新型コロナウイルス感染症の拡大は、事業オペレーションを世界中で劇的に変化させました。Indeedのシニア・バイスプレジデント/ゼネラルマネジャー エンタープライズ担当マギー・ハルスは、当初は事業の混乱を心配していましたが、最終的には、持続的なイノベーションのチャンスにつなぐことができたと考えています。Indeedが米国で2020年4月23日にローンチした『オンライン採用イベント』。企業と求職者それぞれに、より効率的、低コスト、敷居の低い人材採用活動を提供するサービスが誕生しました。
※リンクから英語サイトに遷移します。
マギーは、『オンライン採用イベント』のローンチにあたり、こう語りました。「『We help people get jobs』というIndeedのミッションの重要性を改めて感じています。応募可能な求人をすべて見つけられるようにするためのツールを求職者に提供し、求職者が自分の可能性を知るための手助けをすることが、今、社会にとってますます重要だと信じています。」
今年は、マギーのチームにとって大きな挑戦の年となりました。求職者の応募から面接までのプロセスの自動化・オンライン化を実現する新たなプロダクト『オンライン採用イベント』の開発を担当。これまでは業界や企業を問わず、数週間かかっていた選考プロセスを、たった数日に短縮することに成功したのです。
マギー・ハルス シニア・バイスプレジデント/ゼネラルマネジャー エンタープライズ担当
オンライン採用で新型コロナウイルス感染症に対応
新型コロナウイルスが感染拡大するまでは、実際に採用を行なう企業側も、書類選考をした上で対面で面接をする、という従来のプロセスを変えることには消極的でした。実はIndeedでは、新型コロナウイルス感染症拡大以前からオンライン採用システムを提供していたのですが、対面を重視する企業が多かったことから目立ったニーズはなく、それまで実際の導入は低調でした。
しかし、感染拡大によって、採用や就職活動に関わる全ての人にとって安全な採用プロセスが必要に。従来のプロセスへのこだわりは、一夜にして消えたのです。特に、ロックダウンが始まってからは一気にオンライン面接への需要が加速。企業側が採用プロセス変革の必要に迫られた瞬間を踏まえ、マギーは即座に手を打ちました。
まずは、開発中だったオンライン採用システムと他社製の面接プラットフォームに互換性を持たせました。その後すぐに、Indeed独自の面接プラットフォームの構築に着手し、企業・求職者の双方にとって、快適で効率的な面接プロセス環境を構築しました。
それまで多くの企業はオンライン採用の経験がなかったので、マギーたちはシンプルな操作性にとことんこだわりました。さらに、募集、書類選考、面接のスケジュール調整、候補者への各種リマインド、オンライン面接など、選考のすべてのステップを自動化したトータルパッケージにすることで、企業の採用担当者にとっては、面接以降のやりとりに集中できるよう工夫を重ねました。
「みんなで意義のある変化を起こしていけるよう、チームをモチベートしていくのが私の役割でした。意義のある変化とは、常にイノベーションを起こして現状に挑んでいくこと。そして前向きに取り組めば実際に変化を起こせるという期待を持ち続けることだと思っています。どんな課題にも解決策はあります。ただ解決策を見つけるのに時間がかかるものがあるだけです。」と、マギーは語ります。
現在『オンライン採用イベント』は、多くの企業・求職者の方々に活用いただいており、2020年1月以降、世界各地で4,800社以上の企業が、20,000回を上回るオンライン面接を実施しています。(2020年10月末時点)
面接への選考質問を通過した求職者はただちに面接日時を選ぶことができる
応募要件をクリアしていれば、すぐに面接のスケジュール調整に進めるこのシステム。企業からは「面接までのプロセス自動化で、採用1件当たりの時間もコストも劇的に削減できた」という声が、求職者からも「ソフトウェアやアプリケーションをダウンロードする必要もないし、書類選考の進捗を気にしながら待ち続けることもない」との声が届いています。
加速するイノベーション
マギーは、自動化された採用プロセスが、今後、世の中の新しいスタンダードになると考えています。「新型コロナウイルス感染症が、オンラインで完結する採用方法への移行を加速させたことは確かです。しかし、感染拡大が終息した後こそ、この方法が一般的になると私は考えています。たとえば、オンライン面接には、居住地域や身体的特徴などにとらわれることなく、誰もが面接を受けられるようになるなどの利点があります 。将来的に高い多様性をもつ組織づくりにつながる可能性があることを企業が認識すれば、このソリューションは広まっていくのではないでしょうか。」
世界中の人材マーケットで採用プロセスを革新していくためには、グローバル全体で専門知識を習得・活用していく必要があります。Indeed独自の人材育成の場、Indeedユニバーシティ・プロブラムでも、今年はオンライン採用エクスペリエンスの向上をテーマに取り組んでいます。
マギーは、継続的なイノベーションに必要なのは、情熱・目的意識・創造性だと言います。「チームとして、採用プロセスをシンプルに、より速く、より公平にすることに、私たちは情熱をかけています。この取り組みは私たちの共通の目的、すなわち世界中で『We help people get jobs』を実現することにもつながります。今後、クリエイティブで多様な考え方を取り入れて、採用プロセスの各工程を自動化し、求職者と企業の採用体験をより良いものにすることに注力していきます。」