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2020年3月期 第1四半期決算発表
2019年08月09日
本日、リクルートホールディングスは2020年3月 期 第1四半期の決算発表を行いました。
1. 2020年3月期 第1四半期 連結業績ハイライト
連結業績は売上収益5.1%増、調整後EBITDA*¹ 11.0%増、調整後EPS13.3%増
HRテクノロジー事業、メディア&ソリューション事業が増収増益。人材派遣事業は減収減益
HRテクノロジーは高成長が継続
売上収益は47.5%増、米ドルベースの売上*² は46.3%増
(十億円)
2019年3月期 | 2020年3月期 | ||
---|---|---|---|
Q1実績 | Q1実績 | 前年同期比 | |
売上収益 | 565.4 | 594.4 | +5.1% |
調整後EBITDA*¹ | 78.7 | 87.3 | +11.0% |
調整後EBITDAマージン*¹ | 13.9% | 14.7% | +0.8pt |
営業利益 | 67.8 | 71.2 | +5.0% |
親会社の所有者に 帰属する四半期利益 |
47.3 | 59.3 | +25.2% |
調整後EPS(円) | 29.37 | 33.29 | +13.3% |
2. 2020年3月期 第1四半期 セグメント業績ハイライト
HRテクノロジー事業:
当第1四半期の売上収益は47.5%増。米ドルベース売上は46.3%増*²。Indeedの企業クライアントの有料求人広告利用やその他の採用ソリューションに対する需要が増加。また前第2四半期から業績寄与しているGlassdoorの業績も売上収益の増加率を押し上げた。
当第1四半期調整後EBITDAは104.7%増、調整後EBITDAマージンは18.9%となり前第1四半期の13.6%から増加。人件費及び広告宣伝費の増加率が売上収益の増加率を下回ったこと、また前第1四半期のEBITDAがGlassdoor取得関連費用により一時的に押し下げられていたことが主な要因。
当第1四半期末においてIndeedとGlassdoorの月間ユニークビジター数*³ はそれぞれ約2億5,000万人、約6,000万人、従業員数はそれぞれ約9,500人、約960人。
メディア&ソリューション事業:
当第1四半期の売上収益は8.2%増。主に販促領域の住宅分野、美容分野、旅行分野、また人材領域の国内人材募集の増収が貢献。
当第1四半期の調整後EBITDAは5.8%増。販促領域の増益が大きく寄与。
住宅分野は、継続的なオンラインプラットフォームの改修及び個人ユーザー集客の推進に注力。
美容分野は、引き続き地方圏及び都市圏郊外での企業クライアント獲得が順調に進展。
旅行分野は、10連休の影響及び検索予約サイト「じゃらん」の利用料を引き上げたことで増収。
国内人材募集分野は、労働市場の逼迫した情勢が継続するなか、引き続きブランド力強化策の実施や個人ユーザー集客及び営業体制の強化等を実施。
人材派遣事業:
当第1四半期の売上収益は5.0%減(為替影響除きは2.9%減)となり、国内派遣は1.5%増、海外派遣は9.6%減(為替影響除きは5.9%減)となった。
当第1四半期の調整後EBITDAは17.5%減(国内派遣12.4%減、海外派遣24.0%減)。調整後EBITDAマージンは6.3%。
国内派遣領域において、売上収益は稼働日数が前年同期比▲3日となるも、人手不足が継続する環境を受け増加。派遣スタッフ募集強化による投資や、法改正対応のためのシステム投資等を行い減益となり、調整後EBITDAマージンは前第1四半期の9.9%から当第1四半期は8.5%に。
海外派遣領域は、主に欧州における不透明な経済環境の影響により減収減益。調整後EBITDAマージンは前第1四半期の5.5%から当第1四半期は4.6%に。ユニット経営強化による生産性改善よりも減収の影響が大きかったことが主な要因。
売上収益
(十億円)
2019年3月期 | 2020年3月期 | ||
---|---|---|---|
Q1実績 | Q1実績 | 前年同期比 | |
連結売上収益*⁴ | 565.4 | 594.4 | +5.1% |
HR テクノロジー | 69.3 | 102.1 | +47.5% |
【参考】(百万米ドル) 米ドルベース売上*² |
634 | 928 | +46.3% |
メディア&ソリューション | 173.5 | 187.6 | +8.2% |
販促 | 93.6 | 105.7 | +12.9% |
住宅 | 24.2 | 26.7 | +10.5% |
結婚 | 13.9 | 13.2 | -4.5% |
旅行 | 14.0 | 17.5 | +25.1% |
飲食 | 9.2 | 9.5 | +3.0% |
美容 | 17.2 | 19.3 | +12.7% |
その他 | 15.0 | 19.1 | +27.9% |
人材 | 79.0 | 81.1 | +2.6% |
国内人材募集 | 70.2 | 71.9 | +2.4% |
その他 | 8.8 | 9.1 | +4.4% |
全社/消去 | 0.8 | 0.7 | -2.7% |
人材派遣 | 329.1 | 312.5 | -5.0% |
国内派遣 | 135.6 | 137.7 | +1.5% |
海外派遣 | 193.4 | 174.8 | -9.6% |
全社/消去 | -6.4 | -8.0 | - |
調整後EBITDA
(十億円)
2019年3月期 | 2020年3月期 | ||
---|---|---|---|
Q1実績 | Q1実績 | 前年同期比 | |
連結調整後EBITDA*¹ *⁴ | 78.7 | 87.3 | +11.0% |
HR テクノロジー*¹ | 9.4 | 19.3 | +104.7% |
メディア&ソリューション*¹ | 47.3 | 50.1 | +5.8% |
販促*¹ *⁵ | 27.9 | 30.8 | +10.1% |
人材*¹ *⁵ | 23.3 | 23.5 | +0.7% |
全社/消去*¹ *⁵ | -3.9 | -4.2 | - |
人材派遣*¹ | 24.0 | 19.8 | -17.5% |
国内派遣*¹ | 13.4 | 11.7 | -12.4% |
海外派遣*¹ | 10.5 | 8.0 | -24.0% |
全社/消去*¹ | -2.1 | -1.9 | - |
調整後EBITDAマージン |
|||
連結調整後EBITDAマージン | 13.9% | 14.7% | +0.8pt |
HR テクノロジー*¹ | 13.6% | 18.9% | +5.3pt |
メディア&ソリューション*¹ | 27.3% | 26.7% | -0.6pt |
販促*¹ *⁵ | 29.9% | 29.1% | -0.7pt |
人材*¹ *⁵ | 29.6% | 29.0% | -0.6pt |
人材派遣*¹ | 7.3% | 6.3% | -1.0pt |
国内派遣*¹ | 9.9% | 8.5% | -1.4pt |
海外派遣*¹ | 5.5% | 4.6% | -0.9pt |
*1 前第1四半期はEBITDA及びEBITDAマージン、当第1四半期は調整後EBITDA及び調整後EBITDAマージン
*2 報告セグメントの現地決算数値であり、当社連結決算数値に含まれる数値とは異なります。
*3 当第1四半期におけるGoogle Analytics servicesに基づく社内データ
*4「全社/消去」調整後の数値を記載しているため、各セグメントの金額合計と一致していません。
*5 当第1四半期における販促及び人材領域に含まれる子会社の一部のセグメント利益はIFRS第16号の適用影響を調整しておらず、当該調整金額は全社/消去に含めていますが、その影響は軽微です
3. 2020年3月期 連結業績予想
2020年3月期の連結業績予想につきましては、2019年5月14日に公表した以下の内容から変更はありません。
2020年3月期は、HRテクノロジー事業、メディア&ソリューション事業及び人材派遣事業全てが増収・増益となる見込みであり、当社が経営指標とする調整後EBITDAは3,100億円~3,300億円となる見込みです。また調整後EPSは一桁台後半成長を目指します。
HRテクノロジー事業の米ドルベースの売上は35%を中心とした前後数%のレンジで伸長することを目指します。グローバル市場での売上成長を促進するため、新規ユーザー及びクライアントの獲得にむけた営業体制の拡充及びマーケティング活動の展開並びにユーザーとクライアント双方へのサービス拡充を図るプロダクトの強化等に対して積極的に投資を行うため、セグメント調整後EBITDAマージンは、2019年3月期実績値を中心とした前後数%程度のレンジ内となることを見込んでいます。
メディア&ソリューション事業については、販促領域の売上収益は一桁台中盤の伸長、人材領域は一桁台前半の伸長を見込んでおり、安定した売上収益を維持しながら、2019年3月期と同程度の調整後EBITDAマージンとなる見込みです。
なお、人材派遣事業については、2019年5月14日に、売上収益が国内派遣領域と海外派遣領域共に、一桁台前半の伸長となる見込みと公表しました。しかし、主に欧州を中心とした不透明な経済環境の影響が今後も継続すると想定され、ユニット経営を強化する中、海外派遣領域の売上収益は減収になる可能性があります。人材派遣事業及び国内派遣領域の売上収益は、引き続き一桁台前半の伸長、人材派遣事業の調整後EBITDAマージンは微増となる見込みです。
4.FAQ
2020年3月期 第1四半期実績について
連結
Q1:
営業利益が前年同期比5.0%の増益となったのに対して、税引前四半期利益が21.6%の増益となった理由は?
A1:
主に、持分法適用会社である51job, Incにおいて同社が発行した転換社債が当第1四半期に権利行使された結果、当社の同社に対する持分が変動したこと等により、持分変動利益120億円を計上したことによるものです。
Q2:
Glassdoor, Inc. (以下、「Glassdoor」)の子会社化に係る会計処理はどのようになったか。
A2:
当第1四半期において取得対価の配分が完了し、のれんの金額は998億円、無形資産の金額は295億円となりました。なお、 前年度の連結財務諸表については、 資産・負債の公正価値及びのれんの変動額に重要性がないため、 遡及修正していません。
詳細は以下をご参照ください。
:2019年8月9日付「2020年3月期第1四半期決算短信(IFRS)(連結)」
Q3:
四半期包括利益が前年同期比36.5%の減益となった理由は?
A3:
主に、その他の包括利益のうち、在外営業活動体の換算差額* が円高の影響で前年同期比で191億円減少したことによるものです。
* 日本基準上の為替換算調整勘定に相当
HRテクノロジー事業
Q4:
米ドルベースの売上(注)が前年同期比46.3%の増収となったが、高成長が継続している要因は?
A4:
好調な経済環境及び逼迫した労働市場を背景に、Indeedにおいて有料求人広告利用が増加したこと及び広告以外の採用ソリューションに対する需要が引き続き高かったことによるものです。また、前第1四半期に子会社化が完了し、前第2四半期より当社の業績に寄与しているGlassdoorの業績も売上の増加率を押し上げました。
* 当報告セグメントの現地決算数値であり、当社連結決算数値に含まれる数値とは異なります。
Q5:
米国と米国以外の売上収益の内訳と、それぞれの売上成長率は?
A5:
地域別の売上収益及び売上成長率は、通期のみの開示とさせていただいておりますが、2019年3月期においては、HRテクノロジー事業全体の売上収益のうち米国以外が占める割合は約30%に近づきました。今後は次第にその割合を高めていきます。また、2019年3月期は、米国と米国以外双方において、売上収益の高い成長を継続しました。
Q6:
調整後EBITDAマージンが18.9%となり、前年同期比で増加した理由は?
A6:
当第1四半期の調整後EBITDAマージンの前年同期比での増加は主に、人件費及び広告宣伝費の増加率が売上収益の増加率より低かったこと、また前第1四半期のセグメント利益がGlassdoor取得関連費用11.9億円の計上により一時的に押し下げられていたことによるものです。
売上成長を促進するため、新規の個人ユーザー及び企業クライアントの獲得にむけた営業体制の拡充及びマーケティング活動の展開並びに個人ユーザーと企業クライアント双方へのサービス拡充を図るプロダクトの強化等に対して機動的に投資を行っており、このような投資のタイミングが四半期のセグメント利益額の増減に影響します。現在は、調整後EBITDAマージンの拡大ではなく、マーケットシェアの拡大と売上収益の成長に注力してい ます。
引き続き2020年3月期の調整後EBITDAマージンの見通しは、2019年3月期の実績値から前後数%程度のレンジとなることを見込んでいます。
Q7:
「Indeed」及び「Glassdoor」のユニークビジター数、社員数の状況は?
A7:
Indeed、Glassdoorの月間ユニークビジター数はそれぞれ約2億5000万人超、約6,000万人超となりました。また、2019年6月末時点の社員数はそれぞれ約9,500人、約960人です。
メディア&ソリューション事業
Q8:
販促領域の売上収益及び調整後EBITDAが前年同期比12.9%の増収、10.1%の増益となった理由は?
A8:
売上収益の成長は、主に住宅分野、旅行分野及び美容分野が増収となったことによるものです。調整後EBITDAの成長は、主に売上収益の拡大によるものです。
Q9:
住宅分野の売上収益が前年同期比10.5%の増収となった理由は?
A9:
継続的なオンラインプラットフォームの改修や個人ユーザー集客の推進に加えて、企業クライアントの業務及び経営を支援するソリューション提供に注力したことで、戸建・流通分野及び賃貸分野の売上収益が増加したこと等によるものです。
Q10:
旅行分野の売上収益が前年同期比25.1%の増収となった理由は?
A10:
当第1四半期においては、10連休の影響等により、検索予約サイト「じゃらん」を通じた延べ宿泊者数が増加し、宿泊単価が上昇したことや、2019年4月1日より「じゃらん」利用料を引き上げたこと等により、売上収益が増加しました。
Q11:
人材領域の売上収益・調整後EBITDAが前年同期比2.6%の増収、0.7%の増益となった理由は?
A11:
売上収益の成長は、国内人材募集分野において、国内の労働市場の逼迫した情勢が継続する中、引き続きブランド力強化策の実施やユーザー集客及び営業体制の強化等を行い、特に人材紹介を中心に業績が伸長したことによるものです。
調整後EBITDAの成長は、主に売上収益の拡大によるものです。なお、調整後EBITDAの前年同期比の伸び率が前第4四半期と比較して緩やかになったのは、国内人材募集分野において、ユーザー獲得のための広告宣伝を強化したこと等によるものです。
Q12:
国内人材募集分野は前年同期比2.4%の増収となったが、子会社売却等の特殊 要因を除いた場合の成長率を教えてほしい。
A12:
2018年8月及び2019年4月に当分野に属する子会社を売却したことが、売上収益の減少要因となっており、これらの特殊要因を除いた場合、国内人材募集の売上収益は前年同期比で5.0%の増収となりました。
人材派遣事業
Q13:
国内派遣領域の売上収益が前年同期比1.5%の増収となり、直前の四半期と比較して、やや伸び率が緩やかになった理由は?
A13:
国内の労働市場の逼迫した情勢が継続するなか、2019年1月から3月の3か月間における派遣社員実稼働者数は、一般社団法人日本人材派遣協会の最新のデータによれば前年同期比で3.6%増となり、企業クライアントからの人材派遣の需要は高い状況が続いています。このような環境の下、新規登録スタッフの増員及び新規派遣契約の獲得に注力したことにより、増収となりました。
一方で当第1四半期は、主に、前年同期と比べて派遣社員の稼働日数が3日少なかったこと等により、増収率は前第4四半期と比較してやや低下しました。
Q14:
国内派遣領域の調整後EBITDAマージンが前年同期の9.9%から8.5%となった理由は?
A14:
これは主に、派遣スタッフ募集強化による投資や、法改正対応のためのシステム投資等を実施したことによるものです。調整後EBITDAは前年同期比12.4%の減益となりました。
Q15:
海外派遣領域の売上収益が前年同期比9.6%減となった理由は?
A15:
主に欧州における不透明な経済環境の影響を受け減収となりました。売上収益に対しては、為替影響は71億円のマイナス寄与となり、その影響を控除した場合の売上収益は、前年同期比5.9%の減収となりました。
Q16:
海外派遣領域の調整後EBITDAマージンが前年同期の5.5%から4.6%となった理由は?
A16:
これは主に、ユニット経営の強化による生産性改善よりも、特に欧州における減益の影響が大きかったことによるものです。調整後EBITDAは前年同期比24.0%の減益となりました。
2020年3月期 通期見通し
Q17:
2020年3月期 通期見通しに変更はあるか?
A17:
2020年3月期の連結業績予想は、2019年5月14日に公表した内容から変更はありません。
人材派遣事業については、2019年5月14日に、売上収益が国内派遣領域と海外派遣領域共に、一桁台前半の伸長となる見込みと公表しました。しかし、主に欧州を中心とした不透明な経済環境の影響が今後も継続すると想定され、ユニット経営を強化する中、海外派遣領域の売上収益は減収になる可能性があります。人材派遣事業及び国内派遣領域の売上収益は、引き続き一桁台前半の伸長、人材派遣事業の調整後EBITDAマージンは微増となる見込みです。
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