼈材採⽤に際し社内リソースに費やしている予算のうち41%がテクノロジーに代替可能であることに加え、
係るテクノロジーにより企業クライアントがコストを37%削減することが可能になるという仮定に基づいています。グローバル市
場規模を算定する上での情報の不完全性を考慮し、SIAは読者に対し、推定される市場規模が上下20%の幅を持つ可
能性がある旨を念頭におくよう忠告しています。この市場の定義には、ATS市場及び⾝辺調査市場が含まれています。
(注21) 採⽤オートメーション市場における2024年の数値は、SIA, The Evolution of Recruiting: 2024 Update to
Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation: January 2024 Update(Indeedは当
該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)の、企業クライアントが⼈材採⽤に際し社内リソースに費やして
いる予算のうち46%がテクノロジーに代替可能であることに加え、係るテクノロジーにより企業クライアントがコストを37%削減
することが可能になるという仮定に基づいています。グローバル市場規模を算定する上での情報の不完全性を考慮し、SIA
は読者に対し、推定される市場規模が上下20%の幅を持つ可能性がある旨を念頭におくよう忠告しています。この市場の
定義には、ATS市場及び⾝辺調査市場が含まれています。
(注22) 本項に記載する求⼈広告及び採⽤ツール市場、⼈材紹介市場、エグゼクティブサーチ市場、採⽤オートメーション市場、及
び⼈材派遣市場の市場規模については、上記の注記に記載のとおり外部の統計資料や公表資料を基礎として当社グルー
プが推計したものであり、その正確性には係る統計資料や推計に固有の限界があるため、実際の市場規模は係る推計値と
⼤きく異なる可能性があります。
(注23) ⼈材プラットフォーム市場は、企業クライアントと労働者の法的関係を可能にする直接的な臨時労働の取り決めを促進する
マーケットプレイスで、SIA, The Evolution of Recruiting: 2024 Update to Estimating the Addressable
Market for Recruitment Automation: January 2024 Update及びSIA, The Evolution of Recruiting:
2025 Update to Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation: January 2025
Update(Indeedは当該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)に基づき、2023年と2024年のグロー
バルでの年間売上を、それぞれ20億⽶ドル程度と推定
(注24) ⼈材派遣プラットフォーム市場は、企業クライアントと派遣業務の候補者との⾃動マッチングを促進するマーケットプレイスで
SIA, The Evolution of Recruiting: 2024 Update to Estimating the Addressable Market for
Recruitment Automation: January 2024 Update及びSIA, The Evolution of Recruiting: 2025 Update
to Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation: January 2025 Update(Indeed
は当該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)に基づき、2023年と2024年のグローバルでの年間売上
を、それぞれ40億⽶ドル程度、約30億⽶ドル程度と推定
30
(注25) VMS/FMS市場は、ベンダー及びベンダーから派遣された臨時スタッフやフリーランス等企業の臨時雇⽤者プログラムを管
するための技術を提供するもので、SIA, The Evolution of Recruiting: 2024 Update to Estimating the
Addressable Market for Recruitment Automation: January 2024 Update及びSIA, The Evolution of
Recruiting: 2025 Update to Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation:
January 2025 Update(Indeedは当該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)に基づき、2023年と
2024年のグローバルでの年間売上を、それぞれ30億⽶ドル程度と推定
(注26) MSP市場は、企業クライアントの臨時雇⽤プログラムの全部⼜は⼀部を⾃動的に管理するサービスを提供するもので、SIA,
The Evolution of Recruiting: 2024 Update to Estimating the Addressable Market for Recruitment
Automation: January 2024 Update及びSIA, The Evolution of Recruiting: 2025 Update to
Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation: January 2025 Update(Indeedは当
該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)に基づき、2023年と2024年の第三者サービスにより代替可
能な企業クライアントのリソースの年間推定⾦額を、それぞれ10億⽶ドル程度と推定
(注27) RPO市場は、企業が第3者に代わって、ソーシングからオンボーディングまでの社内採⽤機能の⼀部⼜は全部を⾃動的に⾏
うもので、SIA, The Evolution of Recruiting: 2024 Update to Estimating the Addressable Market for
Recruitment Automation: January 2024 Update及びSIA, The Evolution of Recruiting: 2025 Update
to Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation: January 2025 Update(Indeed
は当該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)に基づき、2023年と2024年の第三者サービスにより代
替可能な企業クライアントのリソースの年間推定⾦額を、それぞれ30億⽶ドル程度と推定
(注28) ATS市場は、応募者を採⽤プロセスの様々な段階で追跡するためのソフトウエアやその他のツールを企業が提供するもの
で、SIA, The Evolution of Recruiting: 2024 Update to Estimating the Addressable Market for
Recruitment Automation: January 2024 Update及びSIA, The Evolution of Recruiting: 2025 Update
to Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation: January 2025 Update(Indeed
は当該レポートの作成に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)に基づき、2023年及び2024年のグローバルでの年間売
上をそれぞれ20億⽶ドル程度、30億⽶ドル程度と推定
(注29) ⾝辺調査市場は、企業がデジタル化された⽅法で応募者の経歴や資格を確認・審査するもので、SIA, The Evolution
of Recruiting: 2024 Update to Estimating the Addressable Market for Recruitment Automation:
January 2024 Update及びSIA, The Evolution of Recruiting: 2025 Update to Estimating the
Addressable Market for Recruitment Automation: January 2025 Update(Indeedは当該レポートの作成
に関し、作成者に報酬を⽀払っています。)に基づき、2023年と2024年の第三者サービスにより代替可能な社内リソース
の年間推定⾦額を10億⽶ドル程度と推定
Help Businesses Work Smarter - ⽇本国内企業クライアントの⽣産性及び業績向上
Help Businesses Work Smarterは、⽇本における企業クライアントの⽣産性及び業績向上に貢献するという戦略です。マーケ
ティング・マッチング・テクノロジー事業を中⼼に、各事業分野、つまりバーティカルに特化したマッチングプラットフォーム及びそれに付
するバーティカル業務⽀援SaaSや、バーティカルを問わない業務⽀援SaaSのAir ビジネスツールズの提供を推進しています。
これは、バーティカルに特化したマッチングプラットフォームとSaaSで構成するエコシステム内で、企業クライアントの事業運営に係るすべ
ての経済活動を⽀える業務を循環、完結させることで実現します。
当社はエコシステムの構築にあたって、「個⼈ユーザーのアクション数(注1)」、「SaaSサービス別アカウント数(注2)」、「決済流通額
(注3)」をKPIとしています。
個⼈ユーザーのアクション数(注4)は、マッチングプラットフォーム上で発⽣した美容院や飲⾷店、宿泊施設への予約数、求⼈広告等
への応募数を指し、2025年3⽉期は約5.4億件となり、前年同期⽐12.3%増となりました。アクション数の増加は、企業クライア
トの売上増加に繋がります。マーケティング・マッチング・テクノロジー事業全体でアクションデータやマッチングテクノロジーを駆使すること
で、マッチングプラットフォームの利便性を向上させ、アクション数の増加を⽬指します。
SaaSサービス別累計アカウント数は、2025年3⽉期末時点で前年同期⽐14.7%増の約434万アカウントとなりました。事業分
野を問わない業務⽀援SaaSであるAir ビジネスツールズの提供、特にキャッシュレス決済サービスのAirペイがアカウント数の増加を
牽引しました。Airペイを通して、当社がマッチングプラットフォームを提供している事業分野以外にも、⼩売業やサービス業、調剤薬
局等、これまで取引がなかった新規企業クライアントの獲得が可能となりました。また、ATSのAirワーク 採⽤管理の新規企業クライ
アントによる利⽤も増加しました。
31
当社は、当事業が提供するSaaSの⽇本における潜在顧客事業所数を438万程度(注5)と推定しており、各事業所による複数の
SaaS利⽤を想定するため、累計アカウント数の拡⼤余地は依然として⼤きいと認識しています。この指標の伸⻑は、当事業の顧客
基盤の拡⼤を意味します。当社は、今後もAir ビジネスツールズが企業クライアントの業務を代替することで顧客基盤が広がっていく
と⾒込んでいます。
決済流通額の2025年3⽉期の実績は約2.4兆円となり、前年同期⽐26.8%増となりました。これは、Airペイのアカウント数増加
に加えて、じゃらんネット、HotPepper BeautyやHotPepperグルメでAirペイによるオンライン決済サービスの利⽤増加によるもので
す。予約だけではなく、予約時にマッチングプラットフォーム上で決済まで、当社のエコシステム内で完結させることで、個⼈ユーザーに
は⽀払いにおける利便性の向上、企業クライアントには機会損失の軽減、そして当社にとっては、エコシステム内で⽣じる決済流通
額の拡⼤に寄与します。この指標の拡⼤は、新たな収益貢献の可能性があるフィンテックサービスの拡充にとって、その基盤となること
から重要になります。フィンテックサービスの例として、企業クライアント向け早期現⾦化サービスのAirキャッシュがあります。
当社は、バーティカルに特化したマッチングプラットフォームにSaaSのAir ビジネスツールズを組み合わせることで、企業クライアントと広く
事業接点を持つことが可能になります。更に、⼈材マッチングサービスとも連携することで、エコシステム内で企業クライアントの事業運
営に係る多くの業務を完結することにより、多様なサービスを継続的に利⽤いただき、個⼈ユーザーと企業クライアント双⽅のライフタイ
ムバリューの効率的な拡⼤に繋げます。
(注1) 2024年4⽉1⽇から2025年3⽉31⽇までの、リクナビNEXT応募数、タウンワーク応募数、リクルートエージェン応募
数、SUUMOカウンター来店個⼈ユーザーの当社企業クライアントへの送客数、HotPepper Beautyオンライン予約数、
じゃらん宿泊予約数、HotPepperグルメオンライン送客数(予約⼈数)、Airペイ決済回数の合計
(注2) 2025年3⽉末時点でマッチング&ソリューション事業が⽇本国内で提供する有料及び無料のSaaSサービス別累計アカウ
ント数であり、各サービス登録加盟店舗数及び事業所数を指し、アクティブ及びノンアクティブを含みます。
(注3) Airペイ端末を通じた店舗決済⾦額(Airペイ QRによるQR決済を含む)及びAirペイ オンラインを通じたオンライン決済に
おける決済⾦額の合計⾦額(決済流通額のうちの、ごく⼀部に当たる決済⼿数料が当社の売上収益となるため、流通
決済額の増減は当社の売上収益の増減と必ずしも⽐例しません)
(注4) アクション数については、商品リニューアルによるカウント⼿法の変更等を遡及的に反映しています。
(注5) 2025年3⽉末時点でマッチング&ソリューションSBUが⽇本国内で提供しているSaaSの潜在顧客事業所数の当社推
定。総務省・経済産業省「平成33年経済センサス-活動調査結果」及び中⼩企業基本法における中⼩企業者の定義
等に基づく中⼩企業者の事業所数を潜在顧客事業所数としています。2025年3⽉末時点でマッチング&ソリューショ
SBUが⽇本国内で提供しているSaaS(Airワーク 採⽤管理含む)の内容に鑑み、業種にかかわらず全業種においても
SaaS導⼊可能性があると判断し、すべての業種を潜在顧客事業所数の対象としています。また、潜在顧客事業所数に
算⼊する事業所の規模は、SaaSの現時点における主たる顧客ターゲットに鑑みこれまでと同様、中⼩企業基本法にお
ける中⼩企業としています。
Prosper Together -ステークホルダーとの共存共栄を通じた持続的な成⻑
当社は、企業活動全体を通じて社会にポジティブなインパクトを与え、すべてのステークホルダーと共存共栄を⽬指していくことが、当
社の持続的な成⻑に繋がると考えています。2021年5⽉に経営戦略として掲げた環境・社会・ガバナンスの⽬標に対する2025年3
⽉期の進捗は以下のとおりです。
環境(Environmental)
短期⽬標として定めた、当社グループの事業活動におけるカーボンニュートラルは、2022年3⽉期より4期連続して、2025年3⽉期
も達成する⾒込みです(注1,2)。そして、2031年3⽉期までに⽬指すバリューチェーン全体を含めたカーボンニュートラル(注1)に向け
ては、SBTiの短期⽬標に沿って定めた温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)の実質削減⽬標(注3)に向けて取組みを進め、
2024年度にスコープ1+2とスコープ3(注1,2)共に、⽬標を⼤幅に超えて削減する⾒込みです。特に、当社のGHG排出量の95%
以上(注4)を占めるスコープ3の削減に向けては、パートナー企業と協働して、GHG排出量測定の精緻化や削減に向けた打ち⼿の
検討を進めています。
32
また、企業の環境リスクに対する取組みを評価する国際的な⾮営利団体であるCDPにより、気候変動分野における課題解決と開
⽰の透明性におけるリーダーシップが認められ、2023年に続き2024年も最⾼評価であるAリスト企業に選定されました(注5)。
社会(Social)
世界で⼈材マッチング事業を展開する当社グループとして、⼈々にとって⽋かせない⽣活基盤である「仕事」の領域で、すべての求職
者に雇⽤機会を提供し、就業までに掛かる期間を短縮することで社会にインパクトを創出していくために、2031年3⽉期に向けた2
つの⽬標を掲げています。
1点⽬の2031年3⽉期までに就業までに掛かる時間を半分にする⽬標に向けては、2024年5⽉に「採⽤までに掛かる時間」を指
標と定めてから、この指標に影響を与える要因について探求してきました。また、より正確で実⽤的な測定⽅法へと改良することと並
⾏して、採⽤までのプロセス毎に時間を短縮するための戦略を実⾏してきました。この測定⽅法の改良を経て、Indeed上の求⼈
(有料無料含む)において、「採⽤までに掛かる時間」は2025年1⽉時点で平均42⽇間で、2023年12⽉時点の41⽇間(注6)
ら微増したことが分かりました。
「採⽤までに掛かる時間」が微増した要因の1つには、⽶国のマクロ経済の影響があります。例えば、⽶国の労働⼒⼈⼝⽐率(注7)
が増加すると「採⽤までに掛かる時間」が増加するという相関関係が、当社の初期調査で⾒えてきました。また、⽶国の離職率(注
8)が低下すると「採⽤までに掛かる時間」が増加するという逆相関関係も確認できました。2024年の⽶国では離職率が著しく低
下した⼀⽅で、労働⼒⼈⼝はパンデミック後に徐々に回復しました。
⼀⽅で、当社の調査に基づくと、雇⽤主がIndeedの有料プロダクトを利⽤した場合、「採⽤までに掛かる時間」が継続して短縮され
るという結果も⾒えてきました。厳しいマクロ経済の状況下でも、IndeedのAIを活⽤した機能は、雇⽤主がより良い採⽤を、より速
実現するために寄与することができました。
例えば2024年1⽉から2025年1⽉に当社が⾏った、全世界のIndeed上の求⼈情報における調査では、有料求⼈は無料求⼈と
⽐較して「採⽤までに掛かる時間」が22%速いという結果が出ました。また、最近では、プロダクト⾰新が時間短縮に貢献する例も
⾒えてきました。例えば、⽶国で試験導⼊しているPremium Sponsored Jobsを利⽤した求⼈は、無料求⼈と⽐較して、「採⽤
までに掛かる時間」が58%も速くなりました(注9)。
当社では、⾰新的なAIソリューションの導⼊、採⽤プロセスの効率化や⾃動化を通じて「採⽤までに掛かる時間」を短縮し、雇⽤主
の採⽤をよりシンプルに、速くしていくことで、当社の持続可能な事業成⻑を⽬指していきます。
しかし労働市場には、ジョブマッチングの速度と精度を向上するだけでは解決することが難しい障壁が数多く存在しています。そこで
2031年3⽉期までに累計3,000万⼈の障壁に直⾯する求職者の就業を実現するという2点⽬の⽬標を定め、世界で共通した障
壁となっている学歴や障がい等の6つの障壁を定めて取組みを進めています。
求職者に⼗分なスキルがあっても⾼等教育以上の学歴がないことで採⽤されにくいという調査結果(注10)を受けて、仕事やトレーニ
ング等によって求職者が得たスキルをベースに選考する「スキルファースト採⽤」(注11)の拡⼤に取組んでいます。Indeed上でのマッ
チングにスキル情報を活⽤し、採⽤企業に対して求職者のスキルに基づいたレコメンドを進めています。「スキルファースト採⽤」を通じ
て、求職者は⾃⾝のスキルと能⼒を最⼤限にアピールでき、雇⽤主は職務に必要なスキルを基準に候補者を選定・評価できます。
今後は、AIを活⽤して、求職者⼀⼈ひとりにあわせたキャリアアドバイスや⾯接指導、そして求職者に代わって採⽤企業に対して効
果的にスキルをアピールするためのサポートを⾏うことで、「スキルファースト採⽤」を拡⼤する予定です。
こうした取組みの結果、2025年3⽉期までに、累計で約1,180万⼈の障壁を持つ求職者の就業を実現することができました(注
12)。引き続き、インクルーシブでスキルファーストな採⽤を促進することで、労働市場の障壁の低減に取組んでいきます。
33
当社グループでは、創業以来、従業員⼀⼈ひとりの違いを⼤切にし、その好奇⼼から⽣まれるアイデアや情熱に投資することで、新た
な事業やサービスを⽣み出してきました。2031年3⽉期までに当社グループ全体における上級管理職・管理職・従業員それぞれ
ジェンダーパリティを⽬指す⽬標(注13)に向けては、従業員の能⼒開発等を通じて管理職候補者のプール拡⼤に取組みました。
そして、ジェンダーギャップが⼤きい⽇本を中⼼に事業を展開する㈱リクルートでは、コーチングメソッドを取り⼊れた新たな⼈材育成プ
ログラムと、管理職要件の明⽂化等を通じて管理職候補者の拡⼤に取組んだ結果、⼥性管理職⽐率を⼤幅に向上することができ
ました(注14)。
ガバナンス(Governance)
当社は、経営の透明性と健全性を向上し、経営の意思決定の質を上げるためには、様々なスキルや経験、バックグラウンドを持つメ
ンバーで取締役会を構成することが重要であると考えています。
2031年3⽉期までに当社の取締役及び監査役全体のジェンダーパリティを⽬指す⽬標に向けては、当社の中⻑期戦略の実現に
向けて必要となるスキルやバックグラウンドを検討した上で、取締役候補の検討を継続しています。
(注1) 事業活動における温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量は、スコープ1(⾃社が管理・所有するオフィスにて直
接排出されるGHG)とスコープ2(⾃社が管理・所有するオフィスにて購⼊した電⼒・熱・蒸気エネルギー等の使⽤を通して間
接的に排出されるGHG)の合計。バリューチェーン全体におけるGHG排出量は、スコープ1、2に加えて、スコープ3(スコー
1、2を除く間接的に排出されるGHG)を含むすべて。GHG排出量の測定、排出量に対する第三者認証の取得、残存する
排出量に対してオフセットを⾏った上でカーボンニュートラルの達成を⽬指す。
(注2) GHG排出量の数値はGHGプロトコルに基づき算定した概数であり、SOCOTEC Certification Japanによる独⽴した第
三者保証を取得している。
(注3) GHG排出削減⽬標は2022年度から2024年度の実績を対象とする。
(注4) 2024年3⽉期の排出量に基づく数字。
(注5) CDPは2000年に設⽴された英国の慈善団体
管理する⾮政府組織。世界最⼤級の環境データベースを保有し世界の
主要⾦融機関と協⼒し、気候変動、フォレスト、⽔セキュリティの分野に分けて企業が環境に与える影響を明らかにしてい
る。
(注6) 「採⽤までに掛かる時間」は、Indeed上で求⼈情報が作成されてから、その求⼈情報に対して最初の採⽤が報告されるま
での⽇数。データの精査により、2024年3⽉期の有価証券報告書において55⽇間と報告していた基準値を41⽇間に更
新。41⽇間は、2023年12⽉にIndeedで採⽤された求⼈における平均の採⽤期間(求⼈作成から最初の採⽤まで)。
(注7) 労働⼒⼈⼝⽐率とは、労働⼒⼈⼝が全⼈⼝に占める割合を指す。労働⼒⼈⼝⽐率は労働供給を測定するもので、具体
的には、雇⽤されている⼈及び失業している⼈の両⽅を含めた労働⼒⼈⼝の規模を表す。
(注8) 離職率とは、その⽉の離職者数を雇⽤者数で割った数値。労働市場の流動性を⽰す指標であり、具体的には、労働市場
に属する⼈々のうち、どれだけの⼈数が移動しているかを表す。
(注9) 2024年11⽉~2025年3の⽶国データ(Indeedプラットフォムに掲載され求⼈案件)。Premium Sponsored
Jobsは、2024年11⽉から⽶国にてテスト提供が開始された。⽶国にてPremium Sponsored Jobsを利⽤した有料求
⼈は、無料求⼈と⽐較して「採⽤までに掛かる時間」が58%速いという結果が出た。有料求⼈とは、求職者が求⼈を⾒て
何らかのアクション(投稿のクリック、または応募をクリック)を取った際に雇⽤主に料⾦が発⽣する求⼈を指す。
(10) : Accenture, Grads of Life, Harvard Business SchoolDismissed by DegreesHow degree
inflation is undermining U.S. competitiveness and hurting Americaʼs middle class.」(2017)。
(注11) 求⼈に対する候補者を、採⽤プロセスの初期段階でスキルに基づいて選考する⽅法。まず学歴で選別する従来の選考⽅
法とは異なり、スキルに基づいた評価を⾏うことで活躍の可能性がある候補者をリストに含め、業務遂⾏能⼒の⾼い⼈材を
⾒逃さずに、短期間での採⽤実現を⽬指す。
(注12) 2021年5⽉1⽇から2025年3⽉31⽇までの間に、Indeed上で報告された世界中の採⽤シグナルを通じた就業データの
集計。学歴、犯罪歴、軍隊経験、障がいの有無、難⺠のバックグラウンド、求職活動のために必要なパソコンやインターネッ
トを持っていない等という労働市場の障壁のうち、少なくとも1つに直⾯した求職者の就業数の累計。
(13) 上級管理職は、当社及びマーケティング・マッチング・テクノロジーSBUにおいては執⾏役員
/
専⾨役員、HRテクノロジー
SBUと⼈材派遣SBUにおいては主要⼦会社社⻑/重要機能トップを⽰す。管理職・従業員の⼥性⽐率は、当社、全
SBU統括会社及
各SBU配下の主要⼦会社について集計。管理職は、部下を持つすべての管理職。
(注14) 2021年度と⽐較し、㈱リクルートの⼥性管理職⽐率は26.8%から35.0%、上級管理職は9.1%から33.3%に上昇。
34
(4) キャピタルアロケーション⽅針
当社のキャピタルアロケーションは、以下を優先順位として設定しています。
- 既存事業の継続的な成⻑に資する開発費⽤及びマーケティング費⽤
- 安定的な1株当たりの配当の継続的な実施
- ⼈材マッチング市場におけるHRテクノロジー事業を中⼼とした戦略的M&A
- 市場環境及び財務状況の⾒通しを考慮した上での⾃⼰株式取得
また、個別の投資案件の実⾏の是⾮を判断する際には、資本コストを上回るハードルレートを適⽤する等、資本効率を重視し、ROEを意
識した経営に取組んでいます。なお、2025年3⽉期のROE (親会社所有者帰属持分当期利益率) は22.6%でした。
35
2 【サステナビリティに関する考え⽅及び取組】
当社は、企業活動全体を通じて社会や地球環境にポジティブなインパクトを与え、すべてのステークホルダーと共存共栄を⽬指していくこと
が、当社の持続的な成⻑に繋がると考えています。そこで当社では、サステナビリティに関する取組みを経営戦略の1つとして位置付け、
2021年5⽉に「サステナビリティへの⽬標」として、2031年3⽉期に向けた具体的な時間軸と⽬標を定め、取組みを進めています。
なお、⽂中の将来に関する事項は、当社グループが本報告書提出⽇現在に合理的であると判断する⼀定の前提に基づいており、実際の
結果とは様々な要因により⼤きく異なる可能性があります。
(1) サステナビリティ全般に対する対応
ガバナンス
当社では、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会での審議を踏まえて、サステナビリティに関する取組みに必要な体制
整備を⾏い、その取組みを取締役会において監督しています。サステナビリティ委員会では、サステナビリティに関するインパクトやリスク
と機会の評価、ネガティブインパクトの緩和とポジティブインパクトの拡⼤、リスク低減と機会獲得に向けた⽅針、戦略及び計画につい
て議論します。取締役会では、その進捗とともに、対応策を含めた事業計画や投融資を確認し、その進捗を監督しています。
そして、サステナビリティ委員会の社内委員である各SBU統括会社のCEOを兼務する当社執⾏役員は、各SBUにおけるサステナビ
リティ戦略及び計画を策定し、事業運営の中でネガティブなインパクトやリスクを低減し、ポジティブなインパクトや機会を獲得するため
の取組みを進めています。
また、当社のサステナビリティに関する取組みは、サステナビリティ担当執⾏役員を責任者として進めています。当該責任者は、取締
役会に対して、サステナビリティに関する取組みについて報告します。そして、当該責任者の配下にサステナビリティ所管部署を設置し、
当社グループのサステナビリティ関連情報の収集、インパクトやリスクと機会の識別及び評価、その対応⽅針と戦略の検討、施策の
推進及び進捗管理、ステークホルダーとの対話等を⾏います。
リスク管理
当社では、毎年、サステナビリティに関するステークホルダーの関⼼テーマを収集し、社会潮流の変化を分析します。そして、サステナビ
リティ委員会において、サステナビリティに関するインパクトやリスクと機会を評価し、対応すべき課題について審議しています。また、サ
ステナビリティに関するリスクは、当社グループ全体のリスクマネジメントプロセスに統合して評価し、リスクマネジメント委員会において
包括的且つ⼀元的に管理しています。サステナビリティに関する中⻑期的なリスクと機会についてはサステナビリティ委員会に委任され、
具体的な議論を⾏います。その結果はリスクマネジメント委員会に連携され、取締役会に報告されます。
36
サステナビリティに関するインパクトやリスクと機会の管理体制(役割と会議体)
サステナビリティ委員会及びリスクマネジメント委員会については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナン
スの概要」「① 企業統治の体制の概要等について」を、気候関連のリスク管理については本項⽬「(2)気候関連財務情報開⽰タ
スクフォース(TCFD)提⾔に沿った情報開⽰」「② リスク管理」を、⼈的資本に関するリスク管理については本項⽬「(3)⼈的資本
の強化に向けた社内環境整備・⼈材育成」「② リスク管理」をあわせてご参照ください。
戦略
(a) サステナビリティ重要項⽬(マテリアリティ項⽬)
当社では、サステナビリティに関する戦略の⽴案に向けて、インパクトやリスクと機会に繋がる可能性が⾼いと考えられる項⽬として、
サステナビリティ重要項⽬(マテリアリティ項⽬)を特定しています。2025年3⽉期は、当社が社会や地球環境に対して与える影
響(インパクト)と当社財務に対する影響(財務影響)の2軸で評価するダブルマテリアリティの考え⽅に基づき、以下のプロセスでマ
テリアリティ項⽬を特定しました。
ステップ1︓サステナビリティ項⽬の抽出
分析対象となるサステナビリティ項⽬の包括的なリストを作成しました。リストの作成にあたっては、外部機関が定める基準(注2)
を参考にしました。
ステップ2︓サステナビリティ項⽬の評価
ステップ1で抽出した各サステナビリティ項⽬について、ダブルマテリアリティの考え⽅に基づき、インパクトと財務影響の2軸で評価を
⾏いました。インパクトの評価においては発⽣可能性と深刻度(範囲・規模・是正困難度)について、財務影響の評価においては
発⽣可能性と影響⾦額について、それぞれ採点を⾏い、採点結果を総合して優先順位付けを⾏いました。採点にあたっては、
従業員・個⼈ユーザー・NGO/NPO・投資家等の様々なステークホルダーとのエンゲージメントを通じて得たフィードバックを活⽤し
ました。また、社会潮流の変化を反映すべく、国際機関やNGO並びにNPO等が公表している情報を参照しました。
ステップ3︓マテリアリティ項⽬の特定
ステップ2の評価結果が事業実態に即していることを、各SBU統括会社のCEO及びサステナビリティ担当役員が確認しました。そ
の上で、社外の有識者が参加するサステナビリティ委員会での審議を経て、取締役会においてマテリアリティ項⽬を決議しました。
37
上記の分析を通じて特定したマテリアリティ項⽬は以下のとおりです。なお、マテリアリティ項⽬については、より正確に把握するため
に、外部機関が定める基準(注2)における詳細項⽬ごとに分析と特定を⾏いました。
リクルートグループのマテリアリティ項⽬
(b) 企業活動の重要基盤
当社では、特定したマテリアリティ項⽬に関わるインパクトやリスクと機会に対応するための戦略上の重点テーマとして「企業活動の
重要な基盤」を定め、取締役会の諮問機関である各委員会での審議を踏まえて取組みを進め、取締役会にて進捗確認をして
います。当社が定めた「企業活動の重要な基盤」と、基盤の強化に向けた対策は以下のとおりです。
- 地球環境の保全 (マテリアリティ項⽬1、2に対応)
当社は、すべての企業活動はあらゆる⽣命の⽣存基盤である地球環境が健全であってはじめて成り⽴つと考え、様々な活動
を⾏っています。特に気候変動対策については重要テーマと位置づけ、当社グループ全体で温室効果ガス排出量のカーボンニ
ュートラル達成に向けた⽬標を定め、サステナビリティ委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗管理と議論をしていきま
す。当社の気候変動に対する取組みについては、本項⽬「(2) 気候関連財務情報開⽰タスクフォース(TCFD)提⾔に沿った
情報開⽰」をご参照ください。
- ⼈的資本の強化 (マテリアリティ項⽬3、4、5に対応)
当社グループでは、従業員の意欲を最⼤化することを改めて経営の重要テーマとし、特にインクルージョン&ビロンギングと従業
員の職場におけるウェルビーイング、内発的動機を引き出す社内環境整備と⼈材育成に重点的に取組んでいます。当社の⼈
的資本に対する取組みについては、本項⽬「(3) ⼈的資本強化に向けた社内環境整備・⼈材育成」もあわせてご参照くださ
い。
- ⼈権の尊重 (マテリアリティ項⽬7、8、10、11、12、13、14、15に対応)
当社は、当社グループの役員と従業員、当社グループ会社の派遣サービスに登録している⽅々を直接の保護の対象と位置
付けて「リクルートグループ⼈権⽅針」を掲げています。また、その中に個⼈ユーザーの⼈権をより尊重する⽅法を追求し、サービ
スを進化させていく⽅針を含めています。⼈権⽅針は、サステナビリティ委員会での審議を踏まえて、取締役会にて決議してい
ます。
38
- データセキュリティ・データプライバシーへの対応 (マテリアリティ項⽬6、9に対応)
当社は、データセキュリティ・データプライバシー対応を当社グループの重要課題と定め、保有するデータを重要性に応じて分類
し、事業内容や国・地域ごとの法規制や保護すべき情報資産の特性に応じて必要な体制や施策を整備しています。また、リ
スクマネジメント委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗確認と議論をしています。詳細は「3 事業等のリスク」をご参
照ください。
- 企業倫理の徹底 (マテリアリティ項⽬16、17に対応)
当社グループでは、コンプライアンスを法令遵守の枠を越えて企業と個⼈が適正な⾏動を⾏うことで社会的な期待や要請に応
えていくことであると位置づけ、事業活動の⼤前提としています。企業倫理の徹底のため、従業員教育等の施策、内部通報
窓⼝の設置を⾏うとともに、コンプライアンス委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗確認と議論をしています。詳細は、
「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」「② 内部統制システム整備の状況」をご参照く
ださい。
- コーポレート・ガバナンス (マテリアリティ項⽬18に対応)
当社は、取締役 常務執⾏役員 COOを、サステナビリティ推進を含めたコーポレート・ガバナンスの責任者と位置づけ、
指名・ガバナンス委員会及び報酬委員会での審議を踏まえて、取締役会にて適切なコーポレート・ガバナンス体制や役員報
酬のあり⽅を確認しています。当社のコーポレート・ガバナンス⽅針及び役員報酬については「4 コーポレート・ガバナンスの状
況等」をご参照ください。
指標及び⽬標
当社では、2021年5⽉に、経営戦略の1つとして「Prosper Together - ステークホルダーとの共存共栄を通じた持続的な成⻑」
を加え、地球環境や社会へのポジティブなインパクトを拡⼤するための具体的な指標と⽬標を定めた「サステナビリティ⽬標」を発表し
ました。特に、当社グループが事業として携わっている「仕事」は、⼈々にとって⽋かせない⽣活基盤です。そこで、サステナビリティのコ
ットメントの中では、特にS(社会)の領域で事業を通じたインパクトを創出していくことで、主要な機会の獲得を⽬指しています。
環境
すべての企業活動は、あらゆる⽣命の⽣存基盤である地球環境が健全であってはじめて成り⽴ちます。当社グループでは、気候変
動対策として、温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量の削減に取組みます。
環境に関する⽬標(マテリアリティ項⽬1に対応)
・2022年3⽉期中に、当社グループの事業活動(注3)において、カーボンニュートラルを⽬指す
・2031年3⽉期までに、当社グループの事業活動を含むバリューチェーン全体(注3)において、カーボンニュートラルを⽬指す
また、2031年3⽉期までに⽬指すバリューチェーン全体を含めたカーボンニュートラル(注3)に向けては、2015年12⽉に採択された
パリ協定が求める、地球の平均気温上昇を産業⾰命前と⽐べて1.5度未満に抑えることを⽬指す削減⽔準に沿った3カ年⽬標(注
4)を定め、排出量削減に向けた取組みを加速しています。また、気候変動への対策に向けて、プロダクトやサービスを通じた貢献も
進めていきます。当社の気候変動に対する取組みについては、本項⽬「(2) 気候関連財務情報開⽰タスクフォース(TCFD)提⾔に
沿った情報開⽰」をご参照ください。
社会
OECDの調査によると、3カ⽉間収⼊が無い状態が続くと約40%の⼈々が貧困に陥ってしまう(注5)ことが分かっています。そこで、
きたいのに就業できない⼈を無くすことを⽬指して、求職者と仕事のマッチングを圧倒的に速くすることで失業期間の短縮に貢献しま
す。また、雇⽤市場にはマッチングの効率化だけではすぐに解決することが難しい、様々な就業への障壁が存在します。そこで、当社
グループでは、テクノロジーとパートナーシップを活⽤してこの障壁を低減することで、あらゆる⼈々の就業機会を拡⼤し、その失業期
間の短縮に貢献します。
39
ソーシャルインパクトに向けた⽬標(マテリアリティ項⽬8、14、15に対応)
・2031年3⽉期までに、就業までに掛かる時間(注6)を2022年3⽉期⽐で半分に短縮することを⽬指す
・2022年3⽉期から2031年3⽉期までに、雇⽤市場にある障壁を低減することで累計3,000万⼈(注7)の採⽤を⽀援する
また、当社では、創業以来、従業員⼀⼈ひとりの違いを⼤切にし、その好奇⼼から⽣まれるアイデアや情熱に投資することで新たな
事業やサービスを⽣み出してきました。そこで、従業員の価値創造への意欲を最⼤化することを改めて経営の重要テーマとし、インク
ルージョン&ビロンギングに取組みます。特に、ジェンダーについては当社グループ全体で⽬標を定め、取組みを加速します。
従業員に関する⽬標(マテリアリティ項⽬4、5に対応)
・2031年3⽉期までに、当社グループ全体の上級管理職・管理職・従業員(注8)それぞれにおいてジェンダーパリティを⽬指す
従業員に関する詳細は「第1 企業の概況」「5 従業員の状況」「(4) 従業員構成に関する状況」を、当社の⼈的資本に対する取
組みについては、本項⽬「(3) ⼈的資本強化に向けた社内環境整備・⼈材育成」もあわせてご参照ください。
ガバナンス
経営の透明性と健全性を向上し、経営の意思決定の質を上げるために、様々なスキルや経験、バックグラウンドを持つメンバーで取
締役会を構成することが重要であると考えています。特にジェンダーについては⽬標を定めて取組みます。
経営体制に関する⽬標(マテリアリティ項⽬4、5、18に対応)
・2031年3⽉期までに、当社の取締役会構成員(注9)のジェンダーパリティを⽬指す
2025年3⽉期の実績については、「1 経営⽅針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3)経営戦略」「Prosper Together -
テークホルダーとの共栄を通じた持続的な成⻑」をご参照ください。
(注1) 本⽂書に記載の「20XX年3⽉期」は、前年の4⽉1⽇に開始し、その年の3⽉31⽇に終了する会計年度
(注2) 外部機関が定める基準として、欧州連合(EU)の企業サステナビリティ報告指令(CSRD)やサステナビリティ会計基準審議
(SASB)の「サステナビリティ会計基準」等を参考にした。
(注3) 事業活動における温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量は、スコープ1(⾃社が管理・所有するオフィスにて直接
排出されるGHG)、スコープ2(⾃社が管理・所有するオフィスにて購⼊した電⼒・熱・蒸気エネルギー等の使⽤を通して間接的
に排出されるGHG)の合計。当社グループの事業活動を含むバリューチェーン全体におけるGHG排出量は、スコープ1、2に加
えて、スコープ3(スコープ1、2を除く間接的に排出されるGHG)を含むすべて。GHG排出量の測定、GHG排出量に対する第
三者認証の取得、更に残存する排出量に対してオフセットを⾏った上で、カーボンニュートラルの達成を⽬指す。
(注4) GHG排出削減⽬標については2023年3⽉期から2025年3⽉期までを対象とする。
(注5) 出典︓OECD「How's Life? 2020」に基づく、OECD加盟28カ国の数値
(注6) Indeedの求⼈広告プラットフォームにおいて、求職者が仕事に応募してから就業するまでの推定期間。⼊⼿できた対象デー
タの平均値
(注7) 当社のオンライン求⼈プラットフォームを通じた⽀援や、当社
協働するNPO等とのパートナーシッ
を通じた⽀援等を実施。
当社は、2031年3⽉期に向けて今後新たに発⽣し得る雇⽤市場の障壁についても、その低減を⽬指した取組みを更に追
加する可能性がある。
(注8) 上級管理職は、提出会社及
マーケティング・マッチング・テクノロジー事業においては執⾏役員及
専⾨役員、HRテクノロジ
ー事業と⼈材派遣事業においては主要⼦会社社⻑及び重要機能トップを⽰す。管理職・従業員の⼥性⽐率は、当社グル
ープとして提出会社、SBU統括会社及び各SBU配下の主要連結⼦会社を集計。管理職は部下を持つすべての管理職を
⽰し、委任契約役員を含む。
(注9) 取締役会構成員は、取締役及
監査役の合計を⽰す。
(2) 気候関連財務情報開⽰タスクフォース(TCFD)提⾔に沿った情報開⽰
当社では、地球環境の保全は、持続的な企業価値の向上に向けてステークホルダーと共存共栄をする上で重要な企業活動の基盤
であると定めています。その上で、特に気候変動については、2031年3⽉期までにバリューチェーン全体でカーボンニュートラル(注1)
⽬指す⽬標を定めて、温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)の排出削減を進めています。その⼀環として、気候関連財務情報
開⽰タスクフォース(TCFD)提⾔への賛同を表明し、本項⽬にて、そのフレームワーク(注2)に沿って気候変動への移⾏計画に関する
開⽰を⾏っています。
40
(注1) 事業活動におけるGHG排出量は、スコープ1(⾃社が管理・所有するオフィスにて直接排出されるGHG)、スコープ2(⾃社
管理・所有するオフィスにて購⼊した電⼒・熱・蒸気エネルギー等の使⽤を通して間接的に排出されるGHG)の合計。当社グ
ループの事業活動を含むバリューチェーン全体におけるGHG排出量は、スコープ1、2に加えて、スコープ3(スコープ1、2を除く
間接的に排出されるGHG)を含むすべて。GHG排出量の測定、排出量に対する第三者認証の取得、更に残存する排出量
に対してオフセットを⾏った上で、カーボンニュートラルの達成を⽬指す。
(注2) 気候関連財務情報開⽰タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)が定める、気候変動
関連リスク及び機会を⽰す項⽬。
ガバナンス
(1)で記載のサステナビリティに関するガバナンスの⼀環として、気候変動に対するガバナンスを⾏っています。責任者であるサステナビ
リティ担当執⾏役員は、取締役会に対して、気候変動によるリスクや機会の評価、リスク低減と機会の獲得⽅法について報告します。
また、当該責任者配下のサステナビリティ所管部署において、当社グループの環境関連情報の収集、GHG排出量削減の進捗管理、
気候変動によるリスクや機会の識別及び評価、その対応⽅針の検討及び推進、ステークホルダーとの対話や関連調査を⾏います。
リスク管理
前述のサステナビリティに関するテーマの⼀環として、気候変動によるリスク及び機会を特定し管理しています。リスク管理に対する取
組みについては、本項⽬「(1)サステナビリティ全般に対する対応」「②リスク管理」をご参照ください。
戦略
a. 戦略の前提
当社は、気候変動によって平均気温が4℃上昇することが世界に⼤きな影響を及ぼすことを認識し、気温上昇を1.5℃未満に
抑制することが重要であると考えています。そこで、複数の気候変動シナリオ(4℃と1.5℃)に基づき、2031年3⽉期までの
期・中期・⻑期のリスクと機会の発⽣可能性と財務影響を評価し、主要なリスクの低減及び機会の獲得に向けた対策を取締役
会において確認しています。また、シナリオ分析においては、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)(注)
や国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)等の国際機関及びそれに準ずる調査機関が発⾏するレポー
トを参照しています。
(注) 代表濃度経路シナリオ(RCP: Representative Concentration Pathways)8.5, RCP1.9、共通社会経済経路
(SSP: Shared Socioeconomic Pathways)5-8.5、SSP1-1.9に該当。
41
b. 気候変動による主要なリスク
当社がシナリオ分析を経て特定した主要なリスクとその発⽣可能性、財務影響は以下のとおりです。財務影響は項⽬ごとに試算
しており、⾦額根拠の確度が⽐較的⾼いと考えられる炭素税のみ数値で⽰しています。
なお、2031年3⽉期に向けて、発⽣可能性が上昇する⾒込みである場合は「 」、発⽣可能性が⼤きく変化し
ない⾒込みの場合は「 」と記載しています。
気候変動による主要なリスク 発⽣可能性 財務影響 リスク低減施策
1 カーボンニュートラルに向けたカーボン
クレジット価格の⾼騰 2031年3⽉期に⽬指す⾃社の事業活動及びバリュー
チェーン全体を通したカーボンニュートラルに向けて、オフ
ィスの省エネルギー化と再⽣可能エネルギーへの転換、
リモートワーク推進や公共政策への関与(注2)、主要
バリューチェーンへのエンゲージメント等を通してGHG排
出量の実質削減を進める。
2 炭素税課税の導⼊及び
その価格⾼騰
(約3億円
(注1))
3 サーバーの⽔没や損壊
サーバー設置地域の⽔没や損壊リスクモニタリングを開
始し、⼀定リスクに達した際に移転や代替サーバー等
の検討を⾏う。
(注1) 2031年3⽉期時点の炭素税算定における前提は以下のとおり。
・炭素税価格はInternational Institute for Applied Systems Analysis提供の"NGFS Climate Scenarios
for central banks and supervisors (2023 version, Net Zero 2050シナリオ)"を参照し、約$300/t-CO2
とする。
・当社グループの事業活動におけるGHG排出量(Scope1,2)は2024年3⽉期の実績である約7,200t-CO2を⽤い
る。
(注2) 当社グループでは、パリ協定及び気候変動戦略の⽬標に照らして、気候変動におけるすべてのエンゲージメント活動(バ
リューチェーンとの協働、業界団体への加盟、公共政策への関与、及び関連する活動の検討等)の実施可否を評価し、
担当執⾏役員の承認を得て実施しています。
今回の分析を通じて、事業戦略に影響を及ぼす重⼤なリスクは特定されませんでした。今後も、前述のガバナンス体制の下で気
候変動が当社グループに及ぼす影響を注視し、継続的に評価の⾒直しと情報開⽰を充実させていきます。
c. 気候変動による主要な機会
当社グループが特定した主要な機会とその発⽣可能性、財務影響は以下のとおりです。
なお、2031年3⽉期に向けて、発⽣可能性が上昇する⾒込みである場合は「 」と記載しています。
気候変動による主要な機会 発⽣可能性 財務影響
1 気候変動への適応に向けた労働移動の取込み
2 低炭素社会実現に向けた求⼈ニーズの取込み
今回のシナリオ分析を通じて、当社が定める3つの経営戦略であるSimplify Hiring、Help Businesses Work Smarter
してProsper Togetherを推進することが、気候変動に対するレジリエンスを⾼め、主要リスクを低減し、機会を獲得することに繋
がることを確認しました。今後も気候変動に関する社会やステークホルダーの動向を注視し、その変化を捉えて当社グループの機
会としていくことで、労働市場のレジリエンスと持続可能性の向上に貢献したいと考えています。具体的な取組みについては、本
項⽬「(1)サステナビリティ全般に対する対応」「サステナビリティ⽬標」をご参照ください。
42
指標・⽬標と実績
a. 指標
当社では、GHGプロトコルに則った温室効果ガス排出量(Scope1,2,3の絶対量(注1,2))を、気候関連のリスクと機会を管
する指標に定めています。
b. ⽬標
当社は、2021年5⽉に発表したサステナビリティ⽬標において、2022年3⽉期までに⾃らの事業活動におけるカーボンニュートラ
ル(注1,3)、2031年3⽉期までにバリューチェーン全体におけるカーボンニュートラルを⽬指す⽬標を経営戦略として定めています
(注2,3)。そして、カーボンニュートラルの達成に向けては、SBTi(Science Based Targets initiative)より認定を取得した以
下の「1.5℃⽬標」(注4)に基づき排出削減を進めると共に、残存排出量のオフセットを⾏います。
・スコープ1+2(注1)︓GHG排出量を2031年3⽉期までに46.2%削減 (基準年2020年3⽉期)
・スコープ3(注2)︓GHG排出量を2031年3⽉期までに30%削減 (基準年2020年3⽉期)
c. 実績
当社では、2020年3⽉期より、GHGプロトコルに則ったGHG排出量の算定を開始し、2024年3⽉期の事業活動を通じた排
出量(Scope1+2)は7,197t-CO2(前年⽐-25%)となりました(注5)。このスコープ1及び2のGHG排出量については第三者
保証(注6)を取得しています。また、短期⽬標である2024年3⽉期事業活動におけるスコープ1及び2のカーボンニュートラルは、
計画どおり達成しています(注1,3)。
基準年
2020年3⽉期
(t-CO2)
進捗
2024年3⽉期(注7)
(t-CO2)
削減率
(2020年3⽉期⽐, %)
Scope 1 12,268 5,034 -59%
Scope 2
(マーケットベース) 29,854 2,163 -93%
Scope 1+2
(マーケットベース) 42,122 7,197 -83%
(注1) 事業活動における温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量は、スコープ1(⾃社が管理・所有するオフィスにて
直接排出されるGHG)、スコープ2(⾃社が管理・所有するオフィスにて購⼊した電⼒・熱・蒸気エネルギー等の使⽤を通し
て間接的に排出されるGHG)の合計。
(注2) 社グループの事業活動を含むバリューチェーン全体におけるGHG排出量は、スコープ1、2に加えて、スコープ3(スコ
1、2を除く間接的に排出されるGHG)を含むすべて。
(注3) GHG排出量に対して第三者認証を取得。更に残存排出量に対してオフセットを⾏い、カーボンニュートラル第三者認証
も取得している。2022年3⽉期及び2023年3⽉期に引き続き、2024年3⽉期のカーボンニュートラルも達成。
(注4) The Science Based Targets initiative (SBTi)が定めるGHG排出量削減に関わる短期⽬標であり、企業が設定
する⽬標値を地球温暖化を産業⾰命前の温度レベルと⽐較して1.5℃以内に維持するために必要な削減のレベルと
致させることを前提に定められている。
(注5) GHG排出量の数値は、すべて概数。
(注6)
GHG排出量はSOCOTEC Certification Japan及
SCS Global Servicesによる「独⽴した第三者保証」を受領。
(注7)
環境・気候変動に関する具体的な取組みおよ
過去のGHG排出量等のデータは、ESG Data Boo
k
を参照。
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recruit-holdin
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(3) ⼈的資本の強化に向けた社内環境整備・⼈材育成
当社では、⼈的資本の強化を重要な企業活動の基盤として定め、持続的な企業価値の向上に向けた社会環境の整備と⼈材育成
を進めています。
ガバナンス
当社は、グループの基幹組織設計と主要ポストのサクセション、従業員のインクルージョン&ビロンギング向上に向けた⾵⼟醸成を主
軸に⼈的資本強化に向けたガバナンスを⾏っています。経営戦略の実現に向けた基幹組織と⼈事については、指名・ガバナンス委
員会での諮問を経て、取締役会において決議しています。また、当社グループの主要事業や機能トップといった主要ポストのサクセシ
ョンに向けては、経営戦略会議の諮問機関として「⼈材開発委員会」を設置し、当社CEOが議⻑となり、戦略ビジネスユニット
43
(SBU: Strategic Business Unit) ごとにサクセション議論とその進捗確認を⾏なっています。ポストごとに求める職務要件や⼈材
要件を定め、短期・中⻑期の候補者を選定し、候補者の強みと課題を明らかにした上で育成計画を議論します。そして、年に1回、
育成状況の進捗確認を⾏うことで取組みを加速しています。従業員に向けた施策については「(1)サステナビリティ全般に対する対応」
「③戦略」「(b) 企業活動の重要基盤」を、また従業員の状況については「第1 企業の概況」「5 従業員の状況」「(4) 従業員
構成に関する状況」をご参照ください。
また、⼈的資本の責任者である取締役兼COOは、取締役会に対して、⼈的資本に関するリスクや機会の評価、その対応策を含ん
だ組織⼈事案について報告します。また、当該責任者の配下に⼈事所管部署を設置し、経営戦略の実現に向けて最適なグループ
ストラクチャーや基幹⼈事の検討、主要ポストのサクセション、従業員のインクルージョン&ビロンギング向上に向けた⾵⼟醸成の推進
等を⾏います。
⼈的資本強化に向けたグループ推進体制
44
リスク管理
⼈的資本に関する中⻑期的なリスク及び機会の議論は⼈材開発委員会に委任され、リスク低減と機会獲得に向けた組織⼈事案
に関する具体的な議論を⾏い、その結果は取締役会に報告されます。また、⼈的資本に関するリスクについてはリスクマネジメント委
員会に連携され、取締役会に報告された上で、当社グループ全体のリスクマネジメントプロセスに統合して評価し、リスクマネジメント
委員会において包括的且つ⼀元的に管理しています。
戦略と指標及び⽬標
当社は、グループの基幹組織設計、主要ポストのサクセションと様々なスキルやバックグラウンドを持つ候補者の選定の⽅針をガバナ
ンスした上で、事業の成功に向けては、ビジネスモデルや事業戦略と⼈材・組織戦略との合致(アラインメント)が何よりも重要であると
考えています。そこで当社では、組織⼈事に関する主要な権限をSBUに移譲し、事業戦略との接続を強化しています。各SBUでは、
事業成功に向けて重要な⼈的資本に関する指標や⽬標を定めて取組みを進めていますが、当社が最も重視するインクルージョン&
ビロンギングの向上については、グループで指標と⽬標を定めて取組みを加速しています。
a.従業員の好奇⼼や情熱を最⼤化する
当社は、創業以来、⼤切にする価値観(バリューズ)として「個の尊重 - Bet on Passion」を掲げ、従業員⼀⼈ひとりの違いを尊重
し、その好奇⼼から⽣まれるアイデアや情熱に投資することで、新たなサービスや事業を⽣み出してきました。そこで、従業員⼀⼈ひと
りの好奇⼼や情熱こそが競争優位の源泉であると考え、個⼈の内発的動機を⾼めるための社内環境整備を⾏っています。
まず、個⼈の違いを尊重する起点として、「リクルートグループ⼈権⽅針」において、企業活動において階級や⼈種、肌の⾊、性別、
⾔語、宗教、ジェンダー、年齢、政治的・その他の意⾒、国⺠的若しくは社会的出⾝、国籍、財産、性的指向、性⾃認、障がい、
出⽣等を理由とした差別や⼈権侵害を⾏わないように努め、すべての⼈々に平等な機会を提供し、その⼈らしい⽣き⽅や働き⽅を
尊重することを定めています。そして、グループ共通の課題であるジェンダーについては、経営戦略の⼀環として指標と⽬標を定め、サ
ステナビリティ委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗確認をしています。具体的な指標・⽬標については「(1)サステナビリテ
ィ全般に対する対応」「③主要なリスクと機会」「c. 戦略と指標・⽬標」「(b) サステナビリティ⽬標-S(Social)」を、また従業員につ
いては「第1 企業の概況」「5 従業員の状況」「(4) 従業員構成に関する状況」をご参照ください。
また、当社グループでは、⼈的資本及び知的財産への投資の⼀環として、個⼈の内発性動機を最⼤限に引き出す組織⽂化の醸
成に継続的に取組んでいます。その実現に向けて、例えば、当社及び国内外の主要⼦会社では従業員エンゲージメント・サーベイを
⾏い、従業員のエンゲージメント向上に向けて対処すべき課題を把握し、組織⾵⼟を継続的に改善するサイクルを実施しています。
各SBUにおける組織⽂化の醸成に向けた取組みは以下をご確認ください。
HRテクノロジーSBU
HRテクノロジーSBUは、当社グループが保有する膨⼤なデータとテクノロジーを活⽤して、より効率的な求職活動及び採⽤活動を実
現するためのグローバル⼈材マッチングプラットフォームを運営しています。この事業成功に向けては、世界中から、エンジニアをはじめと
した優秀な⼈材を獲得し、中⻑期的な事業価値向上に向けて従業員の意欲を⾼めていくことが重要です。
そこで、2021年より、役員や従業員を対象とした株式交付制度(Employee Stock Ownership Plan信託)を導⼊し、グローバ
ルに展開する上場テクノロジー企業と⽐肩する採⽤競争⼒を確保するとともに、当社の中⻑期的な企業価値向上に向けた貢献意
欲を⾼めています。また、主要⼦会社であるIndeedでは、従業員のパフォーマンス向上やイノベーションの促進、そしてキャリアアップの
⽀援を⽬的に、様々な研修プログラムを提供しています。たとえば「Indeedスキルアカデミー」と呼ばれる学習プラットフォームを通じて、
従業員は複数のメンバーから成るコミュニティにおいて同僚や専⾨家から学ぶ、あるいは⾃分のペースで学ぶ等、⾃分で学ぶ環境を
選択し、継続して学習できるようになりました。また、「Boost Apprenticeship Program」ではエンジニア以外の従業員がエンジニ
ア職に就けるスキルを習得することができる研修を提供しています。
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従業員の働く意欲を⾼めるために、従業員データを活⽤して、採⽤から退職までの従業員ライフサイクル全体における従業員エクスペ
リエンスの向上にも取組んでいます。また、従業員主導で会社横断の課題を解決するために組成されているインクルージョン・ビジネ
ス・リソース・グループ(IBRGs)と連携して、様々なマイノリティ従業員のエクスペリエンス改善を⽬指しています。
そして、様々な働き⽅のニーズに応えるために、従業員の健康やワークライフバランス、ウェルビーイングを⾼めるための制度や仕組みを
整備しています。例えば、必要に応じて有給を追加取得できるオープン有給休暇制度を設定しています。また、快適な在宅勤務に
向けた周辺機器の提供や、オフィスにフィットネススペースを⽤意する等によって快適なワークプレイスの実現を⽀援しています。
⼈材派遣SBU
⼈材派遣SBUは、多くの国や地域や業界で、求職者に就業機会を、企業クライアントに柔軟な労働サービスを提供し、調整後
EBITDAマージンの維持改善を通じて安定的な事業運営を⽬指しています。この実現に向けては、対峙する地域や市場ごとに、調
整後EBITDAマージンを最⼤化するために最適な意思決定を、柔軟且つ迅速に⾏うことが重要です。
そのため、SBU配下の⼦会社に「ユニット経営」と呼ばれる経営⼿法を導⼊しています。「ユニット経営」では、権限移譲されたユニット
の⻑が、⾃分のユニットを独⽴した会社のように運営します。ユニットごとの⾃由裁量を促すことで責任者の当事者意識を⾼め、迅速
で質の⾼い意思決定を促進する仕組みです。この経営⼿法によって、従業員は、成果に向けて意思決定をする権限を持つことで⾼
い貢献意欲を持つとともに、リーダーとして意思決定⼒を⾼める機会を得ています。
また、多彩な意思決定ボードであることを重視し、主要ポストのサクセションプランニングでは幅広い属性の候補者を担保してから採
⽤や任⽤を議論する仕組みを導⼊しています。あわせて、会社や国を超えてSBU全体で多彩なリーダーを育成するためのグローバル
メンター制度を導⼊しています。
加えて、国や地域を超えて主要⼦会社においてエンゲージメント・サーベイを導⼊し、従業員のエンゲージメントを定点把握することで、
組織⾵⼟を継続的に改善するサイクルを実施しています。
マーケティング・マッチング・テクノロジーSBU
マーケティング・マッチング・テクノロジーSBUでは、⽇本を主な市場として、販促オンラインプラットフォームやSaaSソリューション等を運
営しています。これらの事業成功に向けては、従業員のアイデアや情熱から⽣まれる市場ニーズを捉えたプロダクトやサービス開発を促
進することに加えて、進化を続ける個⼈が集まりチームとしての⼒を最⼤化することが重要です。
そこで、「価値の源泉は⼈」を基本⽅針として、年齢や⼊社年次、経験に関係なく従業員の可能性に期待して求める役割と報酬を
決める「ミッショングレード制度」、従業員の意志を起点として仕事を通じた能⼒開発を⾏う「Will-Can-Mustシート」、組織全体で
従業員の進化に向けた機会提供を議論する「⼈材開発委員会」、⾃ら⼿を挙げて仕事機会を獲得する社内異動の仕組みである
「キャリアウェブ」、⾃ら発⾒した社会の不や違和感から新規ビジネスを創造する「Ring」、イノベーティブな仕事とナレッジを共有す
「FORUM」を軸として⼈材マネジメントを⾏うことで、従業員と組織の⾃律的な進化を促進しています。
また、事業戦略の実現に向けては、ポストごとに⼈材要件を定めて⼈材獲得と育成を進めています。中途採⽤はもちろん新卒採⽤
においても、ビジネスグロース、プロダクトグロース、エンジニア、データスペシャリスト、デザイン、ファイナンスといった職種別採⽤を⾏うこと
で、個⼈の志向やスキル、経験を活かした活躍を促進しています。
そして、能⼒開発を促進する配置やミッションアサインといったOJTと、それをサポートするOFF-JTを組み合わせて育成を進めています。
OFF-JTとしては、プロダクト開発者向けのITブートキャンプ研修や、役割変更後の早期⽴ち上がりを⽀援するトランジション研修等
様々なプログラムを⽤意しています。
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あわせて、「公園(CO-EN/Co-Encounter)」をコンセプトとして、⼀⼈ひとりの好奇⼼や情熱を起点に組織や会社の垣根を超えた
協働や協創を⽣み出し、価値創造につなげる場を⽬指しています。その実現に向け、個⼈とチームが⾃律的に⽣産性⾼く働き、創
造性を最⼤限発揮できるように、副業兼業や再⼊社等を通じて社外で⾃⼰実現することも応援する環境を整備し、様々な働き⽅
のニーズに応えています。
また、2006年にはインクルージョン推進の専⾨組織を⽴ち上げ、様々な従業員の「働きやすさ」向上に向けた制度やサポート体制の
整備を進めてきました。そして、2021年からは、従業員⼀⼈ひとりの活躍を推進する「働きがい」の向上に向けて、まずはジェンダーに
ついて管理職⽐率の⽬標を定めて取組みを加速しています。その⼀つである「管理職要件の明⽂化」では、⼥性と男性の両⽅の管
理職候補者が増え、様々なバックグラウンドを持つリーダーが⽣まれる兆しが出てきています。また、エンゲージメント・サーベイを含めた
様々な従業員データを⽤いて⼈的資本を可視化することで、その強化に向けた取組みを加速しています。
b. 社会の「不」の解消に向けて、組織を変え続ける
また、当社では「新たな価値の創造 - Wow the World」を掲げ、社会の「不」を解消するために従業員が⽣み出すプロダクトやサ
ービスを起点に、市場環境の変化にあわせて組織を変容(トランスフォーメーション)し続けてきました。当社では、従業員を起点にした
価値創造サイクルを強化し、会社を変容し続ける⼒を経営における重要なスキルであると定め、社内・社外問わずすべての取締役
会メンバーに求めるスキルとして「トランスフォーメーション」を特定しています。取締役会のスキル要件については「4 コーポレート・ガバ
ナンスの状況等 」「(1) コーポレート・ガバナンスの概要 「① 企業統治の体制の概要等について」を、具体的な指標・⽬標につ
ては本項⽬「(1)サステナビリティ全般に対する対応」「④指標及び⽬標」「G︓Governance ガバナンス」をご参照ください
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リクルートグループの価値創造サイクル
当社グループの⼈的資本については「Recruit Group Profile」「リクルートの⼈的資本経営」(https://recruit-
holdings.com/files/sustainability/data/Recruit_insideout2024_ja.pdf#page=33)を、⼈的資本に関するデー
タや詳細施策については「ESG Data Book」の「社会」「⼈的資本」(https://recruit-
holdings.com/en/sustainability/data/、2025年7⽉・2026年1⽉の年2回更新予定)をご参照ください。
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3 【事業等のリスク】
(1) リスクマネジメント体制
リスクマネジメントに関する規程
当社では、当社グループ全体のリスクマネジメントの体制を体系的に定める「リクルートグループリスクマネジメント規程」や、重⼤案件
の迅速な報告及び情報共有を⾏うことを⽬的とした「リクルートグループエスカレーション細則」を制定し、グループ全体のリスクマネジメ
ントを、当社グループの事業の継続及び安定的な発展を確保するために重要なものと捉えて積極的に取組んでいます。
リスクマネジメント委員会
当社は、取締役会の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置しています。当社のリスクマネジメント委員会は、当社の取締役
及び執⾏役員が参加し、各SBUのリスクマネジメント状況のモニタリングを⾏い、その状況及び当社におけるリスクマネジメント状況も
踏まえてグループリスクマップを基に、当社グループを取り巻くリスクについての包括的な議論を⾏っています。その上で、当社のリスクマ
ネジメント委員会においてグループトップリスクを選定し、その対応策やモニタリングの⽅針を決定しています。
当社及びSBUにおけるリスクマネジメント体制
当社は、取締役 常務執⾏役員を、リスクマネジメント本部担当として配置しています。当社は、リスクへの対応のポイントが⽇本
と海外とで差異があると考えていることから、リスクマネジメント本部配下にJapan担当とInternational担当の執⾏役員を配置し、
それぞれの特性に応じて、グループトップリスクへの対応を⾏っています。加えて、当社の内部監査所管部署においてグループトップリス
クへの対応状況の業務監査を円滑に実施することができるよう、当社のリスクマネジメント所管部署は当社の内部監査所管部署と
も適時に情報共有を⾏い、連携をしています。
また、SBUにおけるリスクマネジメント体制は以下のとおりです。
a. SBU統括会社では、当該SBUにおけるリスクマネジメント担当役員を任命し、当該SBUにおける⼦会社の事業に関連するリスク
マネジメントの状況のモニタリングを⾏っています。これに加え、SBU統括会社は、それぞれSBUリスクマネジメント委員会を半期に
⼀度開催し、SBUを取り巻くリスクを包括的に確認して議論を⾏うとともに、SBUのトップリスクの選定と対応策の決定を⾏い、そ
れらのリスクの状況のモニタリングを⾏っています。
b. SBUリスクマネジメント委員会には当社のリスクマネジメント本部担当取締役 常務執⾏役員も参加し、SBUにおけるリスク
ネジメント状況を確認しています。各SBUの⼦会社においては、リスクの洗い出しや重要性の判断、対応策の実施等、リスク管
理を実施することとしています。
なお、2024年9⽉9⽇リリースの「当社グループのガバナンス体制の変更について」において、2026年3⽉期より、当社の事業戦略
ある「Simplify Hiring」の推進を加速するために、HRテクノロジーSBUとマッチング&ソリューションSBUの⼈材領域を、HRテクノロジ
ーSBUとして⼀体運営していく事を発表しています。このガバナンス体制の変更に伴い、マッチング&ソリューションSBUの⼈材領域に
おけるリスクマネジメントはHRテクノロジーSBUに移管されますが、各SBUにおいてリスクマネジメントを⾏うという基本⽅針は変わらず、
上記記載のSBUにおけるリスクマネジメント体制にも変更はありません。
当社のリスクマネジメント委員会の事務局を担うリスクマネジメント所管部署は、これらのリスクマネジメント活動について、定期的に当
社の取締役会に報告し、取締役会が当社グループを取り巻くリスクの状況や対応状況について、適切にモニタリングできる体制を整
えています。
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当社グループのリスクマネジメント体制図
(2) 当社グループのトップリスクと主な対応策
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」)に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、
当社の取締役及び執⾏役員が特に注⼒して対応が必要であると認識するグループトップリスクとそれに対する主な対応策は以下のと
おりです。
このリスクについての詳細な説明は、本項⽬「(3) 当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク」「 ⑨データセキュリティ・デ
ータプライバシーに関連するリスク」をご参照ください。
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グループトップリスク
データセキュリティ・データプライバシーに関連するリスク
リスク認識
当社グループでは、すべてのSBUにおいて、多くの個⼈ユーザーの情報を含む個⼈情報を取得、管理、活⽤をしています。各国
法令を遵守することはもちろん、社会からの期待に反せず個⼈ユーザーのプライバシーを尊重し、保護することが責務であると考
えています。
万が⼀でも個⼈情報に関する事件事故が⽣じた際には、個⼈ユーザーの皆様に多⼤なご迷惑をかけるだけでなく、当社グルー
プのブランドの価値及び信⽤やサービスへの信頼を⼤きく棄損し、⼜、当局から業務停⽌命令、罰⾦その他の処分を受けること
や、個⼈ユーザー⼜は企業クライアントから訴訟を提起されること等により、当社グループの経営成績等に甚⼤なダメージが⽣じ
かねないと認識をしています。
そのためデータセキュリティ・データプライバシーに関連するリスクの取扱いは、当社リスクマネジメント委員会及び各SBUのリスクマ
ネジメント委員会においてトップリスクと認識し、様々な対策を実施しています。
主な対応策(注)
当社グループ全体の対応策として、保有するデータを重要性に応じて分類し、事業内容・国や地域ごとの法規制や保護すべき
情報資産の特性に応じて必要な体制や施策を整備しています。例えば、不正アクセスの検知、ウイルス感染の検知と遮断や、
調査に備えた通信・アクセスの記録、定期的な脆弱性検査等を実施しています。
・Internationalにおける対応策例
データプライバシーに関しては、欧州連合(EU)の「欧州連合⼀般データ保護規則」や⽶国カリフォルニア州の「California
Consumer Privacy Act」をはじめとする各地域・国の法規制への対応をしています。データセキュリティに関しては、SBUご
とに事業内容やリスクの特性に応じてNISTやISO、CIS20等、参照する基準を設定し、業界で求められる⽔準を満たすレ
ベルでの対応策を実施しています。
・Japanにおける対応策例
データプライバシーに関しては、パーソナルデータ指針の制定やプライバシーセンターの設置等の対応をしています。データセキ
ュリティに関しては、「Recruit-CSIRT」等セキュリティに関する専⾨部署を設置し、被害の最⼩化、早期検知、未然防⽌に
関する各施策を実施しています。
なお、当社グループにおいては、上記施策の実施に当たり、会社ごとに導⼊の是⾮及び取組みの優先順位を検討の上、進め
ています。
(注) 上記は、本報告書提出⽇時点において、グループトップリスクによる、当社が想定する当社グループの経営成績等への影響を低減す
るために有効と判断した対応策のうち主要なものを記載したものです。しかし、⼈為的なミスや内部者の意図的な⾏為により情報漏
洩が発⽣する場合、オンラインで提供するプロダクトやシステムに重⼤なバグや⽋陥が⽣じる場合等、上記の対応策が奏功しない可
能性があり、また、係る対応策を有効に実施したとしてもリスクが⼀切消滅することを保証するものではありません。更に、将来データ
プライバシーの保護に関する法令等が改正され、⼜は新たな不正アクセス⽅法やコンピュータウイルスが開発される等により、リスク⾃
体の重要性や内容が変化し、⼜その対応策の有効性が低下する可能性があります。
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(3) 当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク
上記の当社グループトップリスクを含む、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があると当社の経営陣が認識するリスクの
詳細は以下のとおりです。但し、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予⾒出来ない⼜は重要とみなされていないリスクの
影響を将来的に受ける可能性があります。
なお、⽂中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したもので
す。
当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク⼀覧
項番 リスク名称
景気の動向等のマクロ環境に関するリスク
競合に関するリスク
個⼈ユーザー・企業クライアントのニーズの変化に関するリスク
技術⾰新によるリスク
事業戦略に関するリスク
買収・投資活動等に伴うリスク
グローバル展開に伴うリスク
⼈材確保・労務環境リスク
データセキュリティ・データプライバシーに関連するリスク
情報システムに関するリスク
当社グループが提供するアプリケーションの⽋陥等によるリスク
法規制に関するリスク
訴訟等によるリスク
当社グループのブランド・社会的信⽤に関するリスク
外部事業者への依存に関するリスク
広告・マーケティング活動に関するリスク
⾃然災害、感染症の伝染及び有事に関するリスク
資産の減損等に関するリスク
税務に関するリスク
為替変動リスク
資⾦調達リスク
経営指標、財務⽅針等に関するリスク
株価変動に関するリスク
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景気の動向等のマクロ環境に関するリスク
当社グループの業績は、⼀般的に⽇本、⽶国、欧州及び豪州を中⼼とする各国の景気等の経済情勢、社会情勢及び地政学的
状況に影響されます。特に、HRテクノロジー事業、2025年4⽉1⽇付けでHRテクノロジーSBUに移管されたマッチング&ソリューショ
ン事業の⼈材領域及び派遣事業で構成される⼈材マッチング事業は、経済情勢の不透明感⼜は悪化に伴う企業の雇⽤環境の
変化の影響を受けます。また、マッチング&ソリューション事業の販促領域においても、経済情勢等の変動により個⼈ユーザーの消費
が低迷すること等に伴って、企業クライアントが広告宣伝費を削減する可能性があります。
近時の急激な物価上昇や⽇本における⻑期的な少⼦⾼齢化及び総⼈⼝の減少、⻑期間にわたった⽇本銀⾏によるマイナス⾦利
政策の終了などの⾦融政策の変更、⽶中間の政治的経済的対⽴や⼤統領選後の⽶国における関税政策、移⺠政策の転換、
DEI政策の変化等、当社グループが事業を展開する各国の経済情勢の不確実性が⾼まっていることや、エネルギー価格の⼤幅な
上昇や⾦融市場の変動を引き起こしているロシア・ウクライナの軍事衝突の⻑期化、及びそれに関連して実施されているロシアへの
国際的制裁措置の影響、中国経済の先⾏き不透明感、台湾・北朝鮮及びパレスチナ情勢を含む中東諸国の地政学的リスクの
増加等、グローバルの経済情勢等が及ぼす影響も懸念されます。
HRテクノロジー事業においては、⾜元では、⽶国において、⾦利の上昇やIT⼤⼿企業等における⼈員削減の発表等により、企業ク
ライアントにおいて景気後退を意識する状況となっている結果、採⽤意欲が減退し、労働需給バランスの歴史的に平準的なレベル
への回帰が進んでいます。⽶国外の多くの地域でも同様の傾向が⾒られ、今後かかる傾向が継続する場合、⻑期間に亘り同事業
の業績に影響を与える可能性があります。
マッチング&ソリューション事業の⼈材領域においては、企業クライアントの採⽤需要の低下が⾒られる場合、同事業の業績に影響を
与える可能性があります。
また、マッチング&ソリューション事業の販促領域においては、旅⾏、外⾷⼜は結婚式に対する根本的な意識の変化が⽣じる等、これ
らのサービスの需要が変化する場合に、同事業の業績に影響を与えます。企業クライアントによる広告出稿の停⽌が継続したり低価
格プランへ移⾏する傾向が継続する等の場合、売上収益が減少し、当社グループの経営成績等にネガティブな影響を与える可能
性があります。
⽇本における⼈材派遣事業については、当連結会計年度において派遣労働者受⼊れの需要が増加傾向にありました。⼀⽅で、欧
州、⽶国及び豪州については、不透明な経済状況を背景に派遣労働者受⼊れの需要が低下しており、今後係る傾向が継続した
り、⽇本においても同様の傾向が⾒られる場合には、売上収益が減少し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があり
ます。
経済情勢等の停滞・悪化や新たな感染症の拡⼤により当社グループのサービスに対する需要が低迷する場合には、当社グループの
経営成績等に影響を与える可能性があります。
競合に関するリスク
当社グループの各事業が事業展開を⾏う市場には、複数の競合他社が存在する上、参⼊障壁が必ずしも⾼くない事業も存在する
ため、他業種の事業者等を含む新規参⼊者による市場への新規の参加が⽐較的容易であり、競争はより激しくなる傾向にあります。
これらの市場の中には、テクノロジーの重要性が⾼く、テクノロジーの進歩が⾮常に速いものがあるため、当社グループが技術⾰新に対
応できない場合や競合他社が技術⾰新に成功した場合、業界の動向が⼀変し、当社グループが⼤きく市場シェアを失う可能性や
当社グループの将来の事業展開が著しく困難となる可能性があります。
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これらの市場においては、ブランド・ロイヤリティ、法規制及び⼤きな資⾦⼒や既存の顧客基盤等により競争上の優位性を維持するこ
とが必ずしも容易ではありません。当社グループの競合他社の中には、グローバルに事業展開を⾏う巨⼤テクノロジー企業を中⼼に、
テクノロジー、ビジネスモデル、資⾦⼒、価格競争⼒、グローバル⼜は特定の地域における認知度、既存ユーザー層の厚さ、クライアン
トとの関係、⼈材の確保、独⾃のサービス及び営業・マーケティング⼒それぞれの点において、現在当社グループより優位に⽴つ事業
者も存在します。このような競合環境において当社グループが競争⼒を維持できない場合、当社グループの経営成績等に影響を与
える可能性があります。
更に、当社グループが、個⼈ユーザー及び企業クライアントのニーズ⼜は嗜好の変化等に対応できないこと、その提供するサービスの
機能向上を図れないこと、当社グループの提供するサービスについて競合他社との⼗分な差別化を図れないこと、競合他社が当社
グループより低い価格で同⽔準のサービスを提供すること、競合他社が個⼈ユーザーの嗜好にあったサービスを導⼊すること、競合他
社間が合併・統合等により競争⼒を⾼めること及び規制環境の変化等に対応できないこと等によっても、当社グループの競争⼒を維
持できなくなる可能性があります。また、企業クライアントが⾃らユーザー基盤を確⽴し、当社グループのサービスを利⽤しなくなる可能
性もあります。
当社グループは、特に⽇本では、マッチング&ソリューション事業の多くの主要事業において既に⾼い市場シェアを獲得しているため、そ
れらの領域において更なる成⻑を達成する難易度は⾼く、クライアントが当社グループに⽀払う広告宣伝費を維持⼜は増加できない
場合や、当社グループが過去に取引実績がなかったクライアント等に対する新規開拓が進まなかった場合には、当社グループが持続
的な成⻑を達成することは困難となる可能性があります。仮に当社グループが市場シェアを維持⼜は増加するために価格を下げ、⼜
は新サービスを導⼊する場合には、当社グループの事業の収益性が低下する可能性があります。
個⼈ユーザー・企業クライアントのニーズの変化に関するリスク
当社グループが競争⼒や市場シェアを維持するためには、個⼈ユーザー及び企業クライアントのニーズの変化に対応する必要がありま
す。また、昨今、従来のマスメディアによる情報発信だけでなく、インターネット・SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)等により、リア
ルタイムでの情報発信が⾏われていることや、技術⾰新により多様なサービスが⽐較的少額の投資で短期間に個⼈ユーザーに普及
し得ること、新たなデバイスや技術の普及によりユーザー・エクスペリエンスが⼤きく変わり得ること等により、個⼈ユーザーのニーズの移
変わりや、これを受けた企業クライアントのニーズの変化は⾮常に激しくなっています。
また、HRテクノロジー事業やマッチング&ソリューション事業においては、当社グループのオンラインプラットフォームへの広告出稿が売
収益の多くを占めますが、⼀部のサービスにおいては企業クライアントのニーズに即するために出稿期間を短期に設定することも可能
であるため、当社グループのサービスを継続的に使⽤しない可能性や、他のプラットフォーマーへの乗り換えが容易になる可能性があり
ます。
当社グループがこのような個⼈ユーザー及び企業クライアントのニーズの変化を的確且つ迅速に把握できない場合や、個⼈ユーザー
及び企業クライアントのニーズに対応する当社グループのサービスの適切なタイミングでの改良⼜は開発及びサービスの提供ができな
い場合並びにこれらのニーズにより合致したサービスが他社により新たに開発された場合、個⼈ユーザー及び企業クライアントそれぞれ
のニーズと利害のバランスの取れたサービスを提供することができない場合には、個⼈ユーザー及び企業クライアントが当社グループの
サービスから離れ、当社グループの市場シェアの縮⼩や売上収益の減少、⼜はそれに対応した値下げ等による利益率の低下、係る
利益率の低下に対応するためのビジネスモデルの改良⼜は開発が成功しないこと等により、当社グループの経営成績等に影響を与
える可能性があります。
技術⾰新によるリスク
テクノロジー業界においては、技術⾰新のサイクルが極めて速く、競合他社が使⽤するテクノロジー、個⼈ユーザー及び企業クライアン
トのニーズに影響することから、当社グループが競争⼒を維持するためには、将来における技術⾰新を予測して、新たなテクノロジーへ
の投資と導⼊・事業化を継続的に⾏う必要があります。このような技術⾰新に関しては、以下のような様々なリスクが伴います。
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・当社グループが技術⾰新や業界標準技術のトレンドを正確に予測することができず、結果として当社グループが採⽤⼜は開発した
新技術等が、そもそも事業化できない、⼜は使⽤可能となってもその時点では陳腐化、競争⼒低下等が⽣じているリスク
・⾼度な専⾨性や斬新なアイデアを創出する技術者⼜はマネジメントを確保⼜は育成できない、⼜は係る技術者の確保⼜は育成
に多額の費⽤が発⽣するリスク
・技術⾰新に対応するために必要なシステム・技術インフラを維持⼜は更新できない、そのために多額の費⽤が発⽣する、⼜は適切
なシステム・技術インフラの取捨選択に失敗するリスク
・6G等の新たな通信技術や端末や業界標準技術の多様化及び進化に対応した改良が適時に⾏えない、⼜は既存のシステム⼜
は設備等の改良や新たな開発等により多額の費⽤が発⽣するリスク
・AIや機械学習等の新技術を適⽤した商品⼜はサービスに、想定していないバグ、⽋陥⼜は不備があるリスク
・AIや機械学習等の新技術をいち早く導⼊した企業や、新技術をより効果的に利⽤する企業との間で新たな競争が⽣じるリスク
これらの各要因により、当社グループが追加の費⽤の⽀出を余儀なくされ、⼜は技術⾰新に対応することが困難となる場合、個⼈ユ
ーザー及び企業クライアントが当社グループのサービスから離れ、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
事業戦略に関するリスク
当社グループは、急速に変化するインターネット事業環境等に対応し、グローバル市場におけるニーズやビジネス機会をいち早く捉え、
迅速な意思決定の下で、企業価値及び株主価値の最⼤化に取組むため、SBU単位で事業価値の拡⼤に取組んでいます。
各SBUにおいては、広範で地理的にも多様な事業ポートフォリオの構築を通じた持続可能な成⻑を志向していますが、このためには
既存事業の拡⼤に加え、戦略的な提携や買収の慎重な実施を含む新規事業への参⼊が必要です。しかし、変化が極めて速く不
確実性の⾼い事業環境において、将来の業績や市場環境の正確な予測及びこれに基づく有効な戦略の策定は極めて困難である
ため、当社グループの予測や各種施策が有効であるとの保証はなく、また、以下に記載するリスク要因を含む様々なリスク要因が存
在するため、当該事業戦略が当社グループの将来の業績の向上につながらない可能性や、将来において当該事業戦略の変更を余
儀なくされる可能性があります。
HRテクノロジー事業
Indeed及びGlassdoorを中⼼に買収等の成⻑投資による事業規模の拡⼤を含め、オンライン求⼈広告市場での持続的な
成⻑を企図しています。しかし、当社グループの成⻑は経済全体の成⻑及び雇⽤状況に⼤きく依存しています。加えて、売上収
益の成⻑性は、顧客層の拡⼤、有料求⼈広告数の増加、採⽤プロセスの⾃動化を通じた収益性の向上に影響されます。また、
⼈材マッチング市場の中で、HRテクノロジー事業が市場シェアを拡⼤できるかにも影響されます。
また、当社の採⽤オートメーションに係るサービスは、企業クライアントの採⽤オートメーションの活⽤に対する意欲が当社の予想を
下回るといった、様々な要因により、当社が現在想定している速度で成⻑しない可能性があります。
また、当社グループによる新しいテクノロジーへの対応の遅れ、⼈材市場における個⼈ユーザー及び企業クライアントのニーズの急
激な変化、新たな法規制の導⼊、競争環境の激化等により、当社グループが事業機会を捉え収益化することができない可能
性があります。
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マッチング&ソリューション事業
主に⽇本国内の企業クライアントを対象に、販促領域において、テクノロジーやデータを駆使したオンラインプラットフォームや業務・
経営⽀援ツールであるSaaSの提供等を⾏っています。
しかし、当社グループが新規の個⼈ユーザー及び企業クライアントを獲得できない、⼜は競合他社よりも魅⼒的・⾰新的なサービ
スを提供できないことにより、当社グループが提供するオンラインプラットフォームやSaaSが個⼈ユーザー及び企業クライアントに採
⽤されない若しくは採⽤されるために多額の費⽤を要する可能性があります。
なお、マッチング&ソリューション事業の⼈材領域は、2025年4⽉1⽇付けでHRテクノロジー事業に移管しました。
⼈材派遣事業
グローバルレベルで事業の収益性の向上を図ります。しかし、当社グループが事業展開する主要な法域における法規制の強化
等により、収益性が想定どおりに向上しない⼜は悪化する可能性があります。
また、⼈材マッチング市場においては、市場における当社グループの存在感の拡⼤を⽬指して投資を⾏います。現在、当社グループ
は、HRテクノロジー事業、2025年4⽉1⽇付けでHRテクノロジー事業に移管したマッチング&ソリューション事業の⼈材領域及び派
遣事業において⼈材マッチング事業を展開していますが、求⼈広告及び採⽤ツール市場、⼈材紹介市場、エグゼクティブサーチ市場、
⼈材派遣市場並びに採⽤オートメーション市場において、テクノロジーの活⽤により業務プロセスを⾃動化・効率化し、これまでとは異
なる課⾦モデルを提供するとともに、より費⽤対効果が⾼くより⾼い⽣産性をもたらすマッチングソリューションの拡⼤を続けることを⽬
指しています。
しかし、かかるソリューションの開発や導⼊ができない可能性や⼈材市場の急激な変化に対応できない可能性、当社グループのソリュ
ーションが市場に受け⼊れられない可能性、かかるソリューションの提供に必要な投資を回収できない可能性があります。
更に、当社グループは、⼈材マッチング市場において、従来の⼈的作業によらずに先端的なテクノロジーや⼤量のデータ、エージェンテ
ィックAIを駆使して、企業クライアントの採⽤活動を⾃動化するという⻑期ビジョンを掲げていますが、効率的なソリューションが開発で
きない、かかるソリューションの収益化のための需要が⾜りない、⼜は法令による規制等により、当社グループが当該⻑期ビジョンを達
成できる保証はありません。また、業務プロセスの効率性を⾼めるソリューションを提供していくことにより、当社グループが運営している
⼈材紹介や⼈材派遣等の既存事業と、新規に開始⼜は拡⼤する事業が競合関係になる場合、当社グループの既存の事業の収
益性が低下する可能性があります。
当社は社外の第三者のデータ及び独⾃の市場調査及び仮定に基づき、当社の事業が展開可能な市場に関する市場規模を推定
しています。しかし、いかなる推定も、確実に実現可能であることを⽰すものではありません。特に、採⽤オートメーション市場に関して
は、社内における開発が初期段階にあるため、係る市場における事業機会を推定することが困難です。その結果、当社事業の成⻑
機会が想定を下回る可能性があり、係る成⻑機会を追求するために結果として誤った資源配分を⾏う可能性があります。
加えて、新規事業の展開全般については、当社グループが新規に開始し⼜は拡⼤した事業に対する個⼈ユーザー及び企業クライア
ントのニーズが想定を下回り⼜はその嗜好や需要が変化した場合、新たな国⼜は事業への参⼊やそのための⼈材確保・育成に要す
る費⽤が想定よりも増加する場合、当該市場での競争が激化した場合、個⼈ユーザーに対する訴求⼒や取引する企業クライアント
数を増加させるための施策が不⼗分である場合等には、既存事業の拡⼤や新規事業の開発のための投資に⾒合った収益を得られ
ない可能性があります。
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逆に、当社グループが新規に開始し⼜は拡⼤した事業が当初期待していた効果をあげることができなかった場合や当該事業の成⻑
余⼒が低いと判断した場合には、これらの事業の撤退や事業の縮⼩を⾏うことにより、費⽤⼜は損失が発⽣し、当社グループの経営
成績等に影響を与える可能性があります。また、これらの事業についての撤退や縮⼩についての判断が遅れた場合には、損失の計
上が⻑期化し、また、撤退等に要する費⽤や損失が増加する可能性があります。
買収・投資活動等に伴うリスク
当社グループでは、⻑期的な利益成⻑の実現に向け、海外での事業展開、新規ユーザーの獲得、新規サービスの展開、既存サー
ビスの拡充、関連技術の獲得等を⽬的として、買収や出資、協業・提携を機動的且つ積極的に実⾏しており、今後も、将来の当
社グループの業績や企業価値の向上に貢献すると判断した場合には、これらを実⾏していきます。
買収や出資における対象会社の選定においては、対象会社の事業計画とそのリスク等を予測して⾏いますが、これらの予測を誤る
場合には、買収した企業が期待された収益やシナジーを⽣み出さず、当該買収等により⽣じた投資の回収に想定以上の期間を要
する可能性や、投資の回収を図れない可能性があります。
特にテクノロジー企業の買収や出資については、対象会社のテクノロジーが初期段階に留まることや技術⾰新が急速に発⽣し得るこ
とから、係る買収・出資においては、上記のリスクはより⾼まる可能性があります。加えて、適切な対象企業⼜は合弁パートナーを⾒
つけることができないこと、受⼊可能な取引条件を交渉・合意できないこと、買収資⾦を調達できないこと、必要な同意や許可等を
取得できないこと、法令上の問題を解決できないこと等の理由に基づき、買収、合弁事業その他の提携⾏為を⾏うこと⾃体ができな
い可能性があります。
この他、⾰新的なテクノロジーや⼈材の獲得等を⽬的に、社歴が浅く経営管理体制が不⼗分な企業を買収する場合や、利益を計
上していない企業を買収する場合、⼗分なデューディリジェンスが実施できない場合には、想定していなかった⼜は想定していた⾦額
以上の債務の存在やコンプライアンス上の問題点が買収後に判明する可能性があります。
また、当社グループが対象企業の⽀配権を有しない案件においては、出資先の経営に対して⼗分なコントロール⼜はモニタリングがで
きない可能性や、事業開始後に経営⽅針の相違等から期待した収益が得られない可能性があります。
更に、買収や協業・提携の実施には、事業・テクノロジー等の統合や期待したシナジーの実現が困難となる可能性や多額の費⽤が
発⽣する可能性、協業先・提携先に対して、当社グループの保有するノウハウやマネジメント・⼈材・取引先が流出する可能性、各
国における法規制、労使関係、⽂化、⾔語等の違いや政治・経済情勢により買収等の実施⼜はその後の対象会社の経営が困難
となる可能性、買収や投資のために借⼊が増加する可能性があります。
また、将来的に各合弁パートナーとの間で何らかの理由により協業・提携関係に⽀障をきたすような事態が発⽣した場合、当該事
業の経営成績等に影響を与え、⼜は当該事業の継続が不可能になる可能性があります。当社グループのHRテクノロジー事業にお
いては、⾰新的なテクノロジーや⼈材の獲得を⽬的に、⽐較的社歴の浅く利益を計上していない企業の買収・出資が増加すること
が⾒込まれますが、係る買収・出資においては、上記の各リスクはより⾼まる可能性があります。
グローバル展開に伴うリスク
当社グループは、⽶国、欧州、豪州及びアジア諸国等多くの国と地域で事業を展開しています。
当社グループがこれらの多様な国と地域で事業を展開する上では、⼜は既に事業を展開していた国と地域以外にも新たに事業を展
開していく上では、各国・地域の政治情勢、経済情勢、法規制、税制、当局による監督、商慣習及び⽂化の差異、個⼈ユーザー
及び企業クライアントの嗜好、インターネット・モバイル機器の普及状況、労働問題、⾔語の差異、国際関係の悪化、訴訟の多発、
外資規制、⼈材確保の困難性、海外における当社グループの知名度の相対的な低さ、多様な国・地域における事業のモニタリング
の困難性等、事前に想定することの困難な様々な課題に対応する必要があります。
これらの課題に適時適切に対応できない場合、各国・地域の事業展開において当社グループが期待する成果を上げられず、当社グ
ループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
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⼈材確保・労務環境リスク
当社グループが、競争上の優位性の確保、事業環境の変化への対応⼜は持続的な成⻑を可能とするためには、マネジメント・技
術・営業等の様々な分野において優秀な⼈材を確保し且つ育成する必要があります。近年、特にHRテクノロジー事業及びマッチン
グ&ソリューション事業において、優秀なIT技術者の確保及び育成が重要となってきていますが、係るIT技術者の確保⼜は育成がで
きない場合や優秀な⼈材を確保するため従業員の報酬・賃⾦⽔準が上昇する場合には、当社グループの経営成績等に影響を与
える可能性があります。
また、マネジメントや技術者を含む重要な⼈材が競合他社等に流出した場合や、当社グループが想定するよりも多くの離職が⽣じ、
新たな⼈材を確保できない場合には、当社グループの競争⼒や社会的信⽤が悪化し、経営成績等に影響を与える可能性がありま
す。
また、労働⼈⼝の減少等により従業員の採⽤・育成が厳しい状況に陥った場合、採⽤コスト・⼈件費の増加や、⼈材確保に向けた
戦略に重⼤な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが良好な職場環境やリモートワーク等、従業員にとって柔軟な職場環境を整備できない場合には、優秀な⼈材の採⽤
や確保に影響を及ぼすことやイノベーションを阻害すること等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
更に、当社グループの⼈材派遣事業においては、当社グループが派遣する社員が安全且つ衛⽣的に働ける職場環境が派遣先にお
いて整備されていない場合、派遣社員の⼈権が侵害され、当社グループの経営成績等やブランド及び社会的信⽤に影響を与える
可能性があります。
データセキュリティ・データプライバシーに関連するリスク
当社グループは、その事業の運営に際し、個⼈ユーザー⼜は企業クライアントその他の関係者の個⼈情報及び機密情報を⼤量に
保有しています。当社グループによる個⼈情報の取扱いについては、⽇本における「個⼈情報の保護に関する法律」(以下「個⼈情
報保護法」)、欧州連合(EU)の「欧州連合⼀般データ保護規則」、⽶国カリフォルニア州の「California Consumer Privacy Act
(「California Privacy Rights Act」による改正部分を含む)等、各国・地域の個⼈情報に関する法律が適⽤されます。
これらの法規制の中には、データセキュリティシステムが不⼗分であることが判明した場合に、データの流出について重⼤な制裁⾦や直
接責任を課すものがあります。また、これらの法規制は、法域ごとに異なるものとなる可能性や、近年の個⼈情報及び機密情報の管
理に対する意識の⾼まりから内容が複雑化しており、その遵守や事業運営のための費⽤が増加する可能性があります。更に、これら
の個⼈情報等の取扱いに関する法規制には、制定⼜は施⾏されてからの期間が短いため当局の解釈及び運⽤が必ずしも明確で
ないことがあり、係る解釈や運⽤によっては、当社グループの従来の情報の取扱いと整合しない可能性があります。
⼀⽅で、当社グループの事業において個⼈情報や機密情報等を含むデータやそれを管理・運⽤するテクノロジーの重要性は⾼まる
傾向にあり、当社グループのサービスにおけるデータの運⽤が意図せず法規制の違反や個⼈ユーザー⼜は企業クライアントの不利益
⼜は不信感を招き、当局から業務停⽌命令、罰⾦その他の処分を受ける可能性、個⼈ユーザー⼜は企業クライアントから訴訟を
提起される可能性や当社グループのブランドの価値及び信⽤が毀損する可能性があります。
また、個⼈情報等の取扱いに関する法規制が今後より厳格となる場合⼜は当社グループが法規制の違反若しくは社会的な意識の
⾼まりその他の理由に基づき個⼈情報や機密情報等の管理・運⽤に関する当社グループの⽅針の変更を余儀なくされる場合には、
情報の活⽤に対する制約が増すことにより、当社グループのサービスの品質が低下し、個⼈ユーザー⼜は企業クライアントが減少する
可能性や、多種且つ⼤量の個⼈情報を⽤いて事業を展開する当社グループの優位性が失われ若しくは経営戦略の⾒直しを迫ら
れる可能性があります。
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更に、第三者によるセキュリティ侵害、ソフトウエアのバグ、ハッキング、従業員の故意⼜は過失等によって、当社グループが保有する
個⼈ユーザー⼜は企業クライアントその他の関係者の個⼈情報や機密情報の外部流出⼜は不正使⽤等が発⽣した場合、当社グ
ループは個⼈ユーザーや企業クライアント等に対する損害賠償責任を負うとともに、当局から業務の停⽌につながり得る⾏政処分等
を受ける可能性がある等、当社グループの事業、社会的信⽤及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
情報システムに関するリスク
当社グループでは、システムトラブルの発⽣可能性を低減するためのシステムやセキュリティの強化等の対策を⾏っていますが、その事
業の運営において情報ネットワーク及びコンピュータシステムを多岐にわたり使⽤しているため、災害・事故等による通信ネットワークの
障害、ハードウエアやソフトウエアの⽋陥や事故によるシステム障害、過失や妨害⾏為、コンピュータウイルスや第三者による不正アク
セス等のサイバーアタックが⽣じた場合、システムや通信ネットワークが使⽤できなくなることや、当社グループが保存する当社の個⼈ユ
ーザー⼜は企業クライアントの個⼈情報及び機密情報が喪失⼜は流出することにより、当社グループの事業運営、社会的信⽤及び
経営成績等に影響を与える可能性があります。更に、業界全体の脆弱性が、当社の事業及び経営成績等に影響を与える可能性
があります。
また、当社グループのマッチング&ソリューション事業においては、企業や店舗で必要な会計・決済等の機能に関するクライアントの経
営・業務効率を改善するサービスとして、Air ビジネスツールズ等のSaaSソリューションを提供していますが、これらのシステム障害等
やサービスの中断等が発⽣した場合には、当社グループがこれにより個⼈ユーザー⼜は企業クライアントに対する損害賠償責任や補
償⾦の⽀払い等を負担する可能性があることに加え、当社グループが提供するサービスへの信頼喪失を招き、当社グループの事業
及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、システムの運⽤やメンテナンス等の⼀部を第三者に委託し、それらへの依存度が増加していくことが予想される
ため、システムの不具合等について当社グループ⾃⾝で対処できない可能性が⾼まりつつあります。更に、情報インフラの構築、運⽤、
拡張に係るシステム投資や維持費⽤が将来⼤幅に増加する可能性もあります。
当社グループが提供するアプリケーションの⽋陥等によるリスク
当社グループは、様々なサービスをアプリケーション等のソフトウエア及びデバイスを通じて個⼈ユーザーや企業クライアントに提供してい
ます。これらの開発過程において検証やテストを実施し、動作確認には万全を期していますが、サービス提供開始後に、ソフトウエア
やデバイスに重⼤なバグや⽋陥が発⽣し、当社グループのサービスの⼀部⼜は全部を正常に提供することができない可能性、個⼈ユ
ーザーや企業クライアントのデータの消滅や書換えその他係るデータを適切に保護できない可能性、第三者によるデータの不正⼊⼿、
取引停⽌等が発⽣する可能性があります。
また、当社グループの提供する⼀部のサービスにおいては、オンライン上でのユーザー獲得、オンライン予約管理、POSレジ、決済等の
クライアントが事業を運営する上での主要な機能全般をカバーするため、アプリケーションの⽋陥等が発⽣した場合、クライアントに重
⼤な損害が⽣じる可能性や、個⼈ユーザー⼜は企業クライアントの機密情報や個⼈情報が喪失⼜は流出する可能性があります。
今後当社グループは、マッチング&ソリューション事業において、中⼩企業を含むクライアントの事業運営の効率化と⽣産性の向上を
企図する包括的なソリューションであるAir ビジネスツールズ等のSaaSソリューションを拡⼤する⽅針であるため、係るリスクはより⾼ま
ることが⾒込まれます。これらの影響により、当社グループに対する訴訟や損害賠償請求が提起され、⼜は⾏政処分が課される等、
当社グループの事業、社会的信⽤及び経営成績等に重⼤な影響を及ぼす可能性があります。
法規制に関するリスク
当社グループは、⾃らが事業を展開する国⼜は地域の法令等を遵守する必要があります。個⼈情報保護、データ保護、電気通信、
消費者保護、労働、⼈権、反贈収賄、税法、独占禁⽌法等、当社グループに適⽤される法令等に違反した場合、当社グループの
事業運営、業績及び社会的信⽤に重⼤な影響を及ぼす可能性があります。また、⼀定の事業を⾏う上では各国・地域の許認可
等を取得するとともに、当局の監視を受けることがありますが、当社グループがかかる許認可等を失い⼜は当局から業務停⽌命令、
罰⾦、その他の処分を受ける場合には、対象事業を営むことができなくなる可能性があります。
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更に、将来当社グループに適⽤される法令等の新設⼜は改正、司法・⾏政解釈等の変更がある場合、複雑化する法規制への対
応の遅れや、それにより当社グループが事業機会を逸する可能性や、当社グループの事業運営、社会的信⽤及び経営成績等に影
響を与える可能性があります。また、近時、企業と⼈権問題に関する活発な議論がなされていますが、当社グループが⼈権に関する
法令に関して適切に対応できない場合、当社グループのブランドに影響を与える可能性があります。
当社グループの事業に適⽤される法令等には、主として以下のものがあります。
HRテクノロジー事業
HRテクノロジー事業は、⽶国の「Communications Decency Act」、「California Consumer Privacy Act(「California
Privacy Rights Act」による改正部分を含む)」、「Telephone Consumer Protection Act」、「Wiretap Act」、「Stored
Communications Act」、「Fair Credit Reporting Act」、その他類似の法規制(バイオメトリクスに関するものも含みます。)、
EUの「欧州連合⼀般データ保護規則」、「デジタルサービス法」、「デジタル市場法」、⽇本の「個⼈情報の保護に関する法律」
や「職業安定法」、英国や他の国の類似の規制の適⽤を受け、⼜は受ける可能性があります。
また、EUにおいては、欧州議会がAI法案を採択し、これが施⾏されればEU市⺠の⼈権及び個⼈データの取扱いに⼀定の規制
が課されることになります。⽶国においては政権交代に伴い「The Executive Order on the Safe, Secure, and
Trustworthy Development and Use of Artificial IntelligenceREMOVING BARRIERS TO
AMERICAN LEADERSHIP IN ARTIFICIAL INTELLIGENCE」との⼤統領令が発令されました。例えばコロラド州やニュー
ヨーク市などのいくつかの⽶国の州や都市では、雇⽤の決定におけるAIおよびAIツールに関する規制が施⾏されており、雇⽤にお
けるAIの使⽤に対する規制が増加する傾向が続くと予想しています。これらの規制は、既存または将来の事業運営に負担をか
ける可能性があります。さらに、⽶国の裁判所または規制当局は、採⽤選考のAIツールが使⽤された場合、そのAIツールの提供
者が⽶国の公⺠権法や障害者保護法の対象となると判断する可能性があります。これにより、事業運営に追加の負担がかかり、
罰⾦や訴訟を含む規制措置にさらされる可能性があります。このように、AI(特に雇⽤の決定において⽤いられる場合)に関する
規制の不透明感が増している状況です。
これらの法令が施⾏・改正された場合や法令に関する⾏政解釈⼜は司法解釈が変更された場合、また、かかる変更を受けて実
務の運⽤が変更された場合、HRテクノロジー事業の事業内容に制約が⽣じ、⼜は当該法令の改正への対応に時間やリソース
を要する結果、当社グループの事業運営や経営成績等に影響を与える可能性があります。例えば、現在、⽶国では、プラットフ
ォーマーが取り扱う消費者の個⼈データについて消費者に広範な権利(AIによってなされた判断からオプトアウトする権利を含みま
す。)を与える新しい法案(American Privacy Rights Act)が連邦レベルで議論されています。また、EEOC(⽶国雇⽤機会
均等委員会)は、企業が候補者のアセスメントを実施する場合、場合によっては当該企業が職業紹介事業者としての義務を負
う可能性を⽰唆しており、これは候補者と企業のマッチングを⾏う当社のビジネスに更なる規制を課すことになる可能性があります。
加えて、「デジタルサービス法」については、Indeedがオンラインプラットフォーム(online platforms)に該当する結果、ユーザーに
表⽰されるオンライン広告の透明性を確保すること等の同法に基づく義務が課されます。また、EUでのユーザー数の増加により、
更に重い義務が課される超巨⼤オンラインプラットフォームに指定された場合には、当社グループの事業運営や経営成績等に影
響を与える可能性があり、現在の傾向が続けば、かかる義務の基準値を超える可能性があります。
更に、個⼈情報を取り扱う企業に対して新たにデータセキュリティ及びデータプライバシーに関する義務を課す様々な新法や法案
の提案が⾏われており、かかる新法が当社グループの事業に影響を与える可能性があります。
加えて、⽴法機関は、Indeedが提供するサーチエンジンのようなデジタル・マーケットプレイスを有する企業を調査研究しており、
かかるマーケットプレイスにおいて⾃⼰のプロダクトを販売する企業に制約を課す可能性があります。
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また、現在、HRテクノロジー事業に適⽤のある法令以外にも、テクノロジー分野における法令の整備は⼗分に進んでおらず、欧
州や⽶国においてはテクノロジー分野に関する規制を強化する動きもあり、将来、HRテクノロジー事業に適⽤される法令が新た
に制定され、規制が強化される可能性もあります。例えば、個⼈ユーザーの⾏動履歴情報を収集・分析し、広告に反映すること
を規制する法規制が新たに制定された場合、HRテクノロジー事業を従来どおりに遂⾏することができなくなり、HRテクノロジー事
業の事業運営や経営成績等に影響を与える可能性があります。
マッチング&ソリューション事業
マッチング&ソリューション事業においては、個⼈ユーザー及び企業クライアントの情報を取り扱っており、「個⼈情報の保護に関す
る法律」等の各国の個⼈情報保護法制の適⽤を受けます。
また、販促領域においては、企業や店舗で必要な会計・決済等の機能に関するクライアントの経営・業務効率を改善するサービ
スとして、Airペイを提供していますが、当該サービスについては、「割賦販売法」の適⽤を受けています。
⼈材領域における⽇本での⼈材紹介事業は、「職業安定法」に基づき、有料職業紹介事業として厚⽣労働⼤⾂の許可を受
けて⾏っている事業です。当該事業についても、⼀定の要件を満たさない場合には許可の取消し、業務停⽌命令⼜は業務改
善命令の対象となる可能性があり、また、関係諸法令の改正により、当社グループが受領する⼿数料に変更が⽣じる場合があ
ります。
⼈材派遣事業
⼈材派遣事業における国内派遣領域については、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関す
る法律」に基づき、労働者派遣事業として厚⽣労働⼤⾂の許可を取得して⾏っています。
また、⼈材派遣事業の海外派遣領域は、事業展開する各国・地域の規制に従い業務を遂⾏しています。⼀例として⽶国では、
派遣事業に関する連邦法の他、州法により規制が⾏われています。
⽇本及び海外における⼈材派遣事業において、当社グループによる法令違反等が発⽣した場合⼜は派遣事業者の⽋格事由
に該当する場合には、許可の取消し、業務停⽌命令⼜は業務改善命令等の対象となる可能性があります。また、欧州におい
ては上述のAI法案が暫定的な政治合意に達したことを受け、新たな規制や法対応に時間やリソースを要する結果、当社グルー
プの事業運営や経営成績等に影響を与える可能性があります。
また、⽇本における労働関連法令の改正により、コンプライアンスに係る多額の費⽤が発⽣するとともに、規制違反のリスクが⾼ま
る可能性があります。
訴訟等によるリスク
当社グループは、その事業活動の遂⾏過程において、個⼈ユーザー、企業クライアント及び競合他社その他の関係者から、当社グル
ープが提供するサービスの不備、採⽤選考のAIツールに関する規制、派遣社員も含む労働者の労務管理、個⼈情報及び機密情
報の漏洩若しくは特許⼜はその他の知的財産の侵害⼜は当社グループのプラットフォームにおける個⼈ユーザーの不適切な投稿やク
ライアントによる違法出品若しくは虚偽誇⼤広告等に関する訴訟その他の法的⼿続を提起され、また当局による捜査や処分等の
対象となり、これらの法的⼿続に関連して多額の費⽤を⽀出し、また、事業活動に⽀障をきたすおそれがあります。
かかる法的⼿続は⻑期且つ多額となることがあり、また結果の予測が困難となる場合があり、当社グループに不利な判断がなされた
場合には、当社グループの社会的信⽤及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
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当社グループのブランド・社会的信⽤に関するリスク
当社グループの事業活動において、当社グループのブランドは重要な影響⼒を有していると認識しています。当社グループの提供サー
ビスに不備がある場合、当社グループの情報セキュリティに問題が⽣じた場合、当社グループのブランドの価値の維持及び強化のため
の投資が⼗分でない場合、競合他社がより競争⼒のあるブランドを確⽴した場合に加え、当社グループに不利なメディア報道があっ
た場合、更にはインターネットやSNSで根拠の乏しい⾵説が流布された場合等に、当該内容が真実か否かにかかわらず、当社グルー
プのブランドの価値が毀損される可能性があります。
更に、当社グループの従業員による不正⾏為、当社グループの雇⽤環境に関する従業員⼜は派遣社員からのクレーム、当社グルー
プへの訴訟の提起等によっても、当社グループのブランドの価値が毀損されることがあります。更に、当社グループの事業においてテクノ
ロジーやデータの重要性は⾼まる傾向にあり、当社グループのサービスにおいて使⽤されるAI等のアルゴリズムや、当社グループ⼜は他
社によるデータの運⽤が予期せぬ結果を招き、当社グループのブランドの価値が毀損される可能性があります。
また、当社グループ⾃⾝による⾏為だけでなく、当社グループの個⼈ユーザー及び企業クライアントによって、特に当社グループの提供
するオンラインプラットフォームにおいて、不適切な投稿、求⼈を装ったフィッシング詐欺等、第三者の知的財産権、名誉、プライバシー
その他の権利等を侵害する⾏為及び詐欺その他の法令違反⾏為が⾏われた場合、当該⾏為者だけでなく、当社グループもサービ
スの提供者として責任を問われ、当社グループに対して損害賠償請求訴訟が提起され、⼜は当社グループのブランドの価値が著しく
毀損される可能性があります。
更に、第三者が無断で当社グループのサービスと同⼀⼜は類似の名称を使⽤してサービスを⾏った場合にも、当社グループのブランド
の価値が毀損される可能性があります。このようにして当社グループのブランドの価値が毀損された場合、個⼈ユーザーや企業クライア
ントによる当社グループのサービスの利⽤が減少すること等によって、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
外部事業者への依存に関するリスク
当社グループのHRテクノロジー事業及びマッチング&ソリューション事業における⼀部のサービスでは、主にインターネット上でのユーザ
獲得において、グローバルに事業展開する巨⼤企業が提供する検索エンジンサービスを活⽤しており、今後、当該検索エンジン運営
者による検索に関するアルゴリズムの変更⼜は競合他社の動向等によって、検索結果の表⽰が当社グループにとって有利に働かな
い状況が⽣じる可能性があります。このような場合には、当社グループが運営するインターネットサイトにおけるユーザー獲得の効率が
低下し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、HRテクノロジー事業は、外部事業者の⼤規模⾔語モ
デルに依拠しており、当該外部事業者の提供するサービスが悪化した場合、当社のAI製品に影響する可能性があります。
また、当社グループは、当社グループのサービスを提供するためのアプリケーションを、グローバルに事業展開する⼤⼿テクノロジー企業
やプラットフォーム運営事業者を通じてユーザーに提供しており、更に、当社グループの⼀部のサービスについては、当社グループの企
業クライアントへの営業活動等に関し、外部の販売代理店を利⽤しており、また、当社グループのオペレーションにおいては、外部事
業者の提供するデータセンターやデータサーバー、クレジットカード会社等の決済処理サービスを利⽤しています。
しかし、これらの外部事業者において、サービス提供を中断・中⽌する場合やネットワークの質が低下する場合、これらの外部事業者
との関係が終了⼜は悪化する場合、これらの外部事業者による個⼈ユーザーや企業クライアントに関するデータの保護が⼗分でない
場合、使⽤料・⼿数料の値上げその他当社グループに追加的な費⽤が発⽣する場合には、当社グループの事業に影響を及ぼし、
営業⼒が減退する等、当社グループの事業の縮⼩⼜は中断、個⼈ユーザーや企業クライアントの喪失⼜は減少、競合他社へのノウ
ハウの流出、新たな競合他社の参⼊等に繋がる可能性があります。
更に、当社グループが事業の⼀部を委託する外部事業者等に対するモニタリングが不⼗分であることにより、外部事業者における労
務問題その他の法令違反等に対して適時適切に対応できなかった場合には、当社グループの社会的信⽤を毀損し、⼜はクライアン
トとの関係を悪化させ経営成績等に影響を与える可能性があります。
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また、当社グループの提供するオンライン上のサービスについては、インターネットサービスプロバイダーや通信事業者等の外部事業者
に依存しています。これらの事業者が、ネットワークインフラやクッキー等の利⽤を制限する措置を講じる場合や、当社グループの事業
が展開されている法域で政府がインターネットへのアクセスを制限する場合には、当社グループの個⼈ユーザー及び企業クライアントが
減少し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
広告・マーケティング活動に関するリスク
当社グループは、成⻑戦略の⼀環として、新規⼜は既存のサービスの認知度の維持・向上や、個⼈ユーザー及び企業クライアントの
拡⼤を⽬的として、広告・マーケティング活動を積極的に⾏っています。
特にインターネットユーザーの多くは、検索サイトやスマートデバイス(スマートフォンやタブレット端末等)におけるアプリケーション等を利
⽤して必要な情報を⼊⼿しているため、特に当社グループのHRテクノロジー事業やマッチング&ソリューション事業においては、各サー
ビスのユーザー獲得効率は、検索エンジンの表⽰結果やスマートデバイスのアプリケーションの利⽤状況等に⼤きく影響されます。⼈
材派遣事業においても、特に労働者が不⾜している市場では、派遣労働者の登録者数増加のためのマーケティング活動の成否が
重要です。
また、当社グループにとってより有利な検索結果を表⽰させるために検索エンジン運営者に⼿数料を⽀払うこととなる可能性や、テレ
ビ・オンラインでの広告宣伝費等、当社グループが個⼈ユーザーや企業クライアントとの接点を多く確保するために要する費⽤が将来
更に増加する可能性、係る広告宣伝費の増加が当社グループの事業拡⼤に有効に機能しない可能性もあります。
⾃然災害、感染症の伝染及び有事に関するリスク
地震、台⾵及び津波等の⾃然災害、⽕災、停電、感染症の伝染並びに違法なサイバー攻撃、戦争及びテロ攻撃等が発⽣した場
合、当社グループのサービスや業務に従事する従業員、業務委託先の従業員、派遣社員が⼤量に罹災・罹患することや、各国政
府における⾮常事態宣⾔や外出禁⽌等の措置に伴う業務の制限、地震等による当社設備の損壊等により、当社グループのサービ
ス提供、その他事業運営に影響が⽣じ、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
特に、これらの⾃然災害⼜は有事等により、当社グループのITシステムに障害等が⽣じた場合や、データサーバーが機能不全に陥る
場合、インターネット関連サービスの提供が困難となり、当社グループの個⼈ユーザー及び企業クライアントの満⾜度が低下し、当社
グループの事業運営、社会的信⽤及び経営成績等に重⼤な影響を及ぼす可能性があります。これらの影響が広範囲にわたる場合
には、復旧に相当の時間及び費⽤を要する可能性があり、また障害が発⽣した期間やその後において正常なサービスの提供に⽀障
が⽣じる可能性があります。
また、⼤規模な⾃然災害等が発⽣した場合、当社グループの企業クライアントの事業の中断や休⽌等並びに個⼈ユーザーのライフ
イベント活動の休⽌や⽇常消費活動の縮⼩等の⼆次的影響が⽣じ、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性がありま
す。
資産の減損等に関するリスク
当社グループは、買収に伴い発⽣するのれんや無形資産を含む資産を連結財政状態計算書に計上していますが、急激な景況の
悪化や事業環境、競合状況の変化、法規制の変更、当社の事業戦略の変更、資産の処分、当社グループの戦略の変更、⾦利
上昇等により当該のれんや無形資産等の資産の価値が下落した場合には、減損損失を計上する可能性があります。
当社グループが買収した⼜は今後買収する⼦会社の中には、スタートアップ等事業の収益化が実現していない段階にあり、成⻑投
資の成果が発現し投資に⾒合うキャッシュ・フローが⽣じるまでには⼀定期間を要するものも含まれるため、当該買収に伴い発⽣する
のれんや無形資産等について、当社の連結損益計算書において減損損失が計上される可能性があります。同様に、当社グループ
が主として投資⽬的から⾮⽀配株主として保有する関連会社株式についても、当該関連会社の業績によっては、当社の連結損益
計算書において減損損失が計上される可能性があります。
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また、当社グループは、⻑期的・持続的に成⻑するために、業務提携等、事業戦略上取引関係等の維持・強化の必要性があると
考えられる上場会社を含む相⼿企業の株式を政策保有株式として保有しています。当社グループは、原則として保有するすべての
株式を公正価値で評価しており、当該株式の公正価値が著しく下落した場合、当社グループの財政状態に影響を与える可能性が
あります。
税務に関するリスク
当社グループは、⽇本をはじめ、事業を展開している各法域において、法⼈税をはじめとした各種の税制の対象となっています。当社
グループの連結ベースでの課税額や実効税率は、これらの法域でその年度に適⽤される税制、繰延税⾦資産や負債の評価⽅法、
課税所得の額とその関連法域毎の配分状況等の影響を受けます。
これらの法域での政治経済状況等により税制関連法令の改正や解釈変更が実施された場合に、課税額や実効税率が上昇し、ま
た各国における税制の相違により当社グループが求められる対応が複雑となり、これに対応するためのコストが増加する等、当社グル
ープの財政状態及び業績に影響が及ぶリスクがあります。例えば、経済協⼒開発機構(OECD)は、税源浸⾷と利益移転(BEPS)
プロジェクトに取り組んでおり、当社が事業を⾏っている多くの国において納税義務決定に係る既存の枠組みが様々な点で変更され
る可能性があります。OECDは現在多国籍企業に対する市場国への課税権の分配(第⼀の柱(Pillar 1))及びグローバル・ミニマル
課税の枠組みに関するモデルルール(第⼆の柱(Pillar 2))を公表しておりますが、このような枠組みにより当社の納税義務が変更さ
れた場合、当社グループの財政状態及び業績に影響が及ぶ可能性があります。
また、当社グループは、グローバルに事業を展開しており、適⽤される各国の移転価格税制等の国際税務リスクについて細⼼の注意
を払っていますが、税務当局との⾒解の相違により、結果として追加課税が発⽣する可能性があります。
更に、当社グループは、定期・不定期に関連税務当局による税務調査の対象となっており、それらの時期や結果の予測は困難です。
これらの税務上のリスクが発現した場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
為替変動リスク
当社グループの海外事業の取引は、主に⽶ドル、ユーロ及び豪ドル等の外貨建てで⾏われており、近年は外貨建ての取引が占める
割合が増加しています。当社グループの連結財務諸表、中間連結財務諸表及び四半期連結財務諸表では、海外⼦会社の現地
通貨建ての資産及び負債を各中間期末⽇⼜は四半期末⽇の直物為替レートにより、収益及び費⽤は、取引⽇の直物為替レー
ト⼜はそれに近似するレートにより⽇本円に換算しています。
これらの要因により、当社グループの連結財務諸表、中間連結財務諸表及び四半期連結財務諸表は、為替レートの変動による
影響にさらされており、為替レートの変動は、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グル
ープでは為替変動リスクを軽減するため、通貨スワップや為替予約等のデリバティブ契約を締結することがありますが、為替リスクを完
全に回避できる保証はなく、為替変動によっては当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
更に、為替変動により当社グループが事業を営む国・地域におけるマクロ経済環境が悪化する場合や、当社グループによる海外事
業の買収・提携等に係るコストが増加する場合等には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
資⾦調達リスク
当社グループの事業資⾦及び投資資⾦の⼀部は、⾦融機関からの借⼊や社債の発⾏等により調達しています。このため、景気の
後退、⾦融市場の悪化、⾦利の上昇、当社グループの信⽤⼒の低下や格付けの引き下げ、業績及び事業環境の悪化等の要因
により、当社グループが望む条件で適時に資⾦調達を⾏えない可能性があります。
64
また、⾦融機関からの借⼊や社債等には各種コベナンツが規定されている場合もあり、当社グループの業績、財政状態⼜は信⽤⼒
の悪化等の要因でいずれかのコベナンツへの抵触が不可避な場合には、これらの条項に基づき残存する債務の⼀括返済を求められ
る可能性や、⾦利及び⼿数料率の引上げや新たな担保権の設定を求められる可能性があります。
これらの要因により、当社グループが今後資⾦調達を望ましい条件で実⾏できない場合、当社グループの経営成績等に影響を与え
る可能性があります。
経営指標、財務⽅針等に関するリスク
当社グループは、⽬標とする経営指標の⾒込みや財務⽅針等を掲げる場合がありますが、係る経営指標の⾒込みや財務⽅針等
は、経済状況の変化、経営環境、個⼈ユーザーの嗜好の変化、企業クライアントのニーズの変化、他社との競合、技術⾰新の動向、
法規制の変更及び為替変動等に係る多くの前提に基づいて作成されています。
また、変化が極めて速く不確実性の⾼い事業環境において、将来の業績や市場環境の正確な予測及びこれに基づく有効な戦略の
策定は極めて困難であるため、当社グループの予測やそれに対応する各種の施策が有効であるとの保証はなく、当社グループがこれ
らの経営指標の⾒込みや財務⽅針等を達成できない可能性があります。
株価変動に関するリスク
当社の株価は、過去において急激に変動したことがあり、今後も、本「事業等のリスク」に記載の各リスクの発現をはじめとして、当社
グループの業績、業績予想、配当等の株主還元策に関連する変化、更には外部メディアによる報道、当社株式の需給関係に相応
の影響を与え得る当社株式の売却等により変動する可能性があります。
65
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
⽂中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績等の分析
連結経営成績の概況
(注) 「調整額」調整後の数値を記載しているため、各セグメントの⾦額合計と⼀致していません。
当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度⽐4.1%増の3兆5,574億円となりました。HRテクノロジー事業、マッチング&ソリ
ューション事業、⼈材派遣事業のすべてが増収となりました。為替によるプラス影響1,004億円を控除した売上収益は前連結会計
年度⽐1.2%増となりました。
当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度⽐21.9%増の4,905億円となりました。これは主に、増収に加えて前連結会計
年度に⾏われたオフィスの統合に伴う使⽤権資産及び有形固定資産の減損損失額が減少したことによるものです。
当連結会計年度の税引前利益は前連結会計年度⽐23.7%増の5,271億円となりました。
当連結会計年度の当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益はそれぞれ前連結会計年度⽐15.1%増の4,081億円、
前連結会計年度⽐15.5%増の4,085億円となりました。
当連結会計年度の調整後EBITDAマージンは、各事業において将来の成⻑のための投資は継続しながらも、主に販売⼿数料や
販売促進費を含むマーケティング費⽤を中⼼にコストコントロールを実施したことにより、19.1%となり、前連結会計年度の17.5%
ら改善しました。調整後EBITDAは前連結会計年度⽐13.5%増の6,788億円となりました。
当連結会計年度の研究開発費は1,683億円となりました。主な内訳は、新プロダクトの開発や新しいテクノロジーを活⽤した既存プ
ロダクトの改善に係るエンジニア及びテクノロジー開発担当者の⼈件費であり、その⼤半はHRテクノロジー事業に関連するものです。
66
重要な会計⽅針、⾒積り及び仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されています。
連結財務諸表を作成するに当たり、重要となる会計⽅針については主に「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸
連結財務諸表注記 3.重要性がある会計⽅針」に記載しています。重要な⾒積り及び仮定については主に「第5 経理の状
1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の判断、会計上の⾒積り及び仮定」に記載し
ています。なお、のれんの減損テストで⽤いた主要な仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表
連結財務諸表注記 11 のれん及び無形資産」に記載しています。
また、⾒積り及び仮定は、過去の実績や、合理的だと考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいています。しか
し、これらの⾒積り及び仮定には不確実性が存在するため、翌期以降の連結財務諸表において認識する⾦額と異なる場合がありま
す。
セグメント業績の概況
HRテクノロジー事業
当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度⽐11.3%増の1兆1,265億円、⽶ドルベース売上収益は前連結会計年度⽐
5.4%増となりました。
⽶国では、有料求⼈広告数が減少したものの、マネタイゼーションの進化に資する取組みが継続的に進展したことにより、前連結会
計年度⽐増収となりました。⽇本では、マッチング&ソリューション事業の⼈材領域に計上されていた、転職及びアルバイト・パート採
⽤広告の売上収益が、Indeed PLUSを通じてHRテクノロジー事業へ移⾏したため、前連結会計年度⽐増収となりました。
当連結会計年度の調整後EBITDAマージンは35.9%となり、前連結会計年度の34.0%から改善しました。調整後EBITDAは
前連結会計年度⽐17.3%増の4,041億円となりました。
67
マッチング&ソリューション事業
(注) 「その他/消去」調整後の数値を記載しているため、各セグメントの⾦額合計と⼀致していません。
当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度⽐1.0%増の8,160億円となりました。
⼈材領域では、売上収益は前連結会計年度⽐9.7%減となりました。⼈材紹介サービスは前連結会計年度⽐増収となったものの、
求⼈広告サービスにおいて、Indeed PLUSを通じてHRテクノロジー事業へ売上収益が移⾏したことにより前連結会計年度⽐減収
となり、⼈材領域全体で前連結会計年度⽐減収となりました。
販促領域の売上収益は前連結会計年度⽐7.5%増となりました。美容、旅⾏、飲⾷分野とAir ビジネスツールズを含む業務⽀援
SaaSを合計した分野、住宅分野、その他のサービスを合計した分野のすべてが前連結会計年度⽐増収となりました。
当連結会計年度の調整後EBITDAマージンは、⽣産性向上に向けたコストコントロールを実施したことから、22.8%となり、前連結
会計年度の20.3%から改善しました。調整後EBITDAは前連結会計年度⽐13.6%増の1,859億円となりました。
68
⼈材派遣事業
(注) 欧州、⽶国、豪州の各売上収益は、欧州、⽶国及び豪州における⼦会社の所在地で分解しています。
当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度⽐2.0%増の1兆6,669億円となりました。為替によるプラス影響403億円を控
除した売上収益は前連結会計年度⽐0.5%減となりました。
⽇本の売上収益は、⼈材派遣需要が引き続き増加したことで稼働⼈数が前年同期の⽔準を上回ったことにより、前連結会計年
度⽐7.1%増となりました。
欧州、⽶国及び豪州においては、売上収益は前連結会計年度⽐2.4%減、また為替によるプラス影響403億円を控除した売上
収益は前連結会計年度⽐6.9%減となりました。不透明な経済環境の⾒通しにより、⼈材派遣需要の鈍化が⾒られ、減収となり
ました。
当連結会計年度の調整後EBITDAマージンは、主に派遣スタッフの募集費や企業クライアントへのマーケティング費⽤が増加したこと
から5.8%となり、前連結会計年度の6.0%から減少しました。調整後EBITDAは前連結会計年度⽐0.5%減の974億円となり
ました。
各セグメントに帰属する地域別のれん⾦額
当連結会計年度末の各セグメントに帰属するのれんの帳簿価額は以下のとおりです。
単位:⼗億円 のれん
HRテクノロジー 277.1
マッチング&ソリューション -
⽇本 -
海外 -
⼈材派遣 231.0
⽇本 27.8
欧州 186.3
⽶国 13.5
豪州 3.1
合計 508.1
69
資本の財源及び資⾦の流動性
基本⽅針
当社は、企業価値向上に繋がる戦略的投資への機動的な対応と円滑な事業活動に必要な流動性の確保のため、資⾦調達が必
要な際には適切な格付及び財務の健全性を維持しつつ、グローバルな⾦融市場からの負債による資⾦調達を活⽤することを基本
⽅針としています。
⾃⼰資本は、適切な資本効率を維持しつつ、成⻑投資の機会等に対して機動的に対応できる財務基盤を整えること及び事業活
動や資産のリスクと⽐較して⼗分な⽔準を維持します。
資⾦使途
運転資⾦、法⼈税の⽀払い、各セグメントにおけるM&A及び資産取得等による外部資源の獲得や設備投資、借⼊の返済及び
利息の⽀払い、配当⾦の⽀払い、⾃⼰株式の取得等に資⾦を充当しています。
資⾦調達
運転資⾦及び投資資⾦については、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資⾦を充当することを基本としていますが、資⾦需
要及び⾦利動向等の調達環境並びに既存の有利⼦負債の返済及び償還時期等を考慮の上、調達規模及び調達⼿段を適宜
判断して外部資⾦調達を実施する場合があります。
外部資⾦調達を⾏う運転資⾦のうち、原則として、短期の運転資⾦については、⾦融機関からの借⼊、コマーシャル・ペーパー⼜は
その組み合わせにより調達することとしています。中⻑期の運転資⾦については、⾦融機関からの借⼊、社債⼜はその組み合わせに
より調達することとしています。なお、当社は、機動的な資⾦調達を可能とするため、2,000億円(当連結会計年度末における未使
⽤枠2,000億円)を上限とする社債の発⾏登録を⾏っています。
また、当社は、流動性を確保し、運転資⾦の効率的な調達を⾏うため⾦融機関4社と当座貸越契約を締結しています。なお、当
連結会計年度末における当座貸越極度額の合計は1,130億円であり、当該契約に基づく借⼊実⾏残⾼はありません。加えて、
当社は総額2,000億円のコミットメントライン契約を締結しています。当連結会計年度末において、当該コミットメントライン契約に
基づく借⼊実⾏残⾼はありません。これらにより、当社は事業環境の⼤きな変化の際にも⼗分な流動性が確保できると考えています。
格付
当社は、格付機関から⻑期格付を取得しています。当連結会計年度末における格付は、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン
㈱︓A、ムーディーズ・ジャパン㈱︓A3、㈱格付投資情報センター(R&I): AA、及び㈱⽇本格付研究所︓AA+でした。また、当社
は、R&Iから短期格付︓a-1+を取得しています。
70
キャッシュマネジメント
当社は、当社グループ全体の資⾦効率を最⼤化するため、法制度上許容され、且つ経済合理性が認められることを前提として、主
にキャッシュマネジメントシステムを通じた当社グループ内での資⾦貸借の実施を外部借⼊よりも優先しています。
当社は、当社及び財務統括⼦会社にすべての通貨のキャッシュマネジメントを集約することで、当社グループが保有する現⾦及び現
⾦同等物の機動性を確保しています。
資⾦運⽤
資⾦運⽤は、投機⽬的で⾏わず、リスク分散を意識して⾏うこととしています。運⽤商品は、元本割れのリスクが低く、且つ流動性の
⾼い⾦融商品のみに限定しています。
政策保有株式に関する⽅針等
当社は、原則として政策保有株式を縮減していくことを⽅針としています。当社が保有する政策保有株式について、個別銘柄ごとに
経済的価値と資本コストの⾒合いを定量的に検証するとともに、戦略的な関係性・重要性や、環境、社会及びガバナンス等の定性
的な観点を総合的に勘案し、保有の適否を検証しています。取締役会にて年1回精査し、これらの観点に合致しないと判断された
株式は縮減する⽅針としています。
当社及び㈱リクルートが保有する政策保有株式の状況は以下のとおりです。その合計額は、2025年3⽉末において660億円で、
連結資本合計の4.1%です。2025年3⽉期に売却した政策保有株式は9銘柄であり、その合計額は255億円です。
当社 ㈱リクルート
⾮上場株式 ⾮上場株式
以外の株式 ⾮上場株式 ⾮上場株式
以外の株式
銘柄数(銘柄) 3 7 4 3
貸借対照表計上額の合計額(百万円) 553 48,661 1,495 15,347
株式数が減少した銘柄数(銘柄) - 8 - 1
式数の減少に係る売却価額の合計額
(百万円) -24,981 -612
連結財政状態の概況
前連結会計年度 当連結会計年度 増減 増減率
流動資産合計 1,762.7 1,470.3 △292.3 △16.6%
⾮流動資産合計 1,381.9 1,301.8 △80.0 △5.8%
資産合計 3,144.6 2,772.2 △372.3 △11.8%
流動負債合計 758.8 802.1 43.3 5.7%
⾮流動負債合計 376.8 342.7 △34.1 △9.1%
負債合計 1,135.7 1,144.8 9.1 0.8%
親会社の所有者に帰属する持分合計 2,000.9 1,617.5 △383.3 △19.2%
⾮⽀配持分 7.9 9.7 1.7 22.6%
資本合計 2,008.9 1,627.3 △381.5 △19.0%
71
流動資産は、当連結会計年度に実施した⾃⼰株式の取得による⽀出があったため、現⾦及び現⾦同等物が減少し、前連結会
計年度末と⽐べ2,923億円減となりました。
当連結会計年度末における当座貸越極度額の合計は1,130億円であり、当該契約に基づく借⼊実⾏残⾼はありません。加えて、
当連結会計年度末時点における2023年9⽉29⽇に締結した総額2,000億円のコミットメントライン契約に基づく借⼊実⾏残
はありません。
なお、当社は2,000億円(当連結会計年度末における未使⽤枠2,000億円)を上限とする社債の発⾏登録を⾏っています。
現⾦及び現⾦同等物、その他の⾦融資産のうち事業投資までの⼀時的な待機資⾦として運⽤する投資、有利⼦負債及びその差
額のネットキャッシュは以下のとおりです。
前連結会計年度
当連結会計年度
増減 増減率
現⾦及び現⾦同等物 1,136.8 808.6 △328.2 △28.9%
その他の⾦融資産のうち、事業投資までの⼀時的
な待機資⾦として運⽤する投資 - 15.1 15.1 -
有利⼦負債(リース負債を除く) 1.3 1.0 △0.3 △27.4%
ネットキャッシュ 1,135.4 822.7 △312.6 △27.5%
連結キャッシュ・フローの概況
前連結会計年度 当連結会計年度 増減
営業活動によるキャッシュ・フロー 535.3 610.3 75.0
投資活動によるキャッシュ・フロー △68.7 △61.0 7.7
財務活動によるキャッシュ・フロー △334.6 △880.4 △545.8
現⾦及び現⾦同等物に係る換算差額 127.5 2.9 △124.6
現⾦及び現⾦同等物の増減額(△は減少) 259.4 △328.2 △587.7
現⾦及び現⾦同等物の期⾸残⾼ 877.3 1,136.8 259.4
現⾦及び現⾦同等物の期末残⾼ 1,136.8 808.6 △328.2
当第4四半期及び当連結会計年度の⾃⼰株式の取得による⽀出は、それぞれ1,841億円、8,244億円となりました。
(2) ⽣産、受注及び販売の実績
⽣産実績及び受注実績
当社グループが提供するサービスの性質上、⽣産実績及び受注実績の記載に馴染まないため、省略しています。
販売実績
本項⽬「(1) 経営成績等の分析」に記載のとおりです。
72
5 【重要な契約等】
適⽤される法令等を踏まえて作成した当社基準に照らして検討した結果、該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
当連結会計年度の研究開発費は1,683億円となりました。主な内訳は、新プロダクトの開発や新しいテクノロジーを活⽤した既存プロダ
トの改善に係るエンジニア及びテクノロジー開発担当者の⼈件費であり、その⼤半はHRテクノロジー事業に関連するものです。
73
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、総額で869億円であり、主としてリース契約の更新等に伴う使⽤権資産の増加及びソフトウエア
の開発・取得によるものです。
(1) HRテクノロジー事業
当連結会計年度の設備投資は、諸設備の拡充等に伴い、130億円の資産の受⼊を実施しました。なお、重要な設備の除却⼜は売却
はありません。
(2) マッチング&ソリューション事業
当連結会計年度の設備投資は、ソフトウエアの開発・取得等に伴い、537億円の資産の受⼊を実施しました。なお、重要な設備の除却
⼜は売却はありません。
(3) ⼈材派遣事業
当連結会計年度の設備投資は、リース契約の更新等に伴う使⽤権資産の増加等及びソフトウェアの取得等に伴い、199億円の資産の
受⼊を実施しました。なお、重要な設備の除却⼜は売却はありません。
(4) 全社共通
重要な設備の取得及び除却⼜は売却はありません。
2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社
純粋持株会社であり、主要な設備はありません。
(2) 国内⼦会社
2025年3⽉31⽇現在
会社名 事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の
内容
帳簿価額(百万円) 従業員数
(名)
(注2)
建物及び
構築物
ソフト
ウエア 使⽤権資産 その他
(注1) 合計
㈱リクルート
本社他
(東京都千代⽥
区)
マッチング&
ソリューショ
事務所
設備等 9,540 107,339 67,265 10,204 194,349 19,640
[271]
(注1) 帳簿価額のうち「その他」は、⼯具、器具及び備品等の合計です。
(注2) 従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の年間平均雇⽤⼈員です。
(3) 在外⼦会社
2025年3⽉31⽇現在
会社名 事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の
内容
帳簿価額(百万円) 従業員数
(名)
(注4)
建物及び
構築物
ソフト
ウエア 使⽤権資産 その他
(注1) 合計
RGF OHR USA,
INC.
(注2)
本社他
(⽶国デラウェア
州)
HRテクノ
ジー
事務所
設備等 19,340 1,602 60,453 7,915 89,312 11,860
[42]
RGF Staffing
B.V.
(注3)
本社他
(オランダフレヴォラ
ント州)
⼈材派遣 事務所
設備等 2,538 5,171 10,434 1,174 19,319 3,427
[516]
(注1) 帳簿価額のうち「その他」は、⼯具、器具及び備品等の合計です。
(注2) 表に記載されている数値は、RGF OHR USA, INC.及びその⼦会社等並びにIndeed Ireland Operations Limited及びそ
の⼦会社等の⾦額を含めた合計額です。
74
(注3) 表に記載されている数値は、RGF Staffing B.V.、RGF Staffing France SAS、RGF Staffing Germany GmbH、RGF
Staffing the Netherlands B.V.及びUnique NV他48社の⾦額を含めた合計額です。
(注4) 従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の年間平均雇⽤⼈員です。
3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
該当事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
75
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
【株式の総数】
種類 発⾏可能株式総数(株)
普通株式 6,000,000,000
6,000,000,000
【発⾏済株式】
種類
事業年度末現在
発⾏数(株)
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇現在
発⾏数(株)(注2)
(2025年6⽉23⽇)
上場⾦融商品取引所名⼜は登録
認可⾦融商品取引業協会名 内容
普通株式 1,563,912,149 1,563,912,149 東京証券取引所
(プライム市場) (注1)
1,563,912,149 1,563,912,149 - -
(注1) 単元株式数は100株です。
(注2) 提出⽇現在の発⾏数には、2025年6⽉1⽇からこの有価証券報告書提出⽇までの新株予約権の⾏使により発⾏された株式
数は、含まれていません。
(2) 【新株予約権等の状況】
【ストックオプション制度の内容】
当社は、ストックオプション制度を採⽤しています。当該制度は、会社法に基づき、新株予約権を発⾏する⽅法によるものです。(注
1)
本報告書提出⽇現在において決議しているストックオプションの付与対象者の区分及び⼈数
付与対象者の区分及び⼈数
決議年⽉⽇ 決議会 取締役(名) 執⾏役員、専⾨役員及
び上級職員(名)
2013年6⽉20⽇ 定時株主総会 4 13
2014年6⽉26⽇ 定時株主総会 4 13
2015年8⽉10⽇ 取締役会決議 4 17(注2)
2019年7⽉16⽇ 取締役会決議 5 6
2020年7⽉8⽇ 取締役会決議 4 5
2021年7⽉14⽇ 取締役会決議 4 5
2022年7⽉8⽇ 取締役会決議 3 9
2023年7⽉11⽇ 取締役会決議 4 5
2024年7⽉9⽇ 取締役会決議 4 4
(注1) 2021年6⽉17⽇に開催された当社の定時株主総会にて、取締役(社外取締役を除く。)に対する報酬等として年額14億
円以内の報酬内(1年間に付与する新株予約権の総数上限18,000個、新株予約権の⽬的となる株式数は1個当たり
100株の予定。)でストックオプションとして、新株予約権を発⾏することについて決議しています。
(注2) 新株予約権を割り当てる⽇において、既に執⾏役員を退任している者1名についても、2015年3⽉期業績連動報酬として
の株式報酬型ストックオプションとして付与しているため、執⾏役員に含めて記載しています。
76
当事業年度末及び提出⽇の前⽉末現在における新株予約権等の状況
・2013年6⽉20⽇定時株主総会及び2013年7⽉31⽇取締役会決議
(株式報酬型ストックオプション(2013年8⽉31⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 73(注1) 52(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 219,000(注1,3,4) 普通株式 156,000
(注1,3,4)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 1 同左
新株予約権の⾏使期間 2013年9⽉1⽇〜2033年8⽉31⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 317(注3,4)
資本組⼊額 159 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権者は新株予約権を⾏使することができる期
間内において、当社取締役、執⾏役員⼜は専⾨役員
のいずれの地位も喪失した⽇から10⽇を経過する⽇ま
でに限り、新株予約権を⾏使できる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
・2014年6⽉26⽇定時株主総会及び2014年11⽉13⽇取締役会決議
(株式報酬型ストックオプション(2014年12⽉26⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 80(注1) 67(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 240,000(注1,4) 普通株式 201,000
(注1,4)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 1 同左
新株予約権の⾏使期間 2014年12⽉27⽇〜2034年12⽉26⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 1,016(注4)
資本組⼊額 508 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権者は新株予約権を⾏使することができる期
間内において、当社取締役、執⾏役員⼜は専⾨役員
のいずれの地位も喪失した⽇から10⽇を経過する⽇ま
でに限り、新株予約権を⾏使できる。
新株予約権者の相続⼈は、新株予約権者が死亡した
⽇から1年間⼜は上記に定める⾏使期間の終期のいず
れか早い⽇までに限り、新株予約権を⾏使できるものと
する。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の交
付に関する事項 (注2) 同左
77
・2015年8⽉10⽇取締役会決議
(株式報酬型ストックオプション(2015年9⽉25⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 903(注1) 775(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 270,900(注1,4) 普通株式 232,500
(注1,4)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 1 同左
新株予約権の⾏使期間 2015年9⽉26⽇〜2035年9⽉25⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 1,061(注4)
資本組⼊額 531 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権者は新株予約権を⾏使することができる期
間内において、当社取締役、執⾏役員⼜は専⾨役員
のいずれの地位も喪失した⽇から10⽇(新株予約権者
が、新株予約権を割り当てる⽇において、既にいずれの
地位も喪失している場合には、新株予約権を割り当て
る⽇の翌⽇から1年)を経過する⽇までに限り、新株予
約権を⾏使できる。
新株予約権者の相続⼈は、新株予約権者が死亡した
⽇から1年間⼜は上記に定める⾏使期間の終期のいず
れか早い⽇までに限り、新株予約権を⾏使できるものと
する。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
(注1) 新株予約権1個につき⽬的となる株式数(以下「付与株式数」)は、以下のとおりとする。
2013年・2014年決議分︓3,000株
2015年決議分︓300株
なお、当社が、当社普通株式につき、株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき
同じ。)⼜は株式併合を⾏う場合、付与株式数を次の算式により調整し、調整の結果⽣じる1株未満の端数については、こ
れを切捨てるものとする。
調整後付与株式数 調整前付与株式数 × 株式分割・株式併合の⽐率
また、上記のほか、付与株式数の調整を必要とするやむを得ない事由が⽣じたときは、当社は取締役会の決議により合理
的な範囲で付与株式数の調整を⾏うことができる。
(注2) 当社が、以下に定める組織再編⾏為をする場合、組織再編⾏為の効⼒発⽣の時点において残存する新株予約権(以下
「残存新株予約権」)を有する新株予約権者に対し、会社法第236条第1項第8号イ、ニ⼜はホに掲げる株式会社(以
下、本注記において「再編対象会社」と総称する。)の新株予約権を、次の条件にて交付するものとする。この場合において
は、残存新株予約権は消滅するものとする。但し、次の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収
合併契約、新設合併契約、株式交換契約⼜は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
※組織再編⾏為
- 合併(合併により当社が消滅する場合に限る。)
- 株式交換(当社が完全⼦会社となる場合に限る。)
- 株式移転(当社が完全⼦会社となる場合に限る。)
・交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同⼀の数を交付する。
・新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
・新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の数
組織再編⾏為の条件等を勘案の上、⽬的である株式数につき合理的な調整がなされた数(以下「承継後株式数」)とす
る。但し、調整により⽣じる1株未満の端数は切捨てる。
・新株予約権の⾏使に際して出資される財産の価額
新株予約権の⾏使に際して出資される財産の価額は、当該各新株予約権を⾏使することにより交付を受けることができ
る株式1株当たりの払込⾦額を1円とし、これに付与株式数を乗じた⾦額とする。
78
・新株予約権を⾏使することができる期間
上表「新株予約権の⾏使期間」に定める新株予約権を⾏使することができる期間の開始⽇と組織再編⾏為の効⼒発⽣
⽇のいずれか遅い⽇から、「新株予約権の⾏使期間」に定める新株予約権を⾏使することができる期間の満了⽇までとす
る。
・新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本⾦及び資本準備⾦に関する事項
下記により決定する。
(a) 新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本⾦の額は、会社計算規則第17条第1項に従い
算出される資本⾦等増加限度額の2分の1の⾦額とし、計算の結果⽣じる1円未満の端数は、これを切り上げるものと
する。
(b) 新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本準備⾦の額は、上記(a)に記載の資本⾦等増
加限度額から上記(a)に定める増加する資本⾦の額を減じた額とする。
・譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要する。
・新株予約権の取得条項
新株予約権の⽬的である株式の内容として当社が株主総会の決議によってその全部を取得することについて定めを設け
る定款変更承認の議案、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案、⼜は当社が完全⼦会社となる株式交換契約
もしくは株式移転計画承認の議案が当社株主総会決議により承認された場合(株主総会決議が不要な場合は、当社
取締役会決議により承認された場合)は、当社取締役会が別途定める⽇に、当社は無償で新株予約権を取得すること
ができる。
・新株予約権の⾏使条件
上表「新株予約権の⾏使の条件」に準じて決定する。
・新株予約権を⾏使した新株予約権者に交付する株式の数に1株に満たない端数が⽣じた場合
これを切捨てる。
(注3) 当社は2014年7⽉31⽇付で株式1株につき10株の株式分割を⾏っています。これにより2013年決議分については「新株
予約権の⽬的となる株式の数」及び「新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合の株式の価格及び資本組⼊額」が調
整されています。なお、2014年決議分の当初付与株式数は、当該株式分割による調整後の数です。
(注4) 当社は2017年7⽉1⽇付で株式1株につき3株の株式分割を⾏っています。これにより「新株予約権の⽬的となる株式の
数」及び「新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額」が調整されています。
79
・2019年7⽉16⽇取締役会決議
(ストックオプション(2019年7⽉31⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 3,291(注1) 3,291(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 329,100(注1) 普通株式 329,100
(注1)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 3,718 同左
新株予約権の⾏使期間 2019年7⽉31⽇〜2029年7⽉30⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 3,718
資本組⼊額 1,859 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権1個当たりの⼀部⾏使はできないものとす
る。
新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権
者」)は、新株予約権を⾏使することができる期間内に
おいて、当社の取締役⼜は執⾏役員のいずれの地位も
喪失した場合、その⽇から3年以内⼜は新株予約権の
⾏使期間の終期のいずれか早い⽇までに限り、新株予
約権を⾏使できるものとする。
新株予約権の質⼊れその他⼀切の処分は認められな
いものとする。
その他の条件については、当社取締役会の決議に基づ
き、当社と新株予約権者との間で締結される新株予約
権割当契約書に定めるところによる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
80
・2020年7⽉8⽇取締役会決議
(ストックオプション(2020年7⽉27⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 2,520(注1) 2,520(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 252,000(注1) 普通株式 252,000
(注1)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 3,558 同左
新株予約権の⾏使期間 2020年7⽉27⽇〜2030年7⽉26⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 3,558
資本組⼊額 1,779 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権1個当たりの⼀部⾏使はできないものとす
る。
新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権
者」)は、新株予約権を⾏使することができる期間内に
おいて、当社の取締役⼜は執⾏役員のいずれの地位も
喪失した場合、その⽇から3年以内⼜は新株予約権の
⾏使期間の終期のいずれか早い⽇までに限り、新株予
約権を⾏使できるものとする。
新株予約権の質⼊れその他⼀切の処分は認められな
いものとする。
その他の条件については、当社取締役会の決議に基づ
き、当社と新株予約権者との間で締結される新株予約
権割当契約書に定めるところによる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
81
・2021年7⽉14⽇取締役会決議
(ストックオプション(2021年7⽉29⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 6,882(注1) 6,882(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 688,200(注1) 普通株式 688,200
(注1)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 5,762 同左
新株予約権の⾏使期間 2022年4⽉1⽇〜2031年7⽉28⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 5,762
資本組⼊額 2,881 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権1個当たりの⼀部⾏使はできないものとす
る。
新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権
者」)は、新株予約権を⾏使することができる期間内に
おいて、当社の取締役⼜は執⾏役員のいずれの地位も
喪失した場合、その⽇から3年以内⼜は新株予約権の
⾏使期間の終期のいずれか早い⽇までに限り、新株予
約権を⾏使できるものとする。
新株予約権の質⼊れその他⼀切の処分は認められな
いものとする。
その他の条件については、当社取締役会の決議に基づ
き、当社と新株予約権者との間で締結される新株予約
権割当契約書に定めるところによる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
82
・2022年7⽉8⽇取締役会決議
(ストックオプション(2022年7⽉25⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 4,851(注1) 4,851(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 485,100(注1) 普通株式 485,100
(注1)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 4,700 同左
新株予約権の⾏使期間 2023年4⽉1⽇〜2032年7⽉24⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 4,700
資本組⼊額 2,350 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権1個当たりの⼀部⾏使はできないものとす
る。
新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権
者」)は、新株予約権を⾏使することができる期間内に
おいて、当社⼜は当社の⼦会社の取締役⼜は執⾏役
員若しくは使⽤⼈のいずれの地位も喪失した場合、その
⽇から3年以内⼜は新株予約権の⾏使期間の終期の
いずれか早い⽇までに限り、新株予約権を⾏使できるも
のとする。
新株予約権の質⼊れその他⼀切の処分は認められな
いものとする。
その他の条件については、当社取締役会の決議に基づ
き、当社と新株予約権者との間で締結される新株予約
権割当契約書に定めるところによる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
83
・2023年7⽉11⽇取締役会決議
(ストックオプション(2023年7⽉26⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 4,405(注1) 4,405(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 440,500(注1) 普通株式 440,500
(注1)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 4,773 同左
新株予約権の⾏使期間 2024年4⽉1⽇〜2033年7⽉25⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 4,773
資本組⼊額 2,387 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権1個当たりの⼀部⾏使はできないものとす
る。
新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権
者」)は、新株予約権を⾏使することができる期間内に
おいて、当社の取締役⼜は執⾏役員のいずれの地位も
喪失した場合、その⽇から3年以内⼜は新株予約権の
⾏使期間の終期のいずれか早い⽇までに限り、新株予
約権を⾏使できるものとする。
新株予約権の質⼊れその他⼀切の処分は認められな
いものとする。
その他の条件については、当社取締役会の決議に基づ
き、当社と新株予約権者との間で締結される新株予約
権割当契約書に定めるところによる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
(注1) 新株予約権1個につき⽬的となる株式数(以下「付与株式数」)は、100株とする。
なお、当社が、新株予約権を割り当てる⽇(以下「割当⽇」)後、当社普通株式について株式分割(当社普通株式の株式
無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)⼜は株式併合を⾏う場合、次の算式により付与株式数を調整
し、調整の結果⽣じる1株未満の端数については、これを切捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×株式分割・株式併合の⽐率
また、割当⽇後、当社が合併⼜は会社分割を⾏う場合その他これらの場合に準じて付与株式数の調整を必要とするやむ
を得ない事由が⽣じたときは、当社は、合理的な範囲で付与株式数の調整を⾏うことができるものとする。
(注2) 当社が、以下に定める組織再編⾏為をする場合、組織再編⾏為の効⼒発⽣の時点において残存する新株予約権(以下
「残存新株予約権」)を有する新株予約権者に対し、会社法第236条第1項第8号イないしホに掲げる株式会社(以下、
本注記において「再編対象会社」と総称する。)の新株予約権を、以下の条件にて交付するものとする。この場合においては、
残存新株予約権は消滅するものとする。
※組織再編⾏為
- 合併(合併により当社が消滅する場合に限る。)
- 吸収分割(当社が分割会社となる場合に限る。)
- 新設分割
- 株式交換(当社が完全⼦会社となる場合に限る。)
- 株式移転
但し、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契
約、新設分割計画、株式交換契約⼜は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
・交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同⼀の数を交付する。
84
・新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
・新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の数
組織再編⾏為の条件等を勘案の上、上記(注1)に準じて決定する。
・新株予約権の⾏使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の⾏使に際して出資される財産の価額は、組織再編⾏為の条件等を勘案の上、新株予約
権の⾏使に際して出資される財産の株式1株当たりの価額(以下「⾏使価額」)を調整して得られる組織再編後の⾏使
価額に、上記「新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の数」に従って決定される当該新株予約権の⽬的であ
る再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。
・新株予約権を⾏使することができる期間
上表「新株予約権の⾏使期間」に定める新株予約権を⾏使することができる期間の開始⽇と組織再編⾏為の効⼒発
⽣⽇のいずれか遅い⽇から、上表「新株予約権の⾏使期間」に定める新株予約権を⾏使することができる期間の末⽇ま
でとする。
・新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本⾦及び資本準備⾦に関する事項
下記により決定する。
(a) 新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本⾦の額は、会社計算規則第17条第1項に従い
算出される資本⾦等増加限度額の2分の1の⾦額とし、計算の結果⽣じる1円未満の端数は、これを切り上げるもの
とする。
(b) 新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本準備⾦の額は、上記(a)に記載の資本⾦等増
加限度額から上記(a)に定める増加する資本⾦の額を減じた額とする。
・譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要する。
・新株予約権の⾏使条件
上表「新株予約権の⾏使の条件」に準じて決定する。
・新株予約権の取得に関する事項
新株予約権者が権利⾏使をする前に、上表「新株予約権の⾏使の条件」の定め⼜は新株予約権割当契約の定めに
より新株予約権を⾏使することができなくなった場合は、当社は、取締役会が別途定める⽇をもって、当該新株予約権を
無償で取得することができる。
・新株予約権を⾏使した新株予約権者に交付する株式の数に1株に満たない端数が⽣じた場合
これを切捨てる。
85
・2024年7⽉9⽇取締役会決議
(ストックオプション(2024年7⽉24⽇発⾏))
事業年度末現在
(2025年3⽉31⽇)
提出⽇の前⽉末現在
(2025年5⽉31⽇)
新株予約権の数(個) 2,525(注1) 2,525(注1)
新株予約権の⽬的となる株式の
種類、内容及び数 普通株式 252,500(注1) 普通株式 252,500
(注1)
新株予約権の⾏使時の払込⾦額(円) 8,937 同左
新株予約権の⾏使期間 2025年4⽉1⽇〜2034年7⽉23⽇ 同左
新株予約権の⾏使により株式を発⾏する
場合の株式の発⾏価格及び資本組⼊額
(
)
発⾏価格 8,937
資本組⼊額 4,469 同左
新株予約権の⾏使の条件
新株予約権1個当たりの⼀部⾏使はできないものとす
る。
新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権
者」)は、新株予約権を⾏使することができる期間内に
おいて、当社の取締役⼜は執⾏役員のいずれの地位も
喪失した場合、その⽇から3年以内⼜は新株予約権の
⾏使期間の終期のいずれか早い⽇までに限り、新株予
約権を⾏使できるものとする。
新株予約権の質⼊れその他⼀切の処分は認められな
いものとする。
その他の条件については、当社取締役会の決議に基づ
き、当社と新株予約権者との間で締結される新株予約
権割当契約書に定めるところによる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役
会の承認を要する。 同左
組織再編成⾏為に伴う新株予約権の
交付に関する事項 (注2) 同左
(注1) 新株予約権1個につき⽬的となる株式数(以下「付与株式数」)は、100株とする。
なお、当社が、新株予約権を割り当てる⽇(以下「割当⽇」)後、当社普通株式について株式分割(当社普通株式の株式
無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)⼜は株式併合を⾏う場合、次の算式により付与株式数を調整
し、調整の結果⽣じる1株未満の端数については、これを切捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×株式分割・株式併合の⽐率
また、割当⽇後、当社が合併⼜は会社分割を⾏う場合その他これらの場合に準じて付与株式数の調整を必要とするやむ
を得ない事由が⽣じたときは、当社は、合理的な範囲で付与株式数の調整を⾏うことができるものとする。
(注2) 当社が、以下に定める組織再編⾏為をする場合、組織再編⾏為の効⼒発⽣の時点において残存する新株予約権(以下
「残存新株予約権」)を有する新株予約権者に対し、会社法第236条第1項第8号イないしホに掲げる株式会社(以下、
本注記において「再編対象会社」と総称する。)の新株予約権を、以下の条件にて交付するものとする。この場合においては、
残存新株予約権は消滅するものとする。
※組織再編⾏為
- 合併(合併により当社が消滅する場合に限る。)
- 吸収分割(当社が分割会社となる場合に限る。)
- 新設分割
- 株式交換(当社が完全⼦会社となる場合に限る。)
- 株式移転
但し、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契
約、新設分割計画、株式交換契約⼜は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
・交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同⼀の数を交付する。
86
・新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
・新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の数
組織再編⾏為の条件等を勘案の上、上記(注1)に準じて決定する。
・新株予約権の⾏使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の⾏使に際して出資される財産の価額は、組織再編⾏為の条件等を勘案の上、新株予約
権の⾏使に際して出資される財産の株式1株当たりの価額(以下「⾏使価額」)を調整して得られる組織再編後の⾏使
価額に、上記「新株予約権の⽬的である再編対象会社の株式の数」に従って決定される当該新株予約権の⽬的であ
る再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。
・新株予約権を⾏使することができる期間
上表「新株予約権の⾏使期間」に定める新株予約権を⾏使することができる期間の開始⽇と組織再編⾏為の効⼒発
⽣⽇のいずれか遅い⽇から、上表「新株予約権の⾏使期間」に定める新株予約権を⾏使することができる期間の末⽇ま
でとする。
・新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本⾦及び資本準備⾦に関する事項
下記により決定する。
(a) 新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本⾦の額は、会社計算規則第17条第1項に従い
算出される資本⾦等増加限度額の2分の1の⾦額とし、計算の結果⽣じる1円未満の端数は、これを切り上げるもの
とする。
(b) 新株予約権の⾏使により株式を発⾏する場合における増加する資本準備⾦の額は、上記(a)に記載の資本⾦等増
加限度額から上記(a)に定める増加する資本⾦の額を減じた額とする。
・譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要する。
・新株予約権の⾏使条件
上表「新株予約権の⾏使の条件」に準じて決定する。
・新株予約権の取得に関する事項
新株予約権者が権利⾏使をする前に、上表「新株予約権の⾏使の条件」の定め⼜は新株予約権割当契約の定めに
より新株予約権を⾏使することができなくなった場合は、当社は、取締役会が別途定める⽇をもって、当該新株予約権を
無償で取得することができる。
・新株予約権を⾏使した新株予約権者に交付する株式の数に1株に満たない端数が⽣じた場合
これを切捨てる。
【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【⾏使価額修正条項付新株予約権付社債券等の⾏使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発⾏済株式総数、資本⾦等の推移】
年⽉⽇
発⾏済株式
総数増減数
(株)
発⾏済株式
総数残⾼
(株)
資本⾦増減額
(百万円)
資本⾦残⾼
(百万円)
資本準備⾦
増減額
(百万円)
資本準備⾦
残⾼
(百万円)
2024年3⽉29⽇
(注) △46,118,081 1,649,841,949 - 40,000 - -
2025年3⽉24⽇
(注) △85,929,800 1,563,912,149 - 40,000 - -
(注) ⾃⼰株式の消却によるものであります。
87
(5) 【所有者別状況】
2025年3⽉31⽇現在
区分
株式の状況(1単元の株式数100株)
単元未満
株式の状況
(株)
政府及び
地⽅公共
団体
⾦融機関 ⾦融商品
取引業者
その他の
法⼈
外国法⼈等 個⼈
その他
個⼈以外 個⼈
株主数
(⼈) - 105 64 759 1,210 489 48,683 51,310 -
所有株式数
(単元) - 5,318,981 210,517 903,543 7,190,821 6,421 2,006,857 15,637,140 198,149
所有株式数
の割合
(
%
)
- 34.01 1.34 5.77 45.97 0.04 12.83 100.00 -
(注) ⾃⼰株式36,408,381株は「個⼈その他」に364,083単元、「単元未満株式の状況」に81株含まれています。
(6) 【⼤株主の状況】
2025年3⽉31⽇現在
⽒名⼜は名称 住所 所有株式数
(千株)
発⾏済株式(⾃⼰株
式を除く)の総数に対
する所有株式数の割
合(%)
⽇本マスタートラスト信託銀⾏㈱(信託
⼝)
東京都港区⾚坂1-8-1 ⾚坂インターシティ
AIR 294,439 19.27
㈱⽇本カストディ銀⾏(信託⼝) 東京都中央区晴海1-8-12 111,218 7.28
STATE STREET BANK AND
TRUSTCOMPANY 505001(常任代
理⼈ ㈱みずほ銀⾏決済営業部
)
ONE CONGRESS STREET, SUITE 1,
BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港
区港南2-15-1 品川インターシティA棟
)
63,336 4.14
JP MORGAN CHASE BANK
385632
(常任代理⼈ ㈱みずほ銀⾏決済営業
)
25 BANK STREET, CANARY WHARF,
LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM
(東京都港区港南2-15-1 品川インターシティ
A棟
)
46,246 3.02
STATE STREE TBANK WEST
CLIENT - TREATY 505234(常任
代理⼈ ㈱みずほ銀⾏決済営業部
)
1776 HERITAGE DRIVE, NORTH
QUINCY, MA 02171,U.S.A.(東京都港区
港南2-15-1 品川インターシティA棟
)
29,454 1.92
GIC PRIVATE LIMITED - C(常任
代理⼈ ㈱三菱UFJ銀⾏)
168 ROBINSON ROAD #37-01
CAPITAL TOWER SINGAPORE
068912(東京都千代⽥区丸の内1-4-5
済事業部
)
28,874 1.89
⽇本マスタートラスト信託銀⾏㈱(株式
付与ESOP信託⼝・76826⼝)
東京都港区⾚坂1-8-1 ⾚坂インターシティ
AIR 28,852 1.88
⽇本テレビ放送網㈱ 東京都港区東新橋1-6-1 25,500 1.66
⽇本マスタートラスト信託銀⾏㈱(株式
付与ESOP信託⼝・76576⼝)
東京都港区⾚坂1-8-1 ⾚坂インターシティ
AIR 23,745 1.55
GOVERNMENT OF NORWAY(常
任代理⼈ シティバンク、エヌ・エイ東京
⽀店
)
BANKPLASSEN 2, 0107 OSLO1 OSLO
0107 NO(東京都新宿区新宿6-27-30) 22,678 1.48
- 674,347 44.14
(注1) ⾃⼰株式(36,408,381株)には、役員報酬BIP信託により当該信託が保有する株式(2,873,714株)、並びに株式付与
ESOP信託に係る信託⼝が保有する株式(57,914,467株)は含まれていません。
(注2) 2020年5⽉11⽇付で公衆の縦覧に供されている⼤量保有報告書において、三井住友トラスト・アセットマネジメント㈱並びにその
共同保有者である⽇興アセットマネジメント㈱が2020年4⽉30⽇現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、
当社として2025年3⽉31⽇時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記⼤株主の状況では考慮していません。
なお、当該報告書の内容は以下のとおりです。
88
⽒名⼜は名称 住所 所有株式数
(千株)
株券等保有割合
(%)
三井住友トラスト・アセット マネジメン
ト㈱ 東京都港区芝公園1-1-1 48,135 2.84
⽇興アセットマネジメント㈱ 東京都港区⾚坂9-7-1 37,486 2.21
- 85,622 5.05
(注3) 2020年7⽉21⽇付で公衆の縦覧に供されている⼤量保有報告書の変更報告書において、野村證券㈱並びにその共同保有者
であるNOMURA INTERNATIONAL PLC及び野村アセットマネジメント㈱が2020年7⽉15⽇現在で以下の株式 所有して
いる旨が記載されているものの、当社として2025年3⽉31⽇時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記⼤株
主の状況では考慮していません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりです。
⽒名⼜は名称 住所 所有株式数
(千株)
株券等保有割合
(%)
野村證券㈱ 東京都中央区⽇本橋1-9-1 2,572 0.15
NOMURA INTERNATIONAL
PLC
1 Angel Lane, London EC4R 3AB, United
Kingdom 1,812 0.11
野村アセットマネジメント㈱ 東京都江東区豊洲2-2-1 83,182 4.90
- 87,567 5.16
(注4) 2025年4⽉3⽇付で公衆の縦覧に供されている⼤量保有報告書の変更報告書において、ブラックロック・ジャパン㈱並びにその共
同保有者であるBlackRock Advisers, LLC、BlackRock Financial Management, Inc.、BlackRock (Netherlands)
BV、BlackRock Fund Managers Limited、BlackRock Asset Management Canada Limited、BlackRock Asset
Management Ireland Limited、BlackRock Fund Advisors、BlackRock Institutional Trust Company, N.A.及
びBlackRock Investment Management (UK) Limitedが2025年3⽉31⽇現在で以下の株式を所有している旨が記載
されているものの、当社として2025年3⽉31⽇時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記⼤株主の状況では
考慮していません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりです。
⽒名⼜は名称 住所 所有株式数
(千株)
株券等保有割合
(%)
ブラックロック・ジャパン㈱ 東京都千代⽥区丸の内1-8-3 34,489 2.21
BlackRock Advisers, LLC ⽶国 デラウェア州 ウィルミントン リトル・フォールズ・
ドライブ 251 2,848 0.18
BlackRock Financial
Management, Inc.
⽶国 デラウェア州 ウィルミントン リトル・フォールズ・
ドライブ 251 1,740 0.11
BlackRock (Netherlands) BV オランダ王国 アムステルダム HA1096 アムステル
プレイン 1 5,168 0.33
BlackRock Fund Managers
Limited 英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 12 4,514 0.29
BlackRock Asset
Management Canada Limited
カナダ国 オンタリオ州 トロント市 ベイ・ストリート
161、2500号 2,301 0.15
BlackRock Asset
Management Ireland Limited
アイルランド共和国 ダブリン ボールスブリッジ ボー
ルスブリッジパーク 2 1階 10,663 0.68
BlackRock Fund Advisors ⽶国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・
ストリート 400 28,117 1.80
BlackRock Institutional Trust
Company, N.A.
⽶国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・
ストリート 400 20,456 1.31
BlackRock Investment
Management (UK) Limited 英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 12 2,046 0.13
- 112,347 7.18
89
(注5) 2025年3⽉24⽇付で公衆の縦覧に供されている⼤量保有報告書の変更報告書において、Capital Research and
Management Company並びにその共同保有者であるCapital International, Inc.が2025年3⽉14⽇現在で以下の株
式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3⽉31⽇時点における実質所有株式数の確認ができませんの
で、上記⼤株主の状況では考慮していません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりです。
⽒名⼜は名称 住所 所有株式数
(千株)
株券等保有割合
(%)
Capital Research and
Management Company
アメリカ合衆国カリフォルニア州、ロスアンジェルス、サ
ウスホープ・ストリート333 66,223 4.01
Capital International, Inc. アメリカ合衆国カリフォルニア州、ロスアンジェルス、サ
ウスホープ・ストリート333 2,126 0.13
- 68,350 4.14
(7) 【議決権の状況】
【発⾏済株式】
2025年3⽉31⽇現在
区分 株式数(株) 議決権の数(個) 内容
無議決権株式 - - -
議決権制限株式(⾃⼰株式等) - - -
議決権制限株式(その他) - - -
完全議決権株式(⾃⼰株式等)
(⾃⼰保有株式)
普通株式
36
,
408
,
300
- -
完全議決権株式(その他) 普通株式
1
,
527
,
305
,
700 15,273,057 -
単元未満株式 普通株式
198
,
149 - -
発⾏済株式総数 1,563,912,149 - -
総株主の議決権 - 15,273,057 -
【⾃⼰株式等】
2025年3⽉31⽇現在
所有者の⽒名
⼜は名称 所有者の住所
⾃⼰名義
所有株式数
(株)
他⼈名義
所有株式数
(株)
所有株式数
の合計
(株)
発⾏済株式
総数に対する
所有株式数
の割合(%)
(⾃⼰保有株式)
㈱リクルートホールディングス
東京都千代⽥区丸の内⼀丁
⽬9番2号 36,408,300 - 36,408,300 2.32
- 36,408,300 - 36,408,300 2.32
(注) 上記の他、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託に係る株式が当社の連結財務諸表上、⾃⼰株式に計上されていま
す。当該株式及び単元未満株式を含めた連結財務諸表上の⾃⼰株式数は97,196,562株です。
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
役員・従業員株式所有制度の内容は以下のとおりです。
・当社及び当社グループ会社の取締役及び執⾏役員等(以下「取締役等」)を対象とした、信託を活⽤した株式報酬制度(以下「本株
式報酬制度」)。
・HRテクノロジーSBUの従業員を主な対象とした、当社の株式を⽤いた株式交付制度(以下「本株式交付制度」)。
90
取締役等を対象とした株式報酬制度について
導⼊の⽬的
役員報酬の⻑期インセンティブプランとして、取締役等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にすることで、中⻑期的な企
業価値増⼤への貢献意識を⾼めることを⽬的としています。2016年より当社の取締役等を対象として導⼊し、2018年より当社グ
ループ会社の取締役等を対象として加えました。
制度の概要
本株式報酬制度は、役員報酬Board Incentive Plan信託(以下「BIP信託」)の仕組みを採⽤しています。BIP信託とは、欧⽶
の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度及び譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位や、
業績連動型とする場合には業績⽬標の達成度等に応じて、当社株式及び当社株式の換価処分⾦相当額の⾦銭(以下「当社株
式等」)を取締役等に交付⼜は給付(以下「交付等」)する制度です。当社は、毎年、新たなBIP信託の設定、⼜は当初の信託期
間の満了前に既存のBIP信託の変更及び追加信託を⾏うことにより、本株式報酬制度を継続的に使⽤することを予定しています。
信託契約の内容
当社の取締役等を対象とするBIP信託 当社グループ会社の取締役等を対象とするBIP信託
2018年度
設定分
2023年度
設定分
(注1)
2024年度
設定分
(注2)
2025年度
設定分
(注3)
2020年度
設定分
2023年度
設定分
(注4)
2024年度
設定分
(注2)
2025年度
設定分
(注5)
信託の種類 特定単独運⽤の⾦銭信託以外の⾦銭の信託(他益信託)
信託の⽬的 当社の取締役等に対するインセンティブの付与 当社グループ会社の取締役等に対するインセンティブの
付与
委託者 当社
受託者 三菱UFJ信託銀⾏㈱
(共同受託者 ⽇本マスタートラスト信託銀⾏㈱)
受益者 取締役等のうち受益者要件を満たす者
信託管理⼈ 当社と利害関係のない第三者
信託契約⽇
2018年
11⽉14⽇
(20245
⽉16⽇付
で変更)
2017年
5⽉15⽇
(20235
⽉18⽇付
で変更)
2018年
5⽉17⽇
(20245
⽉16⽇付
で変更)
2016年
11⽉11⽇
(20255
⽉12⽇付
で変更)
2020年
5⽉28⽇
(20235
⽉18⽇付
で変更)
2020年
5⽉28⽇
(20235
⽉18⽇付
で変更)
2018年
5⽉17⽇
(20245
⽉16⽇付
で変更)
2020年
2⽉17⽇
(20255
⽉12⽇付
で変更)
信託の期間
(予定)
2018年
1114
2027
8⽉末⽇
2017年
5⽉15⽇
2026
8⽉末⽇
2018年
5⽉17⽇
2027
8⽉末⽇
2016年
11⽉11⽇
2028
8⽉末⽇
2020年
5⽉28⽇
2026
8⽉末⽇
2020年
5⽉28⽇
2026
8⽉末⽇
2018年
5⽉17⽇
2027
8⽉末⽇
2020年
2⽉17⽇
2028
8⽉末⽇
議決権⾏使 ⾏使しないものとします。
取得株式の種類 当社普通株式
信託⾦の⾦額
(信託報酬及び
信託費⽤を含む)
約2億円
約18億円
(うち当社
取締役分
12億円)
約22億円
(うち当社
取締役分
14億円)
約20億円
(うち当社
取締役分
14億円)
約4億円 約20億円 約19億円 約22億円
株式の取得時期 2018年
11⽉15⽇
2023年
5⽉23⽇
2024年
5⽉21⽇
2025年
5⽉14⽇
2020年
5⽉29⽇
2023年
5⽉23⽇
2024年
5⽉21⽇
2025年
5⽉14⽇
株式の取得⽅法 株式市場から取得
帰属権利者 当社
残余財産
帰属権利者である当社が受領できる残余財産は、信託⾦から株式取得資⾦を控除した
信託費⽤準備⾦等の範囲内とします。
(注1) 2017年5⽉15⽇設定分を変更及び追加信託したもの
(注2) 2018年5⽉17⽇設定分を変更及び追加信託したもの
(注3) 2016年11⽉11⽇設定分を変更及び追加信託したもの
(注4) 2020年5⽉28⽇設定分を変更及び追加信託したもの
91
(注5) 2020年2⽉17⽇設定分を変更及び追加信託したもの
本信託に拠出される信託⾦の予定額及び本信託から交付等が⾏われる当社株式等の予定株数
当社の取締役(社外取締役を除く)を対象者として、事業年度ごとに本信託に拠出される信託⾦の合計額及び1事業年度当たり
に本信託から交付等が⾏われる当社株式等の総数は、以下の上限に服するものとします。
- 合計上限額
20
- 合計上限株数
700,000株
本株式報酬制度による受益権その他の権利を受け取ることができる者の範囲
当社及び当社グループ会社の取締役等のうち受益者要件を満たす者
(ご参考)当事業年度中にBIP信託から役員に交付された株式の状況は以下のとおりです。
区分 株式数(株) 交付者数(⼈)
取締役(社外取締役を除く) 36,300 1
社外取締役 0 0
従業員を対象とした株式交付制度について
導⼊の⽬的
従業員の中⻑期的な企業価値増⼤への貢献意識を⾼め、企業価値を最⼤化していくことを⽬的として、2021年より本株式交付
制度を導⼊しました。
グローバルに展開するテクノロジー上場企業は、従業員報酬の⼀部として株式交付制度を既に広く活⽤しており、HRテクノロジー
SBUの従業員を主な対象とした本株式交付制度の導⼊は、当社の今後の採⽤活動にも⼤いに資すると考えられます。
制度の概要
本株式交付制度では、株式付与Employee Stock Ownership Plan信託(以下「ESOP信託」)と称する仕組みを採⽤します。
ESOP信託とは、従業員インセンティブ・プランであり、ESOP信託が取得した当社株式を、本株式交付制度導⼊にあわせて定める
株式交付規程に基づく⼀定の要件を充⾜する従業員に交付するものです。当社は、本株式交付制度を継続的に実施することを
現時点において想定しており、今後もESOP信託による当社株式の取得を検討していきます。
92
信託契約の内容
2022年度設定分① 2022年度設定分② 2024年度設定分(注)
信託の種類 特定単独運⽤の⾦銭信託以外の⾦銭の信託(他益信託)
信託の⽬的 主にHRテクノロジーSBUに所属する従業員に対するインセンティブの付与
委託者 当社
受託者 三菱UFJ信託銀⾏㈱
(共同受託者 ⽇本マスタートラスト信託銀⾏㈱)
受益者 主にHRテクノロジーSBUに所属する従業員
信託管理⼈ 当社と利害関係のない第三者
信託契約⽇ 2022年5⽉24⽇(2025年
5⽉12⽇付で変更)
20221122(2025
年5⽉12⽇付で変更)
2021年5⽉25⽇(2024年
5⽉23⽇付で変更)
信託の期間(予定) 20225242028
年5⽉末⽇
2022 11 22
2028年11⽉末⽇
20215252027
年5⽉末⽇
議決権⾏使 ⾏使しないものとします。
取得株式の種類 当社普通株式
信託⾦の⾦額
(信託報酬及び信託
費⽤を含む)
124,179,291,600円 157,723,000,000円 139,460,500,000円
株式の取得時期 2022年6⽉1⽇ 2022年11⽉29⽇ 2024年5⽉30⽇
株式の取得⽅法 第三者割当による⾃⼰株式の処分
帰属権利者 当社
残余財産 帰属権利者である当社が受領できる残余財産は、信託⾦から株式取得資⾦を控除した信託
⽤準備⾦等の範囲内とします。
(注) 2021年5⽉25⽇設定分を変更及び追加信託したもの
本株式交付制度による受益権その他の権利を受け取ることができる者の範囲
主にHRテクノロジーSBUに所属する従業員のうち受益者要件を満たす者
93
2 【⾃⼰株式の取得等の状況】
【株式の種類等】 会社法第155条第3号及
第7号による普通株式の取得
(1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
区分 株式数(株) 価額の総額(百万円)
取締役会(2023年12⽉13⽇)での決議状況
(取得期間2023年12⽉14⽇〜2024年7⽉17⽇) 46,000,000 200,000
当事業年度前における取得⾃⼰株式 18,109,600 108,699
当事業年度における取得⾃⼰株式 12,697,600 91,300
残存決議株式の総数及び価額の総額 15,192,800 0
当事業年度の末⽇現在の未⾏使割合(%) 33.03 0
当期間における取得⾃⼰株式 - -
提出⽇現在の未⾏使割合(%) 33.03 0
区分 株式数(株) 価額の総額(百万円)
取締役会(2024年7⽉9⽇、2025年2⽉12⽇)での決議
状況(取得期間 2024年7⽉10⽇〜2025年2⽉12⽇) 87,000,000 600,000
当事業年度前における取得⾃⼰株式 - -
当事業年度における取得⾃⼰株式 64,634,700 599,999
残存決議株式の総数及び価額の総額 22,365,300 0
当事業年度の末⽇現在の未⾏使割合(%) 25.71 0
当期間における取得⾃⼰株式 - -
提出⽇現在の未⾏使割合(%) 25.71 0
(注) 2025年2⽉12⽇開催の取締役会において、2024年7⽉10⽇から2025年7⽉9⽇までとしていた取得期間を2025年2⽉12⽇
までに短縮する決議を⾏いました。
区分 株式数(株) 価額の総額(百万円)
取締役会(2025年2⽉28⽇、2025年4⽉25⽇)での決議
状況(取得期間 2025年3⽉3⽇〜2025年12⽉23⽇) 62,000,000 450,000
当事業年度前における取得⾃⼰株式 - -
当事業年度における取得⾃⼰株式 14,608,700 128,369
残存決議株式の総数及び価額の総額 47,391,300 321,630
当事業年度の末⽇現在の未⾏使割合(%) 76.44 71.47
当期間における取得⾃⼰株式 41,003,800 321,629
提出⽇現在の未⾏使割合(%) 10.30 0
94
(注) 2025年4⽉25⽇開催の取締役会において、取得し得る株式の総数を52,000,000株から62,000,000株に⼤する決議を⾏
いました。
(3) 【株主総会決議⼜は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分 株式数(株) 価額の総額(百万円)
当事業年度における取得⾃⼰株式 377 3
当期間における取得⾃⼰株式 - -
(注) 当期間における取得⾃⼰株式には、2025年6⽉1⽇から有価証券報告書提出⽇までの単元未満株式の買取りによる株式は含
まれていません。
(4) 【取得⾃⼰株式の処理状況及び保有状況】
区分
当事業年度 当期間
株式数(株) 処分価額の総額
(百万円) 株式数(株) 処分価額の総額
(百万円)
引き受ける者の募集を⾏った
取得⾃⼰株式 20,000,000 140,000 - -
消却の処分を⾏った取得⾃⼰株式 85,929,800 660,705 - -
合併、株式交換、株式交付、会社
分割に係る
移転を⾏った取得⾃⼰株式
- - - -
その他(新株予約権の権利⾏使) 16,300 120 140,400 1,083
保有⾃⼰株式数 36,408,381 - 77,271,781 -
(注1) 当期間における保有⾃⼰株式数には、2025年6⽉1⽇から有価証券報告書提出⽇までの単元未満株式の買取りによる株式
数は含めていません。
(注2) 上記保有⾃⼰株式数の他、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託に係る株式が当社の連結財務諸表上、⾃⼰株式に
計上されています。当該株式を含めた当連結会計年度末における⾃⼰株式数は97,196,562株です。
95
3 【配当政策】
当社は、持続的な利益成⻑と企業価値向上に繋がる戦略的投資を優先的に実⾏することが、株主共通の利益に資すると考えています。
加えて、当社は、株主に対する利益還元もキャピタルアロケーションの重要な施策の1つとして認識し、中⻑期的な資⾦需要・財務状況の
⾒通しを踏まえつつ、安定的な1株当たりの配当を継続的に⾏うよう努めていきます。
なお、⾃⼰株式の取得については、市場環境及び財務状況の⾒通し等を踏まえ、実施の是⾮について検討します。
2025年3⽉期の配当は、1株当たり24.0円(うち、中間配当12.0円、期末配当12.0円)としました。
当社は中間期末⽇及び期末⽇を基準に年2回剰余⾦の配当を⾏う⽅針としています。
剰余⾦の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず
取締役会の決議によることとしています。
来期の配当は、1株当たり25.0円(うち、中間配当12.5円、期末配当12.5円)を予定しています。
決議年⽉⽇ 配当⾦の総額(百万円) 1株当たり配当額(円)
2024年11⽉11⽇
取締役会決議 18,696 12.0
2025年5⽉9⽇
取締役会決議 18,330 12.0
96
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
企業統治の体制の概要等について
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え⽅
取締役会は、リクルートグループ経営理念に基づいて、⻑期的に発展し、従業員・個⼈ユーザー・企業クライアント・株主・取引先・
NPO・NGO・国・⾏政及び地域社会等、すべてのステークホルダーにとって魅⼒的な企業として継続的に企業価値及び株主価値を
向上させていく上で、コーポレート・ガバナンスを重視しています。
また当社は、持続的な企業価値向上のためには、すべてのステークホルダーとの共存共栄を、健全なガバナンスの下で⽬指していくこ
とが重要であると考えています。その実現のため、サステナビリティ⽬標を掲げるとともに、コーポレート・ガバナンスを企業活動の重要な
基盤として定めて取組んでいます。
企業統治の体制の概要
当社は、機関設計として監査役会設置会社を選択しています。株主が選任した監査役が、取締役会から独⽴した機関として取締
役の職務執⾏を監査する監査役制度を基礎として、経営の透明性、健全性、及び効率性の向上を図るコーポレート・ガバナンス体
制の構築と強化に取組んでいます。具体的には、独⽴性の⾼い社外取締役・社外監査役の複数任⽤や、取締役会の諮問機関と
して指名・ガバナンス、報酬、コンプライアンス、リスクマネジメント及びサステナビリティ等の委員会を任意設置しています。なお、指名
ガバナンス、報酬委員会については、独⽴社外取締役が委員⻑を務め、且つ、社外委員が過半数を構成することで、独⽴性を強
化しています。
また取締役会は、毎年、取締役会の実効性の分析・評価を実施し、その中で、多様なステークホルダーの観点での審議が適切に⾏
われているかを確認するとともに、改善に向けた取組みを⾏っています。
加えて当社は、迅速な意思決定や業務執⾏機能の強化を⽬的に、執⾏役員制度を導⼊するとともに、CEOの諮問機関として経
営戦略会議を設置しています。経営戦略会議では、CEOが業務執⾏上の重要な課題について決定するに当たり、必要な事項の
協議を⾏っています。また、当社グループは、戦略的なマネジメント単位として戦略ビジネスユニット(Strategic Business Unit、以
下「SBU」)を設置し、SBU配下の⼦会社及び事業を統括する会社として、SBU統括会社を設置しています。当社の取締役会は、
経営の基本⽅針や重要事項を決定し責任範囲を明確にした上で、経営戦略会議や各SBU統括会社の取締役会等に対して業
務執⾏の決定に関する⼀定の権限を委譲しています。
当社は、迅速な意思決定及び効果的な内部統制の両⾯で、当社の企業統治を充分に機能させていくことを企図しています。
97
コーポレート・ガバナンス体制図
各SBUの統括会社は、以下のとおりです。
- HRテクノロジーSBU︓RGF OHR USA, INC.
- ⼈材派遣SBU︓RGF Staffing B.V.
- マーケティング・マッチング・テクノロジーSBU︓㈱リクルート
SBUにおける重要な意思決定は、SBU統括会社の取締役会で⾏っています。SBU統括会社の取締役会の過半数は、当社から
派遣される⾮業務執⾏取締役で構成されています。また、各SBUの責任者は、当社の執⾏役員が兼任しています。
98
取締役会
・取締役会の役割
取締役会は、中⻑期的な企業価値及び株主価値向上を実現させるために以下に関する責任を担っています。
- 経営の基本⽅針の決定
- 経営監督
- グループに⼤きな影響を与えうる業務執⾏の決定
- 法令で定められた専決事項の決定
取締役会は、少なくとも3カ⽉に1回以上開催しています。また、取締役会から各取締役・執⾏役員に対する権限委譲の考え⽅
として、⼀定⾦額以上の投資案件や基幹⼈事等の、当社のコーポレート・ガバナンス及び連結業績に多⼤な影響を与えうる議
案については取締役会において決裁し、それ以外の議案については、可能な限り経営戦略会議等で決裁する運⽤としています。
権限委譲の範囲については決裁権限表を制定の上、権限配分の実効性を随時⾒直し、取締役会にて毎年度に1回以上の改
定を決議しています。
・取締役会の構成
本書提出⽇時点において、取締役会は、8名の取締役及び4名の監査役で構成しており、うち4名は独⽴社外取締役、2名は
独⽴社外監査役です。
当社は、当社の事業内容及び展開地域並びに当社のステークホルダーである個⼈ユーザー、企業クライアント及び従業員の属性
等の幅が急速に広がる中、取締役会における多⾓的な視点を維持・拡充することが取締役会の議論の質的向上に寄与し、当
社の⻑期的成⻑に向けたイノベーション促進に不可⽋であると考えています。
また、取締役会の規模としては、質の⾼い議論を⾏える適正規模にすることが望ましいと考えています。そのため、当社定款におい
て取締役の⼈数を11名以内と定めています。
加えて、取締役会議⻑とCEOを別の⼈物が務める体制としています。取締役会議⻑とCEOの役割を分離することで牽制機能
より発揮され、ガバナンス強化に寄与するものと考えています。
・取締役の選定⽅針
取締役候補者の選定においては、スキル、リーダーシップ、パーソナルバックグラウンド、判断⼒、⼈格、⾒識及び経験等の幅広い
要素を確保するために、性別、年齢、国籍、⼈種といった属性の区別なく、取締役の職務と責任を全うできる候補者を選定する
⽅針です。また、現任取締役の再任にあたっては、上記要素に加えて、任期、業績、取締役会における貢献度等も考慮します。
これらの取締役候補者は定時株主総会において個⼈単位で選任されます。
当社では、経営の意思決定の質を更に⾼めるために、取締役会構成の多⾓化向上に取組み、特にジェンダーについては⽬標を
設定し進めます。具体的には、2031年3⽉期までに、当社の監査役を含む取締役会構成員のジェンダーパリティを⽬指します。
本書提出⽇時点では、取締役会構成員12名のうち4名が⼥性となっています。
また、当社は業務執⾏から⼀定の距離を置く独⽴性の⾼い社外取締役の構成⽐率を取締役の員数の3分の1以上とする⽅針
です。この⽅針に則り、本書提出⽇時点において、取締役8名のうち4名を独⽴社外取締役として東京証券取引所に届出を⾏
っています。社外取締役候補者の選定にあたっては、上述の選定⽅針に加えて、グローバル企業や上場企業での経営経験の有
無を重視しています。
独⽴社外取締役については、当社の経営の監督に加えて、以下の役割を期待しています。
- グローバル企業や上場企業の経営経験を通じ、当社に必要な中⻑期的な企業価値及び株主価値の向上に向けた助⾔をい
ただく
99
- 社外取締役が委員⻑・委員を務める指名・ガバナンス、報酬の2つの委員会を通じ、取締役及び執⾏役員の選解任、報酬、
評価に関する事項の検討に主体的に関与いただく
- 取締役と会社の間で利益相反の可能性のある事項については、決裁機関を取締役会とし、独⽴社外取締役・社外監査役
のいる場で利益相反の可能性のある業務の執⾏を監督いただく
また、当社は、上述の役割を果たせるように、以下の取組みを実施しています。
- 取締役・執⾏役員による適切なリスクテイクを⽀える環境整備の⼀環として、コンプライアンス委員会及びリスクマネジメント委
員会の議論内容について、取締役会に適宜共有した上で、議論を⾏う
- 取締役会において様々なステークホルダーの観点から発⾔いただくために、サステナビリティ委員会の議論内容や株主からの意
⾒について、取締役会で適宜共有した上で、議論を⾏う
加えて、業務執⾏には携わらない、インターネットビジネスにおける⾼い知⾒を有する⾮業務執⾏取締役を1名選任しています。
なお、2025年6⽉26⽇開催予定の定時株主総会の第1号議案として「取締役8名選任の件」を提案しております。当該議案
が原案どおり承認可決された場合においても、取締役会における⼈数・⼥性⽐率・独⽴社外取締役の⽐率に変更はありません。
・取締役会の活動内容
取締役会は、社外取締役による問題提起を含め⾃由闊達で建設的な議論・意⾒交換を尊ぶ気⾵の醸成に努めています。特
に社外取締役の専⾨性・経験の⾼い分野等においては、積極的に発⾔・助⾔を求めています。
取締役会の参加者が⾃由闊達で建設的な議論を⾏えるように、以下の取組みを実施しています。
- 取締役会の資料については、少なくとも開催3営業⽇前にドラフト段階の資料を配布しています。
- 取締役会の資料に加え、議案の趣旨を取りまとめたサマリーを、開催3営業⽇前を⽬途に事務局から参加者に提供していま
す。加えて、議⻑、独⽴社外取締役、⾮業務執⾏取締役に対しては、事務局から議案内容を事前説明しています。
- 取締役会の開催スケジュールは前年度に年間スケジュールを決定するとともに、重要な審議事項については、期初に起案時期
を確定しています。
- 取締役会の開催頻度、審議項⽬及び審議時間については、当期の実績や翌期以降の戦略等に鑑み、毎期⾒直し、適切
に設定しています。
また、取締役会とは別に取締役会の参加者が⾃由な議論を⾏う会議を実施し、取締役会開催と同程度の時間を費やし、活発
な意⾒交換を⾏う等努めています。
・取締役会の具体的な検討事項
業績やリスク等の業務執⾏状況のモニタリングに加えて、当事業年度に開催した取締役会における具体的な検討事項は以下の
とおりです。
- 事業ポートフォリオ戦略の進捗管理
- サステナビリティ戦略の進捗管理
- 資本政策及び株主還元の検討
事業ポートフォリオ戦略の進捗管理は、経営戦略として掲げている「Simplify HiringHelp Businesses Work
Smarter」に関して、戦略の進捗及び推進⽅針を審議しました。詳細は、「第2 事業の状況」「1 経営⽅針、経営環境及び対
処すべき課題等」「(3)経営戦略」をご参照ください。また、リスクマネジメント委員会の審議内容を踏まえ、戦略の推進を阻害し
得るリスク及び対応⽅針について審議しました。詳細は「第2 事業の状況」「3 事業等のリスク」「(2)当社グループのトップリスク
主な対応策」及び「(3)当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク」をご参照ください。
100
サステナビリティ戦略の進捗管理は、経営戦略として掲げている「Prosper Together」に関して、サステナビリティ委員会の審議
内容を踏まえ、サステナビリティ⽬標の達成に向けたサステナビリティ活動の進捗及び計画について審議しました。詳細は「第2
業の状況」「1 経営⽅針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3)経営戦略」をご参照ください。
資本政策及び株主還元としては、安定的かつ継続的な配当に加えて、市場環境及び財務状況の⾒通しを考慮した上での⾃
⼰株式取得の検討を⾏い、決議しました。詳細は、以下URLをご参照ください。
https://recruit-holdings.com/ja/newsroom/20240709_0002/
https://recruit-holdings.com/ja/newsroom/20250228_0001/
https://recruit-holdings.com/ja/newsroom/20250425_0001/
・取締役会全体の実効性に関する分析・評価
総評
当社は毎年、取締役会全体の実効性を評価し、発⾒された課題に対する改善策を検討・実施しています。2025年3⽉期の取
締役会の評価の結果、取締役会は、監督及び業務執⾏に係る意思決定の両⾯において適切な役割・責務を果たしており、実
効性が⾼いと評価しました。
すべてのステークホルダーにとって魅⼒的な企業として継続的な企業価値及び株主価値を向上させていくために、このプロセスを通
じて発⾒された課題を踏まえ、取締役会の実効性の更なる向上に取組んでいきます。
評価⼿法
評価の⼿法として、取締役会事務局が中⼼となって取締役及び監査役へアンケートを実施し、社外取締役・社外監査役から個
別に意⾒を聴取しています。その分析結果を取締役会にて審議した上で、翌期のアジェンダ設定や各種施策へ反映させています。
当社は、⾃社の状況を深く理解した取締役・監査役による⾃⼰評価の有効性が⾼く、⼜、取締役会でオープンな議論ができてい
る旨を前年度の取締役会の実効性評価で確認できていることを踏まえ、この評価⼿法を採⽤しています。
アンケートの設問内容︓
- 取締役会の役割・責任の妥当性
取締役会の役割・責務の妥当性
株主及び株主以外のステークホルダー視点での審議の適切性
- 経営体制の妥当性
取締役会の機関設計の妥当性
取締役会の構成(総数/独⽴役員⽐率/ジェンダー⽐率)の妥当性
取締役会メンバーの資質・知⾒の妥当性(スキル・マトリックス)
- 取締役会の審議の有効性
社外取締役による監督・助⾔機能の有効性
業務執⾏取締役間の牽制・監督・協働機能の有効性
取締役会における議論の質と量の妥当性、環境整備の有効性
- その他
その他、取締役会全体の実効性において考慮すべき事項
2024年3⽉期の実効性評価を踏まえた取組み
2024年3⽉期の評価で課題とされた、取締役会の審議の⼀層の充実に向けた施策に関しては、以下のような取組み・改善が
進んでいます。
- 2025年3⽉期は重要な議論テーマとして、「事業ポートフォリオ戦略とそれに伴うリスクマネジメント」「資本市場戦略」及び「サ
ステナビリティトランスフォーメーション」を掲げ、事業運営のための議論の充⾜だけでなく、2025年度末までにネットキャッシュの
⽔準を6,000億円にするというキャッシュポジションの⽬標値を掲げ、積極的な⾃⼰株式の取得を通じた株主還元を実施しま
した。
101
- 2025年6⽉の株主総会において、当社にとって極めて重要な分野である情報セキュリティにおける知⾒を持つ社外取締役を
選任予定です。早期に当社取締役会メンバーとの関係性構築を促し、以て、取締役会全体における知⾒強化を促します。
2025年3⽉期の取締役会全体の実効性の分析・評価結果を踏まえた施策
2025年3⽉期の実効性評価を通じて、今後更に取締役会の実効性を⾼めるため、下記の取締役会の審議の⼀層の充実に向
けた施策を優先的に取組んでいく⽅針を取締役会にて確認しました。
- 重要な議論テーマとして「事業ポートフォリオ戦略とそれに伴うリスクマネジメント」「資本市場戦略」及び「サステナビリティトラン
フォーメーション」の審議を継続的に⾏うこと
- オンサイトミーティングの継続、情報提供の最適化等により、取締役会及び監査役の事業理解度の向上を図り、取締役会に
おけるコミュニケーション・フィードバックをより充実させること
監査役会
・監査役会の役割
監査役会は、以下に関する責任を担っています。
- 監査計画に基づいた取締役会の職務遂⾏及び内部統制システムの整備・運⽤状況等の監査
- 会計監査⼈の適正性及び職務遂⾏状況の評価
すべての監査役は、取締役の職務執⾏の監督のために取締役会に参加しています。加えて、経営戦略会議において、少なくとも
1名以上の常勤監査役の参加を成⽴要件とすることで、監督機能の強化を図っています。
また、監査役会は、原則として⽉1回開催しています。
・監査役会の構成
監査役会は4名の監査役で構成しており、うち2名は社外監査役です。なお、監査役会の構成員の半数以上を社外監査役とし
なければならない法令要件を⽋くことになる場合に備え、補⽋監査役を1名選任しています。
・監査役の選定⽅針
監査役候補者の選定を⾏うに当たっては、適切な経験・能⼒及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する適任者を選
定する⽅針です。当社グループの事業理解が深い2名の常勤監査役に加えて、社外監査役として、法律専⾨家及び財務・会
計の専⾨家をそれぞれ1名選任しています。
すべての監査役は、当社の費⽤負担で、財務・会計・法務等の監査に必要な知識を随時アップデートする取組みを⾏っています。
具体的には、⽇本監査役協会や外部監査⼈から提供される研修・勉強会等への参加を通じて、最新の会計基準や監査上の
重要事項に対する理解を深めています。
取締役会の諮問機関: 指名・ガバナンス委員会、報酬委員会
取締役及び執⾏役員の指名、評価、報酬決定にあたっては、透明性及び客観性を⾼めるために、取締役会の諮問機関である任
意の指名・ガバナンス委員会、報酬委員会において、社外委員を中⼼に審議を⾏う⽅針です。
具体的な⼿続きとして、毎期、独⽴役員である社外取締役が議⻑を務める指名・ガバナンス委員会、報酬委員会にて審議し、取
締役会にて決議しています。各委員会の役割は以下のとおりです。
・指名・ガバナンス委員会
以下のテーマについて審議を⾏います。
- CEOの選解任
- CEOの後継者計画
- 取締役候補者・執⾏役員・専⾨役員の選解任プロセス
102
- 取締役候補者の選任要件・候補者
- 統治形態・取締役会構成等のガバナンス体制
当事業年度に開催した委員会における主な審議内容は以下のとおりです。
CEOの選解任については、当社の中⻑期戦略の推進状況や業績等を踏まえその機能を⼗分発揮しているかを審議し、翌事業
年度についても現CEOを再任する原案を、取締役会に上申しました。CEOの後継者計画については、経営戦略に基づいて定め
た⼈材要件を前提に、現任の交代時期を⾒据えた後継者候補の育成計画とその進捗について、妥当性を確認しました。
取締役候補者・執⾏役員・専⾨役員の選解任プロセスについては、中⻑期的なガバナンス⽅針とCEOサクセッションのタイミングを
勘案しながら、ベストな経営体制について協議しており、指名・ガバナンス委員会では、選任の原案作成から取締役会での決議
までのプロセス全体の妥当性について審議しました。なお、取締役・執⾏役員・専⾨役員の解任については、法令に違反する等に
より当社の企業価値を著しく毀損したと認められる場合等に検討することとしています。取締役候補者の選任要件・候補者につい
ては、社外取締役の後継者計画を重点項⽬として掲げ、重視すべき⼈材要件や検討プロセスについて審議しました。この審議内
容を踏まえて、当社にとって極めて重要な情報セキュリティ分野の⾼い知⾒を有する⼩寺剛⽒を新たな社外取締役候補者とする
原案を、取締役会に上申しました。
統治形態・取締役会構成等のガバナンス体制については、取締役会の実効性評価の結果を参照しながら、中⻑期的な進化に
向けた⽅針について審議しました。
・報酬委員会
以下のテーマについて審議を⾏います。
- 取締役及び執⾏役員の報酬決定に関する⽅針・報酬制度・評価制度
- 取締役の個別報酬額及び個別評価
- 取締役以外の執⾏役員の個別報酬額の決定プロセス及び個別評価の決定プロセス
- リクルートグループ全体の株式報酬の上限⾦額
当事業年度に開催した委員会における主な審議内容は以下のとおりです。
取締役及び執⾏役員の報酬決定に関する⽅針・報酬制度・評価制度に関しては、翌事業年度における報酬⽔準について、直
近事業年度における国内外の同業種・同規模企業の役員報酬⽔準データ等を参照して決定しました。
取締役の個別報酬額及び個別評価に関しては、当事業年度における個別評価について、対象となる業務執⾏取締役本⼈は
退席した上で、個⼈ごとに事業年度開始時に定めたミッションに基づき振り返りを⾏いました。代表取締役2名の個⼈業績評価に
ついては、委員⻑を務める独⽴社外取締役が、すべての業務執⾏取締役と常勤監査役へのヒアリングを⾏った上で、報酬委員
会で審議するための原案を策定しました。また、翌事業年度の業務執⾏取締役の個別報酬については、対象者本⼈は退席した
上で、個⼈ごとに翌事業年度に実際に期待する役割等を議論して決定しました。取締役以外の執⾏役員の個別報酬額の決
定プロセス及び個別評価の決定プロセスについては、報酬委員会で審議し取締役会で決議した報酬制度・評価制度に則って、
経営戦略会議で決定することを確認しました。
リクルートグループ全体の株式報酬の上限⾦額については、中⻑期的な事業戦略の⼀層の推進に向けて最適な対象者の範囲
や、翌期の業績⾒通し等を考慮しながら、適切な上限⾦額について審議しました。
当社の役員報酬の⽅針や実績について、詳細は本項⽬「(4) 役員の報酬等」をご参照ください。
103
取締役会の諮問機関: その他の委員会
・コンプライアンス委員会
取締役会の諮問機関。委員⻑は代表取締役社⻑ CEO。当社グループのコンプライアンスに関するテーマ及び施策について
の審議を⾏う委員会。当社管理部⾨及び当社⼦会社より収集した情報を基に、当社グループにおけるコンプライアンスの実効性
の評価や活動計画の決定・点検を⾏い、コンプライアンス⾵⼟推進のための⽅針や活動案を取締役会に報告します。
・リスクマネジメント委員会
取締役会の諮問機関。委員⻑はリスクマネジメント本部担当取締役 常務執⾏役員。当社グループのリスクに関する重点テ
ーマ及び施策についての審議を⾏う委員会。各SBUのリスクマネジメント状況のモニタリング及び当社グループとして特に注視すべ
きリスクの識別・決定を⾏った上で、グループ重点リスクテーマをまとめ、取締役会に報告します。
・サステナビリティ委員会
取締役会の諮問機関。委員⻑はサステナビリティ担当取締役 常務執⾏役員。サステナビリティ活動の戦略策定及び進捗
管理等の審議を⾏う委員会。CEO、会⻑、サステナビリティ担当取締役と各SBU統括会社を担当する執⾏役員に加えて、社外
の有識者が参加します。
すべてのステークホルダーとの共存共栄を⽬指して、経営戦略として掲げているProsper Together(サステナビリティ⽬標)の達成
に向けた取組み等、当社グループの重要なサステナビリティ課題について議論します。委員会での議論を踏まえ、取締役会にて当
社グループのサステナビリティ活動の進捗確認と計画の決議を⾏った上で、具体的な活動を推進します。
当事業年度は合計2回サステナビリティ委員会を開催しました。委員会における主な審議事項は以下のとおりです。
- サステナビリティ⽬標の進捗報告と議論
- 社会潮流に基づく当社が対応すべきサステナビリティ課題の更新
サステナビリティ課題の潮流については、当事業年度は、サステナビリティ⽬標の進捗確認、欧州を中⼼に法制化が先⾏するサス
テナビリティ情報開⽰規制への対応状況の確認等について議論しました。
審議内容は取締役会に上申され、決議されています。
その他の諮問機関
・経営戦略会議
CEOの諮問機関。議⻑はCEO、構成員は業務執⾏取締役、コーポレート機能を担当する執⾏役員及び常勤監査役。投資案
件や⼈事等の議案のうち、取締役会から権限委譲された事項等について審議を⾏う会議
・⼈材開発委員会
経営戦略会議の諮問機関。当社の執⾏役員が参加し、当社グループの基幹⼈材の育成計画、配置及び育成状況についての
審議を⾏う委員会
・倫理委員会
取締役会及び経営戦略会議の諮問機関。当社従業員等の懲戒処分の事前審議を⾏う委員会
104
本書提出⽇時点の取締役会、監査役会、経営戦略会議、各委員会の構成
(注) 監査役は、⽇本の会社法上、取締役の職務執⾏を監査する者として取締役会への出席義務があります。
105
なお、2025年6⽉26⽇開催予定の定時株主総会において第1号議案「取締役8名選任の件」が原案どおり承認可決された場合の取
締役会、監査役会、経営戦略会議、各委員会の構成は下記のとおりです。
本書提出⽇時点の構成表から変更されるのは⻘枠箇所です。
(注) 監査役は、⽇本の会社法上、取締役の職務執⾏を監査する者として取締役会への出席義務があります。
106
2025年3⽉期の取締役会、監査役会、各委員会の開催及び各構成員の出席状況
107
取締役会メンバーのスキル・マトリックス
2025年6⽉26⽇開催予定の定時株主総会において第1号議案「取締役8名選任の件」が原案どおり承認可決された場合における
社の取締役会の構成、並びに各取締役及び監査役が備えるスキルは以下のとおりです。
当社では、会社経営の観点から、当社の中⻑期的な経営戦略の実現に際し、特に重要度が⾼いスキルを指名・ガバナンス委員会で審
議した上で、取締役会にて決議しています。
・スキルの選定理由
- 企業経営
当社は東京証券取引所プライム市場に上場し、HRテクノロジー、⼈材派遣、マーケティング・マッチング・テクノロジーといった
幅広い事業を、世界60カ国以上で展開しています。そのため、当社の持続的な成⻑に向けては、多様なステークホルダー
からの期待を受けて事業ポートフォリオマネジメントを⾏う企業経営スキルが必要となることから「企業経営」を重要なスキル
として特定しています。
- 財務・会計
当社は⻑期的な企業価値及び株主価値の最⼤化に向けて、新規事業投資や研究開発、クロスボーダーM&A等の成⻑
投資を機動的且つ積極的に実⾏しています。取締役会においても、企業戦略を実現するためのファイナンス戦略が重要と
なることから「財務・会計」を重要なスキルとして特定しています。
- 法務・リスクマネジメント
当社は、当社グループの継続的且つ安定的な成⻑を確保するためにリスクマネジメント体制を体系的に定め、関連する法
108
令等を遵守しつつ積極的なリスクマネジメントに取組んでいます。取締役会においても、効果的なリスクマネジメント⽅針を
決定し、監督を⾏うために必要となることから「法務・リスクマネジメント」を重要なスキルとして特定しています。
- グローバルビジネス
当社グループは世界60カ国以上の国・地域で事業やサービスを運営しています。そのため、経営に関わる重要な決定を⾏
う上で重要なスキルとして「グローバルビジネス」を特定しています。
- テクノロジー
当社グループは、テクノロジーとデータを活⽤することでマッチングの更なる効率性向上と⾼速化を実現し、個⼈ユーザーに
最適な選択肢を提供し、企業クライアントの更なる業務効率化を⽀援することを⽬指しています。そのため、取締役会にお
いて経営に関わる重要な決定を⾏う上で重要なスキルとして「テクノロジー」を特定しています。
- ⼈材ビジネス
当社グループでは、求⼈広告及び採⽤ツール市場、⼈材紹介市場、エグゼクティブサーチ市場、採⽤オートメーション市場
及び⼈材派遣市場の総称を⼈材マッチング市場と定義し、求職者がより速く容易に仕事を得られることや企業クライアント
の採⽤に掛かるコストや時間を削減することを通じて、⼈材マッチング市場における採⽤プロセスの効率化に取組んでいます。
そのため、取締役会において経営に関わる重要な決定を⾏う上で重要なスキルとして「⼈材ビジネス」を特定しています。
- サステナビリティ
当社グループでは、企業活動全体を通じて社会や地球環境にポジティブなインパクトを与え、すべてのステークホルダーと共
存共栄を⽬指していくことが、当社の持続的な成⻑に繋がると考え、経営戦略の1つに定めています。そのため、取締役会
において経営に関わる重要な決定を⾏う上で重要なスキルとして「サステナビリティ」を特定しています。
- トランスフォーメーション
当社は創業以来、「まだ、ここにない、出会い。」の実現に向けて、新しい価値の創造を通じて社会の不(不満・不便・不
安)を解消するために事業ポートフォリオを組み替え、持続的な成⻑を実現してきました。新たな価値の創造に向けて⾃らが
変容し続けることこそが当社のDNAであると考え、「トランスフォーメーション」を社内・社外を問わず取締役会メンバーに共
通の重要なスキルとして特定しています。
109
⽒名 スキル説明
峰岸 真澄 企業経営
- 2012年から2020年まで当社代表取締役社⻑ CEOとして、グローバルテクノロジーカンパニー
への変貌に向けて、グローバル市場でのM&Aに積極的に資本投下を⾏い事業ポートフォリオ再編
を実現した。また、2014年には東京証券取引所に株式公開を⾏い、当社のガバナンスを進化さ
せた実績を持つ。
- 2022年よりコニカミノルタ㈱、ANAホールディングス㈱の社外取締役を務める。
グローバルビジネス
- 当社代表取締役社⻑ CEOとして、海外売上⽐率を2012年度の約4%から2019年度には
約45%まで引き上げ、グローバルカンパニーへの変⾰をリードした。
テクノロジー
- 当社執⾏役員として、販促領域における情報誌事業のデジタル化を牽引した。当社代表取締役
社⻑ CEO就任後は、国内横断でデジタル化を加速するとともにグローバルテクノロジー企業の
M&Aを牽引した。
⼈材ビジネス
- 当社代表取締役社⻑ CEOとして、Indeed, Inc.やGlassdoor LLC等の求⼈マッチング企
業や⼈材派遣企業の買収等を通じて、⼈材ビジネスのグローバル展開をリードした。
トランスフォーメーション
- 当社ビジネスのデジタル化を強⼒に推進することで、事業ポートフォリオの組み替えを牽引した。あわ
せて、株式上場やM&Aを通じて、当社をグローバルカンパニーとして進化させた実績を有する。
出⽊場 久征 企業経営
- 2012年にIndeed, Inc.買収をリードし、買収後は同社CEOとしてその成⻑を牽引した。その後、
当社取締役 副社⻑執⾏役員としてグループ全体の変⾰を推進し、2021年4⽉より当社代
表取締役社⻑ CEOを務める。
グローバルビジネス
- ⼈材マッチング市場におけるグローバルリーダーを⽬指してクロスボーダーM&Aを進め、買収後の成
⻑を主導した。2018年よりHRテクノロジー事業、⼈材派遣事業の統括会社取締役として、グロ
ーバルガバナンスを強⼒に推進している。
テクノロジー
- ⽇本の販促領域において、テクノロジーを活⽤した情報誌事業の変⾰やオンライン予約の推進等
を通じてビジネスのデジタル化を推進した。Indeed, Inc.買収後は、テクノロジーとデータを活⽤し
たグローバルプラットフォーム事業の進化をリードした実績を持つ。
⼈材ビジネス
- 「ボタン⼀つで仕事に就ける世界」を⽬指し、既存の⼈材ビジネス業界の枠組みを超えて、テクノロ
ジーとデータを⽤いた⼈材マッチングの進化を構想し、強⼒に牽引している。
トランスフォーメーション
- ⽇本において情報誌事業のデジタルシフトを主導することで、事業ポートフォリオ再編を推進した。そ
の後、クロスボーダーM&Aとその後の事業成⻑を通じて、当社をグローバル⼈材マッチング企業に進
化させた実績を有する。
110
⽒名 スキル説明
瀬名波 ⽂野 法務・リスクマネジメント
- 2018年より当社執⾏役員として、ビジネス戦略とリスクマネジメントを両⽴させるガバナンス体制の
構築を推進した。2021年より当社リスクマネジメント委員会の委員⻑を務める。
グローバルビジネス
- 2013年より英国⼈材派遣企業のDirector、2014年よりManaging Directorとしてクロスボー
ダーM&A後の事業成⻑を牽引した。2018年よりHRテクノロジー事業の統括会社及び主要配下
⼦会社の取締役として、グローバルガバナンス強化を推進している。
- 2022年よりスイス上場企業であるGeorg Fischer Ltd., の社外取締役を務める。
テクノロジー
- HRテクノロジー事業の統括会社及び主要配下⼦会社の取締役として、テクノロジーとデータを活
⽤した事業の進化を進めている。
⼈材ビジネス
- ⽇本の⼈材ビジネス領域において⼤⼿企業向けの広告営業を担当。英国⼈材派遣会社の
Managing Directorとして⼤幅な業績改善を実現。2018年よりHRテクノロジー事業統括会社
及び主要配下⼦会社の取締役に就任。⼈材ビジネスに関する幅広い知⾒と経験を有する。
サステナビリティ
- 2018年より当社執⾏役員としてサステナビリティを管掌。2021年に、「Prosper together ステ
ークホルダーとの共存共栄を通じた持続的な成⻑」を経営戦略に組み込み、2030年までの⽬標
を定めた。機関投資家や格付け機関からグローバルレベルの先進企業として評価を得ている。
トランスフォーメーション
- 当社のグローバル化とガバナンスの進化を牽引するとともに、サステナビリティを当社グループの経営
戦略とし、企業活動全体を通じて社会や地球環境にポジティブなインパクトを与えることで、当社の
持続的な成⻑を実現するためのグループ横断の推進体制を構築した。
Rony Kahan 企業経営
- 1998年に⾦融専⾨家向け求⼈サイトを設⽴し、2003年同社を売。2004にIndeed,
Inc.を共同設⽴しPresident & Chairmanに就任し、2012年よりCEO、2013年に
Chairmanを務めた。創業から規模の拡⼤、事業領域の展開まで多様な企業フェーズにおける経
営経験と知⾒を有する。2018年より当社取締役を務める。
グローバルビジネス
- 同創業したIndeed, Inc.を、2012年には世界50カ国以上(26⾔語)に対応するグローバル
求⼈プラットフォームに成⻑させた実績を有する。
テクノロジー
- インターネット黎明期に1社⽬を起業した後、2004年に当時普及しつつあった検索エンジン技術に
着⽬し、求⼈情報を⾃動収集することで業種を問わない求⼈検索エンジンを実現することを⽬指
しIndeed, Inc.を創業、早期に⿊字化を達成した。テクノロジーやデータを活⽤したプロダクト開発
や事業運営に対する広く深い知⾒と経験を有する。
⼈材ビジネス
- グローバル⼈材マッチング事業に関する広く深い知⾒と豊富な経験を有する。Indeed, Inc.におい
て「Job seekers first 求職者第⼀主義」の理念を推進した。
トランスフォーメーション
- インターネット黎明期に⼈材マッチング事業の⾰新に挑戦し「We help people get jobs」の理念
に基づき世界No.1の求⼈検索エンジンとなるサービスの礎を築いた。当社買収後には、Director
and Chairmanとして更なる進化を牽引した実績を持つ。
111
⽒名 スキル説明
泉⾕ 直⽊ 企業経営
- 2010年からアサヒビール㈱(現 アサヒグループホールディングス㈱)の代表取締役社⻑、翌年からア
サヒグループホールディングス㈱の初代代表取締役社⻑ COOとして、グループの企業価値向
上に向けて国内外で⼤規模M&Aを指揮するとともに、ガバナンスを進化させた実績を持つ。
- 2018年より当社の社外取締役を務める。
グローバルビジネス
- アサヒビール㈱(現 アサヒグループホールディングス㈱)の代表取締役社⻑への就任以降、東南アジ
アや豪州を中⼼とした数々の⼤規模M&Aを通じて海外売上⽐率を著しく拡⼤し、同社のグローバ
ル化をリードした実績を有する。
サステナビリティ
- アサヒビール㈱(現 アサヒグループホールディングス㈱)において低炭素社会構築への貢献や⽣物多
様性の保全等の先進的なサステナビリティテーマへの取組みを推進した。また、グローバルサステナビ
リティ委員会の設置等を通じてガバナンス体制を構築した経験と知⾒を有する。
トランスフォーメーション
- 代表取締役社⻑としてアサヒグループホールディングス㈱を設⽴し純粋持株会社への移⾏を実
し、グループガバナンスの進化を牽引した。また、国内外のM&Aを通じて同社のポートフォリオ再編
をリードした実績を有する。
⼩寺 企業経営
- 2013年にソニー・ネットワークエンタテインメントインターナショナルのプレジデント、2017年にソニー・
インタラクティブエンタテインメントの社⻑兼 CEO に就任。ソニーグループにおいてゲーム&ネットワ
ークサービス事業の成⻑を牽引した実績を持ち、グローバル展開する上場企業に必要な企業経営
に関する豊富な知⾒と経験を有する。
法務・リスクマネジメント
- 2021年よりソニーグループ㈱ 常務 CDO、2023年より常務 CDO CIO、2025年より執⾏
CDOとして情報セキュリティを担当し、当社にとって極めて重要な情報セキュリティ分野の豊富
な知⾒と経験を有する。
グローバルビジネス
- ソニー㈱(現 ソニーグループ㈱)に⼊社後、1998年に⽶国ソニー・エレクトロニクスに赴任し、23年
間⽶国に駐在。ソニー・ネットワークエンタテインメントインターナショナル プレジデント、ソニー・インタ
ラクティブエンタテインメント社⻑兼CEOを歴任し、グローバルビジネスに関する広く・深い知⾒と経験
を有する。
テクノロジー
- ソニーグループ㈱において、グローバルに展開するネットワークサービスであるPlayStation
Networkを⽴ち上げ、その事業拡⼤に⼤きく貢献。また、2021年にグループ横断のデータ活⽤プ
ラットフォームSony Data Oceanを構築し、同グループにおけるDX推進を主導した実績を持つ。
トランスフォーメーション
- 2021年よりソニーグループ㈱ 常務 CDO、2023年より常務 CDO CIO、2025年より執⾏
CDOとしてデジタルトランスフォーメーション戦略を担当し、グループ横断のDX推進を主導。同
社をデジタル・ネットワーク企業として進化させた実績を有する。
112
⽒名 スキル説明
本⽥ 桂⼦ 企業経営
- 世界銀⾏グループで開発途上国におけるリスクに対して保証を提供する多数国間投資保証機関
(MIGA)において、2013年より⻑官、2014年より⻑官CEOとして、2019年まで同機関を牽引し
た経験を有する。
- 2020年よりAGC㈱、㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ、2022年より当社の社外取締役を務め
る。
財務・会計
- ⾦融機関やコンサルティングファームにおいてコーポレートファイナンスやM&Aに関するプロジェクトを
牽引した実績を持つ。また、2018年より国際連合の投資委員会委員、2021年より⽇本の⾦融
庁の政策評価に関する有識者会議の委員を務める。
グローバルビジネス
- グローバルに展開する⾦融機関やコンサルティングファームにおける経験に加え、世界銀⾏グループ
の機関である多数国間投資保証機関(MIGA)の⻑官CEOとして、国や地域を跨ぐ事業・組織・
⼈材をリードした豊富な経験を有する。
サステナビリティ
- コロンビア⼤学国際公共政策⼤学院において、サステナブル投資を専⾨としたAdjunct
Professor and Adjunct Senior Research Scholarを担った経験を持ち、豊富な知⾒と専
⾨性を有する。
トランスフォーメーション
- マッキンゼー・アンド・カンパニーにてアジア部⾨で初の⼥性シニア・パートナーに就任。また、多数国
間投資保証機関(MIGA)において組織改⾰をリードし、同機関のプロジェクトポートフォリオを⼤幅
に拡⼤させるとともに、様々なバックグラウンドやスキルを持つリーダーの育成・登⽤を実現した実績を
有する。
Katrina Lake 企業経営
- ハーバード⼤学⼤学院在学中の2011年にテクノロジーを活⽤したプラットフォーム事業を運営する
Stitch Fix, Inc.を創業。2017年にCEOとしてNASDAQへの上場を果たし、事業成⻑を牽引し
た。また、上場企業を含む複数のプラットフォーム企業の社外取締役を務めた経験と知⾒を有す
る。
- 2023年より当社の社外取締役を務める。
グローバルビジネス
- Stitch Fix, Inc.では、⽶国においてビジネスを展開。地域ごとのユーザーニーズに合わせて、ブラン
ドとの提携やスタイリストとの最適なマッチングを進め事業成⻑を実現した実績を持つ。
テクノロジー
- Stitch Fix, Inc.では、AIがセレクトした商品を⼈間のパーソナルスタイリストが選別し、顧客に最
適な洋服を提供するサービスを展開。2016年には、⽶国『Fast Company』誌の選ぶ、「ビジネス
100 (100 Most Creative People in Business)
『Fortune』誌の「40 Under 40」に選出された。
トランスフォーメーション
- テクノロジーを活⽤して、既存の産業やビジネスモデルの枠を超えてユーザーに求められるサービスを
開発し、事業を拡⼤させた実績を持つ。また、2017年11⽉に⼥性として最年少のNASDAQ上
場記録を樹⽴し、テクノロジー分野で上場を主導した初めての⼥性として評価を得ている。
113
⽒名 スキル説明
⻑嶋 由紀⼦ 企業経営
- 当社グループ会社である㈱リクルートスタッフィングの代表取締役社⻑として、継続的な事業成⻑を
実現した実績を持つ。⽣産性を重視する働き⽅を推進し、従業員⼀⼈ひとりが活躍する就業機
会を創出した。
- 2019年より⽇本たばこ産業㈱の社外取締役、2021年より住友商事㈱の社外監査役(現
外取締役(監査等委員))を務める。
⼈材ビジネス
- 当社グループ会社において⽇本の求⼈広告事業や⼈材派遣事業を牽引した実績とともに、⼈材
ビジネス業界団体において役員を歴任した経験を持ち、⼈材ビジネスに関する広範な知⾒と経験
を有する。
トランスフォーメーション
- 当社グループにおいて、求⼈情報事業から販促情報事業への事業拡⼤、情報誌からインターネッ
トへの移⾏を推進した。また、監査役として、当社がグローバルカンパニーへ進化するためのガバナン
ス強化を⽀えた実績を持つ。
⻄村 グローバルビジネス
- 当社が海外事業展開を強化した2013年より海外事業統括室の室⻑を担い、翌年Recruit
U.S.AExecutive Vice President Indeed, Inc. Recruit Global
Staffing B.V.(現 RGF Staffing B.V.)等の取締役を担い、グローバルでのグループガバナンス強
化を推進した実績を持つ。
テクノロジー
- 当社⼦会社であるIndeed, Inc.のSenior Vice Presidentとして新たな採⽤ソリューションやサ
ービス開発を担当し、テクノロジーを起点としたプロダクト開発組織を率いた実績を持つ。
⼈材ビジネス
- 当社グループ会社において、⽇本の求⼈広告事業、国内外の⼈材派遣事業、グローバル採⽤プ
ラットフォーム事業を牽引した実績を持ち、⼈材ビジネスに関する広範な知⾒と経験を持つ。
トランスフォーメーション
- 当社グループのグローバルカンパニーへの進化を現場の最前線において牽引した。また、Indeed
Inc.のSenior Vice Presidentとして、HRテクノロジー事業と⼈材派遣事業を横断したソリューシ
ョン開発を⾏うことで、SBUを超えたシナジー創出を推進した実績を持つ。
114
⽒名 スキル説明
⼩川 陽⼀郎 企業経営
- デロイト トウシュ トーマツ リミテッドにおいて取締役会副会⻑やアジア太平洋地域代表を歴任す
るとともに、デロイト トーマツ グループにてCEOを担った実績を持ち、企業トップとして経営を牽引し
た豊富な経験と知⾒を有する。
- 2021年より本⽥技研⼯業㈱の社外取締役を務める。
財務・会計
- 等松・⻘⽊監査法⼈(現 有限責任監査法⼈トーマツ)⼊社後、1984年に認会計⼠登録。
⽶国会計事務所にて国際会計に従事した後、同法⼈のパートナーに就任。会計・監査に関する
幅広い知⾒と専⾨性を有する。
法務・リスクマネジメント
- 監査業務に対する⾼い⾒識や豊富な国際経験に基づき、監査法⼈において、中⽴的且つ客観
的な⽴場で⻑期に渡りクライアントサービスを提供した経験を有する。
グローバルビジネス
- 等松・⻘⽊監査法⼈(現 有限責任監査法⼈トーマツ)に⼊社後、⽶国においてクライアントサービ
スを提供。また、2015年より、デロイト トウシュ ーマツ ミテッ ジア太平洋地域代表として
国や地域を超えた連携を牽引した。
トランスフォーメーション
- デロイト トーマツ グループCEOとして、テクノロジー領域でのソリューション展開を加速するとともに、
グループ横断でサービス品質向上とセキュリティ対応の⾼度化を進めた。また、アジア太平洋地域の
リーダー育成や⼥性活躍を推進した実績を持つ。
名取 勝也 法務・リスクマネジメント
- 1986年に弁護⼠資格を取得後、桝⽥江尻法律事務所(現 ⻄村あさひ法律事務所)に⼊所。
1990年にワシントン⼤学ロースクール(LL.M.)修了後、複数の⽶国法律事務所にて国際法務の
経験を積んだ。その後、複数のグローバル企業の法務部⾨を率いた経験を有する。
グローバルビジネス
- アップルコンピュータ㈱の法務・渉外本部⻑、サン・マイクロシステムズ㈱の取締役法務本部⻑、㈱
ファーストリテイリングの執⾏役員法務部⻑、⽇本アイ・ビー・エム㈱の取締役執⾏役員を歴任。グ
ローバルに事業展開する企業の経営を牽引した豊富な経験を有する。
テクノロジー
- グローバルIT企業において法務部⾨をリードした経験に加えて、テクノロジー起点でのビジネスプロセ
ス・アウトソーシング事業の責任者を務める等、テクノロジーに関わる豊富な知⾒・経験を有する。
トランスフォーメーション
- 法律知⾒を起点に、リスクをコントロールし最適にマネジメントするジェネラル・カウンセル(GC)として
の役割を⽇本において確⽴してきた。また、企業コンプライアンスやガバナンスに関する深い⾒識を
基に様々な企業において社外監査役や第三者委員会委員⻑を務め、企業運営の適正化を促
進した実績を有する。
115
内部統制システム整備の状況
当社及び当社⼦会社の業務の適正を確保するための体制(2025年3⽉12⽇開催の取締役会で決議)の内容は、以下のとおりで
す。
当社の取締役及び使⽤⼈並びに当社⼦会社の取締役等及び使⽤⼈の職務の執⾏が法令及び定款に適合することを確保するた
めの体制
・機関設計
- 当社は、社外取締役を含む取締役会を設置し、当社グループ全体における重要な意思決定を⾏います。
- 当社は、社外監査役を含む監査役会を設置しています。当社の各監査役は、当社監査役会が定めた監査基準の下当社の
取締役会その他重要会議への出席及び業務執⾏状況の調査等を通じ、当社の取締役の職務執⾏の監査を⾏います。
- 当社は、社外取締役を委員⻑とした指名・ガバナンス委員会及び報酬委員会を設置し、当社の取締役及び執⾏役員の指
名⼜は選任、評価及び報酬等について審議を⾏います。
- 当社は、SBU統括会社の取締役会の過半を構成するように取締役を派遣し、SBU統括会社の経営を監督します。
・内部監査
- 当社に代表取締役社⻑ CEO直轄の内部監査所管部署を設置し、当社グループの役職員等による業務が法令、定款
⼜は規程に違反していないか監査します。
・倫理綱領・社内規程
- 当社は、「リクルートグループ倫理綱領」を制定し、当社グループのすべての役職員等に周知しています。
- 当社は、当社⼦会社の⾃主独⽴の精神を尊重しつつ、⼀体的なグループ経営を実現するため、意思決定、投資管理、ファイ
ナンス、⼈事管理、リスクマネジメント及びコンプライアンス等に関する当社グループ統⼀の規程として「リクルートグループ規程」を
制定しています。
・コンプライアンス体制
- 当社は、当社グループのコンプライアンスに関する基本⽅針を定める「リクルートグループコンプライアンス規程」を制定しています。
当社の取締役会は、当社グループ全体におけるコンプライアンス責任者を任命した上、コンプライアンス所管部署を設置し、当
社グループのコンプライアンスに関する基本⽅針の決定及び実効性のモニタリングを⾏います。また、当社の代表取締役社⻑
CEOは、⾃らが委員⻑となってコンプライアンス委員会を開催し、各SBUにおけるコンプライアンスの実効性の評価を⾏った
上、経営戦略会議において当社グループ全体のコンプライアンスの活動計画の決定を⾏います。
- SBU統括会社の取締役会は、各SBUにおけるコンプライアンス責任者を任命した上、コンプライアンスに関する基本⽅針の決
定及び実効性のモニタリングを⾏います。また、SBU統括会社の代表取締役社⻑は、⾃らが委員⻑となってコンプライアンス委
員会を開催し、SBUにおけるコンプライアンスの実効性の評価や活動計画の決定・点検を⾏います。
- 当社⼦会社の代表取締役社⻑は、各社におけるコンプライアンス責任者を任命した上、各社におけるコンプライアンスの実効
性の評価や活動計画の決定・点検を⾏います。
・内部通報
- 当社及び当社⼦会社は、内部通報窓⼝及び職場のハラスメントに関する相談窓⼝等、当社グループの役職員等が内部統
制に関する問題を発⾒した場合に、迅速に当社⼜は当社⼦会社のコンプライアンス所管部署に情報伝達する体制を構築し
ています。報告⼜は通報を受けたコンプライアンス所管部署は、その内容を調査し、対応策を当社グループ内の関係部署と協
議の上決定し、実施します。
116
・教育
- 当社及び当社⼦会社は、倫理綱領及び社内規程の遵守等を図るために、役職員等に対して、必要な教育を企画し、実施
します。
・懲戒
- 当社及び当社⼦会社は、法令違反、社内規程違反その他コンプライアンス違反⾏為が明らかになった場合には、当該⾏為に
関与した役職員等に対し、厳正な処分を課すものとしています。
・反社会的勢⼒との取引遮断
- 当社及び当社⼦会社は、反社会的勢⼒との取引関係を含めた⼀切の関係を遮断する体制を構築しています。
当社の取締役の職務の執⾏に係る情報の保存及び管理に関する体制
「⽂書及び契約書管理規程」を制定し、これに基づき、株主総会議事録、取締役会議事録及び経営戦略会議議事録等、取締
役の職務の執⾏に係る⽂書を関連資料と共に保存します。
前項に定める⽂書の保存年限及び保存部署については、「⽂書及び契約書管理規程」に定めています。当社の取締役⼜は監査
役から閲覧の要請があった場合に閲覧が可能である⽅法で保存します。
当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、当社グループのリスク管理を体系的に定める「リクルートグループリスクマネジメント規程」及び「リクルートグループエスカレー
ョン細則」を制定しています。
当社の取締役会は、当社グループ全体におけるリスクマネジメント責任者を任命した上、リスクマネジメント所管部署を設置し、当社
グループのリスクマネジメントに関する基本⽅針の決定及びリスクマネジメント状況のモニタリングを⾏います。また、リスク統括所管部
署担当取締役を委員⻑とするリスクマネジメント委員会において、各SBUのリスクマネジメント状況のモニタリング及びリスクの識別を
実施します。その結果を受けて経営戦略会議において当社グループとして特に注視すべきリスクの識別・決定とその低減策について
検討を⾏います。
SBU統括会社の取締役会は、SBUにおけるリスクマネジメント責任者を任命した上、SBUのリスクマネジメントに関する基本⽅針の
決定及びリスクマネジメント状況のモニタリングを⾏います。また、SBU統括会社の各統括機能の責任者が参加するリスクマネジメ
ト委員会において、⾃SBUのリスクマネジメント状況のモニタリング及び特に注視すべきリスクの識別・決定を⾏います。
当社⼦会社の代表取締役社⻑は、各社におけるリスクマネジメント責任者を任命した上、各社におけるリスクの洗い出し及び重要
性の判断を⾏い、リスク管理について最終責任を負います。
当社は、当社グループ全体に影響が及ぶような重⼤な事案が発⽣した場合には、危機対策本部を⽴ち上げ、対応を進めることとし
ています。
当社の取締役及び当社⼦会社の取締役等の職務の執⾏が効率的に⾏われることを確保するための体制
当社の取締役会⼜は経営戦略会議は、当社グループの経営⽬標を定め、浸透を図るとともに、この⽬標の達成に向けて当社グル
ープの各部⾨が実施すべき具体的な⽬標を定めます。当社の各部⾨の担当執⾏役員は、この⽬標の達成に向けて、効率的な達
成の⽅法を定め、実⾏します。
当社の取締役会は、定期的に当社グループの⽬標達成状況をレビューし、効率化を阻害する要因を排除⼜は低減する等の改善
を促すことにより、⽬標達成の確度を⾼め、当社グループ全体の業務の効率化を実現します。
当社は、当社CEOの諮問機関として経営戦略会議を設置し、当社グループ全体の経営に関して必要な事項の協議を⾏います。
117
その他、当社の取締役会⼜は経営戦略会議の諮問機関として、サステナビリティ委員会等の専⾨性を持った委員会を設置します。
財務報告に係る内部統制の信頼性の確保のための体制
当社は、「J-SOX基本規程」を定め、⾦融商品取引法に定める内部統制報告制度に準拠した財務報告に係る内部統制システム
の構築を図ります。
当社⼦会社の取締役等の職務の執⾏に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、当社内に、各SBUを統括する部⾨を設置します。当社⼦会社の取締役等は、各統括部⾨の求めに応じ、定期的に業績
及び事業戦略の遂⾏状況を報告します。
当社は、SBU統括会社の取締役等と、定期的に経営状況の共有を図るほか、随時当社グループの経営にかかわる⽅針の協議を
⾏います。
当社は、当社グループの⼦会社管理を体系的に定める「リクルートグループグループマネジメント規程」を定め、これに基づき、当社⼦
会社に対し、重要事項について当社の決裁を得ること⼜は当社の関連部署との事前確認⼜は事後報告を義務付けます。
当社の監査役がその職務を補助すべき使⽤⼈を置くことを求めた場合における当該使⽤⼈に関する事項
当社は、当社の監査役の職務を補助する者として「監査役補佐担当」を任命し、正式に⼈事発令を⾏います。
前号の使⽤⼈の当社の取締役からの独⽴性及び当該使⽤⼈に対する指⽰の実効性の確保に関する事項
当社の監査役補佐担当は、監査役の職務を補助するに際しては、監査役の指揮命令にのみ従うものとし、その任命、異動、評価
及び懲戒については、当社の監査役⼜は監査役会の意⾒を尊重するものとしています。
当社の監査役への報告に関する体制
当社の役職員等及び会計監査⼈は、監査役に次に定める事項を報告します。報告の⽅法については、会議、⾯談、電話⼜は電
⼦メール等により随時報告できるように体制を整備します。
- 経営状況として重要な事項
- 会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項
- 内部監査状況及びリスク管理に関する重要な事項
- 重⼤な法令及び定款違反
- その他内部統制上重要な事項
当社の監査役及び内部監査所管部署は、SBU統括会社やその配下会社の取締役⼜は監査役と随時連携し、定期的に情報共
有します。
前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、「リクルートグループコンプライアンス規程」において、誠実に通報したことを理由に、通報者に対し解雇⼜は不当な配置転換
等の不利益な処遇をしてはならないことを定めます。
当社の監査役の職務の執⾏について⽣ずる費⽤の前払⼜は償還の⼿続その他の当該職務の執⾏について⽣ずる費⽤⼜は債務
の処理に係る⽅針に関する事項
当社は、当社監査役が職務の執⾏上必要としてあらかじめ予算を計上した費⽤について負担するほか、当社監査役は、緊急⼜は
臨時に要する費⽤についても当社に請求することができ、当社はこれを負担します。
その他当社の監査役の監査が実効的に⾏われることを確保するための体制
当社の監査役及び監査役会は、当社の代表取締役社⻑ CEO及び会計監査⼈とそれぞれ定期的に意⾒交換会を開催しま
す。
118
取締役・監査役等との契約
⾮業務執⾏取締役等との責任限定契約について
当社は、⾮業務執⾏取締役及び監査役の全員との間において、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結してい
ます。当該契約に基づく賠償責任の限度額は、法令の定める最低責任限度額です。なお、当該責任限定は、当該役員が責任の
原因となった職務の遂⾏について善意で且つ重⼤な過失がないときに限り認められます。
役員等賠償責任保険契約(D&O保険)
当社は、グローバルな事業展開を推進しているため、⾼い⽔準で知⾒・経験、⼈脈を持つ国内外の優秀な経営⼈材の獲得や経営
⼈材が萎縮せずに職務執⾏できることを主な⽬的として役員等賠償責任保険契約を締結しています。当該契約は、当社及び⼦
会社(その総資産額が当社の連結総資産額の25%超の⼦会社⼜はその有価証券が⽶国で公開取引をされている⼦会社を除き
ます。)の取締役、監査役、執⾏役員及びこれらの相続⼈並びに従業員等を被保険者としています。保険料は全額当社が負担し
ており、職務執⾏によって保険期間中に損害賠償請求を受けた場合に⽣じた損害賠償⾦及び争訟費⽤等が当該契約により填補
されます。但し、故意の義務違反、犯罪⾏為等の不正⼜は不適切な⾏為を原因とする損害賠償請求は、当該契約により填補さ
れません。
なお、2025年6⽉26⽇開催予定の定時株主総会の第1号議案として「取締役8名選任の件」を提案しております。当該議案が
原案どおり⼩寺剛⽒の選任が承認された場合、同⽒との間で責任限定契約及び役員等賠償責任保険契約を締結する予定です。
定款に定める事項について
取締役の定数
当社の取締役は11名以内とする旨を定款に定めています。
取締役選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において、議決権を⾏使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株
主が出席し、その議決権の過半数によって選任する旨を定款に定めています。なお、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨
を定款に定めています。
株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を⾏使することができる株主の議決権の3分
の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって⾏う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別
決議の定⾜数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を⾏うことを⽬的とするものです。
剰余⾦の配当等の決定機関
当社は、剰余⾦の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の
決議によらず取締役会の決議により定める旨を定款に定めています。これは、剰余⾦の配当等を取締役会の権限とすることにより、
株主への機動的な利益還元を⾏うことを⽬的とするものです。
⾃⼰の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議により⾃⼰の株式を取得することができる旨を定款に定めています。
これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂⾏を可能とするため、市場取引等により⾃⼰の株式を取得することを
⽬的とするものです。
取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む)及び監査役(監査役であ
った者を含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めています。こ
れは、取締役及び監査役が職務を遂⾏するに当たり、その能⼒を⼗分に発揮して、期待される役割を果たし得る環境を整備するこ
とを⽬的とするものです。
119
(2) 【役員の状況】
役員⼀覧
2025年6⽉26⽇開催予定の定時株主総会において第1号議案「取締役8名選任の件」が原案通り可決された場合における当
社の役員(取締役及び監査役)は、以下のとおりです。
取締役 峰岸 真澄(みねぎし ますみ)
代表取締役会⻑ 取締役会議⻑
1987年 当社⼊社。1992年 新規事業開発室にて、結婚情報誌「ゼクシィ」の⽴ち上げに関わ
る。2003年 執⾏役員を経て、2004年 常務執⾏役員。住宅情報事業の責任者として複数ブ
ランドで運営していた住宅情報を統合し、「SUUMO」ブランドを構築。2009年 取締役 常務
執⾏役員。2012年より代表取締役社⻑ CEOとして、グローバルテックカンパニーへの変⾰をリ
ード。2021年より代表取締役会⻑ 取締役会議⻑。
担当
取締役会議⻑
所属会議体(※議⻑・委員⻑)
取締役会、経営戦略会議、指名・ガバナンス委員会、コンプライアンス委員会、リスクマネジメン
ト委員会、サステナビリティ委員会
重要な兼職の状況
コニカミノルタ㈱ 社外取締役
ANAホールディングス㈱ 社外取締役
選任理由
峰岸真澄⽒は、2012年から9年間にわたり当社CEOとして、強いリーダーシップを発揮して当社グ
ループ全体の経営を統括してきました。当社グループの持続的な企業価値向上を⽬指すに当た
り、適切な⼈材と判断していることから2009年より当社取締役に就任。引き続き、取締役として
適任と考えています。
なお、当社における会⻑の役割は、主に経営の監督を⾏うことであり、担当領域を有さず、⽇々の
業務執⾏の決定への関与は限定的です。
120
取締役 出⽊場 久征(いでこば ひさゆき)
代表取締役社⻑ Chief Executive Officer
1999 当社⼊社。旅⾏領域の「じゃらん」や美容領域の「HotPepper Beauty」をはじめ、
数々の情報誌のネットメディア化、オンライン予約⼀般化等、デジタルシフトを牽引。2012年執⾏
役員就任後、同年⾃⾝が買収を推進した⽶国 Indeed, Inc.のChairmanに就任。同社CEO
& President20162018
IndeedとGlassdoorを含むリクルートのHRテクノロジー事業を、世界有数のHRマッチングサービス
へと⾶躍的に成⻑させ、当社グループのグローバル化を強⼒に推進。2019年 取締役就任、
2020年より副社⻑執⾏役員を兼任し、ファイナンス本部、事業本部(COO)を担当。2021年よ
り代表取締役社⻑ CEOを務め、2025年よりIndeedのPresident & CEOを兼任。
担当
CEO
経営企画本部、HRテクノロジー事業
所属会議体(※議⻑・委員⻑)
取締役会、経営戦略会議、指名・ガバナンス委員会、報酬委員会、コンプライアンス委員会
リスクマネジメント委員会、サステナビリティ委員会
重要な兼職の状況
RGF OHR USA, INC., Director and CEO
Indeed, Inc., Director, President and CEO
Glassdoor LLC, Director
㈱インディードリクルートパートナーズ 取締役
RGF Staffing B.V., Director and Chairman
㈱リクルート 取締役
選任理由
出⽊場久征⽒は、2012年より当社執⾏役員として、テクノロジーを活⽤して多くの事業成⻑を牽
引し、Indeedの着実な成⻑と当社グループのグローバル化を牽引した豊富な経験と知識を有して
います。当社グループの持続的な企業価値向上を⽬指すに当たり、適切な⼈材と判断しているこ
とから2019年より当社取締役に就任。引き続き、取締役として適任と考えています。
121
取締役 瀬名波 ⽂野(せなは あやの)
取締役 常務執⾏役員 Chief Operating Officer
2006年当社⼊社。経営企画室を経て、2008年 HR領域にて⼤⼿企業の営業を担当。2012
年ロンドンに赴任、2014 収直後の⼈材派遣会社ADVANTAGE GROUP LIMITEDの
Managing Directorとして業績の⼤幅な改善に貢献。2018年当社執⾏役員、Indeed, Inc.
のChief of Staffに就任し、当社グループのグローバル化を牽引。2020年取締役就任、2021年
より取締役 常務執⾏役員 COOとして⼈事・総務本部、ファイナンス本部、リスクマネジメ
ント本部、経営企画本部にて経営企画を担当。2025年にはコーポレートコミュニケーション本部が
管掌範囲に加わり、グループ全体のコーポレートガバナンス体制の構築及び推進をリード。
担当
COO
コーポレートコミュニケーション本部、⼈事・総務本部、リスクマネジメント本部、経営企画本部 グル
ープガバナンス
所属会議体(※議⻑・委員⻑)
取締役会、経営戦略会議、指名・ガバナンス委員会、報酬委員会、コンプライアンス委員会、リス
クマネジメント委員会、サステナビリティ委員会
重要な兼職の状況
RGF OHR USA, INC., Director
Indeed, Inc., Director
Glassdoor LLC, Director
㈱インディードリクルートパートナーズ 取締役
RGF Staffing B.V., Director
㈱リクルート 取締役
Georg Fischer Ltd., Member of the Board of Directors
選任理由
瀬名波⽂野⽒は、2018年より当社執⾏役員として、当社グループのグローバル化を牽引し、ビジ
ネス戦略とリスクマネジメントを両⽴させるガバナンス体制の構築を推進した経験を有しています。当
社グループの持続的な企業価値向上を⽬指すに当たり、適切な⼈材と判断していることから、
2020年より当社取締役に就任。引き続き、取締役として適任と考えています。
122
取締役 Rony Kahan(ロニー カハン)
取締役
1998に⾦専⾨けの⼿求⼈イトjobsinthemoney.comを経営して
⽴。2003年に同社を売却後、2004年Indeed, Inc.を共同設⽴、President & Chairman
に就任。2012年にはCEOを務め、2013年に同社において現職であるChairmanに就任。求職
者を第⼀に考える“We help people get jobs”のミッションのもと、世界でも有数の求⼈サイトへ
と成⻑させた。2018年より当社取締役に就任。
所属会議体
取締役会、経営戦略会議
重要な兼職の状況
RGF OHR USA, INC., Director and Chairman
Indeed, Inc., Director and Chairman
選任理由
Rony Kahan⽒は、当社連結⼦会社であるIndeed, Inc.の創業者で、HRテクノロジー事業に
関する豊富な知⾒と業界での類まれなるネットワークを有しています。当社グループがインターネット
事業のグローバル展開を更に加速させ、持続的な企業価値向上を⽬指すに当たり、適切な⼈材
と判断していることから2018年より当社取締役に就任。引き続き、取締役として適任と考えていま
す。
123
取締役 泉⾕ 直⽊(いずみや なおき)
取締役(社外・独⽴役員)
1972年 アサヒビール㈱ (現 アサヒグループホールディングス㈱)に⼊社。広報部⻑、経営戦略部
⻑、東京⽀社⻑等を経て2010年 同社代表取締役社⻑、翌年にアサヒグループホールディングス
㈱の初代代表取締役社⻑となる。グループの企業価値向上に向けて、国内ではアサヒビール㈱、
アサヒ飲料㈱、アサヒグループ⾷品㈱等の成⻑に加えて、カルピス㈱等の買収を指揮。海外ではオ
セアニア、東南アジア地域に加え、欧州事業も拡⼤。取締役会⻑ 取締役会議⻑を経て、
2021年より特別顧問。2018年より当社社外取締役に就任。
所属会議体(※議⻑・委員⻑)
取締役会、指名・ガバナンス委員会、報酬委員会
重要な兼職の状況
アサヒグループホールディングス㈱ 特別顧問
選任理由
泉⾕直⽊⽒は、先進的な広報ブランド戦略や経営⼈材育成の⾼い実績を有することに加えて、
積極的な海外企業の買収と買収に伴うシナジー創出による企業価値向上を実⾏した豊富な経
験を有しています。経営全般への助⾔、業務執⾏に対する監督等の適切な役割を果たすことがで
きるものと判断していることから2018年より当社取締役に就任。引き続き、社外取締役として適
任と考えています。
独⽴性について(会社との関係)
泉⾕直⽊⽒は、過去10年以内にアサヒグループホールディングス㈱にて代表取締役会⻑として業
務執⾏していました。
同社と当社グループとの間には取引関係がありますが、取引額はアサヒグループホールディングス㈱
の連結売上収益及び当社グループの連結売上収益の1%未満で僅少であり重要な事項はありま
せん。
従って、⼀般株主と利益相反が⽣じるおそれのない独⽴性を⼗分に有していると判断しています。
124
取締役 ⼩寺 剛(こでら つよし)
取締役(社外・独⽴役員)
1992年 ソニー (現 ソニーグループ㈱)に⼊社後、1998年から12年にわたり⽶国ソニー・エレ
クトロニクスで事業企画、コンシューマーAV、ITプロダクトを担当。ソニー・ネットワークエンタテインメン
トインターナショナルのPresident、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの社⻑ CEOを含む
要職を歴任。2018年にソニー㈱の常務に就任したのち、2019年よりソニーグループ㈱においてデ
ジタルトランスフォーメーション戦略を主導。2021年にはソニーグループ㈱ 常務 CDOに就任し、デ
ジタルトランスフォーメーション戦略、情報システム、情報セキュリティを担当。ソニーでの30年以上に
わたるリーダーシップと幅広いビジネス経験に加え、グローバルなネットワークサービスの⽴ち上げに関
する豊富な経験と、情報セキュリティに関する深い知識を持ち、2025年より同社の執⾏役 CDO
を務める。
所属会議体
取締役会、指名・ガバナンス委員会、報酬委員会
重要な兼職の状況
ソニーグループ㈱ 執⾏役 CDO
選任理由
⼩寺剛⽒は、グローバルに展開するネットワークサービスを⽴ち上げた経験を持ち、当社にとって極
めて重要な情報セキュリティ分野の⾼い知⾒を有しています。当社の持続的な企業成⻑を実現す
る上で必要な経営に関する豊富な知⾒と経験を有していることから、社外取締役として適任である
と考えています。
独⽴性について(会社との関係)
⼩寺剛⽒は現在、ソニーグループ㈱にて執⾏役 CDOとして業務執⾏しています。
同社と当社グループの間には取引関係がありますが、取引額は同社の連結売上収益及び当社グ
ループの連結売上収益の1%未満で僅少であり重要な事項はありません。
従って、⼀般株主と利益相反が⽣じるおそれのない独⽴性を⼗分に有していると判断しています。
125
取締役 本⽥ 桂⼦(ほんだ けいこ)
取締役(社外・独⽴役員)
1984年 ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド⼊社。1986年 シェアソン・リーマ
ン・ブラザーズ証券㈱を経て、1989年 マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパ
ンに⼊社。アジア部⾨で初の⼥性シニアパートナーとして、24年にわたり企業戦略やM&A等に関
する助⾔を⾏う。2013年 世界銀⾏グループの機関である多数国間投資保証機関⻑官、2014
機関⻑官CEOに就任。2019年に同機関退任後、2020年よりコロンビア⼤学国際公共
政策⼤学院にてサステナブル投資に関するAdjunct Professor and Adjunct Senior
Research Scholarを務めた。2025年4⽉より早稲⽥⼤学商学学術院経営管理研究科
授。企業経営や⾦融経済、サステナビリティに関する⾼い専⾨的知⾒と豊富な経験を有する。
2022年より当社社外取締役に就任。
所属会議体(※議⻑・委員⻑)
取締役会、指名・ガバナンス委員会、報酬委員会、サステナビリティ委員会
重要な兼職の状況
AGC㈱ 社外取締役
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ 社外取締役
早稲⽥⼤学商学学術院経営管理研究科 教授
選任理由
本⽥桂⼦⽒は、グローバルに事業展開する⾦融機関やコンサルティングファームでの経験の後に国
際機関での代表を歴任し、企業経営や⾦融経済、サステナビリティに関する⾼い専⾨的知⾒と豊
富な経験を有しています。その⾼い⾒識や経験に基づき、経営全般への助⾔、業務執⾏に対する
監督等の適切な役割を果たすことができるものと判断していることから、2022年より当社取締役に
就任。引き続き、社外取締役として適任と考えています。
独⽴性について(会社との関係)
本⽥桂⼦⽒は現在、AGC㈱及び㈱三菱UFJフィナンシャル・グループにて社外取締役を務めてい
ます。
それらの企業及び組織と当社グループの間には取引関係がありますが、取引額はそれらの企業及
び組織の連結売上収益及び当社グループの連結売上収益の1%未満で僅少であり重要な事項
はありません。
また、同⽒は過去10年以内に世界銀⾏グループ多数国間投資保証機関にて⻑官CEOとして業
務執⾏していましたが、同機関と当社グループとの間に取引関係はありません。
また同⽒は現在、早稲⽥⼤学商学学術院経営管理研究科で教授として業務執⾏をしています
が、同⼤学と当社グループとの間の取引関係はありません。
従って、⼀般株主と利益相反が⽣じるおそれのない独⽴性を⼗分に有していると判断しています。
126
取締役 Katrina Lake(カトリーナ レイク)
取締役(社外・独⽴役員)
2005年 Parthenon Group, LLC (現 EYパルテノン)に⼊社。2007年 Leader Ventures,
LLCを経て、2011年に⽶国を中⼼に展開するオンラインパーソナルスタイリングサービスを提供する
Stitch Fix, Inc. を設⽴しCEOに就任。2017年には同社をNASDAQに上場。当時NASDAQ
上場史上、最年少の⼥性CEOとなった。グローバルに展開するフードデリバリーサービスを提供する
Grubhub, Inc. や化粧品ブランドのGlossier, Inc. といった企業の社外取締役を務める等、グ
ローバルに展開する企業経営に関する豊富な知⾒と経験を持ち、現在はStitch Fix, Inc.
Executive Chairperson of the Boardを務める。2023年より当社社外取締役に就任。
所属会議体
取締役会、報酬委員会
重要な兼職の状況
Stitch Fix, Inc., Executive Chairperson of the Board
選任理由
Katrina Lake⽒は、テクノロジーを活⽤したプラットフォーム事業を創業し、CEOとして⽶国株式
市場への上場と事業拡⼤を実現するとともに、上場企業を含む複数のプラットフォーム企業の取締
役を務めた経験を有しています。当社の持続的な企業成⻑を実現する上で必要な経営に関する
豊富な知⾒と経験を持ち、経営全般への助⾔、業務執⾏に対する監督等の適切な役割を果た
すことができるものと判断していることから、2023年より当社取締役に就任。引き続き、社外取締
役として適任であると考えています。
独⽴性について(会社との関係)
Katrina Lake⽒は過去10年以内に、Stitch Fix, Inc.にてCEO and Chairpersonとして
務執⾏していました。
同社と当社グループとの間には取引関係がありますが、取引額はStitch Fix, Inc.の連結売上収
益及び当社グループの連結売上収益の1%未満で僅少であり重要な事項はありません。
従って、⼀般株主と利益相反が⽣じるおそれのない独⽴性を⼗分に有していると判断しています。
127
監査役 ⻑嶋 由紀⼦(ながしま ゆきこ)
常勤監査役
1985年 当社⼊社。HR事業に従事した後、1995年 ⼈事部に異動。社内ビジネススクール等
を⽴ち上げる。2002年 ブライダル事業に異動し事業成⻑を牽引。2006年 執⾏役員に就任。
2008年 ㈱リクルートスタッフィン 代表取締役社⻑就任。⽣産性を重視する働き⽅を推進し、
⼀⼈ひとりの従業員がより活躍する就業機会を創出。2016年より当社常勤監査役に就任。
所属会議体
取締役会、監査役会、経営戦略会議、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会
重要な兼職の状況
⽇本たばこ産業㈱ 社外取締役
住友商事㈱ 社外取締役(監査等委員)
選任理由
⻑嶋由紀⼦⽒は、当社にて執⾏役員として経営に関わり、主に⼈事関連、及び結婚領域・派遣
領域における事業執⾏等を通じて豊富な経験、知識を有しています。当社の経営全般の監督に
おいて適切な役割を果たすことができるものと判断していることから、2016年より当社監査役に就
任。引き続き、監査役として適任と考えています。
128
監査役 ⻄村 崇(にしむら たかし)
常勤監査役
1997年 当社⼊社。国内外の事業の推進や統括業務を担当。2014年 Indeed, Inc.の
Director、2018年 Recruit Global Staffing B.V. (現 RGF Staffing B.V.)Director
歴任し、当社グループを横断した事業の推進や経営監督に従事。2019年よりIndeed, Inc.の
Senior Vice President, GM of Recruiting Solutionsを務め、同社の新しい採⽤ソリューシ
ョンやサービスを統括。当社グループの成⻑を牽引する⼈材領域を横断した新しい事業の創出に
貢献した。2022年より当社常勤監査役に就任。
所属会議体(※議⻑・委員⻑)
取締役会、監査役会、経営戦略会議、コンプライアンス委員会、
リスクマネジメント委員会
選任理由
⻄村崇⽒は、当社グループにおいて、国内外の事業経営と経営監督に関わった豊富な経験、知
識を有しています。当社の経営全般の監督において適切な役割を果たすことができるものと判断し
ていることから、2022年より当社監査役に就任。引き続き、監査役として適任と考えています。
129
監査役 ⼩川 陽⼀郎(おがわ よういちろう)
監査役(社外・⾮常勤)
1980年 等松・⻘⽊監査法⼈(現 有限責任監査法⼈トーマツ)⼊社。⽶国の会計事務所にて
国際会計に従事し、1993年 パートナーに就任、2007年 デロイト トウシュ トーマツ リミテッド取
締役会メンバーとなる。2011年 デロイト トウシ トーマ リミテッド取締役会副会⻑、2013年
有限責任監査法⼈トーマツ Deputy CEO、2015年 デロイト トウシュ トーマツ リミテッド アジ
ア太平洋地域 代表、デロイト トーマツ グループ CEOとして、⽇本のデロイトブランドのマネジメン
トと価値向上、⼜、リージョンを超えたグローバル各国との連携を牽引。2018年より⼩川陽⼀郎公
認会計⼠事務所を開所。2020年より当社社外監査役に就任。
所属会議体
取締役会、監査役会、指名・ガバナンス委員会
重要な兼職の状況
⼩川陽⼀郎公認会計⼠事務所 所⻑
本⽥技研⼯業㈱ 社外取締役
選任理由
⼩川陽⼀郎⽒は、公認会計⼠として培ってきた会計知識を有し、国際会計への豊富な知⾒とグ
ローバル会計事務所での経営経験を有しています。その⾼い⾒識や豊富な国際経験に基づき、
中⽴的且つ客観的な⽴場から発⾔をし、当社の経営全般の監督において適切な役割を果たすこ
とができるものと判断していることから、引き続き、社外監査役として適任と考えています。
独⽴性について(会社との関係)
⼩川陽⼀郎⽒は現在、⼩川陽⼀郎公認会計⼠事務所にて所⻑として業務執⾏していますが、
同事務所と当社グループとの間の取引関係はありません。
また同⽒は、過去10年以内にデロイト トウシュ トーマツ リミテッド、有限責任監査法⼈トーマツ、
デロイトトーマツ グループにて業務執⾏しており、現在、本⽥技研⼯業㈱にて社外取締役を務め
ています。
それらの企業と当社グループとの間には、取引関係がありますが、取引額はそれらの企業の連結売
上収益及び当社グループの連結売上収益の1%未満で僅少であり重要な事項はありません。
従って、⼀般株主と利益相反が⽣じるおそれのない独⽴性を⼗分に有していると判断しています。
130
監査役 名取 勝也(なとり かつや)
監査役(社外・⾮常勤)
1986年 桝⽥江尻法律事務所(現 ⻄村あさひ法律事務所)⼊所。⽶国の複数の法律事務所
にて国際法務の経験を積み、グローバルIT企業で法務部⾨をトップとして率いる。1995年 アップ
ルコンピュータ㈱ 法務・渉外本部⻑、1998年 サン・マイクロシステムズ㈱ 取締役、2002年
ファーストリテイリング 執⾏役員、2004年 ⽇本アイ・ビー・エム㈱ 取締役執⾏役員を歴任。
2012 取法律事務所開所後、2020年 ITN法律事務所のマネージング・パートナーに就
任。オリンパス㈱の社外取締役、⽇野⾃動⾞㈱の社外監査役など歴任し、現在グローバル・ワン
不動産投資法⼈の監督役員、サークレイス㈱の社外監査役、東京製綱㈱の社外取締役、東洋
建設㈱の社外取締役を務める。2020年より当社社外監査役に就任。
所属会議体
取締役会、監査役会、報酬委員会
重要な兼職の状況
ITN法律事務所 マネージング・パートナー
グローバル・ワン不動産投資法⼈ 監督役員
サークレイス㈱ 社外監査役
東京製綱㈱ 社外取締役
東洋建設㈱ 社外取締役
選任理由
名取勝也⽒は、弁護⼠として培ってきた法律知識を有し、国際法務への豊富な知⾒とグローバル
IT企業で法務部⾨をトップとして率いた経験を有しています。その⾼い⾒識や豊富な国際経験に
基づき、社外監査役として中⽴的且つ客観的な⽴場から発⾔をし、当社の経営全般の監督にお
いて適切な役割を果たすことができるものと判断していることから、引き続き、社外監査役として適
任と考えています。
独⽴性について(会社との関係)
名取勝也⽒は現在、サークレイス㈱にて社外監査役、東京製綱㈱及び東洋建設㈱にて社外取
締役を務めています。
それらの企業と当社グループとの間には取引関係がありますが、取引額はそれらの企業の連結売上
収益及び当社グループの連結売上収益の1%未満で僅少であり重要な事項はありません。
また、同⽒は、ITN法律事務所にてマネージング・パートナーとして業務執⾏しており、グローバル・
ワン不動産投資法⼈にて監督役員を務めていますが、それらの企業と当社グループとの間に取引
関係はありません。
従って、⼀般株主と利益相反が⽣じるおそれのない独⽴性を⼗分に有していると判断しています。
131
本書提出⽇現在における役員の略歴は下記の通りです。
男性 8名 ⼥性 4名 (役員のうち⼥性の⽐率 33.3%)
役職名 ⽒名 ⽣年⽉⽇
(年齢) 略歴 任期
所有
株式数
(千株)
代表取締役会⻑ 取締役
会議⻑ 1964年1⽉24⽇⽣
(61歳)
1987年4⽉ 当社⼊社
2003年4⽉ 当社執⾏役員
2004年4⽉ 当社常務執⾏役員
2009年6⽉ 当社取締役 常務執⾏役員
2011年4⽉ 当社取締役 専務執⾏役員
2012年4⽉ 当社代表取締役社⻑ CEO
2021年4⽉ 社代表取締役会⻑ 締役会議⻑
(現任)
2022年6⽉
2022年6⽉
コニカミノルタ㈱ 社外取締役 (現任)
ANAホールディングス㈱ 社外取締役 (現
任)
(注3) 1,016
代表取締役社⻑ CEO 出⽊場 久征 1975年4⽉22⽇
(50歳)
1999年4⽉ 当社⼊社
2012年4⽉ 当社執⾏役員
2012年9⽉ Indeed, Inc. Chairman
2013年10⽉ Indeed, Inc. CEO and President
2015年10⽉ Indeed, Inc. CEO
2016年4⽉ 当社常務執⾏役員
2018年1⽉ 当社専務執⾏役員
RGF OHR USA, Inc. Director and
CEO (現任)
Recruit Global Staffing B.V. (現
RGF Staffing B.V.) Director and
Chairman (現任)
2018年4⽉ ㈱リクルート 取締役 (現任)
2018年6⽉ Glassdoor, Inc.( Glassdoor LLC)
Director(現任)
2019年4⽉ 当社専務執⾏役員
Indeed, Inc. Director (現任)
2019年6⽉ 当社取締役 専務執⾏役員
2020年4⽉ 当社取締役 副社⻑執⾏役員
2021年4⽉ 当社代表取締役社⻑ CEO、HRテク
ロジー事業担当 (現任)
2025年4⽉ ㈱インディードリクルートパートナーズ 取締役
(現任)
2025年6⽉ Indeed, Inc. President and CEO (現
任)
(注3) 241
取締役 常務執⾏役員
COO 瀬名波 ⽂野 1982年12⽉5⽇⽣
(42歳)
2006年4⽉ 当社⼊社
2014年1⽉ ADVANTAGE GROUP LIMITED
Managing Director
ADVANTAGE PROFESSIONAL UK
LIMITED Managing Director
ADVANTAGE XPO LIMITED Director
2015年7⽉ 当社 R&D 事業開発室 室⻑
2016年4⽉ 当社⼈事統括室 室⻑
2018年1⽉ 当社経営企画室、⼈事統括室 室⻑
Indeed Inc. Chief of Staff
RGF OHR USA, Inc. Director (現任)
2018年4⽉ 当社執⾏役員
2020年1⽉ Glassdoor, Inc. (現 Glassdoor LLC)
Director (現任)
2020年4⽉ 当社常務執⾏役員
2020年6⽉ 当社取締役 常務執⾏役員
2021年4⽉ 当社取締役 常務執⾏役員 COO
(現任)
2022年4⽉
RGF Staffing B.V. Director (現任)
Georg Fischer Ltd. Member of the
Board of Directors (現任)
2022年7⽉ Indeed, Inc. Director (現任)
2023年4⽉ ㈱リクルート 取締役 (現任)
2025年4⽉ ㈱インディードリクルートパートナーズ 取締役
(現任)
(注3) 21
132
役職名 ⽒名 ⽣年⽉⽇
(年齢) 略歴 任期
所有
株式数
(千株)
取締役 Rony Kahan 1967年11⽉26⽇⽣
(57歳)
1998年8⽉ jobsinthemoney.com, Inc.
Co-Founder
2004年11⽉ Indeed, Inc. Co-Founder, President
& Chairman
2012年9⽉ Indeed, Inc. CEO
2013年10⽉ Indeed, Inc. Director and Chairman
(現任)
2018年4⽉ RGF OHR USA, Inc. Director and
Chairman (現任)
2018年6⽉ 当社取締役 (現任)
(注3) 292
取締役 1948年8⽉9⽇⽣
(76歳)
1972年4⽉ サヒビール㈱(現 アサヒグルーホールディ
ングス㈱)⼊社
2000年3⽉ アサヒビール㈱ 執⾏役員グループ経営戦略
本部⻑
2000年10⽉ アサヒビール㈱ 執⾏役員戦略企画本部⻑
2001年9⽉ サヒビール㈱ ⾏役員⾸都圏本部副本
部⻑ 東京⽀社⻑
2003年3⽉ アサヒビール㈱ 取締役
2004年3⽉ アサヒビール㈱ 常務取締役
2006年3⽉ サヒビール㈱ 常務取締役 常務執⾏
役員酒類本部⻑
2009年3⽉ サヒビール㈱ 専務取締役 専務執⾏
役員
2010年3⽉ アサヒビール㈱ 代表取締役社⻑
2011年7⽉ サヒグループホールディングス㈱ 代表取締
役社⻑ COO
2014年3⽉ サヒグループホールディングス㈱ 代表取締
役社⻑ CEO
2016年3⽉ サヒグループホールディングス㈱ 代表取締
役会⻑ CEO
2018年3⽉ サヒグループホールディングス㈱ 代表取締
役会⻑
2018年6⽉ 当社取締役 (現任)
2019年3⽉ サヒグループホールディングス㈱ 取締役会
取締役会議⻑
2021年3⽉ サヒグループホールディングス㈱ 特別顧問
(現任)
(注3) 1
133
役職名 ⽒名 ⽣年⽉⽇
(年齢) 略歴 任期
所有
株式数
(千株)
取締役 1964年7⽉17⽇⽣
(60歳)
1987年4⽉ ソニー㈱(現 ソニーグループ㈱)⼊社
2002年2⽉ ソニー銀⾏㈱代表取締役
2005年6⽉ ニーコミュニケーションネットワーク㈱(現
ニーネットワークコミュニケーションズ㈱)取締
執⾏役員 専務
2012年4⽉ ネットエンタテインメント㈱( ニーネット
ワークコミュニケーションズ㈱)代表取締役執
⾏役員専務
2013年4⽉ ネットエンタテインメント㈱ 表取締役執
⾏役員副社⻑ CFO
2013年12⽉ ソニー㈱ 業務執⾏役員 SVP
2014年11⽉ ソニー㈱ グループ役員
ソニーモバイルコミュニケーションズ㈱ 代表取
締役社⻑ CEO
2016年4⽉ ソニー㈱執⾏役EVP
ソネット㈱(現ソニーネットワークコミュニケーシ
ョンズ㈱) 代表取締役執⾏役員社⻑
2017年6⽉ ソニー㈱ 執⾏役EVP CSO
2018年4⽉ ソニー㈱ 代表執⾏役EVP CFO
2018年6⽉ ソニー㈱ 代表執⾏役 専務CFO
当社取締役 (現任)
2019年6⽉ ソニー㈱ 取締役
2020年6⽉ ソニー㈱ 取締役 代表執⾏役 副社⻑
CFO
2021年4⽉ ニーグループ 取締役 代表執⾏役
社⻑ CFO
2023年4⽉ ニーグループ 取締役 代表執⾏役
COO CFO
2024年4⽉ ー・インラクティエンタテンメント
定CEO
2024年6⽉ ー・インラクティエンタテンメント
2025年4⽉ ニーグループ 取締役 代表執⾏役
CEO (現任)
(注3) 5
取締役 1961年9⽉27⽇⽣
(63歳)
1984年4⽉ ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポ
レイテッド⼊社
1986年5⽉ シェアソン・リーマン・ブラザーズ証券㈱⼊社
1989年7⽉ ッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレ
イテッド・ジャパン⼊社
1999年7⽉ ッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレ
イテッド・ジャパン パートナー
2007年7⽉ キンー・アン・カパニ ィレター
(シニアパートナー)
2013年7⽉ 銀⾏ルー 数国投資証機
⻑官
2014年6⽉ 銀⾏ルー 数国投資証機
⻑官CEO
2019年10⽉ 世界⾏グープ 国間投資
退任
2020年3⽉ AGC㈱ 社外取締役 (現任)
2020年6⽉ ㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ 社外取
締役 (現任)
2022年6⽉ 当社取締役 (現任)
2025年4⽉ 早稲⽥⼤学商学学術院経営管理研究科
教授 (現任)
(注3) 3
134
役職名 ⽒名 ⽣年⽉⽇
(年齢) 略歴 任期
所有
株式数
(千株)
取締役 Katrina Lake 1982年12⽉24⽇⽣
(42歳)
2005年9⽉ Parthenon Group, LLC (現 EYパルテノ
ン)⼊社
2007年9⽉ Leader Ventures, LLC⼊社
2011年1⽉ Stitch Fix, Inc. Founder and CEO
2015年12⽉ Grubhub, Inc. 社外取締役
2018年6⽉ Glossier, Inc. 社外取締役 (現任)
2021年8⽉ Stitch Fix, Inc. Chairperson
2023年1⽉ Stitch Fix, Inc. CEO and
Chairperson
2023年6⽉ 当社取締役 (現任)
Stitch Fix, Inc. Executive
Chairperson of the Board (現任)
(注3) -
常勤監査役
⻑嶋 由紀⼦
(⼾籍上の⽒名
渡邊 由紀⼦)
1961年4⽉4⽇⽣
(64歳)
1985年4⽉ 当社⼊社
2006年4⽉ 当社執⾏役員
2008年1⽉ ㈱リクルートスタッフィング 代表取締役社⻑
2016年4⽉ 当社顧問
2016年6⽉ 当社監査役 (現任)
2018年4⽉ ㈱リクルート 監査役 (現任)
2019年3⽉ ⽇本たばこ産業㈱ 社外取締役 (現任)
2021年6⽉ 住友商事㈱ 社外監査役
2025年4⽉ ㈱インディードリクルートパートナーズ 監査役
(現任)
2025年6⽉ ()
(現任)
(注4) 453
常勤監査役 1973年10⽉22⽇⽣
(51歳)
1997年4⽉ 当社⼊社
2012年4⽉ 当社経営管理室 カンパニーパートナー
2013年4⽉ 社海外事業本 海外事業統括室
2014年2⽉ Recruit U.S.A. Executive Vice
President
2014年4⽉ Indeed, Inc. Director
2016年4⽉ 社グローバルオンラインHR SBU 統括
室⻑
2018年1⽉ Recruit Global Staffing B.V. (現 RGF
Staffing B.V.) Director
2019年1⽉ Indeed, Inc. Senior Vice President,
GM of Recruiting Solutions
2022年6⽉ 当社監査役 (現任)
㈱リクルート 監査役 (現任)
2025年4⽉ ㈱インディードリクルートパートナーズ 監査役
(現任)
(注5) 136
監査役 ⼩川 陽⼀郎 1956年2⽉19⽇⽣
(69歳)
1980年10⽉ 等松・⻘⽊監査法⼈(現 有限責任監査
法⼈トーマツ)⼊社
1984年3⽉ 公認会計⼠登録
1993年6⽉ 有限責任監査法⼈トーマツ パートナー就
2007年6⽉ デロイト ウシュ トーマツ リミテッド 取締役
会メンバー
2011年6⽉ デロイト ウシュ トーマツ リミテッド 取締役
副会⻑
2013年10⽉ 有限責任監査法⼈トーマツ Deputy CEO
2015年6⽉ イト ウシ ーマ ミテ
太平洋地域代表
2015年7⽉ デロイト トーマツ グループ CEO
2018年11⽉ (
任)
2020年6⽉ 当社監査役 (現任)
2021年6⽉ 本⽥技研⼯業㈱ 社外取締役 (現任)
(注4) -
135
役職名 ⽒名 ⽣年⽉⽇
(年齢) 略歴 任期
所有
株式数
(千株)
監査役 1959年5⽉15⽇⽣
(66歳)
1986年4⽉ 桝⽥江尻法律事務所(現 ⻄村あさひ法律
事務所)⼊所
1990年6⽉ Davis Wright Tremaine 法律事務所
⼊所
1992年7⽉ Wilmer, Cutler & Pickering法律事務
⼊所
1993年7⽉ エッソ⽯油㈱(現ENEOS㈱)⼊社
1995年1⽉ アップルコンピュータ㈱(現 Apple Japan合
同会社)⼊社
1998年1⽉ ン・マイクロシステムズ㈱( 本オラクル
インフォメーションシステムズ合同会社) 取締
2002年3⽉ ㈱ファーストリテイリング 執⾏役員
2004年1⽉ ⽇本アイ・ビー・エム㈱ 取締役執⾏役員
2010年4⽉ ⽇本アイ・ビー・エム㈱ 執⾏役員
2012年2⽉ 名取法律事務所⻑
2016年4⽉ バル不動資法
(現任)
2020年6⽉ 株式会社パソナテキーラ(現 サークレイス
) 社外監査役 (現任)
当社監査役 (現任)
2020年12⽉ ITN法律事務所 マネージング・パートナー
(現任)
2021年6⽉ 東京製綱㈱ 社外取締役 (現任)
2023年6⽉ 東洋建設㈱ 社外取締役 (現任)
(注4) 1
2,174
(注1) 取締役泉⾕直⽊⽒、⼗時裕樹⽒、本⽥桂⼦⽒及びKatrina Lake⽒は、社外取締役です。
(注2) 監査役⼩川陽⼀郎⽒及び名取勝也⽒は、社外監査役です。
(注3) 2024年6⽉20⽇から2025年3⽉期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注4) 2024年6⽉20⽇から2028年3⽉期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注5) 2022年6⽉21⽇から2026年3⽉期に係る定時株主総会終結の時までです。
(注6) 表中の所有株式数は、2025年5⽉末⽇現在です。リクルートグループ役員持株会における本⼈の持分及び⽶国預託証券
(ADR)による所有分を含んでいます。
(注7) 取締役⼗時裕樹⽒は現在、ソニーグループ㈱にて取締役 代表執⾏役 社⻑ CEOとして業務執⾏しています。同社と当社グル
ープの間には取引関係がありますが、取引額はソニーグループ㈱の連結売上収益及び当社グループの連結売上収益の1%未満で
僅少であり重要な事項はありません。従って、⼀般株主と利益相反が⽣じるおそれのない独⽴性を⼗分に有していると判断してい
ます。
136
2025年6⽉26⽇開催予定の定時株主総会において第1号議案「取締役8名選任の件」を提案しています。これは、峰岸 真澄、出⽊
久征、瀬名波 ⽂野、Rony Kahan、泉⾕ 直⽊、⼩寺 剛、本⽥ 桂⼦及びKatrina Lakeの各⽒を選任するものです。なお、泉
⾕直⽊⽒、⼩寺剛⽒、本⽥桂⼦⽒及びKatrina Lake⽒は、社外取締役です。
本議案が承認可決された場合における各取締役の任期は2025年6⽉26⽇から2026年3⽉期に係る定時株主総会終結の時までです。
また、取締役会における⼈数・⼥性⽐率・独⽴社外取締役の⽐率に変更はありません。
新任となる⼩寺剛⽒の略歴は下記のとおりです。
役職名 ⽒名 ⽣年⽉⽇
(年齢) 略歴
所有
株式数
(千株)
取締役 ⼩寺 1969年10⽉8⽇⽣
(55歳)
1992年4⽉ ソニー㈱ (現 ソニーグループ㈱) ⼊社
2008年4⽉ ⽶国ソニー・エレクトロニクス VP
2010年7⽉ ー・ネッワーエンタテンメントンタナショナ
SVP
2013年4⽉ ー・ネッワーエンタテンメントンタナショナ
プレジデント
2016年4⽉ ソニー・インタラクティブエンタテインメント 副社⻑
2016年6⽉ ソニー㈱ 執⾏役員ビジネスエグゼクティブ
2017年10⽉
CEO
㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント 代表取締
社⻑
2018年6⽉ ソニー㈱常務
2019年4⽉ ソニー・インタラクティブエンタテインメント 副社⻑
㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント 代表取締
副社⻑
2021年4⽉ ソニーグループ㈱ 常務 CDO
2023年7⽉ ソニーグループ㈱ 常務 CDO CIO
2025年4⽉ ソニーグループ㈱ 執⾏役 CDO (現任)
-
137
社外役員の状況
当社では、中⽴性があり様々な分野での経験を豊富に有する社外役員を選任し、且つ各⼈が当社の期待する社外役員としての
機能及び役割を⼗分に果たしていると考えています。
取締役及び監査役の選定⽅針については、「(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ①企業統治の体制の概要等について」の「取締
役の選定⽅針」及び「監査役の選定⽅針」をご参照ください。
また、社外役員の選任理由、及び重要な兼職の状況、社外役員との関係及び所有株式数については、本項⽬「①役員⼀覧」を
ご参照ください。なお、いずれの社外取締役・社外監査役も、当社及び当社グループ会社に在籍したことはありません。
社外役員の活動状況
2025年3⽉期における社外役員の活動状況は以下のとおりです。
⽒名 主な活動状況
泉⾕ 直⽊ 取締役会
世界各地に事業を展開するメーカーであるアサヒグループホールディングス㈱の代表取締役社⻑
及び代表取締役会⻑や、上場企業の社外取締役の経験を通じて培った⾼い⾒識に基づき、社
外取締役として実践的な観点から発⾔を⾏っています。
委員会
当事業年度は、指名・ガバナンス委員会の委員⻑として、CEOを含む取締役及び執⾏役員の
選任プロセスの透明性向上において強いリーダーシップを発揮したほか、報酬委員会の委員とし
て、役員の報酬・評価に関する議論に貢献しました。
⼗時 裕樹 取締役会
多様な事業ポートフォリオをグローバルに展開するソニーグループ㈱の取締役 代表執⾏役 社⻑
COO CFO及びそのグループ会社の取締役の経験を通じて培った⾼い⾒識に基づき、社外
取締役として実践的な観点から発⾔を⾏っています。
委員会
当事業年度は、報酬委員会の委員⻑として、役員の報酬・評価に関する議論において強いリー
ダーシップを発揮したほか、指名・ガバナンス委員会の委員として、CEOを含む取締役及び執⾏
役員の選任プロセスの透明性向上に関する議論に貢献しました。
本⽥ 桂⼦ 取締役会
グローバルに事業展開する⾦融機関やコンサルティングファーム、国際機関での代表の経験を通じ
て培った⾼い⾒識に基づき、社外取締役として実践的な観点から発⾔を⾏っています。
委員会
当事業年度は、指名・ガバナンス委員会の委員として、CEOを含む取締役及び執⾏役員の選
任プロセスの透明性向上に関する議論に貢献、報酬委員会の委員として、役員の報酬・評価に
関する議論に貢献したほか、サステナビリティ委員会の委員として、当社のサステナビリティ戦略の
進化に向けた議論に貢献しました。
138
Katrina Lake 取締役会
テクノロジーを活⽤したプラットフォーム事業を展開する⽶国上場企業であるStitch Fix, Inc.の
CEO and Chairpersonの経験を通じて培った⾼い⾒識に基づき、社外取締役として実践的な
観点から発⾔を⾏っています。
委員会
当事業年度は、報酬委員会の委員として、役員の報酬・評価に関する議論に貢献しました。
⼩川 陽⼀郎 取締役会
公認会計⼠として培ってきた国際会計知識及び、グローバル会計事務所での経営経験で培わ
れた豊富な国際経験に基づき、社外監査役として中⽴的且つ客観的な観点から発⾔を⾏って
います。
監査役会
「(3) 監査の状況 内部監査、監査役監査、会計監査の状況及び内部統制部⾨との関
係、監査役監査、監査役会の出席状況及び主な活動状況」をご参照ください。
委員会
当事業年度は、指名・ガバナンス委員会の委員として、CEOを含む取締役及び執⾏役員の選
任プロセスの透明性向上に関する議論に貢献しました。
名取 勝也 取締役会
弁護⼠及びグローバルIT企業の法務部⾨トップを務めた経験で培われた企業法務・国際法務に
関する⾼い⾒識に基づき、社外監査役として中⽴的且つ客観的な観点から発⾔を⾏っていま
す。
監査役会
「(3) 監査の状況 内部監査、監査役監査、会計監査の状況及び内部統制部⾨との関
係、監査役監査、監査役会の出席状況及び主な活動状況」をご参照ください。
委員会
当事業年度は、報酬委員会の委員として、役員の報酬・評価に関する議論に貢献しました。
当事業年度開催の取締役会、監査役会、各委員会への出席状況については、「(1)コーポレート・ガバナンスの概要 企業統
治の体制の概要等について」の「2025年3⽉期の取締役会、監査役会、各委員会の開催及び各構成員の出席状況」に記載のと
おりです。
社外役員の独⽴性基準
当社は、⾦融商品取引所の定める独⽴性基準に加え、原則として、以下のすべてを満たす候補者を東京証券取引所の有価証券
上場規程に定める独⽴役員に選定する⽅針です。
- 候補者⼜は候補者が業務執⾏者である法⼈が当社株式を保有する場合は、議決権所有割合で10%を超えないこと
- 直近事業年度の取引において、候補者⼜は候補者が所属する法⼈への売上が、当社グループの連結売上収益の1%
未満であること
- 直近事業年度の取引において、当社グループへの売上が、候補者⼜は候補者が所属する法⼈の連結売上収益の1%
未満であること
139
社外役員と内部監査、監査役監査及び会計監査等との相互連携
- 社外取締役は、取締役会において内部監査部、監査役及び会計監査⼈並びに内部統制部⾨から適宜報告を受けて
相互の連携を図っています。加えて、取締役会の諮問機関である指名・ガバナンス委員会、報酬委員会において委員⻑
もしくは委員として参加することで、当社経営の透明性と公平性の向上を図っています。
- 社外監査役は、監査役会において他の監査役、会計監査⼈及び内部監査部から適宜それぞれの監査の⽅法と結果に
ついて報告を求めるほか、適宜個別に情報交換を⾏い相互の連携を図っています。また、社外監査役としての独⽴した
⽴場から、内部統制の整備及び運⽤状況を監視、検証し、監査の過程において必要に応じて内部統制部⾨の報告を
受けています。
役員(取締役・監査役)に対するサポート・トレーニングの⽅針
トレーニングの⽅針
新任の取締役・監査役に対しては、就任時に会社概要、経営戦略、財務戦略、リスクマネジメントポリシー、重点監査項⽬等の基
本情報を共有しています。就任後も、例えば会社法等の制度変更があった際は、必要に応じて外部専⾨家を招いた勉強会を開催
する等、当社は継続的に取締役・監査役の知⾒を更新する機会を設けています。加えて、拠点訪問を通じた事業理解の促進の場
を適宜設けています。社外役員に対しては、主要事業の事業戦略を担当執⾏役員から共有する等の取組みや、当社グループのナ
レッジシェアリングイベントへの招待等を通じて、企業⽂化、事業、従業員等に対する理解促進の機会を提供しています。また適宜、
経理財務やリスクマネジメント等のテーマを取り扱う外部セミナーへの参加や、外部講師を招いての勉強会を開催しています。
社外取締役へのサポート体制
取締役会事務局にて、社外取締役が業務執⾏取締役の業務執⾏を適切に監督できるよう、各種のサポートを⾏っています。具体
的には、取締役会の議案概要の事前説明や関連情報等の情報提供を⾏っています。
社外監査役へのサポート体制
社外監査役に対しては、常勤監査役及び監査役補佐担当が、監査役会等の場で、社外監査役が参加しないが重要度の⾼い会
議について、資料及び議論内容の共有を⾏う等、社外監査役が適切且つ迅速に監査を⾏うに当たって必要なサポートを⾏っていま
す。また、監査役を設置している⼦会社からは、当社の監査役会に対してレポートを⾏う仕組みを構築しているほか、監査役会とし
て、⼦会社の訪問や経営者インタビューを通じた事業コンディションの確認等も⾏っています。
社外取締役及び社外監査役が必要な連携を図るための施策
上記に加えて、社外取締役及び社外監査役が必要な連携を図るための様々な施策を講じています。主な施策は以下のとおりです。
- 社外取締役間での連携に際しての取りまとめを担う社外取締役を指定し、取締役及び執⾏役員との連絡・調整や監査
役⼜は監査役会との連携に係る体制を整備しています。
- 必要に応じ、取締役会終了後に社外取締役及び社外監査役のみのミーティングを設けることで、社外取締役及び社外
監査役がその独⽴性に影響を受けることなく、情報収集⼒を強化できるよう連携を図っています。
- 取締役会において、内部監査部⾨が作成する年度の内部監査計画を決議するとともに、半期ごとに内部監査報告を受
けることで、内部監査部⾨との連携を図っています。
140
執⾏役員⼀覧
当社では、執⾏役員制度を導⼊しています。取締役 業務執⾏役員を含めて執⾏役員は10名で構成されており、2025年4
⽉1⽇以降におけるそれぞれの役職及び担当は、以下のとおりです。
出⽊場 久征
社⻑ Chief Executive Officer
荒井 淳⼀
常務執⾏役員
Chief Financial Officer
瀬名波 ⽂野
常務執⾏役員
Chief Operating Officer
経営企画本部
HRテクノロジー事業
RGF OHR USA, Inc. CEO
ファイナンシャル・マネジメント本部 コーポレートコミュニケーション本部
⼈事・総務本部
リスクマネジメント本部
経営企画本部 グループガバナンス
⽜⽥ 圭⼀
常務執⾏役員
Rob Zandbergen
常務執⾏役員
荒井 完太
執⾏役員
マーケティング・マッチング・
テクノロジー事業
㈱リクルート 代表取締役社⻑
⼈材派遣事業
RGF Staffing B.V. CEO
⼈事・総務本部 ワークプレイス
暁彦
執⾏役員
吉澤
執⾏役員
Lowell Brickman
執⾏役員
ファイナンシャル・マネジメント本部
トレジャリー・経理・税務
コーポレートコミュニケーション本部
PR
リスクマネジメント本部 Japan
リスクマネジメント本部 International
峰岸 真澄
会⻑
141
(3) 【監査の状況】
内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携
当社の監査体制は、監査役監査、監査法⼈による専⾨的な⽴場からの会計監査を主体とした監査及び内部監査から構成される
三様監査を採⽤しています。
監査役監査及び会計監査は法定監査であり、内部監査は経営トップの意志に基づき、内部統制システムについて独⽴的評価を
⾏うとともに社内不祥事を防⽌することを主眼とする任意監査です。内部監査部、監査役及び会計監査⼈との相互連携について
は、監査役会において会計監査⼈及び内部監査部から適宜それぞれの監査の⽅法と結果について報告を求める他、主として常勤
監査役が定期的に、個別に情報交換を⾏っています。内部監査部においても、監査役ないし監査役会から要請があった場合には、
適宜報告及び情報交換を⾏う他、会計監査⼈とも個別に情報交換を⾏っています。また、内部監査、監査役及び会計監査⼈の
三者合同による会議を開催し意⾒交換できる機会を設けています。
内部監査、監査役監査、会計監査の状況及び内部統制部⾨との関係
内部監査
代表取締役社⻑ CEO直轄の内部監査部を置き、公認内部監査⼈(CIA)・公認情報システム監査⼈(CISA)・⽶国公認会
計⼠等の資格を有する者を含む従業員16名(2025年4⽉1⽇時点)によって内部監査を⾏っています。内部監査部は、業務監
査及び財務報告に係る内部統制に関する監査を主たる業務として、年度監査計画に基づき、当社グループを対象に内部監査を
実施しています。内部監査の結果は代表取締役社⻑ CEOに報告するとともに、監査役会及び取締役会に共有しています。
内部統制の整備・運⽤状況について、代表取締役社⻑ CEOの指揮下で独⽴の⽴場から評価を実施し、不備を発⾒した場
合は被監査部⾨及び内部統制部⾨に通知し、改善を促しています。改善状況のフォローアップも実施し、当社グループの業務が適
正に⾏われるよう努めています。
項⽬ 内容
内部監査の体制 ・所属︓代表取締役社⻑兼CEO直轄
・⼈員数︓16名(2025年4⽉1⽇時点)
※SBU配下に設置している内部監査部⾨と連携して内部監査を実施
内部監査の対象 ・内部統制監査︓財務報告に係る内部統制の評価(J-SOX)
・トップリスク監査︓情報セキュリティ監査、データプライバシー監査
・業務監査︓リスクベースにより対象選定したグループ会社への業務監査
・モニタリング活動︓重要性の⾼いリスク・テーマの状況確認
内部監査の報告先 ・代表取締役社⻑兼CEO及び代表取締役会⻑兼取締役会議⻑(都度報告)
・監査役会(都度報告)
・取締役会(年2回報告)
監査役監査
監査役監査については、4名の監査役(うち社外監査役2名)で監査役会を構成し、監査役会は原則として⽉1回開催しており、監
査の⽅針と職務の分担を定め、監査計画に基づいて取締役の職務執⾏を監査しています。
特に、当社グループ全体の内部統制、コンプライアンス及びリスク管理体制等に関しては、重点的に監査を⾏っています。また、当社
の監査役は、会計監査⼈からの定期的な監査報告に加えて主要な⼦会社の監査役等から国内外関係会社に対する監査結果に
ついて定期的に報告を受ける等、⼦会社の監査役等との情報の共有及び連携を図ることにより、監査活動の⼗分な時間確保や
不正不備・問題点の早期把握と対応勧告等を含めた監査の有効性及び効率性の向上に努めています。
当社の監査役及び監査役会は、取締役の職務の執⾏に対する監査の⼀環として、内部統制の整備及び運⽤状況を監視及び検
証し、監査の過程において必要に応じて内部統制部⾨及び内部監査部⾨の報告を受けています。また、当社は、社外監査役を
含むすべての監査役の職務を補助するために監査役補佐担当を任命しています。
142
監査役会の出席状況及び主な活動状況
2025年3⽉期(2024年4⽉1⽇〜2025年3⽉31⽇)における監査役会の開催回数は、16回です。
また、監査役会への監査役の出席状況及び主な活動状況は、次のとおりです。
⽒名 出席状況及び主な活動状況
常勤監査役 当事業年度開催の監査役会16回のすべてに出席しました。
当社執⾏役員及び㈱リクルートスタッフィング代表取締役社⻑等の経歴か
ら、主に当社の事業運営に関する知識・⾒地に基づき意⾒を述べていま
す。また、常勤監査役として代表取締役、社内外取締役、執⾏役員及
び会計監査⼈との⾯談及び意⾒交換を適宜⾏っています。
常勤監査役 当事業年度開催の監査役会16回のすべてに出席しました。
当社グループにおいて国内外の事業経営と経営監督に関わった経歴か
ら、主に当社グループの成⻑を牽引する⼈材領域を横断した新しい事業
運営に関する知識・⾒地に基づき意⾒を述べています。また、常勤監査
役として代表取締役、社内外取締役、執⾏役員及び会計監査⼈との⾯
談及び意⾒交換を適宜⾏っています。
社外監査役 当事業年度開催の監査役会16回のすべてに出席しました。
デロイトトウシュトーマツリミテッド アジア太平洋地域代表、デロイトトーマツ
グループCEO等の経歴から、公認会計⼠として培った会計知識に関する
⾼い⾒識に加え、デロイトトーマツグループCEOとして培った豊富な国際経
験に基づき、社外監査役として中⽴的且つ客観的な観点から発⾔を⾏っ
ています。
社外監査役 当事業年度開催の監査役会16回のすべてに出席しました。
弁護⼠として培った法務知識に関する⾼い⾒識に加え、アップルコンピュー
タ㈱ 法務・渉外本部⻑、サン・マイクロシステムズ㈱ 取締役、㈱ファース
トリテイリング 執⾏役員、⽇本アイ・ビー・エム㈱ 取締役執⾏役員等のグ
ローバル企業の取締役として培った豊富な国際経験に基づき、社外監査
役として中⽴的且つ客観的な観点から発⾔を⾏っています。
・2025年3⽉期における監査役会の具体的な検討事項
当事業年度における監査役会の具体的な検討事項は、法令及び定款に定めのある監査役会として協議すべき基本事項のほか、
常勤監査役及び関連部⾨による報告内容に基づく監査上の重要事項について討議及び意⾒交換を⾏いました。
監査上の重要事項としては、当社グループの持続的な成⻑と中⻑期的な企業価値向上の観点から次の3点を重点監査項⽬と設
定し監査を実施しました。
- 経営執⾏におけるコーポレートガバナンスの透明性
- 戦略ビジネスユニットである各SBUの事業戦略に適合したガバナンスの適切さ
- 過信や予断のない内部統制及びグループトップリスク対策の進捗
143
重点監査項⽬に加え、監査上の基本事項として取締役の職務執⾏、業務執⾏及び内部統制、会計監査の3領域についてのリス
クや課題を検討し、年間の監査計画を定め監査活動を展開しました。
これらの基本事項に基づき実施した主な監査活動は以下のとおりです。
・主な監査活動
取締役の職務遂⾏に係る監査活動
- 取締役会及び各種委員会等へ出席し、執⾏状況について確認し必要に応じて説明を求め、意⾒表明しました。
- 代表取締役及び社内取締役との意思疎通及び情報の交換を図り、監査事項についての情報収集と意⾒交換を実
施しました。
- 社外取締役と社外監査役を含めた監査役会との意⾒交換会を実施し、監査事項についての情報収集と意⾒交換
を実施しました。
- 重点監査項⽬に対する監査⾒解について、取締役会への報告を半期ごとに実施しました。
業務執⾏及び内部統制に係る監査活動
- 経営戦略会議等の重要会議へ出席し、執⾏状況について確認し必要に応じて説明を求め、意⾒表明しました。
- 業務執⾏役員及びコーポレート部⾨責任者との意思疎通及び情報の交換を図り、監査事項についての情報収集と
意⾒交換を実施しました。
- ⼦会社監査役及び⼦会社監査担当⾮執⾏取締役より定期的な監査報告を受け、監査事項についての情報収集
と意⾒交換を実施しました。
- 内部統制システムの整備及び運⽤状況等について、内部統制部⾨や内部監査部⾨より定期的に報告を受け、監
査事項についての情報収集と意⾒交換を実施しました。
- 重要性の⾼い⼦会社の業務執⾏及び内部統制の状況等について、事業拠点への往査による現地⼦会社CEO/経
営層とのインタビュー及び現地⼦会社の会議への出席、現地会計監査⼈へのヒアリング等を実施しました。
会計監査に係る監査活動
- 海外連結⼦会社を含む当社グループへの会計監査として、同⼀監査法⼈グループに統⼀し法定外の任意監査も実
施する⽅針のもと、会計監査⼈の年次会計監査計画を事前に確認し、監査報酬等への同意の可否について審議
しました。
- 四半期・年度末決算に対する会計監査⼈の監査意⾒等及び提⾔事項を聴取及び検討しました。
- 会計監査⼈が実施する海外連結⼦会社を含む当社グループへの会計監査のうち、重要なものについて、情報を受
領し、意⾒交換を⾏いました。
- 会計監査⼈と「監査上の主要な検討事項(KAM:Key Audit Matters)」の候補となり得る事項及びリスク認識に
ついて当期の業績状況や発⽣事象等を踏まえての確認を⾏い、重要事象、不確実性及び監査難易度等の観点か
ら意⾒交換を⾏いました。
- 会計監査⼈への年次評価として、経理部⾨と共に品質管理体制、独⽴性、専⾨性、グローバル展開及び事業分
野への理解度を評価基準とした会計監査⼈の監査業務の実態を調査把握し必要な改善を要請しました。また、会
計監査⼈の選解任について監査法⼈及び業務執⾏社員の継続監査期間も勘案した⽅針を審議しました。
144
会計監査の状況
監査法⼈の名称
EY新⽇本有限責任監査法⼈
継続監査期間
1984年以降
業務を執⾏した公認会計⼠
松岡 寿史
齋⽥
三⽊ 拓⼈
堀江 泰介
監査業務に係る補助者の構成
公認会計⼠ 22名、その他 28名
監査法⼈の選定⽅針と理由
当社は、品質管理体制、独⽴性及び専⾨性の有無、当社がグローバルに展開する事業分野への理解度等を総合的に勘
案し検討した結果、EY新⽇本有限責任監査法⼈を会計監査⼈として選定しています。
監査役会による監査法⼈の評価
当社の監査役会は、会計監査⼈が会社法第340条第1項各号に定める項⽬のいずれかに該当すると認められる場合には、
監査役全員の同意により会計監査⼈を解任します。また、上記の場合のほか、会計監査⼈の適格性、独⽴性を害する事
由の発⽣等により、適正な監査の遂⾏が困難であると認められる場合には、監査役会は、会計監査⼈の解任⼜は不再任
を株主総会に提案します。
監査役会は、上記⽅針に基づき会計監査⼈を評価しています。監査役会は、会計監査⼈からの定期的な監査報告の場
における議論を通じて、会計監査⼈の職務遂⾏の適正性を評価しています。あわせて、会計監査⼈の独⽴性確保に関す
る報告を受けると同時に、その場での意⾒交換を通じて、会計監査⼈の独⽴性及び専⾨性の確認を⾏っています。また、会
計監査⼈への年次評価として、監査役会は経理部⾨と共に評価基準を作成し、会計監査⼈の事業執⾏現場における監
査業務の実態を調査把握し、評価を⾏っています。
会計監査⼈及び当社監査に従事する会計監査⼈の業務執⾏社員と当社の間には、特別な利害関係はありません。また、
会計監査⼈は、代表取締役から提出された内部統制報告書を受け、内部統制監査を実施し、内部統制の整備及び運
⽤状況を監視及び検証し、監査の過程において必要に応じて内部統制部⾨の報告を受けています。あわせて会計監査⼈
は、経営者等とのディスカッションを実施し、事業内容や経営環境等の動向といった概括的な状況を理解し、内部統制や不
正リスクについての経営者の評価を理解する等を⾏っています。
145
監査報酬の内容等
a. 監査公認会計⼠等に対する報酬
(単位 : 百万円)
区分
前連結会計年度 当連結会計年度
監査証明業務に
基づく報酬
⾮監査業務に
基づく報酬
監査証明業務に
基づく報酬
⾮監査業務に
基づく報酬
提出会社 525 9 633 80
連結⼦会社 198 - 198 -
723 9 831 80
b. 監査公認会計⼠等と同⼀のネットワーク(Ernst & Young)に属する組織に対する報酬(a.を除く)
(単位 : 百万円)
区分
前連結会計年度 当連結会計年度
監査証明業務に
基づく報酬
⾮監査業務に
基づく報酬
監査証明業務に
基づく報酬
⾮監査業務に
基づく報酬
提出会社 - - - -
連結⼦会社 681 45 800 186
681 45 800 186
当社及び連結⼦会社における⾮監査業務の内容は、各種アドバイザリー業務等です。
その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
監査報酬の決定⽅針
当社の監査公認会計⼠等に対する監査報酬は、前連結会計年度までの監査内容及び監査公認会計⼠等から提⽰された当連
結会計年度の監査計画の内容等を総合的に勘案して決定しています。
監査役会が会計監査⼈の報酬等に同意した理由
当社監査役会は、監査計画における監査時間及び監査報酬の推移並びに過年度の監査計画と実績の状況を確認し、報酬額の
⾒積りの妥当性を検討した結果、会計監査⼈の報酬等につき、会社法第399条第1項の同意を⾏っています。
(4) 【役員の報酬等】
役員報酬の⽅針
2026年3⽉期における役員の報酬等の額⼜はその算定⽅法の決定に関する⽅針は以下のとおりです。
役員報酬の基本⽅針
当社の役員報酬制度は、以下を基本⽅針としています。
・グローバルに優秀な経営⼈材を確保できる報酬⽔準とする
・役員を⽬標達成に動機づける、業績連動性の⾼い報酬制度とする
・中⻑期の企業価値と連動する報酬とする
・報酬の決定プロセスは、客観的で透明性の⾼いものとする
報酬⽔準
国内外の同業種・同規模企業の役員報酬⽔準をベンチマークとして設定しています。
具体的には、ベンチマーク企業における同等ポストの報酬⽔準を外部のデータサービス等から取得した上で、より適切な⽔準とすべく、
146
当社において実際に期待する役割等の個別事情を勘案して、各役員の報酬⽔準を設定しています。
なお、当社の役員だけでなく、SBU配下の重要なポストに関しても、同様の⽅法で報酬⽔準を決定することとしています。
報酬構成
当社の役員報酬は、「固定報酬(⾦銭)」「短期インセンティブ(⾦銭)」「⻑期インセンティブ BIP信託(株式)」「⻑期インセンティブ
ストックオプション(株式)」の4つの要素で構成されており、各報酬の⽬的、⽀給⽅法等については、以下のとおりです。
固定報酬(⾦銭)
優秀な経営⼈材を確保し、堅実な職務遂⾏を促すことを⽬的とした報酬です。個々の役員が担う役割に応じて設定した基準額
を⽉例按分し、⾦銭にて毎⽉⽀給します。
短期インセンティブ(⾦銭)
役員を単年度の⽬標達成に動機付けることを⽬的とした報酬です。個々の役員が担う役割に応じて設定した基準額に、当社の
重要な経営指標である調整後EBITDAの成⻑率と、個⼈業績評価を連動させて、⽀給額を決定します。具体的な⽀給⽅法
は、基準額を当期に毎⽉⽀給した上で、業績連動による加減算額を翌期に⽀給⼜は徴収しています。短期インセンティブ⽀給
額の算出⽅法は以下のとおりです。
⽀給額 基準額
連結調整後
EBITDA(注)の
成⻑率による
加減算額
個⼈業績評価による
加減算額
連結調整後
EBITDA(注)の
成⻑率による
加減算額
基準額 ×
当期の連結調整後
EBITDA(注)の前3
期平均からの成⻑率
× 係数
約1.3
個⼈業績評価による
加減算額 基準額 ×
個⼈業績評価に
よって決まる
係数
(-1 1)
(注) 2026年3⽉期を業績評価の対象期間とする短期インセンティブの⽀給額を算出するために使⽤する調整後EBITDAの定義
は以下のとおりです。
調整後EBITDA = 営業利益+減価償却費及び償却費(使⽤権資産の減価償却費を除く)+株式報酬費⽤±その他の
営業収益・費⽤
なお、前3期平均より低い調整後EBITDAとなることが予め⾒通される場合、基準額から想定される減算額を差し引いた⾦
額を当期に⽀払う⽀給⽅法を選択する場合があります。
個⼈業績評価については、事業年度開始前の報酬委員会にて役員個⼈ごとに期待する役割をミッションとして定めた上で、事業
年度末の報酬委員会で振り返りを⾏い評価を決定しています。
147
⻑期インセンティブ BIP信託(株式)
役員を中⻑期的な企業価値の向上に動機付けることを⽬的とした報酬です。役員に、将来的に株式を受け取る権利を保有さ
せることで、持続的な企業価値向上への貢献を促します。個々の役員が担う役割に応じて設定した基準額に相当する当社株式
を取得して信託⼝座に保管し、原則として退任時に交付します。
⻑期インセンティブ ストックオプション(株式)
役員を中⻑期的な企業価値の向上に動機付けることを⽬的とした報酬です。役員に株価が上昇した場合にのみ利益を得られる
権利を保有させることで、更なる株主価値及び企業価値向上への貢献を促します。個々の役員が担う役割に応じて設定した基
準額に相当するストックオプションを割当て、取締役会が定める⼀定の期間が経過した後、ストックオプションを⾏使することにより
当社株式を割当⽇の当社株式の終値で取得することが可能です。
ストックオプションを⾏使することができる期間は、新株予約権の割当⽇の属する事業年度の開始⽇から1年以上経過後、割当
⽇から10年以内の範囲とします。また、全てのストックオプションの⾏使が可能となるのは、原則として割当⽇の属する事業年度の
開始⽇から3年以上経過後とします。
なお、当社は、SBU統括会社の社⻑/CEOを当社執⾏役員としており、上記の報酬構成を適⽤した上で⻑期インセンティブ(株式
報酬)を⾼い⽐率で設定することで、⻑期的な業績向上と企業価値増⼤への貢献意識を⾼めることを⽬指しています。
また、当社は、グローバルに優秀な経営⼈材を確保するために、⽇本と雇⽤慣習や法令が⼤きく異なるマーケットの基準に合わせて
採⽤した⼈材である場合に、上記と異なる報酬構成⼜は⽅針を適⽤することがありますが、独⽴社外取締役を委員⻑とし、且つ構
成員の過半数を社外委員とする報酬委員会が、必要不可⽋と判断した場合のみとします。なお、この場合に、BIP信託において、
在任中に株式を交付することがありますが、交付時期は、株式の交付を⼀括で⾏う場合は、付与の対象となる事業年度の開始⽇
から2年以上経過後とし、株式の交付を複数回に分けて⾏う場合は、付与の対象となる事業年度の開始⽇から1年以上経過後と
し、交付が完了するまでに要する平均期間は2年以上(注)とします。
(注) 例えば以下の制度を、本要件を満たすものとして活⽤する可能性があります。
・付与の対象となった株式のうち、3分の1は1年経過後に、3分の1は2年経過後に、3分の1は3年経過後に交付を⾏う制
度(平均期間は2年)
・付与の対象となった株式のうち、4分の1は1年経過後に、4分の1は2年経過後に、4分の1は3年経過後に、4分の1は4年
経過後に交付を⾏う制度(平均期間は2.5年)
148
⽀給割合
取締役(社外取締役を除く)の報酬は、外部のデータベースサービスを基に設定したベンチマークを参考にしつつ、役位が上がるにつれ、
インセンティブ、特に⻑期インセンティブの⽐率を⾼く設定しており、以下の⽀給割合に業績連動指標等を反映して決定します。
社外取締役及び監査役については、独⽴した客観的な⽴場からの監督機能を重視し、業績に連動しない固定報酬のみとしていま
す。
2026年3⽉期における⽀給割合は以下を予定しています。
固定報酬
(⾦銭報酬)
短期インセン
ティブ
(⾦銭報酬)
⻑期インセンティブ
(株式報酬)
BIP信託 ストックオプション
取締役(社外取締役を除く)(注2) 15% 14% 52% 19%
社外取締役 100% - - -
監査役 100% - - -
(注1) 上記は、業績連動指標等を反映する前の構成⽐率です。
(注2) 取締役(社外取締役を除く)の⽀給割合は、対象者4名の平均値を記載しています。
(注3) 2025年3⽉期における取締役(社外取締役を除く)の報酬の⽀給割合は、固定報酬(⾦銭報酬)14%、短期インセンティ
ブ(⾦銭報酬)14%、BIP信託(株式報酬)52%、ストックオプション(株式報酬)19%でした。社外取締役及び監査役の⽀
給割合は、固定報酬(⾦銭報酬)100%でした。
ガバナンス
役員の報酬等の妥当性や透明性を⾼めるために、取締役会の諮問機関として、独⽴社外取締役を委員⻑とし、且つ構成員の過
半数を社外委員とする報酬委員会を設置しています。役員の個別報酬額については、株主総会において承認された報酬枠の範囲
内で、取締役については報酬委員会の答申を踏まえて取締役会にて、監査役については監査役の協議に基づき決定しています。
なお、社外からの客観的視点及び役員報酬制度に関する専⾨的知⾒を導⼊するため、外部の報酬コンサルタントを起⽤し、その
⽀援を受け、外部データ、経済環境、業界動向及び経営状況等を考慮し、報酬⽔準及び報酬制度等について検討することとして
います。
また、当社は、役員の在任期間中に職務や社内規程等への重⼤な違反があった場合には、⻑期インセンティブ報酬の全部、⼜は
⼀部の⽀給を制限あるいは返還を請求するクローバック条項を設定しています。
149
役員報酬等に関する株主総会の決議年⽉⽇及び当該決議の内容は以下のとおりです。
取締役
報酬の種類 決議年⽉⽇ 対象者 ⾦額等 決議時の員数
固定報酬
2023年6⽉26⽇
取締役
年額合計16億円以内
(うち社外取締役年額合
計3億円以内)
8名(うち社外取締役4
名)
短期インセンティブ
⻑期インセン
ティブ
BIP信託
2021年6⽉17⽇
取締役(社外取
締役を除く)
年額合計20億円以内
年間700,000株以内 4名
ストックオプシ
ョン
2021年6⽉17⽇
取締役(社外取
締役を除く)
年額合計14億円以内
年間18,000個以内(注) 4名
(注) ストックオプション1個当たりが⽬的とする株式の数は100株としています。
監査役
報酬の種類 決議年⽉⽇ 対象者 ⾦額 決議時の員数
基本報酬
2024年6⽉20⽇
監査役 年額合計2億円以内 4名
役員の報酬等の額⼜はその算定⽅法の決定に関する⽅針の決定権限を有する者及び委員会等の⼿続の概要
役員の個別報酬額については、報酬委員会の答申を踏まえ、取締役については取締役会にて、監査役については監査役の協議に
基づき、株主総会決議の範囲内で決定します。また、役員報酬の決定に関する⽅針及び報酬制度の内容についても、報酬委員
会で審議して策定された報酬計算ロジックにより機械的に算出された報酬レンジに基づき、取締役会にて決定します。
なお、代表取締役以外の取締役の個別報酬額については、効率的な取締役会運営を実現するため、報酬委員会の答申を尊重
して決定することを条件に、その決定権を取締役会から代表取締役社⻑兼CEO(2025年3⽉期については出⽊場久征)に委任し、
当該委任に基づき同⽒が決定しています。
役員報酬の実績
2025年3⽉期における役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分 報酬等の
総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円)
対象とな
る役員の
員数
(⼈)
固定報酬
(⾦銭報酬)
期インセンティブ
(⾦銭報酬)
⻑期インセンティブ
(株式報酬) 退職慰労
引当⾦等
BIP信託 ストック
オプション
取締役
(社外取締役を除く) 2,069 143 291 1,039 594 - 4
社外取締役 136 136 - - - - 4
監査役
(社外監査役を除く) 86 86 - - - - 2
社外監査役 38 38 - - - - 2
(注) 上記の報酬等の額は、IFRSに基づき算定した数値を記載しています。
150
会社別の連結報酬等の額
⽒名 会社区分 総報酬
(百万円)
連結報酬等の種類別の額(百万円)
固定報酬
(⾦銭報酬)
短期インセンティ
(⾦銭報酬)
⻑期インセンティブ
(株式報酬) 退職慰労
引当⾦等
BIP信託 ストック
オプション
取締役(社外取締役を除く)
峰岸 真澄 提出会社 333 61 117 101 53 -
出⽊場 久征 提出会社 825 26 54 486 258 -
RGF OHR
USA, Inc. 172 55 117 0 0 -
Indeed, Inc. 70 22 47 0 0 -
合計 1,069 104 219 486 258 -
瀬名波 ⽂野 提出会社 377 56 119 132 68 -
RGF OHR
USA, Inc. 77 24 52 0 0 -
Indeed, Inc. 28 9 19 0 0 -
合計 482 89 191 132 68 -
Rony Kahan 提出会社 533 0 0 318 214 -
RGF OHR
USA, Inc. 53 53 0 0 0 -
Indeed, Inc. 7 7 0 0 0 -
合計 594 61 0 318 214 -
社外取締役
泉⾕ 直⽊ 提出会社 34 34 - - - -
⼗時 裕樹 提出会社 34 34 - - - -
本⽥ 桂⼦ 提出会社 34 34 - - - -
Katrina Lake 提出会社 34 34 - - - -
監査役(社外監査役を除く)
⻑嶋 由紀⼦ 提出会社 43 43 - - - -
⻄村 提出会社 43 43 - - - -
社外監査役
⼩川 陽⼀郎 提出会社 19 19 - - - -
名取 勝也 提出会社 19 19 - - - -
(注) 上記の報酬等の額は、IFRSに基づき算定した数値を記載しています。
151
従業員兼務役員の従業員給与のうち重要なもの
従業員兼務役員が存在しないため、記載していません。
2025年3⽉期に⽀給した業績連動報酬に係る指標の⽬標及び実績
2025年3⽉期に⽀給した短期インセンティブ(⾦銭報酬)に係る指標の⽬標及び実績は以下のとおりです。
(⼗億円)
業績連動指標 ⽬標 実績
短期インセンティブ(注1) 2024年3⽉期の調整後EBITDA 434.5(注2) 598.3
(注1) 短期インセンティブには、上記以外に、個⼈業績評価を反映します。
(注2) 短期インセンティブは、連結調整後EBITDAの前3期平均からの成⻑率に連動しているため、2021年3⽉期から2023年3
⽉期までの3期の連結調整後EBITDAの平均値を⽬標として記載しています。
(注3) 調整後EBITDAの注釈は、本⽂書の冒頭に記載しています。
2026年3⽉期に⽀給予定の業績連動報酬に係る指標の⽬標及び実績
2026年3⽉期に⽀給予定の短期インセンティブ(⾦銭報酬)に係る指標の⽬標及び実績は以下のとおりです。
(⼗億円)
業績連動指標 ⽬標 実績
短期インセンティブ(注1) 2025年3⽉期の調整後EBITDA 551.7(注2) 678.8
(注1) 短期インセンティブには、上記以外に、個⼈業績評価を反映します。
(注2) 短期インセンティブは、連結調整後EBITDAの前3期平均からの成⻑率に連動しているため、2022年3⽉期から2024年3
⽉期までの3期の連結調整後EBITDAの平均値を⽬標として記載しています。
(注3) 調整後EBITDAの注釈は、本⽂書の冒頭に記載しています。
当事業年度の報酬等の額の決定過程における取締役会及び委員会等の活動内容
報酬委員会については、当事業年度においては2回開催しており、いずれの回も同委員会の構成員全員が出席し、審議しました。
審議内容等の詳細は、本項⽬「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。当事業年度に開催した取締役会のうち、
役員報酬に係る事項については2回の協議をしました。
取締役の報酬等の内容の決定に当たっては、報酬委員会が原案について決定⽅針との整合性を含めた多⾯的な検討を⾏ってい
るため、取締役会も基本的にその答申を尊重し決定⽅針に沿うものであると判断しています。
152
(5) 【株式の保有状況】
投資株式の区分の基準・考え⽅等
当社は、株式を取得し保有する⽬的に応じて、投資株式を以下2種類に区分しています。
純投資株式
当社は、専ら株式の価値の変動⼜は配当によって利益を受けることを⽬的とする投資株式を「純投資株式」として区分しています。
当社グループには該当事項はありません。
純投資⽬的以外の投資株式
純投資⽬的以外の投資株式は、政策保有株式とみなし保有株式に分類されます。
当社グループは、業務提携等、戦略上重要な取引関係等の維持・強化のために保有する投資株式を政策保有株式として区分し
ており、当社及び㈱リクルートが保有する株式が該当します。
みなし保有株式について、当社グループには該当事項がありません。
保有⽅針及び保有の合理性を検証する⽅法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、原則として政策保有株式を縮減していくことを⽅針としています。当社が保有する政策保有株式について、個別銘柄ごとに
経済的価値と資本コストの⾒合いを定量的に検証するとともに、戦略的な関係性・重要性や、環境、社会及びガバナンス等の定性
的な観点を総合的に勘案し、保有の適否を検証しています。取締役会にて年1回精査し、これらの観点に合致しないと判断された
株式は縮減する⽅針としています。
当社グループにおける政策保有株式の保有状況
当社及び㈱リクルートが保有する政策保有株式の状況は以下のとおりです。その合計額は、2025年3⽉末において660億円で、
連結資本合計の4.1%です。2025年3⽉期に売却した政策保有株式は9銘柄であり、その合計額は255億円です。
政策保有株式の議決権の⾏使については、議案内容を精査し株主価値の向上に資するものか否かを判断した上で、適切に議決
権を⾏使します。当該議案が株主利益を著しく損ねる内容である場合は、肯定的な判断を⾏いません。議案について反対票を投
じた場合は、取締役会にその旨を報告するほか、⾏使先との建設的なコミュニケーションを通じて改善を促します。
当社は、当社の株式を政策保有株式として保有している会社からその株式の売却等の意向が⽰された場合には、取引の縮減を⽰
唆する等により売却を妨げる⾏為は⾏いません。
また、当社は、政策保有株主との間で、取引の経済合理性を⼗分に検証しないまま取引を継続する等、会社や株主共同の利益
を害するような取引を⾏っていません。
153
㈱リクルートホールディングスにおける純投資⽬的以外の投資株式
提出会社及び連結⼦会社のうち、最⼤保有会社である当社の2025年3⽉末時点における保有状況については以下のとおりです。
(百万円)
当社
⾮上場株式 ⾮上場株式以外の株式
銘柄数(銘柄) 3 7
貸借対照表計上額の合計額 553 48,661
株式数が増加した銘柄数 - -
株式数の増加に係る取得
価額の合計額 - -
株式数の増加の理由 - -
株式数が減少した銘柄数(銘柄) - 8
株式数の減少に係る売却
価額の合計額 - 24,981
(注) 株式数が増加⼜は減少した銘柄には、株式の新規公開、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等による
変動を含みません。
154
特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
銘柄
前事業年度末 当事業年度末
保有⽬的、定量的な保有効果
(注1)及び株式数が増加した
理由
当社の
株式の
保有の
有無
株式数(株) 株式数(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
貸借対照表計上額
(百万円)
⽇本テレビホールディン
グス㈱
6,454,600 6,454,600 ⽇本国内で展開する様々なサービスにおいて
テレビCMをはじめとしたテレビ及びテレビ由来
メディアを活⽤したプロモーション活動における
重要パートナーであり、主として取引関係の
維持・強化のため、保有しています。
(注2)
14,971 19,712
㈱TBSホールディングス 2,666,900 2,666,900 ⽇本国内で展開する様々なサービスにおいて
テレビCMをはじめとしたテレビ及びテレビ由来
メディアを活⽤したプロモーション活動における
重要パートナーであり、主として取引関係の
維持・強化のため、保有しています。
(注2)
11,625 11,371
㈱電通グループ 4,929,900 2,465,000 ⽇本国内で展開する様々なサービスにおいて
テレビCMをはじめとしたプロモーション活動を
委託している他、マッチング&ソリューション事
業等におけるブランド戦略策定・イベント等の
運営及びメディア商品販売に関わる重要パ
ートナーであり、主として取引関係の維持・強
化のため、保有しています。
20,680 8,109
Yeahka Limited 30,051,196 30,051,196 中国有数の決済及びマーチャント⽀援サービ
スを提供するテクノロジープラットフォーム企業
であり、当社グループのマッチング&ソリューショ
ン事業のSaaS領域における取引関係の構
築・維持・強化のため、保有しています。
7,078 4,614
TOPPANホールディング
ス㈱
1,552,300 776,200 ⽇本国内で展開するマッチング&ソリューショ
ン事業において、紙媒体の商品制作等を委
託している重要パートナーであり、主としてサ
プライチェーンの維持・強化のため、保有して
います。
6,021 3,146
㈱フジ・メディア・ホール
ディングス
1,081,000 540,500 ⽇本国内で展開する様々なサービスにおいて
テレビCMをはじめとしたテレビ及びテレビ由来
メディアを活⽤したプロモーション活動における
重要パートナーであり、主として取引関係の
維持・強化のため、保有しています。
なお、2025年3⽉末に保有していた株式の
全てを、2025年4⽉に売却しました。
2,144 1,379
㈱オールアバウト 984,900 984,900 現時点では取引関係は少ないものの、⽇本
国内で展開するマッチング&ソリューション事
業等における今後の事業機会の創出や取
引・協業関係の構築・強化のため、保有して
います。
389 326
⼤⽇本印刷㈱ 1,232,500 - -
5,757 -
マネックスグループ㈱ 5,720,000 - -
5,073 -
㈱テレビ朝⽇ホールディ
ングス
1,050,000 - -
2,253 -
155
銘柄
前事業年度末 当事業年度末
保有⽬的、定量的な保有効果
(注1)及び株式数が増加した
理由
当社の
株式の
保有の
有無
株式数(株) 株式数(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
貸借対照表計上額
(百万円)
王⼦ホールディングス㈱ 83,000 - -
(注3)
52 -
共同印刷㈱ 11,000 - -
38 -
(注1) 事業戦略上、取引関係等の維持・強化を主たる保有⽬的としており、個々の保有については多⾓的に検討しており、具体
的な定量数値の開⽰は困難であることから省略しますが、保有継続の合理性については、個別銘柄ごとに経済的価値と資
本コストの⾒合いを定量的に検証するとともに、戦略的な関係性・重要性や、環境、社会及びガバナンス等の定性的な観
点を総合的に勘案し、保有の適否を検証しています。
(注2) 保有先企業は当社の株式を保有していませんが、同社⼦会社が当社の株式を保有しています。
(注3) 保有先企業は当社の株式を保有していませんが、同社⼦会社の退職給付信託が当社の株式を保有しています。
㈱リクルートにおける純投資⽬的以外の投資株式
提出会社及び連結⼦会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も⼤きい会社の次に⼤きい会社である
㈱リクルートの2025年3⽉末時点における保有状況については以下のとおりです。
(百万円)
㈱リクルート
⾮上場株式 ⾮上場株式以外の株式
銘柄数 4 3
貸借対照表計上額の合計額 1,495 15,347
株式数が増加した銘柄数 1 -
株式数の増加に係る取得
価額の合計額 1 -
株式数の増加の理由 関係会社からの株式移管 -
株式数が減少した銘柄数 - 1
株式数の減少に係る売却
価額の合計額 - 612
(注) 株式数が増加及び減少した銘柄には、株式の新規公開、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等による
変動を含みません。
156
特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
銘柄
前事業年度末 当事業年度末
保有⽬的、定量的な保有効果
(注1)及び株式数が増加した
理由
当社の
株式の
保有の
有無
株式数(株) 株式数(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
貸借対照表計上額
(百万円)
フリー㈱ 2,277,267 2,277,267 中⼩企業向けに統合型クラウド
ERP(Enterprise Resource Planning)
を提供している、国内有数のSaaSビジネス
企業であり、マッチング&ソリューション事業の
SaaS領域においてAir ビジネスツールズ等を
同社サービスと機能連携しており、当該領域
における重要パートナーであることから、取引
関係の維持・強化のため、保有しています。
8,061 8,050
プレミアグループ㈱ 1,800,000 1,800,000 ⽇本国内で展開するマッチング&ソリューショ
ン事業の販促領域における「カーセンサーアフ
ター保証」のサプライヤーであり、当該領域に
おける重要パートナーであることから、取引関
係の維持・強化のため、保有しています。
3,709 3,744
オイシックス・ラ・⼤地㈱ 2,648,000 2,648,000 ⽇本国内で展開するマッチング&ソリューショ
ン事業の販促領域においてリクルートID等を
同社サービスと機能連携しており、当該領域
における重要パートナーであることから、取引
関係の維持・強化のため、保有しています。
3,450 3,553
㈱クイック 304,126 - -
725 -
(注1) 事業戦略上、取引関係等の維持・強化を主たる保有⽬的としており、個々の保有については多⾓的に検討しており、具体
的な定量数値の開⽰は困難であることから省略しますが、保有継続の合理性については、個別銘柄ごとに経済的価値と資
本コストの⾒合いを定量的に検証するとともに、戦略的な関係性・重要性や、環境、社会及びガバナンス等の定性的な観
点を総合的に勘案し、保有の適否を検証しています。
157
第5 【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成⽅法について
(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の⽤語、様式及び作成⽅法に関する規則」(1976年⼤蔵省令第28号。以下「連結財
務諸表規則」)第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の⽤語、様式及び作成⽅法に関する規則」(1963年⼤蔵省令第59号。以下「財務諸表等規
則」)に基づいて作成しています。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。
2.監査証明について
当社は、⾦融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2024年4⽉1⽇から2025年3⽉31⽇まで)の連結
務諸表及び事業年度(2024年4⽉1⽇から2025年3⽉31⽇まで)の財務諸表について、EY新⽇本有限責任監査法⼈により監査を
けています。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制
の整備について
当社は、以下のとおり連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成する
ことができる体制の整備を⾏っています。
(1)会計基準等の内容⼜はその変更等について適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法⼈財務会計基準機構へ加⼊して
います。また、専⾨的情報を有する団体等が主催する研修に参加しています。
(2)IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時⼊⼿し、最
新の基準に関する情報を把握するとともに、IFRSに準拠するための社内規程やマニュアル等を整備し、それらに基づいて会計処理を⾏
っています。
158
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
【連結財政状態計算書】
(単位:百万円)
注記 前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇) 当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
流動資産
現⾦及び現⾦同等物 6 1,136,858 808,625
営業債権及びその他の債権 7、27 549,814 565,069
その他の⾦融資産 8、27 5,608 18,697
その他の流動資産 9 70,462 77,985
流動資産合計 1,762,744 1,470,378
⾮流動資産
有形固定資産 10 66,513 54,897
使⽤権資産 12 170,366 154,572
のれん 11 510,638 508,133
無形資産 11 185,219 174,977
持分法で会計処理されている投資 26,841 17,476
その他の⾦融資産 8、27 210,271 163,102
繰延税⾦資産 13 203,482 217,020
その他の⾮流動資産 9 8,567 11,693
⾮流動資産合計 1,381,902 1,301,874
資産合計 3,144,646 2,772,252
159
(単位:百万円)
注記 前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇) 当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
負債及び資本
負債
流動負債
営業債務及びその他の債務 14、27 359,856 377,543
借⼊⾦ 27 374
リース負債 12、27 44,248 44,453
その他の⾦融負債 541 5,011
未払法⼈所得税 37,679 53,235
引当⾦ 16 17,214 15,437
その他の流動負債 15 298,965 306,503
流動負債合計 758,879 802,185
⾮流動負債
借⼊⾦ 27 1,020 1,011
リース負債 12、27 175,488 163,476
その他の⾦融負債 556 945
引当⾦ 16 15,059 15,289
退職給付に係る負債 17 64,943 63,408
繰延税⾦負債 13 111,610 90,465
その他の⾮流動負債 15 8,186 8,108
⾮流動負債合計 376,866 342,706
負債合計 1,135,746 1,144,892
資本
親会社の所有者に帰属する持分
資本⾦ 18 40,000 40,000
利益剰余⾦ 18 1,884,258 1,606,348
⾃⼰株式 18 △407,049 △515,363
その他の資本の構成要素 483,714 486,596
親会社の所有者に帰属する持分合計 2,000,922 1,617,582
⾮⽀配持分 7,977 9,777
資本合計 2,008,900 1,627,360
負債及び資本合計 3,144,646 2,772,252
160
【連結損益計算書】
(単位:百万円)
注記
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
売上収益 20 3,416,492 3,557,478
売上原価 1,451,961 1,471,834
売上総利益 1,964,530 2,085,644
販売費及び⼀般管理費 21 1,521,355 1,558,654
その他の営業収益 7,388 3,387
その他の営業費⽤ 22 48,036 39,834
営業利益 402,526 490,542
持分法による投資損益(△は損失) △1,356 △8,810
⾦融収益 23 55,930 56,037
⾦融費⽤ 30,859 10,625
税引前利益 426,241 527,143
法⼈所得税費⽤ 13 71,645 118,983
当期利益 354,596 408,159
当期利益の帰属
親会社の所有者 353,654 408,504
⾮⽀配持分 942 △344
当期利益 354,596 408,159
親会社の所有者に帰属する1株当たり当
期利益
基本的1株当たり当期利益(円) 25 225.99 271.44
希薄化後1株当たり当期利益(円) 25 222.90 268.32
161
【連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
注記
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
当期利益 354,596 408,159
その他の包括利益
純損益に振替えられることのない項⽬︓
その他の包括利益を通じて測定する
資本性⾦融資産の公正価値の純変動 24、28 5,396 △17,350
確定給付型退職給付制度の再測定額 17、24 △1,704 2,063
持分法によるその他の包括利益に
対する持分相当額 24 126 △2,310
⼩計 3,819 △17,598
純損益にその後に振替えられる
可能性のある項⽬︓
在外営業活動体の換算差額 24 197,045 △7,418
キャッシュ・フロー・ヘッジの
公正価値の変動額の有効部分 24 △63
その他の包括利益を通じて測定する
負債性⾦融資産の公正価値の純変動 24、28 △9
⼩計 196,981 △7,427
税引後その他の包括利益 200,801 △25,025
当期包括利益 555,397 383,134
当期包括利益の帰属
親会社の所有者 553,909 383,161
⾮⽀配持分 1,488 △27
当期包括利益合計 555,397 383,134
162
【連結持分変動計算書】
前連結会計年度(⾃ 2023年4⽉1⽇ 2024年3⽉31⽇)
(単位:百万円)
注記
親会社の所有者に帰属する持分
資本⾦ 資本剰余⾦ 利益剰余⾦ ⾃⼰株式
その他の資本の構成要素
株式報酬
在外営業
活動体の
換算差額
キャッシュ・
フロー・
ヘッジの
公正価値の
変動額の
有効部分
2023年4⽉1⽇残⾼ 40,000 33,754 1,711,350 △432,612 75,595 198,859 63
当期利益 353,654
その他の包括利益 196,612 △63
当期包括利益 353,654 196,612 △63
その他の資本の構成要素から利
益剰余⾦への振替 3,705
⾃⼰株式の取得 18 △104 △218,812
⾃⼰株式の処分 18 23,720 48,543 △70,750
⾃⼰株式の消却 18 △195,832 195,832
利益剰余⾦から資本剰余⾦へ
の振替 18 149,074 △149,074
配当⾦ 19 △35,377
株式報酬取引 26 83,397
⾮⽀配株主との資本取引 △10,613
所有者との取引額等合計 △33,754 △180,746 25,563 12,647
2024年3⽉31⽇残⾼ 40,000 1,884,258 △407,049 88,242 395,471
注記
親会社の所有者に帰属する持分
⾮⽀配持分 資本合計
その他の資本の構成要素
合計
その他の
包括利益
を通じて
測定する
負債性⾦融
資産の
公正価値の
純変動
その他の
包括利益
を通じて
測定する
資本性⾦融
資産の
公正価値の
純変動
確定給付型
退職給付
制度の
再測定額
合計
2023年4⽉1⽇残⾼ 274,517 1,627,010 13,939 1,640,949
当期利益 353,654 942 354,596
その他の包括利益 5,409 △1,704 200,254 200,254 546 200,801
当期包括利益 5,409 △1,704 200,254 553,909 1,488 555,397
その他の資本の構成要素から利
益剰余⾦への振替 △5,409 1,704 △3,705
⾃⼰株式の取得 18 △218,917 △218,917
⾃⼰株式の処分 18 △70,750 1,514 1,514
⾃⼰株式の消却 18
利益剰余⾦から資本剰余⾦へ
の振替 18
配当⾦ 19 △35,377 △35,377
株式報酬取引 26 83,397 83,397 83,397
⾮⽀配株主との資本取引 △10,613 △7,450 △18,064
所有者との取引額等合計 △5,409 1,704 8,941 △179,997 △7,450 △187,447
2024年3⽉31⽇残⾼ 483,714 2,000,922 7,977 2,008,900
163
当連結会計年度(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2025年3⽉31⽇)
(単位:百万円)
注記
親会社の所有者に帰属する持分
資本⾦ 資本剰余⾦ 利益剰余⾦ ⾃⼰株式
その他の資本の構成要素
株式報酬
在外営業
活動体の
換算差額
キャッシュ・
フロー・
ヘッジの
公正価値の
変動額の
有効部分
2024年4⽉1⽇残⾼ 40,000 1,884,258 △407,049 88,242 395,471
当期利益 408,504
その他の包括利益 7,484
当期包括利益 408,504 △7,484
その他の資本の構成要素から利
益剰余⾦への振替 △17,849
⾃⼰株式の取得 18 △563 △823,674
⾃⼰株式の処分 18 28,347 54,655 △82,228
⾃⼰株式の消却 18 △660,705 660,705
利益剰余⾦から資本剰余⾦へ
の振替 18 632,921 △632,921
配当⾦ 19 △35,642
株式報酬取引 26 92,605
⾮⽀配株主との資本取引
所有者との取引額等合計 △686,413 △108,313 10,376
2025年3⽉31⽇残⾼ 40,000 1,606,348 △515,363 98,619 387,986
注記
親会社の所有者に帰属する持分
⾮⽀配持分 資本合計
その他の資本の構成要素
合計
その他の
包括利益
を通じて
測定する
負債性⾦融
資産の
公正価値の
純変動
その他の
包括利益
を通じて
測定する
資本性⾦融
資産の
公正価値の
純変動
確定給付型
退職給付
制度の
再測定額
合計
2024年4⽉1⽇残⾼ 483,714 2,000,922 7,977 2,008,900
当期利益 408,504 △344 408,159
その他の包括利益 △9 △19,912 2,063 △25,343 △25,343 317 △25,025
当期包括利益 △9 △19,912 2,063 △25,343 383,161 △27 383,134
その他の資本の構成要素から利
益剰余⾦への振替 19,912 △2,063 17,849
⾃⼰株式の取得 18 △824,238 △824,238
⾃⼰株式の処分 18 △82,228 774 774
⾃⼰株式の消却 18
利益剰余⾦から資本剰余⾦へ
の振替 18
配当⾦ 19 △35,642 △35,642
株式報酬取引 26 92,605 92,605 92,605
⾮⽀配株主との資本取引 1,826 1,826
所有者との取引額等合計 19,912 △2,063 28,225 △766,500 1,826 △764,674
2025年3⽉31⽇残⾼ △9 486,596 1,617,582 9,777 1,627,360
164
【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
注記
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前利益 426,241 527,143
減価償却費及び償却費 117,481 109,237
株式報酬費⽤ 26 79,368 80,429
受取利息及び受取配当⾦ △41,410 △33,044
営業債権及びその他の債権の増減(△は
増加) 10,459 △15,784
営業債務及びその他の債務の増減(△は
減少) △5,114 18,963
その他の増減 62,235 7,904
⼩計 649,262 694,849
利息及び配当⾦の受取額 41,489 34,676
利息の⽀払額 △5,364 △5,362
法⼈所得税の⽀払額 △150,024 △113,800
営業活動によるキャッシュ・フロー 535,362 610,363
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による⽀出 △11,137 △7,951
無形資産の取得による⽀出 △58,792 △57,306
投資の取得による⽀出 △981 △16,360
投資の売却及び償還による収⼊ 4,869 26,708
その他 △2,747 △6,145
投資活動によるキャッシュ・フロー △68,789 △61,054
財務活動によるキャッシュ・フロー
⻑期借⼊⾦の返済による⽀出 29 △12,912
社債の償還による⽀出 29 △20,000
リース負債の返済による⽀出 29 △46,802 △44,547
⾃⼰株式の取得による⽀出 18 △218,928 △824,465
配当⾦の⽀払額 19 △35,374 △35,644
⾮⽀配持分からの⼦会社持分取得による
⽀出 △18,694
デリバティブの決済による収⼊ 16,528 22,096
その他 29 1,536 2,080
財務活動によるキャッシュ・フロー △334,648 △880,480
現⾦及び現⾦同等物に係る換算差額 127,563 2,938
現⾦及び現⾦同等物の増減額(△は減少) 259,488 △328,233
現⾦及び現⾦同等物の期⾸残⾼ 6 877,370 1,136,858
現⾦及び現⾦同等物の期末残⾼ 6 1,136,858 808,625
165
【連結財務諸表注記】
1 報告企業
㈱リクルートホールディングス(以下「当社」)は⽇本の会社法に基づいて設⽴された株式会社であり、⽇本に所在する企業です。当社の登
記されている本社及び主要な事業所の住所は、ホームページ(https://recruit-holdings.com/)で開⽰しています。当社及びその⼦
会社(以下「当社グループ」)の事業内容及び主要な活動は、「5 事業セグメント」に記載しています。
当連結会計年度の連結財務諸表は、2025年6⽉20⽇に代表取締役社⻑ CEO 出⽊場 久征、常務執⾏役員 CFO 荒井
淳⼀及び執⾏役員 ファイナンシャル・マネジメント本部 トレジャリー・経理・税務担当 暁彦によって承認されています。
2 作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。当社は、連結財務諸表規則第1条の2第1号の「指定国際会計基準特定会社」の
要件を満たすことから、連結財務諸表規則第312条の規定を適⽤しています。
(2) 測定の基礎
連結財務諸表は、「3 重要性がある会計⽅針」に記載しているとおり、公正価値で測定している⾦融商品等を除き、取得原価を基礎と
して作成しています。
(3) 機能通貨及び表⽰通貨
連結財務諸表は、当社の機能通貨である⽇本円で表⽰しており、百万円未満の端数を切捨てています。
(4) 未適⽤の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認⽇までに新設⼜は改定が⾏われた新基準書及び新解釈指針のうち、当連結会計年度において当社グループが早
期適⽤していない主なものは、以下のとおりです。新しいIFRS適⽤による当社グループへの影響は検討中であり、現時点で⾒積ることは
きません。
基準書 基準名 強制適⽤時期
(以降開始年度)
当社グループの適
⽤時期 新設・改定の概要
IFRS第18号 財務諸表における表⽰
及び開⽰ 2027年1⽉1⽇ 2028年3⽉期
財務諸表における表⽰及
開⽰に関する現⾏の
会計基準である国際会計基準第1号「財務諸表
の表⽰」を置き換える新基準
3 重要性がある会計⽅針
以下の会計⽅針は、他に記載がない限り、本連結財務諸表に記載されているすべての期間に適⽤しています。
(1) 連結の基礎
本連結財務諸表は、当社グループの財務諸表及び関連会社の持分相当額を含んでいます。⼦会社及び関連会社が適⽤する会計⽅
針が当社グループの適⽤する会計⽅針と異なる場合には、必要に応じて当該⼦会社及び関連会社の財務諸表の調整を⾏っています。
当社グループ内の債権債務残⾼及び取引⾼並びに当社グループ内取引によって発⽣した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して
消去しています。
⼦会社
⼦会社とは、当社グループにより⽀配されている企業をいいます。当社グループが投資先への関与により⽣じる変動リターンに対する
エクスポージャー⼜は権利を有し、且つ投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能⼒を有している場合に、その企業
を⽀配していると判断しています。⼦会社については、当社グループが⽀配を獲得した⽇を取得⽇とし、その⽇より当社グループが⽀
配を喪失する⽇まで連結しています。決算⽇が異なる⼦会社の財務諸表は、連結決算⽇現在で実施した仮決算に基づく財務諸
表を使⽤しています。⽀配が継続する⼦会社に対する当社グループの持分変動については資本取引として会計処理し、⾮⽀配持
分の調整額と対価の公正価値との差額は、当社の株主に帰属する持分として資本に直接認識しています。⽀配を喪失した場合に
は、⽀配の喪失から⽣じた利得及び損失は純損益で認識しています。⼦会社の包括利益については、⾮⽀配持分が負の残⾼とな
166
る場合であっても、親会社の所有者と⾮⽀配持分に帰属させています。
関連会社
関連会社とは、当社グループが重要な影響⼒を有しているが、⽀配⼜は共同⽀配をしていない企業をいいます。関連会社について
は、当社グループが重要な影響⼒を有することとなった⽇から重要な影響⼒を喪失する⽇まで、持分法を適⽤して会計処理していま
す。
(2) 企業結合
当社グループは、取得法を適⽤して各企業結合を会計処理しています。企業結合で移転された対価は、移転した資産、取得企業に発
⽣した被取得企業の旧所有者に対する負債及び取得企業が発⾏した資本持分の取得⽇の公正価値の合計額として測定され、該当す
る場合は条件付対価を含めています。
企業結合により取得した識別可能な資産及び引き受けた負債を、取得⽇の公正価値で測定しています。企業結合における取得関連費
⽤は発⽣時に費⽤処理しています。取得⽇時点における移転された対価、すべての⾮⽀配持分の⾦額及び以前に保有していた被取得
企業の資本持分の総額が、識別可能な資産及び引き受けた負債の取得⽇における正味の⾦額を超過した差額を、のれんとして認識し
ています。
企業結合の当初の会計処理が本連結財務諸表の承認⽇までに完了しない場合、当社は、完了していない項⽬については暫定的な⾦
額で報告しています。その後、新たに⼊⼿した⽀配獲得⽇時点に存在していた事実と状況について、⽀配獲得⽇時点に把握していたとし
たら企業結合処理の認識⾦額に影響を与えていたと判断される場合、測定期間の修正として、⽀配獲得⽇に認識した暫定的な⾦額を
遡及的に修正します。測定期間は⽀配獲得⽇から最⻑で1年間としています。
(3) 外国為替レート変動の影響
当社の連結財務諸表は、各社の機能通貨に基づく財務諸表を基礎に作成しています。
外貨建取引は、取引⽇における直物為替レートを適⽤することにより、当社グループの各機能通貨に換算しています。外貨建の貨幣性資
産及び負債は、決算⽇の直物為替レートにより機能通貨に換算しています。取得原価で測定している外貨建⾮貨幣性項⽬は、当初取
引⽇における為替レートで機能通貨に換算しています。公正価値で測定している外貨建⾮貨幣性項⽬は、当該公正価値の測定⽇にお
ける直物為替レートで機能通貨に換算しています。当該換算及び決済により⽣じる換算差額は純損益として認識しています。但し、⾮貨
幣性項⽬に係る利益⼜は損失がその他の包括利益に計上される場合は、為替差額もその他の包括利益に計上しています。
在外営業活動体の資産及び負債は、決算⽇の直物為替レートにより、収益及び費⽤は、取引⽇の直物為替レート⼜はそれに近似する
レートで換算しています。その換算差額はその他の包括利益として認識しています。在外営業活動体が処分された場合には、当該営業活
動体に関連する累積換算差額を処分時に純損益として認識しています。
(4) ⾦融商品
⾦融資産
a. ⾦融資産の認識、分類及び測定
⾦融資産は、当社グループが⾦融商品の契約上の当事者になった時点で認識しています。当社グループは、すべての⾦融資産を
当初認識時に公正価値で測定し、償却原価で測定する⾦融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する⾦融資
産(FVTOCI⾦融資産)⼜は純損益を通じて公正価値で測定する⾦融資産(FVTPL⾦融資産)に分類しています。
(a) 償却原価で測定する⾦融資産
当社グループは、以下の条件を満たす⾦融資産を、償却原価で測定する⾦融資産に分類しています。
- 契約上のキャッシュ・フローの回収を保有⽬的とする事業モデルに基づいて、資産を保有していること
- ⾦融資産の契約条件により、特定の⽇に元本及び元本残⾼に対する利息の⽀払いのみのキャッシュ・フローが⽣じること
167
償却原価で測定する⾦融資産は、公正価値に取引費⽤を加算して当初認識し、当初認識後は実効⾦利法による償却原価から
減損損失を控除した⾦額で認識しています。また、利息収益及び認識の中⽌に係る利得⼜は損失及び減損損失は⾦融損益とし
て認識しています。
(b) FVTOCI⾦融資産
ⅰ. FVTOCI負債性⾦融資産
当社グループは、以下の条件を満たす負債性⾦融資産を、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性⾦融資産
(FVTOCI負債性⾦融資産)に分類しています。
- 契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両⽅によって⽬的が達成する事業モデルに基づいて、資産を保有していること
- ⾦融資産の契約条件により、特定の⽇に元本及び元本残⾼に対する利息の⽀払いのみのキャッシュ・フローが⽣じること
FVTOCI負債性⾦融資産は、公正価値に取引費⽤を加算して当初認識し、当初認識後の公正価値の変動(減損損失を除く。)
をその他の包括利益において認識し、その累計額は認識の中⽌を⾏う際に純損益に組替調整額として振替えています。また、利息
収益及び認識の中⽌に係る利得⼜は損失及び減損損失は⾦融損益として認識しています。
ⅱ. FVTOCI資本性⾦融資産
当社グループは、公正価値で測定する⾦融資産のうち、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益に表⽰すると
いう取消不能な選択をした資本性⾦融資産については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性⾦融資産
(FVTOCI資本性⾦融資産)に分類しています。なお、当社グループは、原則としてすべての資本性⾦融資産をFVTOCI資本性⾦
融資産に指定しています。FVTOCI資本性⾦融資産は、公正価値に取引費⽤を加算して当初認識しています。当初認識後の公
正価値の変動及び認識の中⽌に係る利得⼜は損失はその他の包括利益として認識し、その累計額はその他の資本の構成要素に
認識後、直ちに利益剰余⾦に振替えています。FVTOCI資本性⾦融資産に係る受取配当⾦は、当該配当⾦が明らかに投資の
取得原価の回収を⽰している場合を除いて、配当受領権が確定した時点で⾦融収益として認識しています。
(c) FVTPL⾦融資産
当社グループは、上記の償却原価で測定する⾦融資産⼜はFVTOCI負債性⾦融資産に分類されない負債性⾦融資産及びデリ
バティブを、FVTPL⾦融資産に分類しています。FVTPL⾦融資産は、公正価値で当初認識し、当初認識後の公正価値の変動及
び売却損益は⾦融損益として認識しています。
b. ⾦融資産の減損
当社グループは、償却原価で測定する⾦融資産⼜はFVTOCI負債性⾦融資産について、予想信⽤損失に基づき損失評価引当
⾦を認識しています。当社グループは、報告期間の末⽇ごとに、⾦融資産に係る信⽤リスクが当初認識以降に著しく増⼤しているか
どうかを評価しています。⾦融資産に係る信⽤リスクが当初認識以降に著しく増⼤している場合には、当該⾦融資産に係る損失評
価引当⾦を全期間の予想信⽤損失に等しい⾦額で測定し、著しく増加していない場合には、12カ⽉の予想信⽤損失に等しい⾦
額で測定しています。信⽤リスクが著しく増加しているか否かは、デフォルトリスクの変化に基づいて測定しています。但し、重⼤な⾦
融要素を含んでいない営業債権については、信⽤リスクの増減にかかわらず、全期間の予想信⽤損失を簡便的に過去の信⽤損失
の実績等に基づき測定しています。
c. 認識の中⽌
当社グループは、⾦融資産から⽣じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅したか、あるいは、⾦融資産が譲渡され、その
⾦融資産の所有に係るリスク及び経済価値のほとんどすべてが移転した場合に、当該⾦融資産の認識を中⽌しています。移転した
⾦融資産に関して当社グループが創出した⼜は当社グループが引き続き保有する持分については、別個の資産及び負債として認識
しています。
168
⾦融負債
a. ⾦融負債の認識、分類及び測定
⾦融負債は、当社グループが⾦融商品の契約上の当事者になった時点で認識しています。当社グループは、すべての⾦融負債を
当初認識時に公正価値で測定し、償却原価で測定する⾦融負債⼜は純損益を通じて公正価値で測定する⾦融負債(FVTPL
⾦融負債)に分類しています。
(a) 償却原価で測定する⾦融負債
当社グループは、以下のものを除くすべての⾦融負債を、償却原価で測定する⾦融負債に分類しています。
- FVTPL⾦融負債(デリバティブ負債を含む。)
- ⾦融保証契約
- 企業結合において認識した条件付対価
償却原価で測定する⾦融負債は、公正価値に取引費⽤を減算して当初認識し、当初認識後は実効⾦利法による償却原価で
認識しています。
(b) FVTPL⾦融負債
FVTPL⾦融負債は、公正価値で当初認識し、当初認識後の変動はヘッジ会計の要件を満たしている場合を除き、⾦融損益とし
て認識しています。
b. 認識の中⽌
当社グループは、⾦融負債の義務が履⾏されたか、免除された⼜は失効した場合に当該⾦融負債の認識を中⽌しています。
⾦融商品の相殺
⾦融資産と⾦融負債は、認識された⾦額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し、且つ純額ベースで決済する⼜は資
産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で認識しています。
デリバティブ及びヘッジ会計
a. デリバティブ
当社グループは、主に⾦利及び為替レートの変動によるリスクに対処する⽬的でデリバティブ契約を締結しています。これらのデリバテ
ィブは、契約が締結された⽇の公正価値で資産⼜は負債として当初認識し、当初認識後は報告期間の末⽇の公正価値で測定し
ています。デリバティブの公正価値の変動額(デリバティブ評価損益)は、ヘッジ会計を適⽤していない場合は、直ちに純損益として認
識しています。なお、為替レートの変動によるリスクに対処する⽬的のデリバティブの公正価値の変動額は、連結損益計算書におい
て外貨建貨幣性項⽬の為替レートの変動により⽣じる為替差額(為替差損益)と相殺して表⽰しています。
b. ヘッジ会計
当社グループは、ヘッジ関係がヘッジ会計の要件を満たしている場合において⼀部のデリバティブをキャッシュ・フロー・ヘッジとして会計
処理をしています。デリバティブの公正価値の変動額のうちキャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分はその他の包括利益として認識し、そ
の累計額をその他の資本の構成要素として認識しています。その他の資本の構成要素として認識された⾦額は、ヘッジ対象が純損
益として認識される場合に、その影響を相殺するよう純損益に振替えています。また、キャッシュ・フロー・ヘッジの⾮有効部分は直ちに
純損益で認識しています。
(5) 現⾦及び現⾦同等物
現⾦及び現⾦同等物は、⼿許預⾦、随時引き出し可能な預⾦及び容易に換⾦可能であり、且つ価値の変動について僅少なリスクしか
負わない取得⽇から3カ⽉以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
169
(6) 有形固定資産
有形固定資産の測定には原価モデルを採⽤し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した⾦額で測定しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費⽤、解体、除却及び原状回復費⽤の⾒積額を含めています。減価償却費は、償却可能
価額を各構成要素の耐⽤年数にわたり定額法により算定しています。減価償却⽅法、耐⽤年数及び残存価額は各年度末に⾒直しを
⾏い、変更がある場合には、会計上の⾒積りの変更として、⾒積りを変更した期間及び将来に向かって適⽤しています。主な耐⽤年数は
以下のとおりです。
- 建物及び構築物: 2年〜50年
- ⼯具、器具及び備品: 2年〜20年
(7) 無形資産
無形資産の測定には原価モデルを採⽤し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した⾦額で測定しています。個別に
取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しています。また、のれんとは別に企業結合で取得した識別可能な無形資産は、
⽀配獲得⽇の公正価値で測定しています。
研究活動から⽣じた⽀出は、発⽣時に費⽤計上しています。開発活動から⽣じた⽀出は、以下のすべてを⽴証できる場合に限り、資産
計上しています。
- 使⽤⼜は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実⾏可能性
- 無形資産を完成させ、更にそれを使⽤⼜は売却するという企業の意図
- 無形資産を使⽤⼜は売却する能⼒
- 無形資産が可能性の⾼い将来の経済的便益を創出する⽅法
- 無形資産の開発を完成させ、更にそれを使⽤⼜は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利⽤可能
- 開発期間中に無形資産に起因する⽀出を、信頼性をもって測定できる能⼒
耐⽤年数を確定できる無形資産の償却費は、償却可能価額を耐⽤年数にわたり定額法により算定しています。償却⽅法及び耐⽤年
数は各年度末に⾒直しを⾏い、変更がある場合には、会計上の⾒積りの変更として、⾒積りを変更した期間及び将来に向かって適⽤して
います。なお、耐⽤年数を確定できない無形資産については償却を⾏っていません。主な耐⽤年数は以下のとおりです。
- ソフトウエア: 5年
- 顧客関連資産: 2年〜15年
(8) リース
当社グループでは、契約開始時に、その契約がリースであるか否か⼜はその契約にリースが含まれているか否かを契約の実質を基に判断し
ています。
リース負債はリース開始⽇より認識し、リースの計算利⼦率が容易に算定できない場合には、残存リース料を借⼿の追加借⼊利⼦率を⽤
いて算定した割引現在価値で測定しています。開始⽇後においては、リース負債に係る⾦利や、⽀払われたリース料を反映するようにリー
ス負債の帳簿価額を増減し、リースの条件変更等に伴って必要に応じて再測定しています。また、リース期間については、リースの解約不
能期間にリース期間を延⻑するオプション(当該オプションを⾏使することが合理的に確実である場合)及び解約するオプション(当該オプショ
ンを⾏使しないことが合理的に確実である場合)を考慮し決定しています。
使⽤権資産の測定には原価モデルを採⽤し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した⾦額で測定しています。
取得原価には、リースの開始⽇におけるリース負債の当初測定額に前払リース料からリース・インセンティブを控除したものを調整し、リー
契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを含めています。また、使⽤権資産に係る減価償却費は、リース期間にわたり定額法に
より算定しています。リース期間は、リースの延⻑・解約オプションの⾏使の可能性に影響を与えるような重⼤な事象⼜は状況の重⼤な変
化が⽣じたとき等に⾒直しを⾏い、変更がある場合にはリース負債を再測定し、原則として使⽤権資産の⾦額を調整しています。
なお、少額資産のリースについては、使⽤権資産及びリース負債を認識しないことを選択しています。
170
(9) ⾮⾦融資産の減損
当社グループでは、決算⽇に資産が減損している可能性を⽰しているか否かを判定し、減損の兆候がある場合には、当該資産⼜は資⾦
⽣成単位の回収可能価額に基づき減損テストを実施しています。耐⽤年数が確定できない無形資産及び未だ利⽤可能でない無形資
産は、償却を⾏わず、減損の兆候の有無にかかわらず年に⼀度、⼜は減損の兆候がある場合はその都度、減損テストを実施しています。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使⽤価値のいずれか⾼い⽅で測定しています。使⽤価値は、⾒積将来キャッシュ・フロ
ーを貨幣の時間価値及びその資産の固有のリスクを反映した税引前の割引率を⽤いて現在価値に割り引いて算定しています。
個々の資産⼜は資⾦⽣成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失
を純損益(その他の営業費⽤)に認識しています。過年度に減損損失を認識した資産については、決算⽇において、減損の戻⼊れの兆候
の有無を判定しています。減損の戻⼊れの兆候があり、個々の資産⼜は資⾦⽣成単位の回収可能価額が帳簿価額を上回る場合には、
回収可能価額と過年度に減損損失が認識されていなかった場合の償却⼜は減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い⽅を上限とし
て、減損損失の戻⼊れを認識しています。
(10) のれん
のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した⾦額で測定しています。のれんは、企業結合によるシナジーから便益を享受できると期
待される資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループに配分しています。のれんが配分される資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループに
ついては、のれんが内部管理⽬的で監視される最⼩レベルの単位に基づき決定し、事業セグメントの範囲内となっています。
当社グループは、各年度の⼀定の時期及び配分された資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループに減損の兆候がある場合にはその時点
で、減損テストを実施しています。減損テストにおいて資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回る場
合には、その差額を、原則として減損損失として認識します。減損損失は、資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループに配分されたのれ
んの帳簿価額から減額し、次に資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループにおけるその他の資産の帳簿価額の⽐例割合に応じて各資
産の帳簿価額から減額しています。のれんの減損損失は純損益(その他の営業費⽤)に認識し、その後の期間に戻⼊れは⾏っていません。
(11) 売却⽬的で保有する⾮流動資産
継続的使⽤ではなく、売却により回収が⾒込まれる資産⼜は資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が⾮常に⾼く、且つ現状の
ままで直ちに売却可能で、当社グループの経営者が売却を確約している場合には、売却⽬的で保有する⾮流動資産⼜は処分グループと
して分類しています。売却⽬的で保有する⾮流動資産は減価償却⼜は償却を⾏わず、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、
いずれか低い⽅の⾦額で測定しています。
(12) 引当⾦
当社グループは、過去の事象の結果として現在の債務(法的債務⼜は推定的債務)を有しており、当該債務を決済するために経済的便
益を有する資源の流出が必要となる可能性が⾼く、且つ当該債務の⾦額について信頼できる⾒積りが可能である場合に引当⾦を認識し
ています。貨幣の時間価値が重要な場合には、決済のために要すると⾒積もられた⽀出額の現在価値で測定しています。現在価値の算
定には、貨幣の時間価値の現在の市場評価とその負債に固有のリスクを反映した税引前の割引率を⽤いています。
(13) 退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として、確定拠出制度及び確定給付制度を設けています。
確定拠出制度
確定拠出型の退職給付に係る費⽤は、従業員が役務を提供した期間に純損益として認識しています。
171
確定給付制度
確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費⽤並びに過去勤務費⽤を、予測単位積増⽅式を使⽤して制度ごとに
個別に算定し、費⽤として認識しています。割引率は、将来の毎年度の給付⽀払い⾒込み⽇までの期間を基に割引期間を設定し、
割引期間に対応した決算⽇時点の優良社債の利回りに基づき算定しています。また、確定給付負債の純額に係る利息の純額は、
売上原価⼜は販売費及び⼀般管理費として計上しています。当期に発⽣した確定給付負債の純額の再測定額はその他の包括
利益として認識し、その累計額はその他の資本の構成要素に認識後、直ちに利益剰余⾦に振替えています。
(14) 資本
資本⾦及び資本剰余⾦
当社が発⾏した資本性⾦融商品は、発⾏価額を資本⾦及び資本剰余⾦に計上し、その発⾏に直接起因する取引費⽤(税効果
考慮後)は発⾏価額の割合に応じて資本⾦及び資本剰余⾦から控除しています。
⾃⼰株式
⾃⼰株式を取得した場合は、その取得に直接起因する取引費⽤(税効果考慮後)を含む⽀払対価を、資本の控除項⽬として認
識しています。⾃⼰株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識しています。
(15) 株式に基づく報酬
当社グループは、以下の持分決済型の株式報酬制度を導⼊しています。
持分決済型のストック・オプション
当社グループは、当社の取締役、執⾏役員、専⾨役員(以下執⾏役員及び専⾨役員を総称して「執⾏役員等」)及び上級職員
に対するインセンティブプランとして、持分決済型のストック・オプションを付与しています。当社グループは、ストック・オプションの対価とし
て受領したサービスは費⽤として認識し、対応する⾦額を資本の増加として認識しています。当該費⽤は、付与⽇におけるストック・
オプションの公正価値によって⾒積っています。公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズモデル等を⽤いて算定
しています。
持分決済型の役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託
当社グループは、当社及び当社グループ会社の取締役及び執⾏役員等へのインセンティブプランとして、持分決済型の役員報酬
BIP(Board Incentive Plan)信託を導⼊しています。受領したサービスの対価は、付与⽇における当社株式の公正価値を参照
して測定しており、権利確定期間にわたり費⽤として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
持分決済型の株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託
当社グループは、当社グループ会社の従業員へのインセンティブプランとして、持分決済型の株式付与ESOP(Employee Stock
Ownership Plan)信託を導⼊しています。受領したサービスの対価は、付与⽇における当社株式の公正価値を参照して測定して
おり、権利確定期間にわたり費⽤として認識し、同額を資本の増加として認識しています。なお、付与⽇における公正価値は、株式
の市場価格に予想配当を考慮に⼊れた修正を⾏い、算定しています。
(16) 収益認識
当社グループでは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。なお、各事業の収益認識の詳細は、「20 売上収益」
記載しています。
ステップ1: 顧客との契約を識別します。
ステップ2: 契約における履⾏義務を識別します。
ステップ3: 取引価格を算定します。
ステップ4: 取引価格を契約における履⾏義務に配分します。
ステップ5: 履⾏義務を充⾜した時点で(⼜は充⾜するにつれて)収益を認識します。
172
契約獲得のための増分コストのうち、回収可能と⾒込まれる部分について資産(以下「契約獲得コストから認識した資産」)を認識していま
す。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発⽣したコストで、当該契約を獲得しなければ発⽣しなかったであろ
うものです。
契約獲得コストから認識した資産については、当該資産の償却期間が1年以内である場合を除き、当該資産に関連するサービスの顧客
への移転に合わせて規則的に償却しています。当該資産の償却期間が1年以内である場合は、IFRS第15号「顧客との契約から⽣じる
収益」で規定される実務上の便法を適⽤し、契約獲得のための増分コストを発⽣時に費⽤処理しています。
(17) 法⼈所得税
法⼈所得税は、当期税⾦費⽤及び繰延税⾦費⽤の合計⾦額です。これらは、その他の包括利益⼜は資本において直接認識される項
⽬から⽣じる税⾦及び企業結合から⽣じる税⾦を除き、純損益として認識しています。
当期税⾦費⽤
当期税⾦費⽤は、税務当局に対する納付⼜は税務当局からの還付が予想される⾦額を、決算⽇までに制定⼜は実質的に制定
された税率(及び税法)を使⽤して測定しています。
繰延税⾦費⽤
繰延税⾦費⽤は、決算⽇における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の⼀時差異に基づいて算定しています。
繰延税⾦資産は、将来減算⼀時差異、未使⽤の繰越税額控除及び税務上の繰越⽋損⾦について、それらを回収できる課税所
得が⽣じると⾒込まれる範囲において認識しています。繰延税⾦負債は、原則として、すべての将来加算⼀時差異について認識し
ています。
なお、以下の⼀時差異に対しては、繰延税⾦資産を認識していません。
- 企業結合ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得(税務上の⽋損⾦)にも影響を与えず、且つ同額の将来加算⼀時差
異と将来減算⼀時差異とを⽣じさせない取引における資産⼜は負債の当初認識から⽣じる場合
- ⼦会社及び関連会社に対する投資に係る将来減算⼀時差異に関して、予測可能な将来に当該⼀時差異が解消しない可能
性が⾼い場合、⼜は当該⼀時差異の使⽤対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
また、以下の⼀時差異に対しては、繰延税⾦負債を認識していません。
- のれんの当初認識から⽣じる場合
- 企業結合ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得(税務上の⽋損⾦)にも影響を与えず、且つ同額の将来加算⼀時差
異と将来減算⼀時差異とを⽣じさせない取引における資産⼜は負債の当初認識から⽣じる場合
- ⼦会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算⼀時差異に関して、⼀時差異の解消時期をコントロールすることができ、予
測可能な将来に当該⼀時差異が解消しない可能性が⾼い場合
単⼀の取引から資産と負債の両⽅を同額で認識する特定の取引については、認識される資産に係る将来加算⼀時差異に対し繰
延税⾦負債を、認識される負債に関する将来減算⼀時差異に対し繰延税⾦資産を、それぞれ当初認識する⽅法を採⽤していま
す。
繰延税⾦資産及び負債は、決算⽇までに制定⼜は実質的に制定されている税率(及び税法)に基づいて、資産が実現する⼜は負
債が決済されるときに適⽤されると予想される税率を使⽤して算定しています。繰延税⾦資産及び負債は、当期税⾦資産及び負
債を相殺する法律上強制⼒のある権利を有し、且つ法⼈所得税が同⼀の税務当局によって同⼀の納税主体、⼜は、純額ベース
での決済を⾏うことを意図している異なる納税主体に課されている場合に相殺しています。
また、国際会計基準第12号「法⼈所得税」の⼀時的な救済措置に応じて、第2の柱モデルルールを導⼊するための税法により⽣じ
る法⼈所得税に係る繰延税⾦資産及び繰延税⾦負債に関する認識及び情報の開⽰に対する例外規定を適⽤しています。
173
(18) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期利益を、その期間の⾃⼰株式を調整した発⾏済普通株式の加重平
均株式数で除して算定しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して算定して
います。
(19) 表⽰⽅法の変更
連結キャッシュ・フロー計算書関係
前連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローのその他に含めて表⽰していた投資の取得による⽀出並びに投資の売却及び
償還による収⼊は、⾦額的重要性が増したため、当連結会計年度より独⽴掲記しています。
この表⽰⽅法の変更を反映させるため、前連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローのその他に含めて表⽰していた△
981百万円は、投資の取得による⽀出として、また、4,869百万円は、投資の売却及び償還による収⼊として組み替えています。
4 重要な会計上の判断、会計上の⾒積り及び仮定
連結財務諸表の作成において、経営者は、会計⽅針の適⽤並びに資産、負債、収益及び費⽤の報告額に影響を及ぼす判断、会計上
の⾒積り及び仮定の設定を⾏っています。
⾒積り及び仮定は、過去の実績や、合理的だと考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいています。しかし実際の結
果は、その性質上、⾒積り及び仮定と異なることがあります。⾒積り及びその基礎となる仮定は継続して⾒直しています。これらの⾒積りの
⾒直しによる影響は、当該⾒積りを⾒直した期間及び将来の期間において認識しています。
連結財務諸表で認識する⾦額に重要な影響を与える⾒積り及び仮定は、以下のとおりです。
(1) ⾦融商品の公正価値の測定⽅法
特定の⾦融商品の公正価値は、観察不能なインプットを含む評価技法に基づき算定されています。観察不能なインプットは、将来の不確
実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があります。当連結会計年度の⾦額は、連結財政状態計算書の「その他の⾦融資産」
に含まれています。
(2) 有形固定資産、使⽤権資産、のれん及び無形資産の減損
当社グループは、有形固定資産、使⽤権資産、のれん及び無形資産について、「3 重要性がある会計⽅針」に従って、減損テストを実施
しています。減損テストにおける回収可能価額は、将来キャッシュ・フロー予測に含まれる成⻑率や割引率等の仮定に基づいて算定されて
います。これらの仮定は、経営者の最善の⾒積りと判断により決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可
能性があります。当連結会計年度の⾦額は、連結財政状態計算書の「有形固定資産」、「使⽤権資産」、「のれん」及び「無形資産」に
計上されているとおりです。なお、のれん及び無形資産の詳細は「11 のれん及び無形資産」に記載しています。
(3) 確定給付制度債務の評価
当社グループは、退職給付制度として確定給付制度を設けています。当該制度に係る確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤
務費⽤等は、割引率や死亡率等の数理計算上の仮定に基づいて算定されています。これらの仮定は、経営者の最善の⾒積りと判断によ
り決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があります。当連結会計年度の⾦額は、連結財政状
態計算書の「退職給付に係る負債」に計上されているとおりです。
(4) 繰延税⾦資産の回収可能性
繰延税⾦資産は、将来減算⼀時差異、未使⽤の繰越税額控除及び税務上の繰越⽋損⾦について、それらを回収できる課税所得が⽣
じると⾒込まれる時期及び⾦額に基づき算定されています。課税所得が⽣じると⾒込まれる時期及び⾦額は、経営者の最善の⾒積りと判
断により決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があります。当連結会計年度の⾦額は、連結財
政状態計算書の「繰延税⾦資産」に計上されているとおりです。
174
5 事業セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が⼊⼿可能であり、取締役会が、経営資源の配
分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を⾏う対象となっているセグメントです。当社グループは、事業の種類別にHRテクノロ
ジー事業、マッチング&ソリューション事業及び⼈材派遣事業の3つを事業セグメントとしており、報告セグメントもこれらと同⼀です。
HRテクノロジー事業は、⽶国、欧州及びその他並びに⽇本の3つの事業領域で構成されています。マッチング&ソリューション事業は、⼈
領域及び販促領域の2つの事業領域で構成されています。⼈材派遣事業は、⽇本並びに欧州、⽶国及び豪州の2つの事業領域で構成
されています。
なお、これらの事業の詳細は、「20 売上収益」に記載しています。
(2) 報告セグメントに関する情報
報告セグメントの利益は調整後EBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費(使⽤権資産の減価償却費を除く)+株式報酬費⽤±
その他の営業収益・費⽤)です。
調整額の外部顧客からの売上収益には、特定の報告セグメントに配分されない収益が含まれており、セグメント利益には、各報告セグメン
トに配分していない全社費⽤が含まれています。全社費⽤は、主にセグメントに帰属しない⼀般管理費です。セグメント間の内部売上収
益⼜は振替⾼は市場実勢価格に基づいています。なお、セグメント資産及び負債については、経営資源の配分の決定及び業績を評価す
るための検討対象とはなっていないため記載していません。
前連結会計年度(⾃ 2023年4⽉1⽇ 2024年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
報告セグメント
調整額 連結
HRテクノロジー マッチング&ソリュ
ーション ⼈材派遣 合計
売上収益
外部顧客からの
売上収益 1,009,421 797,032 1,607,694 3,414,149 2,343 3,416,492
セグメント間の内部
売上収益⼜は振替⾼ 2,398 10,810 26,544 39,752 △39,752
合計 1,011,820 807,842 1,634,239 3,453,901 △37,409 3,416,492
セグメント利益⼜は
セグメント損失
(
)
344,390 163,665 97,947 606,003 △7,606 598,397
減価償却費及び償却費
(
)
75,854
株式報酬費⽤ 79,368
その他の営業収益 7,388
その他の営業費⽤ 48,036
営業利益 402,526
持分法による
投資損益
(
△は損失
)
1,356
⾦融収益 55,930
⾦融費⽤ 30,859
税引前利益 426,241
(注) 減価償却費及び償却費は、使⽤権資産の減価償却費を除いた⾦額です。
175
当連結会計年度(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2025年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
報告セグメント
調整額 連結
HRテクノロジー マッチング&ソリュ
ーション ⼈材派遣 合計
売上収益
外部顧客からの
売上収益 1,124,281 783,282 1,641,385 3,548,949 8,528 3,557,478
セグメント間の内部
売上収益⼜は振替⾼ 2,283 32,731 25,608 60,623 △60,623
合計 1,126,565 816,013 1,666,994 3,609,573 △52,095 3,557,478
セグメント利益⼜は
セグメント損失
(
)
404,113 185,957 97,460 687,531 △8,642 678,889
減価償却費及び償却費
(
)
71,470
株式報酬費⽤ 80,429
その他の営業収益 3,387
その他の営業費⽤ 39,834
営業利益 490,542
持分法による
投資損益
(
△は損失
)
8,810
⾦融収益 56,037
⾦融費⽤ 10,625
税引前利益 527,143
(注) 減価償却費及び償却費は、使⽤権資産の減価償却費を除いた⾦額です。
(3) 製品及びサービスに関する情報
製品及びサービスの区分が報告セグメントと同⼀であるため、記載を省略しています。
(4) 地域に関する情報
外部顧客への売上収益
(
単位: 百万円
)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
⽇本 1,590,725 1,686,032
⽶国 939,354 987,864
その他 886,411 883,580
合計 3,416,492 3,557,478
(注) 売上収益は、外部顧客の所在地に基づき分類しています。
⾮流動資産(⾦融資産及び繰延税⾦資産を除く)
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
⽇本 253,542 261,414
⽶国 387,151 366,285
オランダ 214,060 201,591
その他 86,551 74,982
合計 941,306 904,274
176
(5) 主要な顧客に関する情報
前連結会計年度及び当連結会計年度において、外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の「売上収益」の10%以上を占める
相⼿先がないため、記載を省略しています。
6 現⾦及び現⾦同等物
現⾦及び現⾦同等物の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
現⾦及び預⾦ 1,136,858 778,946
短期投資 29,679
合計 1,136,858 808,625
(注) 現⾦及び現⾦同等物は、償却原価で測定する⾦融資産に分類しています。
7 営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は以下のとおりです。
(
単位: 百万円
)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
売掛⾦(注2) 464,510 465,723
未収⼊⾦ 94,760 106,407
その他 675 2,418
損失評価引当⾦ △10,131 △9,480
合計 549,814 565,069
(注1) 営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する⾦融資産に分類しています。
(注2) 2023年4⽉1⽇における顧客との契約から⽣じた債権(売掛⾦)の残⾼は466,524百万円です。
8 その他の⾦融資産
(1) その他の⾦融資産の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
資本性⾦融資産(注1) 175,977 124,401
負債性⾦融資産(注2) 9,114 19,398
差⼊保証⾦(注3) 20,342 20,185
その他 11,035 18,411
損失評価引当⾦ △590 △594
合計 215,879 181,800
流動資産 5,608 18,697
⾮流動資産 210,271 163,102
合計 215,879 181,800
(注1) 資本性⾦融資産は、原則としてその他の包括利益を通じて公正価値で測定する⾦融資産に分類しています。
(注2) 負債性⾦融資産のうち、公社債等はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する⾦融資産に、転換社債は純損益を通じて
公正価値で測定する⾦融資産に分類しています。
(注3) 差⼊保証⾦は、償却原価で測定する⾦融資産に分類しています。
177
(2) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性⾦融資産
株式等の資本性⾦融資産は、主に投資先との取引関係の維持強化を⽬的として保有しており、その他の包括利益を通じて公正価値で
測定する⾦融資産に指定しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性⾦融資産の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
活発な市場あり 92,092 64,154
活発な市場なし 83,884 60,246
合計 175,977 124,401
活発な市場のある資本性⾦融資産の主な銘柄及びそれらの公正価値は以下のとおりです。活発な市場のない資本性⾦融資産は、主に
インターネット関連分野への投資で構成されています。
前連結会計年度(2024年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
銘柄 公正価値
㈱電通グループ 20,680
⽇本テレビホールディングス㈱ 14,971
㈱TBSホールディングス 11,625
フリー㈱ 8,061
Yeahka Limited 7,078
TOPPANホールディングス㈱ 6,021
⼤⽇本印刷㈱ 5,757
当連結会計年度(2025年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
銘柄 公正価値
⽇本テレビホールディングス㈱ 19,712
㈱TBSホールディングス 11,371
㈱電通グループ 8,109
フリー㈱ 8,050
Yeahka Limited 4,614
プレミアグループ㈱ 3,744
オイシックス・ラ・⼤地㈱ 3,553
178
9 その他の資産
その他の資産の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
前払費⽤ 33,855 45,115
契約資産(注) 9,745 11,186
未収還付法⼈所得税 18,715 12,955
⻑期前払費⽤ 8,309 11,231
その他 8,403 9,190
合計 79,030 89,679
流動資産 70,462 77,985
⾮流動資産 8,567 11,693
合計 79,030 89,679
(注) 契約資産は、履⾏義務を充⾜したが、未だ請求していない対価に対する当社グループの権利に関連するものであり、当社グループの
権利が無条件になった時点で顧客との契約から⽣じた債権(売掛⾦)に振替えられます。当社グループの主要な履⾏義務に関する
情報については、「20 売上収益」に 記載しています。なお、2023年4⽉1⽇における契約資産の残⾼は9,853百万円です。
10 有形固定資産
有形固定資産の帳簿価額の増減、取得原価並びに減価償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりです。
帳簿価額
(単位: 百万円)
建物及び構築物 ⼯具、器具
及び備品 その他 合計
2023年4⽉1⽇ 38,192 21,022 11,774 70,990
増加 6,797 3,857 3,033 13,688
減価償却費(注) △11,027 △7,474 △421 △18,923
減損損失 △4,745 △392 △0 △5,137
科⽬振替 9,275 3,340 △12,616
その他 5,409 433 52 5,895
2024年3⽉31⽇ 43,903 20,787 1,822 66,513
増加 2,277 3,534 2,887 8,699
減価償却費(注) △7,256 △7,339 △423 △15,019
減損損失 △1,465 △1,042 △0 △2,507
科⽬振替 131 1,642 △1,774
その他 △2,950 350 △189 △2,789
2025年3⽉31⽇ 34,639 17,934 2,323 54,897
179
取得原価
(単位: 百万円)
建物及び構築物 ⼯具、器具
及び備品 その他 合計
2023年4⽉1⽇ 112,050 77,349 13,523 202,923
2024年3⽉31⽇ 128,261 73,741 3,964 205,967
2025年3⽉31⽇ 128,997 74,201 4,111 207,310
減価償却累計額及び減損損失累計額
(単位: 百万円)
建物及び構築物 ⼯具、器具
及び備品 その他 合計
2023年4⽉1⽇ 73,857 56,326 1,748 131,932
2024年3⽉31⽇ 84,357 52,954 2,141 139,454
2025年3⽉31⽇ 94,357 56,267 1,788 152,412
(注) 減価償却費は、主に連結損益計算書の「販売費及び⼀般管理費」に計上しています。
11 のれん及び無形資産
(1) のれん及び無形資産の帳簿価額の増減、取得原価並びに償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりです。
帳簿価額
(単位: 百万円)
のれん 顧客関連資産 ソフトウエア
(注1)
その他
(注2) 合計
2023年4⽉1⽇ 462,977 49,628 112,358 25,647 650,611
増加 57,987 1,023 59,011
企業結合による取得
売却⼜は処分 △488 △15 △504
償却費(注3) △9,124 △40,417 △7,389 △56,930
減損損失 △7,596 △12,702 △284 △20,584
在外営業活動体の換算差額 55,258 5,638 650 2,856 64,403
その他 △138 △10 △149
2024年3⽉31⽇ 510,638 46,142 117,249 21,828 695,858
増加 56,177 461 56,639
企業結合による取得 2,321 2,407 209 4,937
売却⼜は処分 △383 △26 △410
償却費(注3) △9,462 △39,388 △7,600 △56,450
減損損失 △5,178 △5,133 △1,761 △12,073
在外営業活動体の換算差額 △4,826 △259 △178 △55 △5,319
その他 △141 71 △70
2025年3⽉31⽇ 508,133 33,649 128,200 13,126 683,110
180
取得原価
(単位: 百万円)
のれん 顧客関連資産 ソフトウエア
(注1)
その他
(注2) 合計
2023年4⽉1⽇ 534,433 164,746 452,895 124,655 1,276,730
2024年3⽉31⽇ 568,514 181,030 510,505 139,436 1,399,487
2025年3⽉31⽇ 565,282 181,037 543,577 138,730 1,428,628
償却累計額及び減損損失累計額
(単位: 百万円)
のれん 顧客関連資産 ソフトウエア
(
注1
)
その他
(
注2
)
合計
2023年4⽉1⽇ 71,456 115,117 340,537 99,007 626,119
2024年3⽉31⽇ 57,875 134,888 393,255 117,608 703,628
2025年3⽉31⽇ 57,149 147,388 415,376 125,603 745,517
(注1) ソフトウエアは、主に⾃⼰創設ソフトウエアです。
(注2) その他には、主に商標権が含まれています。
(注3) 償却費は、主に連結損益計算書の「販売費及び⼀般管理費」に計上しています。
(注4) 前連結会計年度及び当連結会計年度において費⽤として認識した研究開発費は、それぞれ154,862百万円、168,384百万
円です。
(2) 重要な無形資産
無形資産のうち、重要なものは、RGF Staffing B.V.の株式取得により発⽣した顧客関連資産(前連結会計年度36,035百万円、当
連結会計年度24,855百万円)であり、当連結会計年度における残存償却期間は、5年です。
(3) のれんの減損テスト
当社グループは、概ね独⽴したキャッシュ・インフローを⽣み出す最⼩の資⾦⽣成単位でグルーピングを⾏っており、原則として、経営管理
の事業区分を考慮しています。また、企業結合のシナジーから便益を得ることが⾒込まれる資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループに
対して、のれんを配分しています。
HRテクノロジー事業では、各社間におけるシナジーから便益を得ることが⾒込まれており、それを考慮してのれんを内部管理⽬的でモニタ
ングしていることから、HRテクノロジー事業全体を単⼀の資⾦⽣成単位として減損テストを実施しています。⼈材派遣事業では、各社特有
の事業環境があること等を考慮して、原則として各社を資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループとして減損テストを実施しています。
各資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループののれんの残⾼は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
報告セグメント
資⾦⽣成単位
⼜は
資⾦⽣成単位グループ
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
HRテクノロジー HRテクノロジー事業 280,345 277,114
⼈材派遣 RGF Staffing B.V. 187,682 186,386
その他各社 42,610 44,631
合計 510,638 508,133
なお、当社における重要なのれんは、HRテクノロジー事業に関連するもの及びRGF Staffing B.V.の株式取得により発⽣したものです。
当社グループは、のれんは減損の兆候の有無にかかわらず年に⼀度、⼜は減損の兆候がある場合はその都度、減損テストを実施していま
す。
181
のれんの減損損失は、資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に認識しています。回収
可能価額は使⽤価値により算定しています。使⽤価値は、各資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループにおいて経営者によって承認さ
れた事業計画に基づく5年間の税引前の将来キャッシュ・フロー予測等を現在価値に割り引いて算定しています。
5年間の将来キャッシュ・フロー予測は、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映したものに加え、市場成⻑率を含
む外部情報及び内部情報に基づき作成しています。将来キャッシュ・フロー予測が対象としている期間を超える期間については、資⾦⽣成
単位⼜は資⾦⽣成単位グループの属する国、産業の状況を勘案して決定した保守的な成⻑率を⽤いて予測した将来キャッシュ・フローを
現在価値に割り引いて、継続価値を算定しています。税引前の割引率は加重平均資本コストを基礎とし、貨幣の時間価値及びその資
産の固有のリスクを考慮して算出しています。
資⾦⽣成単位⼜は資⾦⽣成単位グループの回収可能価額の算定に利⽤している主要な仮定は以下のとおりです。
(単位: %)
報告セグメント
資⾦⽣成単位
⼜は
資⾦⽣成単位グループ
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
成⻑率 割引率 成⻑率 割引率
HRテクノロジー HRテクノロジー事業 1.6 10.8 2.1 11.6
⼈材派遣 RGF Staffing B.V. 1.7 9.9 1.9 9.2
その他各社 1.6〜2.4 10.1〜15.5 2.0〜2.5 9.9〜14.7
RGF Staffing B.V.に関連するのれんについては、当連結会計年度において回収可能価額は帳簿価額を10,650百万円上回っており、
仮に成⻑率が0.4%低下した場合、⼜は割引率が0.4%上昇した場合に回収可能価額と帳簿価額が等しくなる可能性があります。RGF
Staffing B.V.以外ののれんの減損テストについては、減損テストに⽤いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、
重要な減損が発⽣する可能性は低いと判断しています。
(4) のれん及び無形資産の減損
のれん及び無形資産の減損損失は、連結損益計算書の「その他の営業費⽤」に計上しています。
前連結会計年度におけるのれん及び無形資産の主な減損損失は「22 その他の営業費⽤」に記載しています。
当連結会計年度において重要なのれん及び無形資産の減損損失はありません。
182
12 リース
(1) リースの概要
当社グループは、オフィスビル等を貸借して使⽤しています。リース契約には更新オプションを含むものがあります。また、リース契約によって課
された重要な制限(追加借⼊及び追加リースに関する制限等)はありません。
(2) リースに係る費⽤の内訳は、以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
使⽤権資産の減価償却費
建物及び構築物 37,412 34,199
その他 4,214 3,567
合計 41,627 37,767
リース負債に関する⾦利費⽤ 4,520 4,769
少額資産リース費⽤(注) 4,349 4,230
(注) 原資産が少額のリースについては、リース料をリース期間にわたり定額法により費⽤認識しています。
(3) 使⽤権資産の内訳は、以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
建物及び構築物 164,221 148,542
その他 6,144 6,029
合計 170,366 154,572
(注) 使⽤権資産の増加額は、前連結会計年度34,841百万円、当連結会計年度37,498百万円です。
(4) 潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース負債の測定に反映されていないもの
潜在的に晒されている将来キャッシュ・アウトフローのうちリース負債の測定に反映されていないものについて、重要なものはありません。
(5) リースに係るキャッシュ・アウトフロー
リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額は、前連結会計年度55,672百万円、当連結会計年度53,547百万円です。
183
13 法⼈所得税
(1) 繰延税⾦資産及び繰延税⾦負債
繰延税⾦資産及び繰延税⾦負債の発⽣の主な原因別の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
繰延税⾦資産
繰越⽋損⾦ 5,993 4,862
従業員給付に係る負債 51,923 55,609
株式報酬取引 31,208 33,600
リース負債 54,236 55,254
契約負債 13,043 10,560
研究開発費 74,299 91,646
その他 43,444 40,622
繰延税⾦資産合計 274,149 292,157
繰延税⾦負債
⼦会社及び関連会社に対する投資 91,285 86,715
使⽤権資産 41,856 43,043
有形固定資産、のれん及び無形資産 18,421 14,658
その他 30,715 21,185
繰延税⾦負債合計 182,277 165,602
繰延税⾦資産(△負債)の純額 91,871 126,554
(注) 当社グループは、繰延税⾦資産の認識に当たり、将来加算⼀時差異、将来課税所得及びタックスプランニングを考慮しています。
繰延税⾦資産及び繰延税⾦負債の増減の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
繰延税⾦資産(△負債)の純額
期⾸残⾼ 53,684 91,871
純損益を通じて認識 32,187 22,530
その他の包括利益において認識 △1,269 6,499
その他(注) 7,269 5,652
期末残⾼ 91,871 126,554
(注) その他には在外営業活動体の換算差額等が含まれています。
(2) 連結財政状態計算書上で繰延税⾦資産を認識していない将来減算⼀時差異等
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
将来減算⼀時差異 436,219 463,170
繰越⽋損⾦ 53,288 56,374
184
連結財政状態計算書上で繰延税⾦資産を認識していない税務上の繰越⽋損⾦の失効期限別内訳は、以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
1年以内 119 210
1年超5年以内 1,838 2,543
5年超及び無期限 51,330 53,620
合計 53,288 56,374
(3) 連結財政状態計算書上で繰延税⾦負債を認識していない将来加算⼀時差異
繰延税⾦負債を認識していない⼦会社等に対する投資に係る将来加算⼀時差異の⾦額は以下のとおりです。これらは当社グループが⼀
時差異の解消時期をコントロールでき、且つ予測可能な期間内に当該⼀時差異が解消しない可能性が⾼いことから、繰延税⾦負債を
認識していません。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
繰延税⾦負債を認識していない⼦会社等に対する投資に係
る⼀時差異 496,702 488,197
(4) 法⼈所得税費⽤の内訳
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
当期税⾦費⽤ 103,832 141,514
繰延税⾦費⽤ △32,187 △22,530
合計 71,645 118,983
(5) 法定実効税率と実際負担税率の調整表
(単位: %)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
法定実効税率 30.6 30.6
(調整)
⼦会社の適⽤税率との差異 △7.3 △7.1
持分法による投資損益 0.1 0.6
税額控除 △2.3 △1.9
⼦会社及び関連会社に対する投資に係る税効果(注2) △5.9 1.4
繰延税⾦資産の回収可能性の判断の変更 △0.1 0.6
その他 1.7 △1.7
実際負担税率 16.8 22.6
(注1) 当社は、主に法⼈税、住⺠税及び損⾦算⼊される事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は前連結
会計年度及び当連結会計年度において30.6%となっています。但し、海外⼦会社についてはその所在地における法⼈税等が課
されています。
(注2) 前連結会計年度において、HRテクノロジー事業の組織再編に伴う⼀過性の税負担率の減少による影響が含まれています。
185
14 営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
買掛⾦ 76,544 83,663
未払費⽤ 230,935 240,914
その他 52,376 52,964
合計 359,856 377,543
(注) 営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する⾦融負債に分類しています。
15 その他の負債
その他の負債の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
契約負債(注) 70,101 71,362
預り⾦ 44,655 37,746
未払消費税等 48,102 46,808
未払賞与 54,979 65,365
未払有給休暇 60,420 61,084
その他 28,891 32,243
合計 307,151 314,612
流動負債 298,965 306,503
⾮流動負債 8,186 8,108
合計 307,151 314,612
(注) 契約負債は、履⾏義務の充⾜前に対価を受領しているものであり、当社グループが契約に基づき履⾏義務を充⾜した時点で収益
として認識しています。当社グループの主要な履⾏義務に関する情報については、「20 売上収益」に記載しています。2024年4⽉
1⽇時点で保有していた契約負債に関しては主に当連結会計年度の収益として認識しています。また、当連結会計年度において、
過去の期間に充⾜(⼜は部分的に充⾜)した履⾏義務から、取引価格の変動等により、当期認識した収益の額に重要性はありま
せん。なお、2023年4⽉1⽇における契約負債の残⾼は78,113百万円です。
186
16 引当⾦
引当⾦の内訳及び増減は、以下のとおりです。
当連結会計年度(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2025年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
ポイント引当⾦
(注1)
資産除去債務
(注2) その他 合計
期⾸残⾼ 13,827 14,592 3,854 32,274
増加額 9,413 1,155 4,317 14,885
⽬的使⽤による減少額 △13,049 △124 △1,164 △14,338
戻⼊れ △829 △1,301 △2,130
その他 △0 64 △29 35
期末残⾼ 9,360 15,688 5,676 30,726
流動 9,360 1,314 4,761 15,437
⾮流動 14,373 915 15,289
合計 9,360 15,688 5,676 30,726
(注1) 当社グループは、販売促進を⽬的とするポイント制度により付与されたポイントの使⽤に備えるため、過去の実績を基礎として将
使⽤されると⾒込まれる⾦額をポイント引当⾦として計上しています。会員によるポイントの使⽤⾦額⼜は時期については、不確実
性があります。
(注2) 当社グループが使⽤するオフィスの賃貸借契約等に伴う原状回復義務に備えて、過去の実績及び第三者の⾒積り等に基づき将
来⽀払うと⾒込まれる⾦額を計上しています。原状回復に係る⽀出は、主に1年以上経過した後になることが⾒込まれています
が、将来の事業計画等により影響を受けます。
17 従業員給付
(1) 退職後給付
当社グループは、退職給付制度として、退職⼀時⾦制度、確定給付企業年⾦制度及び確定拠出年⾦制度を設けています。
退職⼀時⾦制度は、外部積⽴を⾏わず、内部積⽴のみをもって⼀時⾦を⽀払う⾮積⽴型の制度です。退職⼀時⾦は各社の就業規則
等の退職⾦規程に基づき給与や勤務期間、勤続した各年に獲得したポイント、その他条件に基づいた⾦額が⽀払われます。
当社グループの⼀部の⼦会社は、確定給付企業年⾦制度を設けており、勤続した各年に獲得したポイントに基づいた⼀時⾦⼜は年⾦が
⽀給されます。確定給付企業年⾦制度において、法令及び規約を遵守し、加⼊者のために忠実に積⽴⾦の管理及び運⽤に関する業務
を遂⾏する責任を負っています。
確定給付制度から⽣じた連結財務諸表上の⾦額
連結財政状態計算書で認識した確定給付負債及び資産の純額は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
確定給付制度債務の現在価値
(制度資産あり) 10,944 11,317
制度資産の公正価値 6,351 6,518
⼩計 4,593 4,798
確定給付制度債務の現在価値
(制度資産なし) 60,350 58,609
合計 64,943 63,408
連結財政状態計算書の⾦額
退職給付に係る負債 64,943 63,408
187
確定給付制度債務の加重平均デュレーションは以下のとおりです。
(単位: 年)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
加重平均デュレーション 10.8 10.2
確定給付制度債務の調整表
確定給付制度債務の現在価値の変動は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
期⾸の確定給付制度債務の現在価値 66,603 71,294
当期勤務費⽤ 7,946 8,399
利息費⽤ 593 768
給付⽀払額 △6,767 △7,045
数理計算上の差異(注) 2,482 △3,419
その他 435 △71
期末の確定給付制度債務の現在価値 71,294 69,927
(注) 確定給付制度債務に係る数理計算上の差異は、財務上の仮定の変化等により発⽣しています。
将来キャッシュ・フローへの影響
a. 数理計算上の仮定
主要な数理計算上の仮定(加重平均)は以下のとおりです。
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
割引率 1.2% 1.9%
b. 感応度分析
数理計算上の仮定が変化した場合の期末の確定給付制度債務の現在価値の変動は以下のとおりです。
この分析は、その他の変数が⼀定との前提を置いていますが、実際には独⽴して変化するとは限りません。
なお、マイナスは確定給付制度債務の現在価値の減少を、プラスは確定給付制度債務の現在価値の増加を表しています。
(単位: 百万円)
基礎率の変化 前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
割引率
0.5%の上昇 △3,146 △2,903
0.5%の低下 3,319 3,033
確定拠出制度への影響
前連結会計年度及び当連結会計年度における当社グループの確定拠出年⾦制度の拠出に係る費⽤計上額は、それぞれ
92,642百万円、97,179百万円です。連結損益計算書の「売上原価」並びに「販売費及び⼀般管理費」に計上しています。
(2) 従業員給付費⽤
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「売上原価」並びに「販売費及び⼀般管理費」に含まれる従業員給
付費⽤の合計額は、それぞれ2,093,066百万円、2,092,700百万円です。
188
18 資本及びその他の資本項⽬
(1) 授権株式数及び発⾏済株式数
授権株式数及び発⾏済株式数の増減は以下のとおりです。
(単位:株)
授権株式数
(無額⾯普通株式)
発⾏済株式数
(無額⾯普通株式)
2023年4⽉1⽇ 6,000,000,000 1,695,960,030
期中増減(注2) △46,118,081
2024年3⽉31⽇ 6,000,000,000 1,649,841,949
期中増減(注3) △85,929,800
2025年3⽉31⽇ 6,000,000,000 1,563,912,149
(注1) 当社の発⾏する株式は、全て権利内容に何ら限定のない無額⾯普通株式であり、発⾏済株式は全額払込済みです。
(注2) 前連結会計年度における発⾏済株式数の減少は、2024年3⽉19⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の消却
46,118,081株によるものです。
(注3) 当連結会計年度における発⾏済株式数の減少は、2025年3⽉12⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の消却
85,929,800株によるものです。
(2) ⾃⼰株式
連結財政状態計算書に計上している⾃⼰株式には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式が含まれていま
す。
⾃⼰株式の内訳及び増減は以下のとおりです。
(単位:株)
当社が直接保有する
⾃⼰株式
役員報酬BIP信託及び株式付
与ESOP信託が保有する
当社株式
合計
2023年4⽉1⽇ 49,041,017 67,803,787 116,844,804
期中増減(注1) 1,372,087 △13,015,770 △11,643,683
2024年3⽉31⽇ 50,413,104 54,788,017 105,201,121
期中増減(注2) 5,995,277 △13,999,836 △8,004,559
信託への拠出 △20,000,000 20,000,000
2025年3⽉31⽇ 36,408,381 60,788,181 97,196,562
(注1) 前連結会計年度における当社が直接保有する⾃⼰株式数の期中増減は、主に、2023年5⽉17⽇開催の取締役会決議に基
づく⾃⼰株式の取得による増加18,827,759株、2023年10⽉2⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の取得による増加
10,580,722株、2023年12⽉13⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の取得による増加18,109,600株及び2024年
3⽉19⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の消却による減少46,118,081株によるものです。また、役員報酬BIP信託及
び株式付与ESOP信託が保有する当社株式数の期中増減は、当該信託による当社株式の取得による増加792,000株、当該
信託による当社株式の売却、交付による減少13,807,770株によるものです。
(注2) 当連結会計年度における当社が直接保有する⾃⼰株式数の期中増減は、主に、2023年12⽉13⽇開催の取締役会決議に
基づく⾃⼰株式の取得による増加12,697,600株、2024年7⽉9⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の取得による増加
64,634,700株、2025年2⽉28⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の取得による増加14,608,700株及び2025年3
⽉12⽇開催の取締役会決議に基づく⾃⼰株式の消却による減少85,929,800株によるものです。また、役員報酬BIP信託及
び株式付与ESOP信託が保有する当社株式数の期中増減は、当該信託による当社株式の取得による増加500,000株、当該
信託による当社株式の売却、交付による減少14,499,836株によるものです。
連結財政状態計算書に計上している⾃⼰株式の帳簿価額の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(2025年3⽉31⽇)
当社が直接保有する⾃⼰株式 214,070 280,932
役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信
託が保有する当社株式 192,979 234,430
合計 407,049 515,363
189
(3) 資本剰余⾦
会社法では、株式の発⾏に対しての払込み⼜は給付の2分の1以上を資本⾦に組み⼊れ、残りは資本剰余⾦に含まれている資本準備
⾦に組み⼊れることが規定されています。資本準備⾦は株主総会の決議により、資本⾦に組み⼊れることができます。なお、資本剰余⾦
の期末残⾼が負の値になる場合は、利益剰余⾦から振替を⾏い、資本剰余⾦をゼロとしています。
(4) 利益剰余⾦
会社法では、剰余⾦の配当により減少する剰余⾦の額の10分の1を、資本準備⾦及び利益準備⾦の合計額が資本⾦の4分の1に達す
るまで資本準備⾦⼜は利益準備⾦として積み⽴てることが規定されています。積み⽴てられた利益準備⾦は、⽋損填補に充当することが
でき、また株主総会の決議をもって、利益準備⾦を取り崩すことができます。
19 配当⾦
配当⾦の⽀払額は以下のとおりです。
前連結会計年度(⾃ 2023年4⽉1⽇ 2024年3⽉31⽇)
決議 株式の種類 配当⾦の総額
(百万円)
1株当たり配当額
(円) 基準⽇ 効⼒発⽣⽇
2023年5⽉15⽇
取締役会
(
注1
)
普通株式 18,116 11.0 2023年3⽉31⽇
2023年6⽉27⽇
2023年11⽉8⽇
取締役会
(
注2
)
普通株式 18,723 11.5 2023年9⽉30⽇
2023年12⽉11⽇
(注1) 配当⾦の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当⾦745百万円が含まれて
います。
(注2) 配当⾦の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当⾦715百万円が含まれて
います。
当連結会計年度(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2025年3⽉31⽇)
決議 株式の種類 配当⾦の総額
(百万円)
1株当たり配当額
(円) 基準⽇ 効⼒発⽣⽇
2024年5⽉15⽇
取締役会
(
注1
)
普通株式 18,393 11.5 2024年3⽉31⽇
2024年6⽉21⽇
2024年11⽉11⽇
取締役会
(
注2
)
普通株式 18,696 12.0 2024年9⽉30⽇
2024年12⽉9⽇
(注1) 配当⾦の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当⾦630百万円が含まれて
います。
(注2) 配当⾦の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当⾦817百万円が含まれて
います。
配当の効⼒発⽣⽇が翌連結会計年度となるものは以下のとおりです。
決議 株式の種類 配当⾦の総額
(百万円)
1株当たり配当額
(円) 基準⽇ 効⼒発⽣⽇
2025年5⽉9⽇
取締役会
(
)
普通株式 18,330 12.0 2025年3⽉31⽇ 2025年6⽉27⽇
(注) 配当⾦の総額には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式に対する配当⾦729百万円が含まれてい
ます。
190
20 売上収益
(1) 分解した収益とセグメント収益の関連
主要な財・サービスのライン及びセグメント収益の関連は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
HRテクノロジー 1,011,820 1,126,565
⽶国 699,420 745,650
欧州及びその他 239,644 261,936
⽇本 72,754 118,978
マッチング&ソリューション 807,842 816,013
⼈材 305,019 275,383
販促 492,436 529,592
その他/消去 10,386 11,037
⼈材派遣 1,634,239 1,666,994
⽇本 751,626 805,164
欧州、⽶国及び豪州 882,612 861,829
調整額 △37,409 △52,095
合計 3,416,492 3,557,478
HRテクノロジー内の⽇本地域における戦略的重要性を考慮し、当連結会計年度より当事業における売上収益を⽶国、欧州及びその他
並びに⽇本の3つに分解して表⽰しています。
当社グループはHRテクノロジー事業、マッチング&ソリューション事業及び⼈材派遣事業の3つの事業を当社の取締役会が経営資源の配
分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を⾏う対象としていることから、これら3事業で売上収益を計上しています。
これらの事業から⽣じる収益は顧客との契約に従い計上しており、売上収益に含まれる変動対価等の⾦額に重要性はありません。また、
約束した対価の⾦額に含まれている重要な⾦融要素はありません。
HRテクノロジー事業
オンライン求⼈マッチングプラットフォームを運営し、個⼈ユーザーの求職活動及び顧客の求⼈活動を⽀援するサービスを提供すること
で、顧客より対価を得ています。オンライン求⼈情報専⾨検索サイトにおいて、顧客が有料広告を出稿し、個⼈ユーザーが有料広
告を通じて当該顧客の求⼈情報にアクセスした時点で当該履⾏義務は充⾜されるため、同時点で収益を認識しています。
マッチング&ソリューション事業
⼈材領域
当社グループは、社員のキャリア採⽤を希望する顧客に対し、求める⼈材要件を整理した上で、職務経歴・スキル・志向の合った候
補者を選定し、転職希望者を紹介する⼈材紹介サービスを提供しています。当社グループは、紹介した転職希望者の⼊社をもって、
顧客から紹介料を得ています。⼈材紹介サービスについては、契約に基づき個々の採⽤の成⽴に関するサービスの提供を⾏う義務
を負っています。当該履⾏義務は、個々の⼊社時点で充⾜されるため、同時点で収益を認識しています。
また、新卒社員・中途社員等の採⽤を希望する顧客に対して、当社グループが運営するインターネットサイトや情報誌への広告掲載
により募集から採⽤までの活動を⽀援することで、顧客より広告掲載料を得ています。インターネットサイトへの広告掲載については、
期間保証型の広告サービスについて、契約で定められた期間にわたり、広告を掲⽰する義務を負っています。当該履⾏義務は時の
経過につれて充⾜されるため、当該契約期間に応じて均等按分し収益を認識しています。
191
情報誌への広告掲載サービスについては、契約に基づき顧客に対し、掲載期間を定めない広告関連サービスを提供しており、特定
の紙⾯に広告を掲載する義務を負っています。そのため、情報誌の発売⽇(発⾏⽇)において、広告が掲載された情報誌が店頭に
陳列され、消費者が購⼊・閲覧可能、もしくは読者に情報誌が到着した時点が履⾏義務の充⾜時点となると判断し、同時点で収
益を認識しています。
販促領域
住宅、美容、旅⾏、結婚及び飲⾷等に関する情報を、当社グループが運営するインターネットサイトや情報誌に掲載し、サービス利
⽤・商品購⼊を検討する個⼈ユーザーへ提供することで、顧客より広告掲載料を得ています。インターネットサイトへの広告掲載につ
いては、期間保証型の広告サービスについて、契約で定められた期間にわたり、広告を掲⽰する義務を負っています。当該履⾏義務
は時の経過につれて充⾜されるため、当該契約期間に応じて均等按分し収益を認識しています。
情報誌への広告掲載サービスについては、契約に基づき顧客に対し、掲載期間を定めない広告関連サービスを提供しており、特定
の紙⾯に広告を掲載する義務を負っています。そのため、情報誌の発売⽇(発⾏⽇)において、広告が掲載された情報誌が店頭に
陳列され、消費者が購⼊・閲覧可能、もしくは読者に情報誌が到着した時点が履⾏義務の充⾜時点となると判断し、同時点で収
益を認識しています。
⼈材派遣事業
当社グループは、事務職、製造業務・軽作業、各種専⾨職等の⼈材を顧客に派遣する⼈材派遣サービスを提供しています。⼈材
派遣サービスについては、契約に基づき労働⼒を提供する義務を負っています。当該履⾏義務は、派遣スタッフによる労働⼒の提供
に応じて充⾜されると判断し、派遣スタッフの派遣期間における稼動実績に応じて収益を認識しています。
(2) 契約残⾼
顧客との契約から⽣じた債権(売掛⾦)については「7 営業債権及びその他の債権」、契約資産については「9 その他の資産」、契約負
については「15 その他の負債」にそれぞれ記載しています。
(3) 残存履⾏義務に配分した取引価格
当社グループは、実務上の便法を使⽤し、個別の予想契約期間が1年内の契約及び履⾏したサービスに応じて請求する権利を有する⾦
額で収益を認識する契約については、開⽰を省略しています。なお、当社グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要
な取引はありません。
(4) 顧客との契約の獲得⼜は履⾏のためのコストから認識した資産
前連結会計年度及び当連結会計年度において、顧客との契約の獲得⼜は履⾏のためのコストから認識した資産の額に重要性はありませ
ん。
192
21 販売費及び⼀般管理費
販売費及び⼀般管理費の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
販売⼿数料 32,851 26,444
販売促進費 76,705 70,120
広告宣伝費 212,217 247,209
従業員給付費⽤ 727,501 750,175
業務委託費 235,957 235,354
賃借料 29,484 31,614
減価償却費及び償却費 112,449 103,834
その他 94,187 93,899
合計 1,521,355 1,558,654
22 その他の営業費⽤
その他の営業費⽤の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
減損損失(注1) 37,592 17,303
構造改⾰費⽤(注2) 6,716 16,299
有形固定資産及び無形資産除却損 1,683 1,040
その他 2,044 5,190
合計 48,036 39,834
(注1)前連結会計年度において、HRテクノロジー事業におけるオフィスの統合に伴う使⽤権資産及び有形固定資産の減損損失16,057
百万円、マッチング&ソリューション事業における⼀部の資⾦⽣成単位の収益性の低下に伴うソフトウエア等の減損損失13,213百
万円、⼈材派遣事業における⼀部の資⾦⽣成単位の収益性の低下に伴うのれんの減損損失7,596百万円等が含まれています。
(注2)当連結会計年度において、HRテクノロジー事業におけるセグメント従業員の約8%にあたる1,000名程度の⼈員削減に伴う従業
員給付費⽤13,517百万円が含まれています。
23 ⾦融収益
⾦融収益の内訳は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
⾄_2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
⾄_2025年3⽉31⽇)
受取利息(注) 39,997 31,272
為替差益 14,470 22,683
その他 1,462 2,081
合計 55,930 56,037
(注) 受取利息は主に償却原価で測定する⾦融資産から⽣じています。
193
24 その他の包括利益
その他の包括利益の各項⽬の内訳とそれらに係る税効果額(⾮⽀配持分を含む。)は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
区分
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
税効果前 税効果 税効果考慮
税効果前 税効果 税効果考慮
純損益に振替えられることのない
項⽬:
その他の包括利益を通じて測定する
資本性⾦融資産の公正価値の純変動
当期発⽣額 7,435 △2,038 5,396 △24,780 7,430 △17,350
期中増減 7,435 △2,038 5,396 △24,780 7,430 △17,350
確定給付型退職給付制度の
再測定額
当期発⽣額 △2,447 743 △1,704 2,996 △933 2,063
期中増減 △2,447 743 △1,704 2,996 △933 2,063
持分法によるその他の包括利益
に対する持分相当額
当期発⽣額 126 126 △2,310 △2,310
期中増減 126 126 △2,310 △2,310
純損益にその後に振替えられる可能性のある
項⽬:
在外営業活動体の換算差額
当期発⽣額 199,957 199,957 △7,418 △7,418
当期利益への組替調整 △2,912 △2,912
期中増減 197,045 197,045 △7,418 △7,418
キャッシュ・フロー・ヘッジの
公正価値の変動額の有効部分
当期発⽣額 624 △192 431
当期利益への組替調整 △713 218 △495
期中増減 △89 25 △63
その他の包括利益を通じて測定する
負債性⾦融資産の公正価値の純変動
当期発⽣額 △12 3 △9
当期利益への組替調整
期中増減 △12 3 △9
その他の包括利益合計 202,070 △1,269 200,801 △31,525 6,499 △25,025
194
25 1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり当期利益の⾦額及び算定上の基礎は以下のとおりです。
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
基本的1株当たり当期利益(円) 225.99 271.44
(算定上の基礎)
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 353,654 408,504
親会社の普通株主に帰属しない⾦額(百万円)
基本的1株当たり当期利益の計算に使⽤する
当期利益
(
百万円
)
353,654 408,504
普通株式の加重平均株式数(千株) 1,564,947 1,504,932
(2) 希薄化後1株当たり当期利益の⾦額及び算定上の基礎は以下のとおりです。
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
希薄化後1株当たり当期利益(円) 222.90 268.32
(算定上の基礎)
希薄化後1株当たり当期利益の計算に使⽤する当期利益
基本的1株当たり当期利益の計算に使⽤する
当期利益
(
百万円
)
353,654 408,504
当期利益調整額(百万円)
希薄化後1株当たり当期利益の計算に使⽤する
当期利益
(
百万円
)
353,654 408,504
希薄化後1株当たり当期利益の計算に使⽤する普通株式
の加重平均株式数
基本的1株当たり当期利益の計算に使⽤する普通株式
の加重平均株式数
(
千株
)
1,564,947 1,504,932
希薄化性潜在的普通株式の影響(千株)
ストック・オプション 956 1,765
役員報酬BIP信託 2,420 2,848
株式付与ESOP信託 18,252 12,913
希薄化後1株当たり当期利益の計算に使⽤する
普通株式の加重平均株式数
(
千株
)
1,586,576 1,522,460
26 株式報酬
(1) ストック・オプション制度
ストック・オプション制度の概要
当社はストック・オプション制度を採⽤しており、当社の取締役、執⾏役員、専⾨役員(以下執⾏役員及び専⾨役員を総称して「執
⾏役員等」)及び上級職員に対してストック・オプションを付与しています。
ストック・オプションは、当社の株主総会において承認された内容に基づき、当社の取締役会で決議された対象者に対して新株予約
権として付与されています。
当社のストック・オプション制度は、持分決済型の株式報酬として会計処理されています。
なお、当社は2014年7⽉31⽇付で普通株式1株につき10株の、2017年7⽉1⽇付で普通株式1株につき3株の株式分割を⾏
っています。各連結会計年度のストック・オプションについては、当該株式分割調整後の数値を記載しています。
195
当連結会計年度に存在する株式報酬契約は以下のとおりです。
種類 付与⽇ 付与数 契約年数 決済⽅法 権利確定条件 権利⾏使期間
2013年度
2013年8⽉31⽇
普通株式
1
,
002
,
000株 20年 持分決済
2013年9⽉1⽇
2033年8⽉31⽇
(注2、3)
2014年度
2014年12⽉26⽇
普通株式
876
,
000株 20年 持分決済
2014年12⽉27⽇
2034年12⽉26⽇
(注2、3)
2015年度
2015年9⽉25⽇
普通株式
967
,
800株 20年 持分決済
2015年9⽉26⽇
2035年9⽉25⽇
(注2、3)
2019年度
2019年7⽉31⽇
普通株式
434
,
900株 10年 持分決済 (注1)
2019年7⽉31⽇
2029年7⽉30⽇
(注2、4)
2020年度
2020年7⽉27⽇
普通株式
282
,
100株 10年 持分決済 (注1)
2020年7⽉27⽇
2030年7⽉26⽇
(注2、4)
2021年度
2021年7⽉29⽇
普通株式
720,800株 10年 持分決済 (注1)
2022年4⽉1⽇
2031年7⽉28⽇
(注2、4)
2022年度
2022年7⽉25⽇
普通株式
504,400株 10年 持分決済 (注1)
2023年4⽉1⽇
2032年7⽉24⽇
(注2、4)
2023年度
2023年7⽉26⽇
普通株式
460,200株 10年 持分決済 (注1)
2024年4⽉1⽇
2033年7⽉25⽇
(注2、4)
2024年度
2024年7⽉24⽇
普通株式
252,500株 10年 持分決済 (注1)
2025年4⽉1⽇
2034年7⽉23⽇
(注2、4)
(注1) 原則として、権利確定⽇まで継続して勤務していることが権利確定条件となっており、付与⽇から勤務期間に応じて段階的に権利
が確定します。
(注2) 権利⾏使期間は割当契約に定められた期間であり、その期間内に新株予約権が⾏使されない場合は、当該新株予約権は失効
します。
(注3) 新株予約権の新株予約権者は、新株予約権を⾏使することができる期間内において、取締役及び執⾏役員等のいずれの地位
も喪失した⽇から10⽇を経過する⽇までに限り、新株予約権を⾏使することができます。
(注4) 新株予約権の新株予約権者は、新株予約権を⾏使することができる期間内において、取締役、執⾏役員等及び上級職員のい
ずれの地位も喪失した場合、その⽇から3年以内⼜は新株予約権の⾏使期間の終期のいずれか早い⽇までに限り、新株予約権
を⾏使することができます。
付与されたストック・オプションの公正な評価単価の⾒積⽅法
ストック・オプション1単位の公正価値の⾒積りはブラック・ショールズモデルを適⽤することにより計算しています。前連結会計年度及び
当連結会計年度における期中に付与されたストック・オプションの付与⽇加重平均公正価値は、それぞれ1,553円、3,046円です。
期中に付与されたストック・オプションについて、ブラック・ショールズモデルに使⽤された仮定は以下のとおりです。
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇
)
権利確定期間
2023年7⽉26⽇
2024年4⽉1⽇
2023年7⽉26⽇
2025年4⽉1⽇
2023年7⽉26⽇
2026年4⽉1⽇
2023年7⽉26⽇
2027年4⽉1⽇
オプションの残存期間
(
)
5.5 6.0 6.5 7.0
株価(円) 4,773 4,773 4,773 4,773
⾏使価格(円) 4,773 4,773 4,773 4,773
株価変動性(%)(注) 38.384 38.384 38.384 38.384
1株当たりの配当⾦(円) 22 22 22 22
リスクフリー利⼦率(%) 0.125 0.150 0.184 0.217
(注) 上場来の⽇次株価実績に基づき算出しています。
196
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇
)
権利確定期間
2024年7⽉24⽇
2025年4⽉1⽇
2024年7⽉24⽇
2026年4⽉1⽇
2024年7⽉24⽇
2027年4⽉1⽇
2024年7⽉24⽇
2028年4⽉1⽇
オプションの残存期間
(
)
5.5 6.0 6.5 7.0
株価(円) 8,937 8,937 8,937 8,937
⾏使価格(円) 8,937 8,937 8,937 8,937
株価変動性(%)(注) 37.968 37.968 37.968 37.968
1株当たりの配当⾦(円) 23 23 23 23
リスクフリー利⼦率(%) 0.644 0.664 0.715 0.765
(注) 上場来の⽇次株価実績に基づき算出しています。
株式に基づく報酬費⽤
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「販売費及び⼀般管理費」に含まれる、ストック・オプション制
度による費⽤計上額は、それぞれ785百万円、938百万円です。
ストック・オプションの数の変動及び加重平均⾏使価格
期中に⾏使されたストック・オプションの⾏使⽇における加重平均株価は、前連結会計年度6,045円、当連結会計年度11,385
円であり、加重平均残存契約年数は、前連結会計年度8.4年、当連結会計年度7.5年です。
ストック・オプションの数の変動及び加重平均⾏使価格は以下のとおりです。
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
オプション数
(株)
加重平均⾏使価格
(円)
オプション数
(株)
加重平均⾏使価格
(円)
期⾸発⾏済残⾼ 2,592,600 3,413.84 2,941,100 3,591.43
付与 460,200 4,773.00 252,500 8,937.00
⾏使 28,200 3,649.91 16,300 5,762.00
失効 83,500 4,569.90
満期消滅
期末発⾏済残⾼ 2,941,100 3,591.43 3,177,300 4,005.10
期末現在の⾏使可能残⾼ 1,724,200 2,560.13 2,140,400 3,048.60
197
(2) 役員報酬BIP信託
役員報酬BIP信託の概要
当社グループは、当社及び当社グループ会社の取締役及び執⾏役員等へのインセンティブプランとして、持分決済型の役員報酬
BIP信託を⽤いた株式報酬制度を導⼊しています。
本制度は、取締役及び執⾏役員等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、中⻑期的な業績向上と企業価値増⼤
への貢献意識を⾼めることを⽬的としています。本制度は、役位や、業績連動型とする場合には業績⽬標達成度等に応じて、当社
株式を取締役及び執⾏役員等に交付⼜は給付する制度で、持分決済型の株式報酬として会計処理されています。
株式に基づく報酬費⽤
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「販売費及び⼀般管理費」に含まれる、役員報酬BIP信託に
よる費⽤計上額は、それぞれ1,771百万円、2,473百万円です。
役員報酬BIP信託に基づき期中に付与された当社株式の公正な評価単価の測定⽅法
期中に付与された当社株式の加重平均公正価値は、以下の前提条件に基づき、算定しています。
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇
)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇
)
付与数(株) 488,932 343,358
加重平均公正価値(円)(注1) 4,548 8,003
権利確定条件 (注2) (注2)
(注1) 株式付与については、その公正価値の評価に際して、観察可能な市場価格を基礎として測定しています。
(注2) 原則として、権利確定⽇まで継続して勤務していることが権利確定条件となっています。
(3) 株式付与ESOP信託
株式付与ESOP信託の概要
当社グループは、当社グループ会社の従業員等へのインセンティブプランとして、持分決済型の株式付与ESOP信託を⽤いた株式交
付制度を導⼊しています。本制度は、従業員等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、中⻑期的な業績向上と企
業価値増⼤への貢献意識を⾼めることを⽬的としています。本制度は権利確定期間に応じて当社株式を従業員等に交付⼜は給
付する制度で、持分決済型の株式報酬として会計処理されています。
株式に基づく報酬費⽤
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「販売費及び⼀般管理費」に含まれる、株式付与ESOP信託
による費⽤計上額は、それぞれ76,810百万円、77,017百万円です。
株式付与ESOP信託に基づき期中に付与された当社株式の公正な評価単価の測定⽅法
期中に付与された当社株式の加重平均公正価値は、以下の前提条件に基づき、算定しています。
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇
)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇
)
付与数(株) 11,524,562 16,120,360
加重平均公正価値(円)(注1) 4,305 7,295
権利確定条件 (注2) (注2)
(注1) 株式付与については、その公正価値の評価に際して、観察可能な市場価格を基礎として測定しています。また、予想配当
を公正価値の測定に織り込んでいます。
(注2) 原則として、権利確定⽇まで継続して勤務していることが権利確定条件となっています。
198
27 ⾦融商品
(1) 資本管理
資本管理に関する詳細は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営
績等の分析 資本の財源及び資⾦の流動性」に記載のとおりです。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を⾏う過程において、財務上のリスク(信⽤リスク・流動性リスク・為替リスク・⾦利リスク・価格リスク)に晒されて
います。そのため、財務上のリスクのモニタリングを⾏い、リスクを回避⼜は低減するための対応を必要に応じて実施しています。また、当社グ
ループは、デリバティブ取引を為替リスク⼜は⾦利リスクを回避するために利⽤しており、投機的な取引は⾏わない⽅針です。
(3) 信⽤リスク管理
当社グループの営業債権である受取⼿形及び売掛⾦は、顧客の信⽤リスクに晒されています。当社グループは、財務状況の悪化等による
回収懸念の早期把握や軽減を図るため、新規取引先等の審査を⾏っています。また、営業債権については、取引先ごとに期⽇及び残⾼
の管理を⾏い、主要な取引先については、状況を定期的にモニタリングしています。
当社グループは、社内規程に従い、資⾦運⽤やデリバティブ取引を格付の⾼い⾦融機関との取引や債券での運⽤に限定しています。また、
相⼿先ごとの与信枠の上限を設定しており、特定の相⼿先に対する過度に集中した信⽤リスクはありません。保証債務を除き、当社グル
ープの信⽤リスクに対する最⼤エクスポージャーは連結財政状態計算書に表⽰される⾦融資産の減損後の帳簿価額です。
損失評価引当⾦の調整表
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇
)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇
)
期⾸残⾼ 12,075 10,722
増加額 9,661 9,386
減少額(⽬的使⽤) △9,964 △8,286
減少額(戻⼊) △2,289 △1,676
その他 1,238 △70
期末残⾼ 10,722 10,075
信⽤リスク・エクスポージャーの評価
営業債権及びその他の債権
単独の相⼿先⼜はその相⼿先が所属するグループについて、過度に集中した信⽤リスクを有していません。
(4) 流動性リスク管理
当社グループは、各社が適宜に資⾦繰り計画を作成・更新し収⽀の状況に応じた⼿元流動性を確保すること、キャッシュプーリングの仕組
みを通じてグループファイナンスを実現すること等により、流動性リスクを管理しています。また、当社グループは流動性リスクへの更なる備えと
して、取引⾦融機関とコミットメントライン契約を締結しています。
199
⾦融負債の期⽇別残⾼は以下のとおりであり、契約上のキャッシュ・フローは利息⽀払額を含んだ割引前のキャッシュ・フローを記載してい
す。
前連結会計年度(2024年3⽉31⽇) (単位: 百万円)
帳簿価額
契約上の
キャッシュ・
フロー
1年以内 1年超
5年以内 5年超
(デリバティブ以外の⾦融負債)
営業債務及びその他の債務 359,856 359,856 359,856
借⼊⾦ 1,394 1,543 409 72 1,061
リース負債 219,736 235,946 46,831 127,455 61,659
()
デリバティブ負債(注)
合計 580,988 597,346 407,098 127,528 62,720
当連結会計年度(2025年3⽉31⽇) (単位: 百万円)
帳簿価額
契約上の
キャッシュ・
フロー
1年以内 1年超
5年以内 5年超
(デリバティブ以外の⾦融負債)
営業債務及びその他の債務 377,543 377,543 377,543
借⼊⾦ 1,011 1,150 16 65 1,069
リース負債 207,930 228,235 47,411 117,031 63,792
()
デリバティブ負債(注) 4,876 4,876 4,876
合計 591,362 611,806 429,847 117,096 64,861
(注) キャッシュ・フローが発⽣すると⾒込まれる期間及び純損益に影響を与える期間はほぼ同時であると予測されます。
(5) 為替リスク
為替リスク管理
当社グループの活動は、為替レートの急激な変動によるリスクに晒されています。なお、⼀部の外貨建債権債務については、個別の
案件ごとに為替の変動リスクをヘッジしています。
為替感応度分析
各報告期間において、円が⽶ドルに対して1%円⾼になった場合の、当社グループの税引前利益に与える影響額は、以下のとおりで
す。計算に当たり使⽤した通貨以外の通貨は変動しないものと仮定しています。当該分析には機能通貨建ての⾦融商品並びに在
外営業活動体の資産及び負債を円貨に換算する際の影響は含んでいません。
なお、円が⽶ドルに対して1%円安となった場合の、当社グループの税引前利益に与える影響額は、ほかのすべての変数が⼀定の場
合、以下の表と同額で反対の影響があります。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
税引前利益
⽶ドル △0 86
200
(6) ⾦利リスク
⾦利リスク管理
有利⼦負債に係る⾦利が変動⾦利である場合、スワップ取引等を利⽤して利息の⼀部もしくは全部を固定化しています。このため、
⽀払⾦利の変動による当社グループの税引前利益に与える影響は僅少であることから、⾦利感応度分析の開⽰は省略しています。
(7) 価格リスク
価格リスク管理
当社グループは、資本性⾦融商品から⽣じる市場価格の変動リスクに晒されています。資本性⾦融商品については、定期的に市場
価格や発⾏体の財務状況等を把握し、発⾏体との関係性を勘案しながら保有状況を継続的に⾒直しています。
価格感応度分析
各連結会計年度末において、活発な市場のある資本性⾦融資産の公正価値が⼀律10%下落した場合のその他の包括利益に
与える影響額(税効果考慮前)は、以下のとおりです。
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
その他の包括利益(税効果考慮前) △9,209 △6,415
(8) デリバティブ及びヘッジ会計
リスク管理⽅針
当社グループでは為替リスクや⾦利リスクをヘッジするために、デリバティブを利⽤しています。デリバティブは実需を伴う取引に限定し、
投機⽬的では保有していません。当社グループは、市場リスクに対してナチュラルヘッジを活⽤できない場合に、リスク管理⽅針に基づ
きヘッジ指定を⾏い、ヘッジ会計を適⽤しています。
当社グループは事業活動上で発⽣する⾦利リスクや為替リスクを軽減するために、キャッシュ・フロー・ヘッジを適⽤しています。また、ヘ
ッジ対象とヘッジ⼿段の重要な条件が⼀致しているか、あるいは、密接に合致しているかについての定性的評価、あるいはヘッジ対象
とヘッジ⼿段の価値が同⼀のリスクにより価値変動を相殺しあう関係にあることの定量的評価を通じて、ヘッジ対象とヘッジ⼿段の間
の経済的関係の存在を確認しています。⾮有効部分の発⽣が⾒込まれるヘッジ関係については、定量的な⼿法で⾮有効⾦額を
算定しています。当社グループは有効性の⾼いヘッジを⾏っており、⾮有効部分の⾦額に重要性はありません。
ヘッジ会計を適⽤するデリバティブは、リスク管理⽅針の下に管理を⾏い、リスクの⼀部もしくは全部に対してヘッジを⾏っています。
201
ヘッジ会計の適⽤による連結損益計算書及び連結包括利益計算書に与える影響
(単位: 百万円)
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
キャッシュ・
フロー・ヘッジ
剰余⾦に認識した
ヘッジ損益
キャッシュ・
フロー・ヘッジ
剰余⾦から純損益に
リサイクルした⾦額
キャッシュ・
フロー・ヘッジ
剰余⾦に認識した
ヘッジ損益
キャッシュ・
フロー・ヘッジ
剰余⾦から純損益に
リサイクルした⾦額
⾦利リスク △0 △0
⾦利リスク/為替リスク 431 △494
合計 431 △495
キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余⾦から純損益にリサイクルした⾦額は、連結損益計算書の「⾦融収益」⼜は「⾦融費⽤」に計上してい
ます。
28 公正価値測定
(1) 公正価値の測定⽅法
資産
現⾦及び現⾦同等物、営業債権及びその他の債権については、短期間で決済されるものであり、帳簿価額が公正価値に近似して
います。その他の⾦融資産の公正価値は以下を除き、将来キャッシュ・フローを、資産の残存期間及び信⽤リスクを加味した利率で
割り引いた現在価値により算定しており、帳簿価額は公正価値に近似しています。
資本性⾦融資産及び負債性⾦融資産
資本性⾦融資産及び負債性⾦融資産のうち活発な市場のある銘柄の公正価値は、市場価格に基づいて算定しています。資本
性⾦融資産及び負債性⾦融資産のうち活発な市場のない銘柄の公正価値は、主に直近の独⽴した第三者間の取引価格⼜は
割引キャッシュ・フロー法に基づいて評価しています。
デリバティブ資産
デリバティブ資産の公正価値は、主に取引⾦融機関から提⽰された価格に基づいて算定しています。
負債
営業債務及びその他の債務、短期借⼊⾦については、短期間で決済されるものであり、帳簿価額が公正価値に近似しています。
⻑期借⼊⾦の公正価値は、将来キャッシュ・フローを、新規に同様に借⼊を⾏った場合に想定される利率で割り引いた現在価値に
より算定しています。その他の⾦融負債の公正価値は以下を除き、将来キャッシュ・フローを、負債の残存期間及び信⽤リスクを加
味した利率で割り引いた現在価値により算定しており、帳簿価額は公正価値に近似しています。
デリバティブ負債
デリバティブ負債の公正価値は、主に取引⾦融機関から提⽰された価格に基づいて算定しています。
(2) 公正価値ヒエラルキー
当社グループにおける公正価値の測定レベルは、市場における観察可能性に応じて次の3つに区分しています。
レベル1: 活発に取引される市場における公表価格により測定された公正価値
レベル2: レベル1以外の、観察可能な価格を直接、⼜は間接的に使⽤して算定された公正価値
レベル3: 重要となる観察不能なインプットを含む評価技法から算定された公正価値
公正価値測定に複数のインプットを使⽤している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づい
て公正価値のレベルを決定しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度においてレベル1、2及び3の間の重要な振替はありません。なお、当社グループは、各ヒエラルキー
間の振替を、振替を⽣じさせた事象が発⽣した報告期間の末⽇において認識しています。
202
経常的に公正価値で測定する⾦融資産及び⾦融負債のレベル別の内訳
⾦融商品の公正価値ヒエラルキーのレベル別の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2024年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
帳簿価額 レベル1 レベル2 レベル3
⾦融資産
資本性⾦融資産 175,977 92,092 83,884
負債性⾦融資産 9,114 9,114
デリバティブ資産 904 855 48
合計 185,996 92,092 855 93,048
⾦融負債
デリバティブ負債
合計
当連結会計年度(2025年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
帳簿価額 レベル1 レベル2 レベル3
⾦融資産
資本性⾦融資産 124,401 64,154 60,246
負債性⾦融資産 19,398 15,181 4,216
デリバティブ資産 352 352
合計 144,152 79,335 64,816
⾦融負債
デリバティブ負債 4,876 4,876
合計 4,876 4,876
レベル1の資本性⾦融資産には、活発な市場のある株式が含まれています。負債性⾦融資産には、外国債が含まれています。
レベル3の資本性⾦融資産には、主に活発な市場のない⾮上場株式が含まれています。負債性⾦融資産には活発な市場のない
転換社債が含まれています。
203
公正価値ヒエラルキーレベル3に区分される⾦融資産及び⾦融負債について、前連結会計年度及び当連結会計年度における期
⾸残⾼から期末残⾼への調整表は以下のとおりです。
前連結会計年度(⾃ 2023年4⽉1⽇ 2024年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
資本性⾦融資産 負債性⾦融資産 デリバティブ資産(△負債)
期⾸残⾼ 87,414 30,426
純損益(注1) △21,311 47
その他の包括利益(注2) △5,326
購⼊ 1,345
売却 △474
その他 925 1
期末残⾼ 83,884 9,114 48
前連結会計年度末⽇に保有す
る⾦融資産に関して純損益に
認識した未実現損益の合計
△21,311 47
当連結会計年度(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2025年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
資本性⾦融資産 負債性⾦融資産 デリバティブ資産(△負債)
期⾸残⾼ 83,884 9,114 48
純損益(注1) △4,898 290
その他の包括利益(注2) △22,821
購⼊ 522
売却 △320
その他 △1,018 13
期末残⾼ 60,246 4,216 352
当連結会計年度末⽇に保有す
る⾦融資産に関して純損益に
認識した未実現損益の合計
△4,898 290
(注1)純損益を通じて公正価値で測定する⾦融資産に関するものであり、連結損益計算書の「⾦融収益」及び「⾦融費⽤」に含
まれています。
(注2)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する⾦融資産に関するものであり、連結包括利益計算書の「その他の包括利益
を通じて測定する資本性⾦融資産の公正価値の純変動」に含まれています。
償却原価で測定する⾦融資産及び⾦融負債
償却原価で測定する⾦融資産及び⾦融負債の帳簿価額と公正価値は近似しているため、開⽰を省略しています。
204
29 キャッシュ・フロー情報
財務活動に係る負債の調整表
財務活動に係る負債の変動は以下のとおりです。
(単位: 百万円)
借⼊⾦ 社債 リース負債 合計
2023年4⽉1⽇残⾼ 15,283 19,991 219,680 254,954
キャッシュ・フローを伴う変動 △12,561 △20,000 △46,802 △79,363
新規リース及び契約変更等による増
減額 29,299 29,299
外国為替レートの変動の影響 △1,182 17,560 16,377
その他 △144 8 △136
2024年3⽉31⽇残⾼ 1,394 219,736 221,131
キャッシュ・フローを伴う変動 △372 △44,547 △44,920
新規リース及び契約変更等による増
減額 34,192 34,192
外国為替レートの変動の影響 △9 △1,451 △1,461
その他
2025年3⽉31⽇残⾼ 1,011 207,930 208,942
(注) 「借⼊⾦」のキャッシュ・フローを伴う変動は、連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動によるキャッシュ・フローにおける「⻑期借⼊⾦の
返済による⽀出」及び「その他」に含まれる「短期借⼊⾦の純増減額」、「⻑期借⼊れによる収⼊」の純額です。
30 関連当事者取引
(1) 関連当事者との取引
関連当事者との取引(連結財務諸表において消去されたものを除く。)については、重要な取引等がないため、記載を省略しています。
(2) 経営幹部に対する報酬
当社の取締役に対する報酬は、以下のとおりです。
(単位: 百万円)
種類
前連結会計年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
短期報酬 889 981
株式報酬 1,348 1,634
合計 2,237 2,615
205
31 主要な⼦会社
当社の主要な⼦会社は、以下のとおりです。
名称 報告セグメント
議決権の
所有割合
(%)
RGF OHR USA, INC. HRテクノロジー 100.0
Indeed, Inc. HRテクノロジー 100.0
Glassdoor LLC HRテクノロジー 100.0
㈱リクルート マッチング&ソリューション 100.0
RGF Staffing B.V. ⼈材派遣 100.0
㈱リクルートスタッフィング ⼈材派遣 100.0
㈱スタッフサービス・ホールディングス ⼈材派遣 100.0
RGF Staffing France SAS ⼈材派遣 100.0
RGF Staffing Germany GmbH ⼈材派遣 100.0
RGF Staffing the Netherlands B.V. ⼈材派遣 100.0
RGF Staffing UK Limited ⼈材派遣 100.0
Unique NV ⼈材派遣 100.0
Staffmark Group, LLC ⼈材派遣 100.0
The CSI Companies, Inc. ⼈材派遣 100.0
Chandler Macleod Group Limited ⼈材派遣 100.0
Peoplebank Hong Kong Ltd ⼈材派遣 100.0
32 後発事象
(1)報告セグメントの構成の変更
当社グループは、事業の種類別にHRテクノロジー事業、マッチング&ソリューション事業及び⼈材派遣事業の3つを事業セグメントとしており、
報告セグメントもこれらと同⼀です。2026年3⽉期より、当社の事業戦略である「Simplify Hiring」の推進を加速するために、HRテクノロ
ジー事業とマッチング&ソリューション事業の⼈材領域を、HRテクノロジー事業として⼀体運営してまいります。
このガバナンス体制の変更に伴い、2025年4⽉1⽇付で、マッチング&ソリューション事業における⼈材領域をHRテクノロジー事業に移管し
ています。マッチング&ソリューション事業は⼈材領域及び販促領域の2つの事業領域で構成されていましたが、当該変更により販促領域の
みとなります。また、2026年3⽉期よりマッチング&ソリューション事業はマーケティング・マッチング・テクノロジー事業に名称を変更します。
なお、変更後の報告セグメントの構成に基づく当連結会計年度の報告セグメントに関する情報及び分解した収益とセグメント収益の関連
は以下のとおりです。
206
報告セグメントに関する情報
当連結会計年度(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2025年3⽉31⽇)
(単位: 百万円)
報告セグメント
調整額 連結
HRテクノロジー ⼈材派遣
マーケティング・マ
ッチング・テクノロ
ジー
合計
売上収益
外部顧客からの
売上収益 1,368,902 1,641,385 538,662 3,548,949 8,528 3,557,478
セグメント間の内部
売上収益⼜は振替⾼ 3,350 25,608 856 29,815 △29,815 -
合計 1,372,252 1,666,994 539,518 3,578,765 △21,287 3,557,478
セグメント利益⼜は
セグメント損失
(
)
452,818 97,422 137,180 687,421 △8,532 678,889
減価償却費及び償却費
(
)
71,470
株式報酬費⽤ 80,429
その他の営業収益 3,387
その他の営業費⽤ 39,834
営業利益 490,542
持分法による
投資損益
(
△は損失
)
8,810
⾦融収益 56,037
⾦融費⽤ 10,625
税引前利益 527,143
(注) 減価償却費及び償却費は、使⽤権資産の減価償却費を除いた⾦額です。
分解した収益とセグメント収益の関連
(単位: 百万円)
当連結会計年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
HRテクノロジー 1,372,252
⽶国 745,340
欧州及びその他 261,936
⽇本 364,975
⼈材派遣 1,666,994
⽇本 805,164
欧州、⽶国及び豪州 861,829
マーケティング・マッチング・テクノロジー 539,518
調整額 △21,287
合計 3,557,478
207
(2) ⾃⼰株式の取得
当社は、2025年2⽉28⽇開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適⽤される同法第156条の規定
に基づき、 ⾃⼰株式の取得(以下「本⾃⼰株式取得」)について決議し、以下のとおり実施しました。
また、株式市場の動向を踏まえ、2025年4⽉25⽇開催の取締役会において取得し得る株式の総数の変更を決議しました。
なお、 本⾃⼰株式取得は2025年6⽉18⽇をもって終了しました。
⾃⼰株式の取得を⾏う理由
当社は、持続的な利益成⻑と企業価値向上に繋がる戦略投資を優先的に実⾏することが、株主共通の利益に資すると考えてい
ます。
今般当社は、当社のキャピタルアロケーションの⽅針に則り、資本効率の向上と株主還元の充実を⽬的として、今後の投資余⼒、
株価⽔準、市場環境及び財務状況の⾒通し等を勘案し、⾃⼰株式取得の実施を決議しました。
本⾃⼰株式取得により取得した⾃⼰株式は、新株予約権⾏使時の株式の交付、当社グループの従業員を対象とした当社普通
株式を⽤いた株式報酬、当社普通株式を対価とした戦略的M&Aに活⽤する可能性や、消却する可能性があります。
取締役会での決議内容
(下線は変更箇所)
変更前
(2025年2⽉28⽇付取締役会決議)
変更後
(2025年4⽉25⽇付取締役会決議)
a. 取得対象株式の種類 当社普通株式 当社普通株式
b. 取得し得る株式の総数 52,000,000株(上限) 62,000,000株(上限)
c. 株式の取得価額の総額 450,000百万円(上限) 450,000百万円(上限)
d. 取得期間 2025年3⽉3⽇から2025年12⽉23⽇まで 2025年3⽉3⽇から2025年12⽉23⽇まで
e. 取得の⽅法
(1)取引⼀任⽅式による㈱東京証券取引所
における市場買付け
(2)⾃⼰株式⽴会外買付取引(ToSTNeT-
3)による市場買付け
(1)取引⼀任⽅式による㈱東京証券取引所
における市場買付け
(2)⾃⼰株式⽴会外買付取引(ToSTNeT-
3)による市場買付け
2025年4⽉1⽇以降に取得した⾃⼰株式の内容
a. 取得した株式の種類 : 当社普通株式
b. 取得した株式の総数 : 41,003,800株
c. 株式の取得価額の総額 : 321,629百万円
d. 取得期間 : 2025年4⽉1⽇から2025年6⽉18⽇(受渡ベース)
上記取締役会決議に基づき取得した⾃⼰株式の累計
a. 取得した株式の種類 : 当社普通株式
b. 取得した株式の総数 : 55,612,500株
c. 株式の取得価額の総額 : 449,999百万円
208
(2) 【その他】
当連結会計年度における半期情報等
中間連結会計期間 当連結会計年度
売上収益 (百万円) 1,798,705 3,557,478
税引前中間利益
⼜は税引前利益 (百万円) 297,053 527,143
親会社の所有者に帰属
する中間(当期)利益 (百万円) 222,495 408,504
基本的1株当たり
中間(当期)利益 () 145.64 271.44
209
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
【貸借対照表】
(
単位︓百万円
)
前事業年度
(2024年3⽉31⽇)
当事業年度
(2025年3⽉31⽇)
資産の部
流動資産
現⾦及び預⾦ 291,460 173,433
売掛⾦ ※1 59,326 ※1 59,727
前払費⽤ 195 232
短期貸付⾦ ※1 34,886 ※1 34,655
未収⼊⾦ ※1 158 ※1 76
その他 ※1 3,333 ※1 407
貸倒引当⾦ △354 △493
流動資産合計 389,005 268,039
固定資産
有形固定資産
78 71
機械及び装置 1 1
⼯具、器具及び備品 59 57
有形固定資産合計 139 129
無形固定資産
ソフトウエア 160 134
40 38
無形固定資産合計 200 172
投資その他の資産
投資有価証券 76,587 49,163
関係会社株式 1,193,302 1,254,152
⻑期貸付⾦ ※1 105,345 ※1 79,009
その他 4,066 3,684
貸倒引当⾦ △3 △3
投資その他の資産合計 1,379,299 1,386,005
固定資産合計 1,379,639 1,386,308
資産合計 1,768,645 1,654,348
210
(
単位︓百万円
)
前事業年度
(2024年3⽉31⽇)
当事業年度
(2025年3⽉31⽇)
負債の部
流動負債
短期借⼊⾦ ※1 568,813 ※1 633,941
未払⾦ ※1 1,757 825
未払費⽤ ※1 1,394 ※1 4,639
未払法⼈税等 96 5,877
45 49
その他 269 219
流動負債合計 572,377 645,551
固定負債
⻑期借⼊⾦ ※1 200,000 ※1 200,000
役員退職慰労引当⾦ 534 436
役員報酬信託引当⾦ 4,857 6,135
繰延税⾦負債 110,914 108,695
その他 179 155
固定負債合計 316,485 315,423
負債合計 888,863 960,975
純資産の部
株主資本
資本⾦ 40,000 40,000
利益剰余⾦
利益準備⾦ 10,000 10,000
その他利益剰余⾦
別途積⽴⾦ 820,909
繰越利益剰余⾦ 440,465 1,222,969
利益剰余⾦合計 1,271,374 1,232,969
⾃⼰株式 △472,674 △607,401
株主資本合計 838,700 665,567
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額⾦ 38,003 23,818
評価・換算差額等合計 38,003 23,818
新株予約権 3,078 3,987
純資産合計 879,782 693,373
負債純資産合計 1,768,645 1,654,348
211
【損益計算書】
(
単位︓百万円
)
前事業年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇)
当事業年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)
営業収益
関係会社受取配当⾦ ※1 100,000 ※1 561,477
ロイヤリティー収⼊ ※1 53,932 ※1 54,296
営業収益合計 153,932 615,773
営業費⽤
給料及び⼿当 3,948 4,871
業務委託費 ※1 3,127 ※1 3,090
その他 ※1 2,202 ※1 2,703
営業費⽤合計 9,278 10,665
営業利益 144,654 605,107
営業外収益
受取利息 ※1 497 ※1 610
受取配当⾦ 3,483 2,832
その他 62 ※1 478
営業外収益合計 4,043 3,920
営業外費⽤
⽀払利息 ※1 2,795 ※1 3,855
為替差損 5,681 492
⾃⼰株式取得費⽤ 76 743
その他 ※1 655 281
営業外費⽤合計 9,209 5,372
経常利益 139,488 603,655
特別利益
投資有価証券売却益 14,497
特別利益合計 14,497
特別損失
固定資産除却損 11 0
特別損失合計 11 0
税引前当期純利益 139,477 618,151
法⼈税、住⺠税及び事業税 12,012 11,674
法⼈税等調整額 1,348 1,860
法⼈税等合計 13,360 13,534
当期純利益 126,116 604,616
212
【株主資本等変動計算書】
前事業年度(⾃ 2023年4⽉1⽇ 2024年3⽉31⽇)
(単位︓百万円)
株主資本
資本⾦
資本剰余⾦ 利益剰余⾦
⾃⼰株式 株主資本
合計
その他
資本
剰余⾦
資本
剰余⾦
合計
利益
準備⾦
その他利益剰余⾦ 利益
剰余⾦
合計
別途
積⽴⾦
繰越利益
剰余⾦
当期⾸残⾼ 40,000 99,625 99,625 10,000 820,909 440,888 1,271,797 △515,461 895,961
当期変動額
剰余⾦の配当 36,839 △36,839 △36,839
当期純利益 126,116 126,116 126,116
⾃⼰株式の取得 218,812 △218,812
⾃⼰株式の処分 6,506 6,506 65,768 72,274
⾃⼰株式の消却 △195,832 △195,832 195,832
利益剰余⾦から資本剰余
⾦への振替 89,700 89,700 △89,700 △89,700
株主資本以外の項⽬の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △99,625 △99,625 △423 △423 42,787 △57,261
当期末残⾼ 40,000 10,000 820,909 440,465 1,271,374 △472,674 838,700
評価・換算差額等
新株
予約権
純資産
合計
その他有価
証券評価差
額⾦
評価・換算差
額等合計
当期⾸残⾼ 28,450 28,450 2,360 926,772
当期変動額
剰余⾦の配当 △36,839
当期純利益 126,116
⾃⼰株式の取得 △218,812
⾃⼰株式の処分 72,274
⾃⼰株式の消却
利益剰余⾦から資本剰余
⾦への振替
株主資本以外の項⽬の
当期変動額(純額) 9,552 9,552 717 10,270
当期変動額合計 9,552 9,552 717 △46,990
当期末残⾼ 38,003 38,003 3,078 879,782
213
当事業年度(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2025年3⽉31⽇)
(単位︓百万円)
株主資本
資本⾦
資本剰余⾦ 利益剰余⾦
⾃⼰株式 株主資本
合計
その他
資本
剰余⾦
資本
剰余⾦
合計
利益
準備⾦
その他利益剰余⾦ 利益
剰余⾦
合計
別途
積⽴⾦
繰越利益
剰余⾦
当期⾸残⾼ 40,000 10,000 820,909 440,465 1,271,374 △472,674 838,700
当期変動額
剰余⾦の配当 37,089 △37,089 △37,089
別途積⽴⾦の取崩 △820,909 820,909
当期純利益 604,616 604,616 604,616
⾃⼰株式の取得 △823,674 △823,674
⾃⼰株式の処分 54,773 54,773 28,241 83,014
⾃⼰株式の消却 △660,705 △660,705 660,705
利益剰余⾦から資本剰余
⾦への振替 605,932 605,932 △605,932 △605,932
株主資本以外の項⽬の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △820,909 782,503 △38,405 △134,727 △173,132
当期末残⾼ 40,000 10,000 1,222,969 1,232,969 △607,401 665,567
評価・換算差額等
新株
予約権
純資産
合計
その他有価
証券評価差
額⾦
評価・換算差
額等合計
当期⾸残⾼ 38,003 38,003 3,078 879,782
当期変動額
剰余⾦の配当 △37,089
別途積⽴⾦の取崩
当期純利益 604,616
⾃⼰株式の取得 △823,674
⾃⼰株式の処分 83,014
⾃⼰株式の消却
利益剰余⾦から資本剰余
⾦への振替
株主資本以外の項⽬の
当期変動額(純額) △14,185 △14,185 909 △13,276
当期変動額合計 △14,185 △14,185 909 △186,409
当期末残⾼ 23,818 23,818 3,987 693,373
214
【注記事項】
(重要な会計⽅針)
1 資産の評価基準及び評価⽅法
有価証券の評価基準及び評価⽅法
⼦会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直⼊法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 固定資産の減価償却の⽅法
(1) 有形固定資産
定額法
主な耐⽤年数は次のとおりです。
818
⼯具、器具及び備品 210
(2) 無形固定資産
定額法
主な償却年数は次のとおりです。
ソフトウエア(⾃社利⽤分) 5年(社内における利⽤可能期間)
3 引当⾦の計上基準
(1) 貸倒引当⾦
債権の貸倒による損失に備えるため、⼀般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の特定債権については個別に回
収可能性を検討し、回収不能⾒込額を計上しています。
(2) 役員退職慰労引当⾦
役員の退職慰労⾦の⽀給に備えるため、内規に基づく期末要⽀給⾒込額を計上しています。
(3) 役員報酬信託引当⾦
役員への将来の当社株式の給付に備えるため、株式交付規程に基づき、役員に割り当てられたポイントに応じた株式の給付⾒込
額を基礎として計上しています。
215
4 収益及び費⽤の計上基準
(1) ロイヤリティー収⼊
当社は、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1: 顧客との契約を識別します。
ステップ2: 契約における履⾏義務を識別します。
ステップ3: 取引価格を算定します。
ステップ4: 取引価格を契約における履⾏義務に配分します。
ステップ5: 履⾏義務を充⾜した時点で(⼜は充⾜するにつれて)収益を認識します。
当社が権利を有するリクルートブランドを、当社グループ会社に対して使⽤する権利を許諾し、当社はその対価としてロイヤリティー
収⼊を得ています。当社は契約で定められた期間にわたり、当社グループ会社に対してリクルートブランドを使⽤許諾する義務を負
っています。当該履⾏義務は時の経過につれて充⾜されるため、契約期間に応じて収益認識しています。
(2) 関係会社受取配当⾦
⼦会社及び関連会社からの配当⾦は配当⾦の効⼒発⽣⽇をもって認識しています。
5 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
重要な外貨建資産及び負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建⾦銭債権債務は、決算⽇の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しています。
(重要な会計上の⾒積り)
(関係会社株式の評価)
1 財務諸表に計上した⾦額
(単位: 百万円)
前事業年度
(
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(
2025年3⽉31⽇
)
関係会社株式 1,193,302 1,254,152
2 識別した項⽬に係る重要な会計上の⾒積りの内容に関する情報
関係会社株式には、前事業年度末⽇及び当事業年度末⽇現在、RGF Staffing B.V.に対する投資402,140百万円が含まれていま
す。当社は、買収時に⾒込んだ超過収益⼒を反映した実質価額を帳簿価額と⽐較し、実質価額の著しい低下の有無を判定しています。
RGF Staffing B.V.及びRGF Staffing B.V.傘下の⼈材派遣⼦会社各社の買収時点で⾒込んだ事業計画に基づく超過収益⼒には、
各社がそれぞれ担当する国において有している顧客基盤及びブランド⼒、会社グループの他の⼈材派遣⼦会社での経験に基づいて蓄積
したノウハウを相互に活⽤することにより得られるシナジーが反映されています。
実質価額に反映されている超過収益⼒が毀損していないかどうかの検討に当たって、連結財務諸表作成におけるのれんの減損テストに使
⽤されたものと同様の事業計画に基づく5年間の将来キャッシュ・フロー予測、その後の期間の成⻑率や割引率を考慮しています。将来キャ
ッシュ・フロー予測は、主として市場成⻑率に影響を受けます。(連結財務諸表注記「11 のれん及び無形資産 」「(3) のれんの減損テス
ト」を参照。)
2024年331⽇及2025年331⽇点にる評の結質価額は帳簿価額に⽐して著しく低下していないため、RGF
Staffing B.V.株式の減損処理は不要と判断し、評価損は計上していません。
なお、当該超過収益⼒を加味した実質価額に著しい低下が⽣じているかの判定に当たって使⽤した事業計画は、経営者による最善の⾒
積りに基づき作成されています。
(未適⽤の会計基準等)
(リースに関する会計基準等)
・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9⽉13⽇ 企業会計基準委員会)
・「リースに関する会計基準の適⽤指針」(企業会計基準適⽤指針第33号 2024年9⽉13⽇ 企業会計基準委員会)
216
(1) 概要
企業会計基準委員会において、⽇本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの⼀環として、借⼿の全てのリースについて資産及び
負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が⾏われ、基本的な⽅針として、IFRS第
16号の単⼀の会計処理モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り⼊れるのではなく、主要な定めのみを採り⼊れること
により、簡素で利便性が⾼く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に⽤いても、基本的に修正が不要となることを⽬指したリース
計基準等が公表されました。
借⼿の会計処理として、借⼿のリースの費⽤配分の⽅法については、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーテ
ィング・リースであるかにかかわらず、全てのリースについて使⽤権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単
⼀の会計処理モデルが適⽤されます。
(2) 適⽤予定⽇
2028年3⽉期の期⾸より適⽤予定です。
(3) 当該会計基準等の適⽤による影響
「リースに関する会計基準」等の適⽤による財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。
217
(追加情報)
(役員報酬BIP信託)
当社は、当社及び当社グループ会社の取締役、執⾏役員及び専⾨役員へBIP(Board
Incentive Plan)信託を⽤いた株式報酬制度を導⼊しています。
1 取引の概要
連結財務諸表注記「26 株式報酬」に記載しています。
2 信託に残存する当社株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額により、純資産の部に⾃⼰株式として計上しています。前事業年度及び当事業年
度における当該⾃⼰株式の帳簿価額及び株式数は、それぞれ10,532百万円、2,572,885株及び13,471百万円、2,873,714株で
す。
(株式付与ESOP信託)
当社は、当社グループ会社の従業員等へのインセンティブプランとして、株ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託を
⽤いた株式交付制度を導⼊しています。
1 取引の概要
連結財務諸表注記「26 株式報酬」に記載しています。
2 信託に残存する当社株式
信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額により、純資産の部に⾃⼰株式として計上しています。前事業年度及び当事業年
度における当該⾃⼰株式の帳簿価額及び株式数は、それぞれ248,071 52,215,132 312,997
57,914,467株です。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する資産及び負債
区分掲記されたもの以外で各科⽬に含まれているものは、次のとおりです。
(単位: 百万円)
前事業年度
(
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(
2025年3⽉31⽇
)
短期⾦銭債権 94,475 94,562
短期⾦銭債務 569,283 637,394
⻑期⾦銭債権 105,345 79,009
⻑期⾦銭債務 200,000 200,000
2 偶発債務
下記関係会社の債務に対して次のとおり保証を⾏っています。
(単位: 百万円)
前事業年度
(
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(
2025年3⽉31⽇
)
Indeed, Inc. 125,009 Indeed, Inc. 124,323
Indeed Ireland Operations Limited 29,424 Indeed Ireland Operations Limited 46,194
Glassdoor LLC 18,715 Glassdoor LLC 16,772
その他 41,472 その他 20,131
214,621 207,421
218
3 当座貸越契約及び貸出コミットメント
当社は、流動性を確保し、運転資⾦の効率的な調達を⾏うため⾦融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しています。
事業年度末における当座貸越契約及び貸出コミットメントに係る借⼊未実⾏残⾼等は次のとおりです。
(単位: 百万円)
前事業年度
(
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(
2025年3⽉31⽇
)
当座貸越極度額及び貸出コミットメントの総額 313,000 313,000
借⼊実⾏残⾼
差引額 313,000 313,000
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引⾼
(単位: 百万円)
前事業年度
(⾃ 2023年4⽉1⽇
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇
)
営業取引による取引⾼(収益) 153,932 615,773
営業取引による取引⾼(費⽤) 1,012 956
営業取引以外の取引⾼(収益) 485 483
営業取引以外の取引⾼(費⽤) 2,749 3,843
(有価証券関係)
⼦会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、⼦会社株式及び関連会社株式の時価を記載していません。
なお、市場価格のない株式等の⼦会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
(単位: 百万円)
区分 前事業年度
(
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(
2025年3⽉31⽇
)
⼦会社株式 1,186,714 1,247,564
関連会社株式 6,588 6,588
1,193,302 1,254,152
219
(税効果会計関係)
1 繰延税⾦資産及び繰延税⾦負債の発⽣の主な原因別の内訳
(単位: 百万円)
前事業年度
(
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(
2025年3⽉31⽇
)
繰延税⾦資産
関係会社株式 96,026 98,804
繰越⽋損⾦ 155
その他 3,225 4,871
繰延税⾦資産⼩計 99,406 103,675
評価性引当額 △96,710 △99,488
繰延税⾦資産合計 2,696 4,186
繰延税⾦負債
関係会社株式 △102,558 △105,572
その他有価証券評価差額⾦ △10,971 △7,308
その他 △81 △1
繰延税⾦負債合計 △113,610 △112,882
繰延税⾦資産(△負債)の純額 △110,914 △108,695
2 法定実効税率と税効果会計適⽤後の法⼈税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項⽬別
の内訳
(単位: %)
前事業年度
(
2024年3⽉31⽇
)
当事業年度
(
2025年3⽉31⽇
)
法定実効税率 30.6 30.6
(調整)
受取配当⾦等永久に益⾦に算⼊されない項⽬ △22.4 △28.7
評価性引当額 △2.4 △0.2
税率変更による影響 - 0.5
その他 3.8 0.0
税効果会計適⽤後の法⼈税等の負担率 9.6 2.2
3 法⼈税等の税率の変更による繰延税⾦資産及び繰延税⾦負債の⾦額の修正
「所得税法等の⼀部を改正する法律」(2025年法律第13号)が2025年3⽉31⽇に国会で成⽴し、2026年4⽉1⽇以後開始する事
業年度より「防衛特別法⼈税」の課税が⾏われることになりました。
これに伴い、2026年4⽉1⽇以後開始する事業年度以降に解消が⾒込まれる⼀時差異に係る繰延税⾦資産及び繰延税⾦負債につ
いては、法定実効税率を30.6%から31.5%に変更し計算しています。
この変更により、当事業年度の繰延税⾦負債(繰延税⾦資産の⾦額を控除した⾦額)が3,123百万円、法⼈税等調整額が2,926百
万円増加し、その他有価証券評価差額⾦が196百万円減少しています。
220
(重要な後発事象)
⾃⼰株式の取得
連結財務諸表注記「32 後発事象」に記載しているため、記載を省略しています。
連結⼦会社からの配当
当社は、連結⼦会社3社から剰余⾦の配当を受領しました。これにより、当社は、2026年3⽉期において下記受取配当⾦を営業収益に
計上しています。
会社名 配当⾦額(百万円) 受領⽇
RGF TREASURY SERVICES LIMITED 21,999 2025年4⽉10⽇
RGF OHR USA, INC. 87,996 2025年4⽉10⽇
145,820 2025年5⽉16⽇
RGF OHR International Limited 83,657 2025年4⽉10⽇
221
【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位: 百万円)
区分 資産の種類 当期⾸残⾼ 当期増加額 当期減少額 当期償却額 当期末残⾼ 減価償却
累計額
有形固
定資産
建物 78 0 0 6 71 15
機械及び装置 1 0 1 3
⼯具、器具及び備品 59 6 0 8 57 537
139 7 0 16 129 556
無形固
定資産
ソフトウエア 160 45 71 134
その他 40 2 0 4 38
200 48 0 76 172
【引当⾦明細表】
(単位: 百万円)
科⽬ 当期⾸残⾼ 当期増加額 当期減少額 当期末残⾼
貸倒引当⾦ 357 139 497
役員退職慰労引当⾦ 534 13 112 436
役員報酬信託引当⾦ 4,857 1,758 479 6,135
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しています。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
222
第6 【提出会社の株式事務の概要】
事業年度 毎年4⽉1⽇から翌年3⽉31⽇まで
定時株主総会 毎年6⽉
基準⽇ 毎年3⽉31⽇
剰余⾦の配当の基準⽇ 毎年9⽉30⽇
毎年3⽉31⽇
1単元の株式数 100株
単元未満株式の買取り
取扱場所 (特別⼝座)
東京都千代⽥区丸の内1-4-5 三菱UFJ信託銀⾏㈱ 証券代⾏部
株主名簿管理⼈ (特別⼝座)
東京都千代⽥区丸の内1-4-5 三菱UFJ信託銀⾏㈱
取次所
買取⼿数料 株式の売買の委託に係る⼿数料相当額として別途定める⾦額
公告掲載⽅法
当社の公告⽅法は、電⼦公告としています。
但し事故その他やむを得ない事由によって電⼦公告による公告をすることができない場合は、⽇本
経済新聞に掲載して⾏います。
当社の公告掲載URLは次のとおりです。
htt
p
s:
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recruit-holdin
g
s.com
/j
a
/
ir
/
resources
/p
ublic-notice
/
株主に対する特典 なし
(注)当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を⾏使することができません。
(1) 会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2) 会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3) 株主の有する株式数に応じて、募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
223
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、⾦融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
(1) 当事業年度の開始⽇から有価証券報告書提出⽇までの間に提出した書類
当事業年度の開始⽇から有価証券報告書提出⽇までの間に、次の書類を提出しています。
有価証券報告書及びその添付書類
事業年度 第64期(⾃ 2023年4⽉1⽇ 2024年3⽉31⽇) 2024年6⽉21⽇関東財務局⻑に提出。
内部統制報告書及びその添付書類
2024年6⽉21⽇関東財務局⻑に提出。
半期報告書
第65期中(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2024年9⽉30⽇) 2024年11⽉11⽇関東財務局⻑に提出。
確認書
事業年度 第64期(⾃ 2023年4⽉1⽇ 2024年3⽉31⽇) 2024年6⽉21⽇関東財務局⻑に提出。
第65期中(⾃ 2024年4⽉1⽇ 2024年9⽉30⽇) 2024年11⽉11⽇関東財務局⻑に提出。
臨時報告書
企業内容等の開⽰に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権⾏使の結果) の規定に基づく臨時報
告書
2024年6⽉21⽇関東財務局⻑に提出。
企業内容等の開⽰に関する内閣府令第19条第2項第12号(関係会社受取配当⾦の計上)の規定に基づく臨時報告書2024
年6⽉21⽇関東財務局⻑に提出。
企業内容等の開⽰に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(新株予約権の発⾏) の規定に基づく臨時報告書
2024年7⽉9⽇関東財務局⻑に提出。
企業内容等の開⽰に関する内閣府令第19条第2項第12号(関係会社受取配当⾦の計上)の規定に基づく臨時報告書
2024年9⽉6⽇関東財務局⻑に提出。
企業内容等の開⽰に関する内閣府令第19条第2項第12号(関係会社受取配当⾦の計上)の規定に基づく臨時報告書
2025年4⽉4⽇関東財務局⻑に提出。
企業内容等の開⽰に関する内閣府令第19条第2項第12号(関係会社受取配当⾦の計上)の規定に基づく臨時報告書
2025年5⽉12⽇関東財務局⻑に提出。
臨時報告書の訂正報告書
2024年7⽉9⽇提出の臨時報告書に係る訂正報告書
2024年7⽉24⽇関東財務局⻑に提出。
⾃⼰株券買付状況報告書
2024年7⽉5⽇、2024年8⽉7⽇、2024年9⽉6⽇、2024年10⽉10⽇、2024年11⽉7⽇、2024年12⽉6⽇、2025年1
⽉15⽇、2025年2⽉7⽇、2025年3⽉7⽇、2025年4⽉10⽇、2025年5⽉14⽇及び2025年6⽉11⽇関東財務局⻑に提
出。
224
有価証券届出書(参照⽅式)及びその添付書類
普通株式のその他の者に対する割当に係る有価証券届出書
2024年5⽉15⽇関東財務局⻑に提出。
発⾏登録書(普通社債)及びその添付書類
2025年1⽉31⽇関東財務局⻑に提出。
訂正発⾏登録書(普通社債)
2025年4⽉4⽇、2025年5⽉12⽇関東財務局⻑に提出。
(2) 従業員構成に関する状況
連結⼦会社のうち、主要な連結⼦会社以外のものに係る管理職に占める⼥性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及
び労働者の男⼥の賃⾦の差異は、次のとおりです。
名称
主要な事業
の内容
(注1)
管理職に
占める
⼥性の割合
(注2)(%)
男性の
育児休業等の
取得率
(注3)(%)
男⼥間の賃⾦の差異(注4)(%)
全労働者
うち無期雇⽤
労働者
(注5)
うちパートタイ
ム・有期雇⽤
 労働者等
(注6)
Indeed Japan HRテクノロジー 35.1 139.0 78.5 79.1 89.4
㈱インディードリクルートテクノ
ロジーズ HRテクノロジー 10.4 (注7) (注7) (注7) (注7)
Indeed Technologies
Japan HRテクノロジー 19.8 133.3 84.7 85.0 -
㈱リクルートR&Dスタッフィン
⼈材派遣 11.1 52.1 91.6 92.0 88.5
㈱リクルートスタッフィングクラフ
⼈材派遣 11.1 - 107.6 94.9 106.9
㈱リクルートスタッフィング情報
サービス ⼈材派遣 0.0 55.6 90.5 89.9 73.6
㈱スタッフサービス ⼈材派遣 33.3 40.4 73.9 76.3 86.0
㈱スタッフサービス・ビジネスサ
ポート ⼈材派遣 31.6 -96.5 97.4 91.2
㈱スタッフサービス・クラウドワ
ーク ⼈材派遣 50.0 0.0 97.5 - 97.5
㈱スタッフサービス・オフィスマネ
ジメント ⼈材派遣 76.2 -85.4 93.4 90.8
㈱テクノ・サービス ⼈材派遣 18.4 21.6 88.4 86.7 89.4
㈱ホームプロ
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 12.5 -81.0 81.0 -
㈱ニジボックス
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 51.3 75.0 94.1 94.2 88.5
㈱リクルートキャリアコンサルテ
ィング
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 23.1 200.0 88.8 88.5 94.5
㈱リクルートカーセンサー
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 16.7 166.7 73.5 83.2 69.9
㈱リクルートエグゼクティブエー
ジェント
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 12.5 66.7 66.2 63.6 70.4
㈱リクルートライフスタイル沖
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 0.0 0.0 103.5 88.5 102.6
225
名称
主要な事業
の内容
(注1)
管理職に
占める
⼥性の割合
(注2)(%)
男性の
育児休業等の
取得率
(注3)(%)
男⼥間の賃⾦の差異(注4) (%)
全労働者
うち無期雇⽤
労働者
(注5)
うちパートタイ
ム・有期雇⽤
 労働者等
(注6)
㈱リクルートマネジメントソリュー
ションズ
マーケティング・
マッチング
テクノロジー 32.2 95.5 82.4 88.1 61.1
㈱リクルートメディカルキャリア
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 43.8 0.0 83.7 85.0 43.9
㈱リクルートオフィスサポート
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 28.6 88.9 91.8 101.2 91.8
㈱リクルートゼクシィなび
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 92.1 100.0 84.1 92.1 110.7
RGFタレントソリューションズ㈱
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 29.0 63.6 59.8 60.3 117.2
㈱シーナッツ
マーケティング・
マッチング・
テクノロジー 22.2 100.0 83.1 86.9 63.7
(注1) 主要な事業の内容欄にはセグメントの名称を記載しています。
(注2) 管理職は部下を持つ従業員であり、委任契約役員を除きます。当該会社から他社への出向者を除き、他社から当該会社への出
向者を含む就業⼈員を対象に⼥性活躍推進法の規定に基づき算出しています。2025年4⽉1⽇時点。
(注3) 当該会社の原籍者を対象に集計しています。育児・介護休業法の規定に準じて、育児・介護休業法施⾏規則第71条の6第2
号における育児休業等の取得割合を、当連結会計年度を対象に算出しています。育児休業等には法令で定められた育児休業
及び、出産育児を⽬的とした休暇制度等を含んでいます。
(注4) 当該会社の原籍者と当該会社を通じて他社に派遣されている労働者を含み、当該会社に派遣されている労働者を含まずに、当
連結会計年度を対象に⼥性活躍推進法の規定に基づき算出しています。そのため、⼈材派遣セグメントの連結⼦会社は、当該
会社を通じて他社に派遣されている労働者を含んでいます。
(注5) 無期雇⽤労働者とは期間の定めの無い従業員です。
(注6) パートタイム・有期雇⽤労働者等は、無期雇⽤労働者の所定労働時間(1⽇8時間)で換算した⼈員数を基に試算しています。
(注7) 当社グループのガバナンス体制の変更に伴い、2025年4⽉1⽇付で、マッチング&ソリューションSBU(現 マーケティング・マッチング・
テクノロジーSBU)の⼈材領域を、㈱リクルートから㈱インディードリクルートパートナーズ及び㈱インディードリクルートテクノロジーズに
吸収分割によって移管し、⼈員の⼀部を承継しました。当連結会計年度において原籍者が存在しないため、男性の育児休業等
の取得率及び男⼥間の賃⾦の差異については記載を省略しています。⼀⽅、管理職に占める⼥性の割合については、吸収分割
後の2025年4⽉1⽇時点における状況に基づき算出しています。
(注8) 「-」は、男性の育児休業等取得率においては当連結会計年度に配偶者が出産した男性従業員が存在せず算定不能な場合、
男⼥間の賃⾦の差異の項⽬においては当連結会計年度を通じて対象となる男性従業員もしくは⼥性従業員のいずれかがなく算
定不能な場合を⽰しています。
226
第⼆部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
227
独⽴監査⼈の監査報告書及び内部統制監査報告書
2025年6⽉20⽇
株式会社リクルートホールディングス
EY新⽇本有限責任監査法⼈
東京事務所
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠ 寿
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠
<連結財務諸表監査>
監査意⾒
当監査法⼈は、⾦融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を⾏うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社
リクルートホールディングスの2024年4⽉1⽇から2025年3⽉31⽇までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計
算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記につい
て監査を⾏った。
当監査法⼈は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の⽤語、様式及び作成⽅法に関する規則」第312条により規定された国
際会計基準に準拠して、株式会社リクルートホールディングス及び連結⼦会社の2025年3⽉31⽇現在の財政状態並びに同⽇をもって
終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表⽰しているものと認める。
監査意⾒の根拠
当監査法⼈は、我が国において⼀般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を⾏った。監査の基準における当監査法⼈
の責任は、「連結財務諸表監査における監査⼈の責任」に記載されている。当監査法⼈は、我が国における職業倫理に関する規定に従
って、会社及び連結⼦会社から独⽴しており、また、監査⼈としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法⼈は、意⾒表明の
基礎となる⼗分かつ適切な監査証拠を⼊⼿したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査⼈が職業的専⾨家として特に重要であると
判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意⾒の形成において対応し
た事項であり、当監査法⼈は、当該事項に対して個別に意⾒を表明するものではない。
228
RGF Staffing B.V.に関するのれんの評価
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由 監査上の対応
連結財務諸表注記「11 のれん及び無形資産」に記載されて
いるとおり、会社は、欧州において総合⼈材派遣事業を展開す
るRGF Staffing B.V.の株式取得により発⽣したのれん(当連
結会計年度末帳簿価額186,386百万円)を計上しており、の
れんの減損テストで⽤いた主要な仮定を開⽰している。
会社は減損テストを実施するに当たり、のれんを含む資⾦⽣
成単位⼜は資⾦⽣成単位グループにおける回収可能価額を使
⽤価値により測定している。使⽤価値は、各資⾦⽣成単位⼜
は資⾦⽣成単位グループにおいて経営者によって承認された事
業計画に基づく5年間の税引前の将来キャッシュ・フロー予測等
を現在価値に割り引いて算定している。5年間の将来キャッシュ・
フロー予測は、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去
のデータを反映したものに加え、市場成⻑率を含む外部情報及
び内部情報に基づき作成している。将来キャッシュ・フロー予測が
対象としている期間を超える期間については、資⾦⽣成単位⼜
は資⾦⽣成単位グループの属する国、産業の状況を勘案して決
定した成⻑率を⽤いて予測した将来キャッシュ・フローを現在価
値に割り引いて、継続価値を算定している。税引前の割引率は
加重平均資本コストを基礎とし、貨幣の時間価値及びその資産
の固有のリスクを考慮して算出している。
使⽤価値の⾒積りにおける主要な仮定は、事業計画に基づく
5年間の将来キャッシュ・フロー予測に含まれる市場成⻑率、その
後の期間の成⻑率及び割引率である。なお、事業計画は、経
営者による最善の⾒積りに基づき作成されている。
のれんの減損テストにおける事業計画に基づく5年間の将来キ
ャッシュ・フロー予測に含まれる市場成⻑率、5年経過後の成⻑
率は、経済情勢の変化に伴う雇⽤環境の変化に影響を受ける
ことから、その⾒積りに不確実性を伴い、経営者の判断が必要で
ある。また、割引率の⾒積りにおいてはその計算⼿法及びインプッ
ト情報の検討について⾼度な専⾨知識を必要とする。なお、当
連結会計年度においては、欧州の不透明な経済環境の⾒通し
により、⼈材派遣需要の鈍化が⾒られ、5年間の将来キャッシュ・
フロー予測に含まれる市場成⻑率、その後の期間の成⻑率の⾒
積りに対する不確実性が⾼まっている。そのため、当監査法⼈
は、当該事項が監査上の主要な検討事項に該当すると判断し
た。
当監査法⼈は、RGF Staffing B.V.に関するのれんの評価を
検討するに当たり、主として以下の監査⼿続を実施した。
将来キャッシュ・フローについては、経営者によって承認された
事業計画との整合性を評価した。5年間の将来キャッシュ・フロ
ー予測に含まれる主要な仮定である市場成⻑率について、そ
の根拠の経営者への質問、外部機関による各国⼈材派遣市
場成⻑率の予測等利⽤可能な外部データとの⽐較、過去実
績からの趨勢分析、減損テスト⽇以後の業績達成状況の評
価、感応度分析を実施した。
5年経過後の成⻑率については、その根拠を経営者に質問す
るとともに、外部機関が公表している経済予測との⽐較、過去
実績からの趨勢分析、感応度分析を実施した。
使⽤価値の評価⽅法及び割引率について、当監査法⼈の
ネットワーク・ファームの評価の専⾨家を関与させ、評価⽅法と
会計基準との整合性及び割引率の算定に使⽤されたインプッ
ト情報と外部情報との整合性を検討した。また、割引率につ
いては、感応度分析を実施した。
229
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報
である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開⽰することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の
報告プロセスの整備及び運⽤における取締役の職務の執⾏を監視することにある。
当監査法⼈の連結財務諸表に対する監査意⾒の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法⼈はその他の記載内容に
対して意⾒を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法⼈の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務
諸表⼜は当監査法⼈が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその
他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法⼈は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求めら
れている。
その他の記載内容に関して、当監査法⼈が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表⽰することにある。これには、不正⼜は誤謬による重要
な虚偽表⽰のない連結財務諸表を作成し適正に表⽰するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運⽤することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、
国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開⽰する必要がある場合には当該事項を開⽰する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運⽤における取締役の職務の執⾏を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査⼈の責任
監査⼈の責任は、監査⼈が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正⼜は誤謬による重要な虚偽表⽰がないかど
うかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独⽴の⽴場から連結財務諸表に対する意⾒を表明することにある。虚偽表⽰は、
不正⼜は誤謬により発⽣する可能性があり、個別に⼜は集計すると、連結財務諸表の利⽤者の意思決定に影響を与えると合理的に⾒
込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査⼈は、我が国において⼀般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専⾨家としての判断を⾏
い、職業的懐疑⼼を保持して以下を実施する。
不正⼜は誤謬による重要な虚偽表⽰リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表⽰リスクに対応した監査⼿続を⽴案し、実施
する。監査⼿続の選択及び適⽤は監査⼈の判断による。さらに、意⾒表明の基礎となる⼗分かつ適切な監査証拠を⼊⼿する。
連結財務諸表監査の⽬的は、内部統制の有効性について意⾒表明するためのものではないが、監査⼈は、リスク評価の実施に際
して、状況に応じた適切な監査⼿続を⽴案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
経営者が採⽤した会計⽅針及びその適⽤⽅法の適切性、並びに経営者によって⾏われた会計上の⾒積りの合理性及び関連する
注記事項の妥当性を評価する。
経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、⼊⼿した監査証拠に基づき、継続企業
の前提に重要な疑義を⽣じさせるような事象⼜は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提
に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、⼜は重要な
不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意⾒を表明することが求め
られている。監査⼈の結論は、監査報告書⽇までに⼊⼿した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企
業として存続できなくなる可能性がある。
連結財務諸表の表⽰及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表
の表⽰、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表⽰しているかどうかを評価する。
連結財務諸表に対する意⾒表明の基礎となる、会社及び連結⼦会社の財務情報に関する⼗分かつ適切な監査証拠を⼊⼿する
ために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。監査⼈は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任が
ある。監査⼈は、単独で監査意⾒に対して責任を負う。
230
監査⼈は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不
備を含む監査上の重要な発⾒事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を⾏う。
監査⼈は、監査役及び監査役会に対して、独⽴性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査⼈の
独⽴性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合⼜は阻害要因を許容可能
な⽔準にまで軽減するためのセーフガードを適⽤している場合はその内容について報告を⾏う。
監査⼈は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項
を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁⽌されている場合や、
極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより⽣じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に⾒込まれるため、監査
⼈が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>
監査意⾒
当監査法⼈は、⾦融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を⾏うため、株式会社リクルートホールディングスの
2025年3⽉31⽇現在の内部統制報告書について監査を⾏った。
当監査法⼈は、株式会社リクルートホールディングスが2025年3⽉31⽇現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表⽰した上
記の内部統制報告書が、我が国において⼀般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告
に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表⽰しているものと認める。
監査意⾒の根拠
当監査法⼈は、我が国において⼀般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を⾏
った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法⼈の責任は、「内部統制監査における監査⼈の責任」に記載されている。
当監査法⼈は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結⼦会社から独⽴しており、また、監査⼈としてのその他の
倫理上の責任を果たしている。当監査法⼈は、意⾒表明の基礎となる⼗分かつ適切な監査証拠を⼊⼿したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運⽤し、我が国において⼀般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部
統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表⽰することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運⽤状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防⽌⼜は発⾒することができない可能性がある。
内部統制監査における監査⼈の責任
監査⼈の責任は、監査⼈が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表⽰がないかどうかについて合理的な
保証を得て、内部統制監査報告書において独⽴の⽴場から内部統制報告書に対する意⾒を表明することにある。
監査⼈は、我が国において⼀般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職
業的専⾨家としての判断を⾏い、職業的懐疑⼼を保持して以下を実施する。
内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を⼊⼿するための監査⼿続を実施する。内部統
制監査の監査⼿続は、監査⼈の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適⽤される。
財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価⼿続及び評価結果について経営者が⾏った記載を含め、全体としての内部統制報告
書の表⽰を検討する。
内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する⼗分かつ適切な監査証拠を⼊⼿するために、内部統制
の監査を計画し実施する。監査⼈は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。監査⼈は、単独
で監査意⾒に対して責任を負う。
監査⼈は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内
部統制の開⽰すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を⾏う。
監査⼈は、監査役及び監査役会に対して、独⽴性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査⼈の
独⽴性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合⼜は阻害要因を許容可能
な⽔準にまで軽減するためのセーフガードを適⽤している場合はその内容について報告を⾏う。
231
<報酬関連情報>
当監査法⼈及び当監査法⼈と同⼀のネットワークに属する者に対する、会社及び⼦会社の監査証明業務に基づく報酬及び⾮監査業
務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】に記載されている。
利害関係
会社及び連結⼦会社と当監査法⼈⼜は業務執⾏社員との間には、公認会計⼠法の規定により記載すべき利害関係はない。
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しています。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
232
独⽴監査⼈の監査報告書
2025年6⽉20⽇
株式会社リクルートホールディングス
EY新⽇本有限責任監査法⼈
東京事務所
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠ 寿
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠
指定有限責任社員
業務執⾏社員 公認会計⼠
<財務諸表監査>
監査意⾒
当監査法⼈は、⾦融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を⾏うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社
リクルートホールディングスの2024年4⽉1⽇から2025年3⽉31⽇までの第65期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益
計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計⽅針、その他の注記及び附属明細表について監査を⾏った。
当監査法⼈は、上記の財務諸表が、我が国において⼀般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社リクルートホ
ールディングスの2025年3⽉31⽇現在の財政状態及び同⽇をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に
表⽰しているものと認める。
監査意⾒の根拠
当監査法⼈は、我が国において⼀般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を⾏った。監査の基準における当監査法⼈
の責任は、「財務諸表監査における監査⼈の責任」に記載されている。当監査法⼈は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、
会社から独⽴しており、また、監査⼈としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法⼈は、意⾒表明の基礎となる⼗分かつ適
切な監査証拠を⼊⼿したと判断している。
233
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査⼈が職業的専⾨家として特に重要であると判断した事
項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意⾒の形成において対応した事項であり、
当監査法⼈は、当該事項に対して個別に意⾒を表明するものではない。
RGF Staffing B.V.株式の評価
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由 監査上の対応
財務諸表注記(重要な会計上の⾒積り)に記載されていると
おり、会社は、欧州において総合⼈材派遣事業を展開するRGF
Staffing B.V.株式402,140百万円を関係会社株式として計
上しており、関係会社株式の評価に関する⾒積りの不確実性を
開⽰している。
会社は、RGF Staffing B.V.買収時に⾒込んだ超過収益⼒
を反映した実質価額を帳簿価額と⽐較し、実質価額の著しい
低下の有無を判定している。RGF Staffing B.V.及びRGF
Staffing B.V.傘下の⼈材派遣⼦会社各社の買収時点で⾒
込んだ事業計画に基づく超過収益⼒には、各社がそれぞれ担当
する国において有している顧客基盤及びブランド⼒、会社グルー
プの他の⼈材派遣⼦会社での経験に基づいて蓄積したノウハウ
を相互に活⽤することにより得られるシナジーが反映されている。
会社は、実質価額に反映されている超過収益⼒が毀損していな
いかどうかの検討に当たって、連結財務諸表作成におけるのれん
の減損テストに使⽤されたものと同様の事業計画に基づく5年間
の将来キャッシュ・フロー予測、その後の期間の成⻑率や割引率
を考慮している。将来キャッシュ・フロー予測は、主として市場成
⻑率に影響を受ける。なお、当該超過収益⼒を加味した実質
価額に著しい低下が⽣じているかの判定に当たって使⽤した事
業計画は、経営者による最善の⾒積りに基づき作成されている。
RGF Staffing B.V.株式の評価について、超過収益⼒を反
映した実質価額が著しく低下しているかどうかの判定に当たり、会
社が考慮した連結財務諸表作成におけるのれんの減損テストに
使⽤されたものと同様の事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー
予測に含まれる市場成⻑率、5年経過後の成⻑率は、経済情
勢の変化に伴う雇⽤環境の変化に影響を受けることから、その⾒
積りに不確実性を伴い、経営者の判断が必要である。また、割
引率の⾒積りにおいてはその計算⼿法及びインプット情報の検討
について⾼度な専⾨知識を必要とする。なお、当事業年度にお
いては、欧州の不透明な経済環境の⾒通しにより、⼈材派遣需
要の鈍化が⾒られ、5年間の将来キャッシュ・フロー予測に含ま
れる市場成⻑率、その後の期間の成⻑率の⾒積りに対する不
確実性が⾼まっている。そのため、当監査法⼈は、当該事項が
監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法⼈は、RGF Staffing B.V.株式の評価を検討する
に当たり、主として以下の監査⼿続を実施した。
実質価額に反映されている超過収益⼒が毀損していないかど
うか検討するため、過去の事業計画と実績との⽐較分析を実
施した。また、超過収益⼒が毀損していないかどうかの検討に
当たって会社が考慮した事項について以下の⼿続を実施し
た。
連結財務諸表作成におけるのれんの減損テストに使⽤さ
れたものと同様の事業計画に基づく5年間の将来キャッシュ・
フロー予測の主要な仮定である市場成⻑率について、その
根拠の経営者への質問、外部機関による各国⼈材派遣
市場成⻑率の予測等利⽤可能な外部データとの⽐較、過
去実績からの趨勢分析、感応度分析を実施した。
5年経過後の成⻑率については、その根拠を経営者に質
問するとともに、外部機関が公表している経済予測との⽐
較、過去実績からの趨勢分析、感応度分析を実施した。
割引率について、当監査法⼈のネットワーク・ファームの評
価の専⾨家を関与させ、割引率の算定に使⽤されたインプ
ット情報と外部情報との整合性を検討した。また、割引率に
ついては、感応度分析を実施した。
経営者による超過収益⼒を反映した実質価額と帳簿価額の
⽐較分析結果を評価した。
234
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報
である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開⽰することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の
報告プロセスの整備及び運⽤における取締役の職務の執⾏を監視することにある。
当監査法⼈の財務諸表に対する監査意⾒の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法⼈はその他の記載内容に対し
て意⾒を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法⼈の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表⼜は
当監査法⼈が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載
内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法⼈は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求めら
れている。
その他の記載内容に関して、当監査法⼈が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、我が国において⼀般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表⽰することに
ある。これには、不正⼜は誤謬による重要な虚偽表⽰のない財務諸表を作成し適正に表⽰するために経営者が必要と判断した内部統
制を整備及び運⽤することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国に
おいて⼀般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開⽰する必要がある場合には当該事項を開⽰
する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運⽤における取締役の職務の執⾏を監視することにある。
財務諸表監査における監査⼈の責任
監査⼈の責任は、監査⼈が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正⼜は誤謬による重要な虚偽表⽰がないかどうかに
ついて合理的な保証を得て、監査報告書において独⽴の⽴場から財務諸表に対する意⾒を表明することにある。虚偽表⽰は、不正⼜は
誤謬により発⽣する可能性があり、個別に⼜は集計すると、財務諸表の利⽤者の意思決定に影響を与えると合理的に⾒込まれる場合に、
重要性があると判断される。
監査⼈は、我が国において⼀般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専⾨家としての判断を⾏
い、職業的懐疑⼼を保持して以下を実施する。
不正⼜は誤謬による重要な虚偽表⽰リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表⽰リスクに対応した監査⼿続を⽴案し、実施
する。監査⼿続の選択及び適⽤は監査⼈の判断による。さらに、意⾒表明の基礎となる⼗分かつ適切な監査証拠を⼊⼿する。
財務諸表監査の⽬的は、内部統制の有効性について意⾒表明するためのものではないが、監査⼈は、リスク評価の実施に際して、
状況に応じた適切な監査⼿続を⽴案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
経営者が採⽤した会計⽅針及びその適⽤⽅法の適切性、並びに経営者によって⾏われた会計上の⾒積りの合理性及び関連する
注記事項の妥当性を評価する。
経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、⼊⼿した監査証拠に基づき、継続企業の前
提に重要な疑義を⽣じさせるような事象⼜は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関
する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、⼜は重要な不確実
性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意⾒を表明することが求められている。監査
⼈の結論は、監査報告書⽇までに⼊⼿した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続でき
なくなる可能性がある。
財務諸表の表⽰及び注記事項が、我が国において⼀般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、
関連する注記事項を含めた財務諸表の表⽰、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表⽰してい
るかどうかを評価する。
235
監査⼈は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不
備を含む監査上の重要な発⾒事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を⾏う。
監査⼈は、監査役及び監査役会に対して、独⽴性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査⼈の
独⽴性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合⼜は阻害要因を許容可能
な⽔準にまで軽減するためのセーフガードを適⽤している場合はその内容について報告を⾏う。
監査⼈は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の
主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁⽌されている場合や、極めて限定
的ではあるが、監査報告書において報告することにより⽣じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に⾒込まれるため、監査⼈が報告す
べきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>
報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係
会社と当監査法⼈⼜は業務執⾏社員との間には、公認会計⼠法の規定により記載すべき利害関係はない。
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しています。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
【表紙】
【提出書類】
内部統制報告書
【根拠条文】
金融商品取引法第
24条の441
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
2025
623
【会社名】
株式会社
リクルートホールディング
【英訳名】
Recruit Holdings Co., Ltd.
【代表者
の役職氏名】
代表取締役社長
Chief Executive Officer 出木場 久征
【最高財務責任者
の役職氏名】
常務執行役員
Chief Financial Officer 荒井 淳一
【本店
の所在の場所】
東京都千代田区丸
の内一丁目92
【縦覧
に供する場所】
株式会社東京証券取引所
(
東京都中央区日本橋兜町21)
【財務報告係る内部統制基本的枠組みにする事項】
代表取締役社長 CEO 出木場 久征及常務執行役員 CFO 荒井 淳一は、当社の財務報告に係内部統制整備
及び運用責任を有しており、企業会計審議会の公表た「財務報告に係る内部統制の評価及び監査基準並びに財務報告に係
内部統制評価及監査する実施基準改訂について(意見書)」にされている内部統制基本的枠組みに準拠して財務
報告に係る内部統制を整備及び運用しています。
なお、内部統制は、内部統制各基本的要素が有機的に結びつき一体となって機能することで、その目的を合理的な範囲で達成
しようとするものです。このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見ることができない
能性があります。
【評価の範囲、基準日及び評価手続にする事項】
財務報告に係る内部統制評価は、当事業年度末日である2025331日を基準としてわれており、評価に当たっては、
一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠しています。
本評価においては、連結ベースでの財務報告全体重要影響を及ぼす内部統制(全社的内部統制)の評価を行ったで、その
結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセス選定しています。当該業務プロセス評価においては選定された業務プロセス分析
したで、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上要点を識別し、該統制上の要点について整備及び運用状況を評価
することによって、内部統制の有効性に関する評価を行いました。
財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、当社並びに連結子会社及持分法適用関連会社について、財務報告信頼性に及
ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定しました財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及び質的影響並
にその発生可能性考慮して決定しており、当社及連結子会社対象としてった全社的な内部統制評価結果を踏まえ、業務
プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定しました。なお、金額的及び質的重要性の観点から僅少であると判断した連結子
会社及び持分法適用関連会社については、全社的な内部統制の評価範囲に含めていません。
当社グループは、個人ユーザ企業クライアントびつけるプラットフォーム創造運営するサービス提供を行ってます。
該事業特性考慮して、業務プロセスに係る内部統制評価範囲については、各事業拠点売上収益(連結会社間取引消去前
基準として、その合計のおおむね32に達している事業拠点えて、当社主要経営指標である調整後EBITDA金額的
重要性が高い拠点、一定期間、評価範囲外となってき拠点については、評価対象としての追加要否個別検討したで、「
要な事業拠点」決定ました。選定した重要事業拠点においては、上述事業特性考慮して、企業事業目的きくわる
勘定科目として売上収益及び売掛金に至る業務プロセスを評価の対象としました。
さらに、選定した要な事業拠点にかかわらず、それ以外業拠点をもめた範囲について、外部環境又は内部環境上の変化を
加味し、スクが大きい取引を行っている事業又は業務に係る業務プロセス、見積りや予測を伴うのれ等の重要勘定科目に係る業
プロセス、及び非定型・不規則な取引など特に留意すべき業務プロセスを、財務報告への影響を勘案して重要性の大きい業務プロセ
として評価対象に追加しています。
【評価結果する事項】
上記の評価の結果、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断しました。
【付記事項】
該当事項はありません。
【特記事項】
該当事項はありません。
【表紙】
【提出書類】 確認書
【根拠条⽂】 ⾦融商品取引法第24条の4の2第1項
【提出先】 関東財務局⻑
【提出⽇】 2025年6⽉23⽇
【会社名】 株式会社リクルートホールディングス
【英訳名】 Recruit Holdings Co., Ltd.
【代表者の役職⽒名】 代表取締役社⻑ Chief Executive Officer 出⽊場 久征
【最⾼財務責任者の役職⽒名】 常務執⾏役員 Chief Financial Officer 荒井 淳⼀
【本店の所在の場所】 東京都千代⽥区丸の内⼀丁⽬9番2号
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区⽇本橋兜町2番1号)
【有価証券報告書の記載内容の適正性に関する事項】
当社代表取締役社⻑ CEO 出⽊場 久征及び常務執⾏役員 CFO 荒井 淳⼀は、当社の第65期(⾃ 2024年4⽉1⽇
2025年3⽉31⽇)の有価証券報告書の記載内容が⾦融商品取引法令に基づき適正に記載されていることを確認しました。
【特記事項】
確認に当たり、特記すべき事項はありません。