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肩書に頼らずに何ができるか、リーダーシップはそこに宿る:Indeed CEO クリス・ハイムス

創業65周年を迎えたリクルートグループ。リーダーたちはこれまでどんな問いに向き合い、そして今、どんな未来を創ろうとしているのか。IndeedでCEOを務めるクリス・ハイムスに聞きました。

Indeed CEOのクリス・ハイムス

Indeed CEOのクリス・ハイムス

検索エンジンから2サイドマーケットプレイスへ

Indeedは2004年に“We help people get jobs.”というミッションを掲げて誕生しました。

当時、オンライン採用業界はMonsterやCareerBuilderなど、求人広告をデジタル版にしたプラットフォームが主流でした。私たちはここに検索エンジンという方法を導入。それから20年間、もっと仕事探しをシンプルにすべく、応募後のプロセスの解像度を上げることに努め、AIを活用した2サイドマーケットプレイスにまで進化しました。Indeedが持つ求職者プロフィールは5.8億件(注1)にのぼり、毎年350万の企業クライアントがIndeedで採用活動を行っています。この広大な人材マーケットプレイス上で求職者は、求人検索、プロフィールの作成や更新、企業や仕事に関する情報交換などを行っています。

(注1) 出典:Indeed調べ(ワールドワイド)、固有の認証済みメールアドレスを使用した求職者アカウント数

相手の主体性を信じて賭ける

2012年にIndeedがリクルートグループにジョインした当時、リクルートホールディングスの役員たちと共に向き合った最初の問いは「20年、30年後のIndeedとは」でした。つまりリクルートは単に私たちを買収したのではなく、“We help people get jobs.”を追求するIndeedを信頼し、その成長をサポートしようとしてくれたのです。設立から8年しか経っていないテクノロジー企業が、短期業績にとらわれることなく、数十年単位で未来を考え、必要な分野に投資し、大胆に賭けることができた。約500名だった従業員数が、現在では11,000名を超えるまでに成長したことを見ても、リクルートの「相手の主体性を信じて賭ける」アプローチの効能を物語っていると思います。

同時に私自身も、Deko(現リクルートホールディングスCEO出木場の愛称)を通じて衝撃的な気づきがありました。それは「真のリーダーシップは、権限に頼らない当事者意識にこそ宿る」ということです。肩書きに関係なく主体的に動き、信頼を築こうとする。そこから生まれる意思決定や行動は、役割上行うそれよりもはるかに大きなインパクトを生むということを、私は身をもって学んだのです。

AIによるイノベーションでより多くの人々にチャンスを

仕事は人間の尊厳と誇りの源泉です。人生の意味や目的を見出す場所でもあります。

Indeedが始まった20年前に比べ、仕事探しは格段に速く簡単にできるようになりました。しかし未だ十分ではありません。私たちが次に挑むのは、どうすれば世界中の全ての働く人々が自分専用の人材エージェントを持てるようになれるか、という問い。現在はごく限られた人にしか提供されていない強力なキャリアサポートを、AIを活用することで全ての人に提供できるはずです。

2025年、HRテクノロジーSBUは、マッチング&ソリューションSBUにあったHRビジネスチームとともに新たな船出をします。テクノロジーと人間の専門知識が一体となって採用プロセスをより簡単にし、求職者と求人企業にとってシームレスな体験を提供することで、未来を創っていきたいと思います。

個人と機会をつなぎ、一人ひとりが輝く豊かな世界を実現する。革新と創造の旅は、まだ始まったばかりです。

Indeed CEOのクリス・ハイムス

Chris Hyams(クリス・ハイムス)

Indeed CEO

2010年にプロダクト担当バイスプレジデントとしてIndeedに入社。Indeedの収益力向上とクライアントサクセス領域を担当した後、2019年CEOに就任。社会で不利な立場に置かれやすい少数グループに属する若手映画監督の登竜門であるRising Voicesにスポンサーとして関わる他、起業家精神を通じて社会的・経済的なエクイティ(公平性)の実現をミッションとする技術的アクセラレータDivIncの取締役、ヒューストン・ティロットソン大学の理事なども務める

2025年04月28日

※事業内容や所属などは記事発行時のものです。