「Indeedが掲げた環境サステナビリティへのコミットメントは、私たちのミッションである『We help people get jobs.』と密接に結びついています。なぜなら、すべての企業活動はあらゆる⽣命の⽣存基盤である地球環境が健全であってはじめて成り⽴つ。だから私たちは、人が働く環境をより良くするために、地球環境保全に取り組むことを決めたのです」。IndeedのSenior Vice President of Environmental, Social & Governance(ESG)、ラフォーン・デイビスの言葉です。この方針通りIndeedは2021年に前倒しでカーボンニュートラル(注1)を達成するなど、さまざまな気候変動対策を積極的に推進。リードするのは、IndeedのHead of Environmental Sustainabilityであるヴァレリア・オロスコです。
(注1) リンクから英語サイトに遷移します。
ヴァレリア・オロスコ Head of Environmental Sustainability
原点は幼少時に訪れたアンデス山脈の大自然
環境マネジメントの領域で修士号を取得したのち、研究からビジネスの世界に軸足を移し、サステナビリティ・コンサルタント、世界的な飲料メーカーにおけるサステナビリティ部門のマネジャーを務めるなど、環境サステナビリティの領域で多くの経験を積んできたヴァレリア。幼少時に過ごしたアンデス山脈で生物多様性の豊かさに圧倒された経験から、この分野への好奇心を持ち続けていると言います。
「環境を保護し、生態系を守り、公正な貿易を行い、同時にビジネスとして成り立たせることは実現可能です。Indeedでその挑戦ができていることは、本当に幸運だと思っています。大きな組織を少しでも変えることができれば、それは社会的に非常に影響力のあることだからです」と力強く語るヴァレリアがIndeedに入社したのは2020年。
温室効果ガス排出量の測定やオフセット供給者の選定といった環境サスティナビリティに関する取り組みの初期段階から、同社の気候変動対策を主導してきました。結果、Indeedは2021年8月、気候投資の分野で世界をリードするNatural Capital Partners社(注2)からの協力を得てカーボンニュートラルを達成。その証としてCarbonNeutral®企業認証を取得しています。また、認証要件よりもさらに厳しい独自の目標を立て、2019年のIndeedのバリューチェーン全体(いわゆるスコープ1、2、3すべてを含む)での温室効果ガス排出量をニュートラルにするためのさまざまなプロジェクトへの支援も行っています(注3)。
ヴァレリアは現在、企業発表や情報開示、社内体制整備、社内イベントの企画等を担当。従業員主導のボランティア組織である「iGreen」や、サステナビリティ部門のメンバーに助言を行うボランティアグループ「Sustainability Champions Council」といった、環境領域に関心を持つ従業員が直接Indeedの環境サスティナビリティ活動に貢献するための機会創出にも力を入れています。
(注2) リンクから英語サイトに遷移します。
(注3) スコープ1はオフィスにて直接排出される温室効果ガス、スコープ2はオフィスで間接的に排出される温室効果ガス、スコープ3はスコープ1、2を除く間接的に排出される温室効果ガスを指します。
テクノロジー企業が気候変動対策に取り組む意義
食品会社のように製造拠点を持たないIndeedにおいては、自社の活動による温室効果ガス排出量(スコープ1、2)だけでなく、バリューチェーン全体の排出量(スコープ3)を通じた気候変動対策が鍵となります。具体的には、オフィスや廃棄物、従業員の出張やリモートワーク・在宅勤務による移動時間の短縮、商品・サービスの調達等を含みます。必然的に、自社のみならずステークホルダーや社会全体に対して大きな影響力を持つことになります。
ヴァレリアは、環境サステナビリティ領域における豊富な経験を踏まえ、企業、とくにテクノロジー企業が最初に着手する重要なアクションのひとつがカーボンニュートラルだと話します。従業員や地域社会、投資家に対して具体的な行動を示すことになるからです。ヴァレリアによると、カーボンニュートラルを達成するための主な方法は、炭素の排出を回避または除去するカーボンオフセットプロジェクトの支援です。典型的な例は林業ですが、Indeedは、環境面だけでなく社会的なメリットも考慮してプロジェクトを選定しています。
「さまざまなプロジェクトがありますが、環境的なメリットに加えて、人々の生活や健康など社会的なメリットもあるプロジェクトを中心に支援しています。例えば、私たちが2021年に選定したプロジェクトのうちの一つ、太陽熱温水器プロジェクト(注4)は、化石燃料を使う代わりに太陽熱でお湯を沸かすことを可能にするプロジェクトで、支援を通じて人々の生活に必要なエネルギーを供給することにも貢献できます」
さらに、Indeedは自社の商品・サービスを通じて温室効果ガス排出量の削減に貢献できる、と続けます。例えば、求職者が物理的に拠点に出向くことなく採用面接を受けられるバーチャルな採用プラットフォーム、『Indeed Interview(Web面接機能)』(注5)。対面での面接の場合、求職者は、自動車、公共交通機関、自転車といったさまざまな交通手段を使って目的地に向かいますが、『Indeed Interview』 を使えば移動の手間がなくなり、同時に移動に伴う温室効果ガス排出を削減することもできるのです。
「こうした気候変動対策は、あらゆる生命の生存基盤となる地球環境を守るための取り組みです。地球の繁栄は人間の健康に直結しており、人々の生活環境、そして人々が働く環境をより良くするために欠かせないものです。つまり、私たちの取り組みはIndeedのミッションや私たちが提供するサービスと強く結びついているのです」
(注4,5) リンクから英語サイトに遷移します。
あらゆる企業活動を通じ て持続可能な社会の実現を
2021年に達成したカーボンニュートラルは、Indeedにとって大きなステップ。次のマイルストーンは2030年までに温室効果ガス排出のネットゼロを達成すること(注6)です。ヴァレリアは現在、次なる目標達成に向け、Indeedの電力消費量のうち60%を占める主要市場(米国、アイルランド、日本、インド、ドイツ)で消費する電力によるスコープ2排出量の削減計画を策定しています。また、従業員の出張や通勤、商品・サービスの調達から構成されるIndeedのスコープ3排出量の削減のためには、ベンダーと連携して排出量を測定・管理・削減することが不可欠。相互理解と行動促進に向け着実に歩みを進めています。
ヴァレリアは、自分自身も仕事探しに苦労した経験があることから、Indeedのミッションに強く共感していると言います。「Indeedで環境サスティナビリティに貢献するチャンスを得ることができたのは、現在同僚として働くローラ・マカファティ(Vice President of Internal Communications)が声をかけてくれたことがきっかけ。私は、Indeedが環境サスティナビリティ分野のリーダーになるために、自分自身の経験を活かして貢献できていることをとても誇りに思っています。自社の環境データと影響力に自信を持ち、自社のネガティブな影響を排除し、最終的に企業活動、商品・サービスを通じて地球環境を回復させたい。これが、私が今後Indeedで実現したいことです」
(注6) WRI(World Resourses Insititute)のGHGプロトコルに基づいて計測