純粋な情熱を持った仲間の推進力を引き出し、 ともに新しい価値を生み出したい
経営企画本部付/事業統括部
CEO付Chief of Staff/部長
上田 千尋
CEOの視点で各事業の現在状況を正しく把握し、
将来を見通しながら、経営を支えていく。
私は大きく2つの役割を担っています。1つはChief of StaffとしてCEOの出木場さんをサポートすることです。日本では耳慣れない職種ですよね。私もこの仕事を始めるにあたってネットで調べてみたり、他の役職者付のChief of Staffの先輩に話を聞いてみたりもしたのですが、分かったことは「何にも定義されない仕事である」ということだけ。最初は不安もありましたが、「要はCEOが必要としていることなら何をやっても良いということだ」と前向きに理解することにしました。自分で仕事の範囲を決めずに、会社の成長のために自分に何ができるかを考え、やるべきだと思ったことを実行する。そのようにシンプルに考えて、CEOの対外・対内プレゼン資料の作成を手伝ったり、CEO直轄の様々なプロジェクトや経営テーマのミーティング等に参加し、運営・推進をサポートするなどしています。その中で常に意識しているのは、「何をすれば物事が前に進むのか」という点を追求することです。もしblockerになっているものがあれば、どうすれば取り除けるのかをフラットに考え、様々な部署と連携する中で得られる情報を活かして点と点を繋いだり、先手を打って課題を解決したりすることで組織やプロジェクトがよりシンプルに、速く進むように働きかけています。
もう1つの役割として、2022年4月から事業統括部の部長を担当しています。事業統括部は各事業のFP&Aチームと連携しながら経営情報を集約し、最新動向を把握した上で業績見通しの予測を行い、経営やIR・ファイナンスなど関係各所に接続しています。リクルートグループは、グローバルに事業を展開し積極的な投資で高い成長率を維持する「HRテクノロジー」、国別で各子会社が事業を運営しながら長い歴史の中で磨き上げてきたエクセレントなオペレーションによって持続的成長を目指す「人材派遣」、そして日本国内を中心に圧倒的な顧客資産を持ち、近年ではSaaSソリューションを中心とした新事業も広がりを見せる「マッチング&ソリューション」という3つのSBUで構成されたユニークな事業ポートフォリオで経営されています。それぞれゲームルールも文化もまったく異なる各事業が「自律自転」を原則として運営され、かつ変化のスピードも極めて速い点が特徴的です。そのため、各事業の最新の状況を正確かつスピーディーに把握し、グループの経営戦略と各事業の特性を踏まえながら、現在状況ならびに未来の展望を資本市場や社内外のステークホルダーに向けて適切に説明するコミュニケー ション力が問われます。そのベースとなる事業統括は、異なる各事業の運営をリスペクトしつつ、ホールディングスとしても意思決定ができる状態を作るためにどのようにバランスを取っていくかを考え続け、常に変化し、進化し続ける必要があるのです。
目の前の機会に挑戦し続けた結果、仕事の幅が広がった。
私は1999年に新卒として入社して以来、主に事業の現場で仕事をしてきました。入社当初の学び事業に始まり、HR、グローバル販促、Indeedなど様々な事業で、営業・企画・新サービスの開発・投資などあらゆる職種を経験してきましたが、どの現場でも常に共通していたのは「世の中をより良くしたい」という一人ひとりの情熱が原動力になっているということです。CEOの出木場さんもプロダクト開発の出身ですが、どうすれば求職者、企業にとって仕事探しや採用活動がシンプルになるかということだけを純粋に追求している人です。グループCEOとなった今でも、気になったクエリのリンクが突然Chatで送られてきたりするんですよ。自分でデータベースをいじっているCEOなんて、滅多にいないですよね。そして、思いついたことは実際に試してみて、たとえうまくいかなかったとしても「じゃあ、次はどうする?」と試行錯誤をひたすら繰り返す、粘り強い人でもあります。現場感覚を大切にしながら事業を支えて一緒に様々な壁を乗り越え、新しいプロダクトやサービスを世に送り出していく。それに対して「便利になった」というユーザーやクライアントの声が返ってきた時、この仕事は本当におもしろいと感じます。
これまで本当に幅広い経験をさせてもらいましたが、私は基本「何でも屋」タイプで、「こうなりたい」というキャリアの目標から逆算して仕事を選んできたわけではないんです。何か特筆すべき専門性を持っているわけでもありません。それでも、与えられた機会に対して「会社や事業が前に進めるなら…」と型にはめずに何でもチャレンジしてきた中で、「全体を構造化して捉え、見えた課題を一つひとつクリアしながら前に進めていく」ということをずっと繰り返してきました。たとえばIndeedでは、優秀なスペシャリストたちが集まっているにもかかわらず、思い通りに進んでいないプロジェクトに参加することになったのですが、過去の経験を基にボトルネックと思われる障害を取り除いたり、プロジェクトが進むにつれて起こるであろう問題に先回りで手を打つなどして環境を整備してあげることで、スムーズな進行を実現できました。これまでの様々な業務経験を通じて、多様な人の組み合わせで生み出される化学反応やその過程で発生する課題、想定されるトラブルなどを予測しながらプロジェクトを動かしていく「コーディネート力」が鍛 えられ、知らず知らずのうちに海外でも通用する強みになっていたのです。
自分で仕事や役割を限定しなければ、入社前は想像すらしていないような様々な経験ができ、自分の新しい可能性を発見できる。それがリクルートで働く醍醐味の一つだと思います。常にオープンなスタンスで目の前の機会を受け止め、自分なりに必死に考えながらチャレンジを続けていれば、必ず周りの人がサポートしてくれますし、その過程で関わった人が声を掛けてくれたりして、自然に仕事の幅が広がっていきます。次々に新しい機会と出会うので、まったく飽きないですよ。そうじゃなければ、20年以上も働き続けられません。笑
「新しい価値」が生み出される推進力の渦の中で、
その一員としていられることが何より嬉しい。
仕事をアサインメント単位でタスクとして捉えてしまうと、おもしろくないと思うんですよね。「仕事は仕事」という考え方も否定はしませんが、やっぱり仕事も楽しみたいじゃないですか?自分自身もそうですし、一緒に働く仲間にもそうあってほしいと私 は思っています。「一つひとつの仕事の目的は何か?」「これをやることで何が良くなるのか?」「ユーザーやクライアントにとってどんな良いことが起きるのか?」を問いながら取り組むことで、まったく同じタスクであったとしても、アウトプットにその人なりの色が出てくるはずです。常にオープンな状態で目の前にある機会を受け止め、おもしろそうだなと思えることをやってみる。そんなスタンスで仕事ができたら、きっと仕事を楽しめるのではないでしょうか。
私は、一人ひとりの「世の中をより良く、より便利にしたい」という純粋な思いが会社を動かしていくリクルートが大好きです。そして、プロダクトやサービスを通じて「新しい価値」が生み出される推進力の渦の中で、その一員としていられることを何より嬉しいことだと感じています。これからも、会社は常に変わり続けながら進化していくと思いますし、その中でスタッフに求められる仕事もどんどん変わっていくでしょう。私自身も右往左往しながら、自分にできることを何でもやっていきたいと思っています。そして、リクルートグループのビジョンやミッションに共感し、「何か新しいことにチャレンジしたい!」という情熱を持った仲間たちの推進力を最大限に引き出せるように、これまでの経験を還元していきたいですね。
上田 千尋(うえだ・ちひろ)
CEO付Chief of Staff/部長
経営企画本部付/事業統括部
2022年08月05日
- ※事業内容や担当業務内容などは2022年08月05日記事発行時のものです。