「財務」の最先端を開拓する
世界の金融の中心地・ロンドンから、
全世界の資金を管理する。
私は今、ロンドンにある財務統括会社「Recruit Global Treasury Services(RGTS)」にて、チームリーダーとしてグループの海外資金管理を担当しています。現在、リクルートグループはIndeedやGlassdoorなどHRテクノロジー事業の他、東京本社の株式会社リクルートを中心とするマッチング&ソリューション事業、オランダにベースを置き欧米・アジア各国にグループ会社を持つ人材派遣事業など、グローバルに多様な事業を展開しています。その中で、RGTSは共通プラットフォームとなるTreasury Management System(TMS)を通じ、グループ全体の海外資金を集約・管理し、適切かつ円滑な社内外の金融取引を実現することで事業活動をサポートしています。
財務統括会社をロンドンに置いている理由の一つには、時差の問題があります。私たちが日々コミュニケーションを取っているのは、東京、ダブリンやアムステルダムをはじめとする欧州、北米、豪州などに在籍している各事業のファイナンスチームや取引先金融機関です。ロンドンにいれば、午前中は主に東京、昼はヨーロッパ、夕方はアメリカとそれぞれの地域にいる担当者とリアルタイムでコミュニケーションを行うことができますし、トラブルが起きた時などの即時対応も可能になります。また、適切なガバナンスを実現するため、グループ各社が接続するプラットフォームのアップデートや各事業との連携の重要性も増しています。それぞれの現場の担当者との緊密なコミュニケーションが欠かせないのです。
もう一つの理由としては、ロンドンはブレグジット以降もやはり世界の金融の中心であるということです。事実として、ロンドンは他の都市と比べても圧倒的にFintechなどの活用が進んでおり、様々な勉強会やイベントも頻繁に開催されています。最近のホットトピックは「Smart Treasury」と「ESG」ですね。世界中から集まる金融のスペシャリストたちと直接交流し、最新動向に触れられるのがロンドンの魅力。私自身も積極的にセミナー等に参加して知見を獲得し、社内に還元することでグローバルトップレベルのファイナンスチーム構築に貢献したいと考えています。
また、ここで働けることは私個人にとっても大きなチャンスです。ロンドンには英国勅許公認会計士の取得を目指す人たちが世界中から集まり、学んでいます。私も駐在中にこの資格をぜひ取得したいと思っています。社内においても、社外においても、高い専門性を持つスペシャリストたちと対峙しながら高いレベルで仕事をしていく上では、学び続けることが不可欠ですよね。このような貴重な機会を与えてくれた上司や会社に心から感謝しています。

これからの時代にふさわしい「Smart Treasury」 に
挑戦したい。
現在、私が管理している多通貨の資金は総額50億ドル以上。事業のグローバル化が加速し、クロスボーダーでのグループ内取引も急増しています。資金移動の規模や頻度も高まり、ますます複雑化する業務を効率化し、負荷を軽減しながらミスなく統制の取れた円滑な業務遂行を実現するためには、テクノロジーを活用した「Smart Treasury」の実現が必須であると感じています。
たとえば、HRテクノロジー事業は世界各地でサービスを展開していますが、昨年全従業員向けに、東証に上場するリクルートホールディングスの株式をオプションとした新しい報酬制度が導入されました。これに伴い、株式を発行する日本、HRテクノロジー事業の資金管理を行っているアイルランド、従業員が在籍する国々との間で多額かつ高頻度のトランザクションが発生することになったのです。そこで、この取引をコンプライアンスが守られた状態で安定的かつ効率的に行うために、HRテクノロジーSBUのシステム開発チームとタスクフォースを組み、事業側の会計システムとTMSをシームレスに連携させることに取り組みました。
このような取り組みは「Smart Treasury」を実現するためのほんの一部分に過ぎません。RPAやAPIなどを活用して定常業務のオートメーションを進め、AI・機械学習を活用した高度なビッグデータ・BI分析を行うことで戦略的思考を深めることで、私たちの仕事は圧倒的に高度化できると考えています。さらに今後は、ブロックチェーンや即時決済システム、仮想通貨など新しい技術の活用が進むことで、私たちの仕事も激変することでしょう。最先端の技術をいち早く採り入れ、これからの時代のあり方を開拓していきたいですね。そしてファイナンス領域にとどまらず、社内のあらゆる経営システムを統合することで、様々なステークホルダーに有用な経営情報をより「Faster, simpler, and closer to you.」に提供できる世界を実現できたら素晴らしいことだと思っています。

「BET ON PASSION」を大切にする企業文化が
最大の魅力。
私は日本で生まれましたが、6歳の時に韓国に渡りました。高校の頃に忘れてしまった日本語を思い出そうと学び直しましたが、大学時代には在韓米軍に入隊し、除隊後は銀行に勤務するなど、日本とは縁遠い状態が長く続いていました。しかし、よりグローバルに自分の可能性を広げていきたいと考えた時、事業のグローバル化を積極的に推進し、かつ「個の尊重」というバリューズを大切にしているリクルートホールディングスが目に留まりました。日本にルーツがあり、韓国・アメリカ・中国というまったく異なる文化の組織で仕事をしてきた経験を活かせるのではないかと考え、グローバルトップレベルのファイナンス組織を作るという目標に挑戦し、一緒に成長していきたいと思ったのです。
銀行から転職してきたこともあり、入社直後に役員用の部屋が突然なくなり、誰でも使える会議室に変わっていた時は衝撃を受けましたね。想像通りのオープンマインドな企業文化でしたし、コロナ禍以前からリモートワークの活用が推奨されるなど、新しい技術を積極的に導入しながら業務やコミュニケーションの効率性を追求している点も印象的でした。そして何よりも、日本での留学も就職の経験もなかった私を温かく迎え入れ、私の意志を尊重してロンドンにも派遣してくれて、資金管理という重要な業務を任せてくれたという事実が、多様性を大切にし、一人ひとりのPassionに投資する企業文化の魅力を端的に表していると思います。トップダウンではなく、一人ひとりが日々の仕事の中でバリューを生み出せると考えたことを提案し、自ら実現していく仕事の進め方が、モチベーションが何よりも大切な私にピッタリでした。
もし、皆さんがこれまで達成してきた実績よりも、もっと大きな目標を達成したいと思っているなら、ぜひリクルートホールディングスへの応募を検討してみてください。Passionがあれば、必ず会社が応えてくれます。一緒に成長しながら、最先端の新しい財務を作っていきましょう!

※事業内容や所属などは記事発行時のものです。
※取材時は十分な距離を保ち、可能な限り接触を避ける措置を講じています。また、撮影時のみマスクを外しています。