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知恵の集結こそがD&Iの進化に

ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の根底にあるものは「個の尊重」です。一人ひとりが自分らしさを発揮しながら働くことができる状態、つまり多様な「個」を活かせるよう環境を整えることは、人材こそが競争優位性の源泉であるリクルートグループにとって必要不可欠な取り組みだと考えています。

メディア&ソリューション(M&S) SBUでは、個人の属性に関わらず活躍できる環境を整えることをファーストステップとしています。特に、2006年にD&Iの専任部署を設置して以来、国内従業員の4割強を占める女性の育児との両立・活躍支援を中心に進めてきました。

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塚本 尚子 株式会社リクルート 人事統括室 ダイバーシティ推進部 部長

その結果、さまざまな良い変化がありました。両立支援に着手した2008年当時は10.9%だったワーキングマザー比率が、現在は27.9%*となり、女性従業員の4人に1人以上が育児と仕事を両立しながら活躍しています。また、女性管理職比率は25.2%*まで増加し、組織運営におけるジェンダー観点の多様性が増しています。特に、管理職任用の第一歩である課長職比率は2006年から17.4ポイント増加し、27.7%*となっています。

そこで現在は、D&I推進における重点テーマを、初期から注力している女性の意識醸成に加えて、マネジメントサイドへの教育、働き方・両立支援に広げ、育児や介護などのライフステージの変化や、個々の事情・ライフスタイルに合わせて、全ての従業員が活躍できる環境づくりを進めています。

育児と仕事の両立では、男性を対象に育児休暇の取得日数の拡大といった制度変更や育児セミナーの開催などを行い、男性の育児休暇取得率が2015年の2.0%から2019年は64.6%に増加しました。セクシュアル・マイノリティへの理解促進のためのeラーニングは、任意受講にもかかわらず約16,000名の従業員が受講しています。

従業員を取り巻く環境やライフスタイルが大きく変わりつつある今、更なるD&Iの進化を志向するとき、私たちは、社内に閉じない知恵の集結がD&Iの進化につながると感じています。例えば、近年の首都圏を中心に保育のインフラが不足する状況に対し、当社では保活(保育園入園活動)の相談窓口の設置などで対応していますが、そもそもこれは私たち一社で解決できる課題ではありません。同じ課題を抱えている他社の方々とノウハウや取り組みをシェアし、より大きな「知」にしていくことが必要です。

私たちの組織は、M&S SBU各組織のD&I担当者の集合体です。各社の独自の取り組みや先進的なノウハウを横展開しながら磨いてきた経緯があります。今後は、社内外の枠を越えて意見交換やナレッジ共有の機会を創出し、全ての人々の「働く」が一層豊かになるよう「知」を深め、磨いていけたらと考えています。

*2020年4月時点

「個」の成長・活躍を推進

女性の意識醸成

Career Cafe 28

仕事とプライベートの両立に悩む28歳前後の若手女性従業員に向けて、いつライフイベントが起きても自分らしく活躍を描き続けられる事を目指す「前倒しのキャリア構築®」方法を学ぶ「Career Cafe 28」研修を実施しています。 2012年の開始から、これまで800名以上の女性が参加し、自らのキャリアを前向きに考えるきっかけとなっています。

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マネジメントサイドへの教育

VRを活用したD&I研修

多様化する従業員の属性やライフスタイルを深く理解するツールとして、バーチャル・リアリティ(VR)動画を活用した体験型研修を開発しています。第1弾は「育児と仕事の両立」をテーマとし、メンバーの両立に関する悩みや課題に当事者意識を持って向き合える管理職を育成する取り組みをスタートさせています。

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Career Cafe 28 BOSS

今後ライフイベントの節目を迎える女性従業員の上長(管理職)を主な対象に、2015年からマネジメント研修「Career Cafe 28 BOSS」を実施しています。研修では、経営戦略における女性活躍推進の意義や、女性メンバーの成長を加速させるために現場で実践できるマネジメントなどを、外部講師から学びます。2015年の開始から、これまで700名以上の管理職が参加しており、「女性の能力を引き出すコミュニケーションについて、学んだことをすぐに実践した。マネジメントで大事にすべきことを学べたので全管理職に受けてほしい」などの声が寄せられています。

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多様な「個」が活躍できる環境づくり

働き方・両立支援

「個」に焦点を当てた両立支援

多様な「個」が活躍できる環境を整えるため両立支援に注力しています。中でも育児・介護などの知識を学び、当事者同士が交流できる場をつくるため、2020年3月期は40回のイベントを開催。オンライン含め、延べ2,800名以上が参加しました。また、男性の育児休暇を従来の2日から最大20日に拡大するなど、制度も整えています。

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保活相談窓口

近年、首都圏を中心に高まる保育園入園活動(保活)の支援ニーズに対し、事業内保育園「And's(アンズ)」(写真参照)や企業提携保育園に加えて、保活相談窓口「保活のミカタ」を設置しています。自治体ごとに異なる保育園入園ルールを把握した人事スタッフが、ライフスタイルや復職時期などの希望に合わせた最適な保活方法を提案するなど、従業員が安心して復職できる環境づくりに取り組んでいます。

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LGBTQへの理解促進と働きやすい環境づくり

LGBTQを始めとするセクシュアル・マイノリティへの理解促進のため、全従業員を対象にeラーニングを実施しています。任意受講で提供したにもかかわらず、約16,000名の従業員が受講し、受講後にLGBTQのことを理解・支援し、行動するALLY(アライ)表明をした約4,500名に、ALLYキーホルダー(写真参照)を配布しました。また、同性パートナーも配偶者として福利厚生を適用する他、相談窓口の設置など、働きやすい環境づくりにも取り組んでいます。その結果、企業や団体の取り組みの評価指標である「PRIDE指標」において、2年連続で最高評価のゴールドを受賞しました。

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2020年09月30日

※事業内容や所属などは記事発行時のものです。